スマートフォンレポート

スマホのWebブラウジングへの不満に男女差、対象ユーザーに合わせた改善がポイント

2013年3月発表の調査レポートから「スマートフォン購入状況/ブラウジングに対する不満の変化について」の内容を届ける

この記事は、ドコモ・ドットコムが発行するモバイルビジネス・マーケティング情報誌「スマートフォンレポート」の一部を、Web担当者Forum向けに特別公開したものです。

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今回は2013年3月に発表された「スマートフォンレポート vol.5」から、調査報告1「スマートフォン購入状況/ブラウジングに対する不満の変化について」の調査レポートをお届けする。

世代別のスマホ購入状況

ドコモ・ドットコムの定期調査から、2012年12月から2013年1月におけるスマートフォン端末の購入状況をみると、2012年10月において顕著に表れたiPhone 5人気がやや落ち着きを見せ、一方で2012年冬モデルの発売を背景としたドコモ端末の躍進が感じられる動きとなった。

10月、11月における調査では、2ヶ月連続でau、SoftBankに購入者数で及ばない結果を示したドコモだったが、12月購入者数においては全体の約45%を確保し、ほぼ全世代において最多シェアを記録している。2013年1月では他キャリアにやや詰められるも最多シェアを維持するなど、結果的には2012年冬モデル発売効果が感じられる結果となっている(図1)。

図1 2012年12月、2013年1月のスマートフォン購入状況[3キャリアのシェア]
図1 2012年12月、2013年1月のスマートフォン購入状況[3キャリアのシェア]

一方、世代別の購入状況に注目すると、特定層における特徴が明確に表れている。2012年12月時にもその傾向が表れているが、特に1月において、10代のau端末購入シェアが大きく伸びており、約半数を占める結果となった。iPhone 5人気が後押ししているのが最大の要因ではあるが、「Xperia acro HD」などといったAndroid端末も数多く購入されている動きが見られるなど、店舗での割引といった低価格訴求が奏功している模様である。

また1月には、SoftBankのシェアも全世代において伸びを見せており、特に30代においてはauを抜いてシェア率2位を記録するなど、12月の購入者数減から盛り返す動きを示している。このような動きを総合的に見ると、ドコモの2012年冬モデルの発売効果は出現したものの、iPhone 5人気に影響を受ける形で以前ほどその効果は長続きしていないように感じられた。

国内・海外メーカーのAndroid端末の充実で多様化が進む

2013年1月における人気機種の内訳を見ると、SoftBank及びauのiPhone 5が相変わらず最も売れており、次いでドコモの2012年冬モデル端末が続く形となっている。ドコモ端末においては、以前は「GALAXY」シリーズなどといった海外メーカー端末に人気が集まる傾向が特徴的だったが、国内メーカーのラインナップや、搭載機能の充実が図られたことなどから、「AQUOS PHONE」「Xperia」「ARROWS」等といった様々なブランドに支持が分散している模様である。

またauやSoftBankにおいても、「HTC J butterfly」や「PANTONE 6」といったAndroid端末も一定数購入されており、au及びSoftBankにおいても、iPhone一辺倒からAndroid端末を含めた形で徐々に多様化がうかがえるようになってきた感もある(図2)。

図2 購入機種TOP10(1月を基にソート)
図2 購入機種TOP10(1月を基にソート)

男女で異なるブラウジングの不満、対象ユーザーに合わせた改善がポイント

次に、スマートフォンでのブラウジングについて、本調査実施時と半年前に行った調査時の結果を比較する形で見てみたい。スマートフォンでブラウジングする際の不満点として挙げられる項目の傾向は変わっておらず、依然として「リンクボタンが小さくて押しづらい」「PC向けのWebサイトがそのまま表示されると、スクロールや拡大・縮小などの操作が面倒」といった項目が上位に挙がっている。但しその回答数に注目すると、半年前の2012年6月時に比べ、すべての不満要素に対する回答数が下がっており、逆に「不満はない」という回答が増加している(図3図4)。

図3 スマートフォンでブラウジングする際の不満点(2013年1月時)
図3 スマートフォンでブラウジングする際の不満点(2013年1月時)
図4 スマートフォンでブラウジングする際の不満点(2012年6月時)
図4 スマートフォンでブラウジングする際の不満点(2012年6月時)

これは、ユーザーがこの半年間でスマートフォンの操作に慣れてきたことが明らかに感じられる動きであり、以前に比べ「使いにくい」と感じるユーザーが減少してきていると言えるだろう。ただし、「画面が小さく見にくい」という回答に関しては、30代以上に限ると以前とあまり変化はなく、中高年齢層にとって細かい文字等は依然として不満の対象となっている模様である。

また、女性においてはこの「画面の小ささ」に対する不満は更に増えており、加えて「リンクボタンが小さくて押しづらい」という不満が男性以上に多いのも特徴となっている。ネイルファッションを楽しむユーザーが多いことなどもその要因と思われるが、全体的に不満が減少したとはいえ、不満要素は年代、性別毎に特徴的に出現しているのも事実である。対象とするユーザー層に合わせた不満改善は、サービス内容の向上と併せて、きめ細やかに実施していくことが引き続き重要であるといえるだろう。

調査対象15~69歳の男女60,000サンプル
※性年代別人口構成比に合わせて60,000サンプルを回収
調査地域全国
調査実施期間2013年2月1日(金)~2月5日(火)
調査方法インターネットリサーチ
調査実施機関株式会社マクロミル

この記事は、ドコモ・ドットコムが発行するモバイルビジネス・マーケティング情報誌「スマートフォンレポート」の一部を、Web担当者Forum向けに特別公開したものです。

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