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グーグル、PageRankを完全廃止。もう数値を見ることすら不可能に

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グーグル、PageRankを完全廃止。もう数値を見ることすら不可能に
★★★★★ 日々のSEO施策への影響は完全にゼロ (The SEM Post)

グーグルはPageRankを完全に廃止した。といっても、グーグルツールバーで提供していたPageRank(通称、TBPR)だ。検索アルゴリズムとしてのPageRankではない。

TBPRは、2013年12月を最後に更新していない。更新する予定はもうないとのことだった。ただツールバーでの表示はそのままだった。しかし、もはやツールバーでも表示されない。「PageRankの情報を利用できません」と表示されるはずだ。

一部の環境ではまだ情報は取得できるようだが、この情報を取得しているエンドポイントもいずれレスポンスを返さなくなるだろう。グーグルツールバー以外のサービスでも、TBPRの値を表示できなくなっていくはずだ。

TBPRが重要なSEO指標だったころからSEOに取り組んでいたウェブ担当者には大ニュースといえば大ニュースだが、日々のSEOの施策に与える影響は完全にゼロだ。今日では、SEOの指標としてはTBPRはなんの役にも立っていない。

先ほども書いたように、グーグルがランキング要因として内部で利用している本当のPageRankと、今回のTBPR廃止は無関係だ。本当のPageRankが依然として重要なランキグ要因の1つであることに変わりはないのだが、我々がその値を知ることはできないので、意味がない。良質なリンクを集められるコンテンツづくりにこれからも取り組もう。

あなたの投稿したメッセージを検索結果にリアルタイムで差し込む機能をグーグルがテスト中
★★★☆☆ 米大統領候補者とローカルビジネスがまずは対象 (Understanding Google My Business & Local Search)

グーグルは、ソーシャルメディアの投稿の“ような”コンテンツを検索結果に差し込むテストを行っている。

“ような”と書いたのは、ツイッターやフェイスブックのようなソーシャルメディアに投稿するわけではなく、この機能専用の投稿サービスがあるからだ。

もともとは、米国の大統領選挙で候補者が自分の発言を検索結果をとおして米国民に届ける目的でグーグルが提供したものだ。候補者は専用のサイトからメッセージを投稿し、関連する検索結果にそのメッセージが表示されていた。

大統領予備選挙候補者のカード
候補者の討論会に関連するキーワードで検索すると、候補者のメッセージが検索結果に差し込まれる例

グーグルはこの機能の対象を拡大し、一部のローカルビジネスにも試験的に提供を始めている。

ローカルビジネスのGoogle Post カード
この画面では、A Healthy Choiceというマッサージサロンの投稿が検索結果に差し込まれている

実際の様子は次のクエリで体験できる。

実際に見て気付くように検索結果でアニメーションGIFが動いている。極めて珍しいことだ。

また、この投稿は、ツイッター、フェイスブック、Google+、メールでシェアできる。

Google Postをシェア

候補者の投稿はCandidate Cards(カンディデット・カード)、ローカルビジネスの投稿はLocal Business Cards(ローカル ビジネス カード)、まとめてGoogle Posts(グーグル ポスト)などと呼ばれているが、グーグルのなかでは正式な名称は付けられていないそうだ。

検索結果にリアルタイムでメッセージを表示できるとしたら、プロモーションに役立ちそうだ。ただしテストで終わるのか、導入されるのかはわからない。

そのページの言語を指定するタグには何を使うべきか?
★★★★☆ 何も使わなくていい (English Google Webmaster Central office-hours hangout)

英語版のウェブマスター向けオフィスアワーで参加者がこんな質問をした。

サイトで使われている言語を検出するために、次のどのHTML属性をグーグルは使っていますか?

  • <meta http-equiv="content-language" content="">
  • <meta name="geo.region" content="">
  • <html lang="">

すべて使う必要がありますか?

ジョン・ミューラー氏はこのように回答した。

基本的には、私たちはどれも使っていない。この点では、それらのタグを気にする必要はないから気が楽だろう。

そのページで使われているテキストそのもので私たちは言語を認識する。通常はそれでうまくいく。

これらのタグで問題なのは、テンプレートをコピーしてそのまま使う人がいることだ。headセクションでは英語のページだと指定してあるのに、実際には英語のページじゃないかもしれない。そういうわけで、私たちはこれらの言語を指定するタグは利用せずに、ページに書かれているテキストそのもので判断するようにしている。

ただし例外としてhreflang属性は利用している。複数の言語でページを公開している場合は、hreflangで対応するページを関連付けできる。「このページはドイツ語」「対応するフランス語のページがこれ」「対応する英語のページはこれ」のように伝えられる。

ただしほかの検索エンジンは使っているかもしれない。Bingが使っているなら適切に設定したほうがいいだろう。また、それらのタグで言語を検出して読み上げするデバイスもある。

グーグルに関して言えば、そのページで使われている言語を指定するタグは意味を持たないとのことだ。あえて記述する必要はないだろう。もし記述するなら、間違って利用されないように正しく指定しなければならない。

ペンギンアップデート次回更新の予定はもう言わない
★★★☆☆ ウソつき呼ばわりされたくないから? (Patrick Stox on Twitter)

グーグルのゲイリー・イリーズ氏は、米サンノゼで先日開催されたSMX Westカンファレンスでペンギンアップデートの次回更新の時期について次のようにコメントしたそうだ。

更新の予定日はもう言いたくないんだ。だって、言ってた日と違ってしまっていたのが3回もあったからね。

イリーズ氏はこれまでたびたび次回のペンギン更新の予定について言及してきた。「もうすぐ」「もうすぐ」と言いながら結局いまだに実行されていない。ウソつき呼ばわりされるのを嫌ったのかもしれない。

イリーズ氏はペンギンアルゴリズムの開発に直接関わっているわけではない。担当チームから話を聞くだけの立場だ。開発状況を常に詳細に把握してはいないのだから、外れたとしてもイリーズ氏に責任はない。とはいえ、うかつに予定を言うべきでないのはそのとおりだろう。

こんな状況なので、ペンギンアップデートの次の更新がいつになるかはまったく不透明だ。

SEO JapanSEO Japanの
掲載記事からピックアップ

米サンノゼで開催されたSMX WestカンファレンスにSEO Japanのスタッフが参加した。グーグル社員が登壇したセッションのレポート記事を4本ピックアップする。

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