スマートフォンレポート

時間を有効活用できるアプリが人気? 1年前と比べてパズドラやSmartNewsなどのアプリの利用率が倍増

昨年と比較してiPhoneユーザーは、「ゲーム」と「ニュース」のアプリで大きく違いが出た。

この記事は、ドコモ・ドットコムが発行するモバイルビジネス・マーケティング情報誌「スマートフォンレポート」の一部を、Web担当者Forum向けに特別公開したものです。

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昨年と比較してiPhoneユーザーは、「ゲーム」と「ニュース」のアプリで大きく違いが出た。ゲームは、なめこなどの「育成ゲーム」からパズドラなどの「パズルゲーム」に変わり、短時間で効率的にニュースを見たいというニーズに変化してきた。その調査結果を紹介する。

今回は2014年3月に発表された「スマートフォンレポート vol.11」から、調査報告2「iPhoneユーザー調査 アプリへの接触率と利用回数から見る、ここ1年間におけるアプリ利用の変化」の調査レポートをお届けする。

よく使うアプリと利用回数から1年前のiPhoneユーザーの変化を探る

当社では、調査モニターのiPhone利用ログを集計した調査データを活用しているが、今回は2012年12月と2013年12月の調査データをカテゴリ毎に比較し、アプリに対する接触率※1と一人当たりの利用回数※2から、アプリ利用傾向がこの1年でどのように変化したのかを分析した。その分析結果について、以下述べてみたいと思う。

まず、カテゴリ別にみたiPhoneアプリに対する接触率を比較してみた(図1)。

図1:[カテゴリ別]iPhoneアプリ接触率

2012年12月と2013年12月という1年の経過において、アプリ利用カテゴリに変化が出現したのでは、と期待したのだが、結果として大きな変化は見られなかった。「ナビゲーション」や「天気」といった一部カテゴリにおいて、昨年からやや接触率を下げる傾向が見受けられたものの、その他のカテゴリはほぼ昨年と同様の数値を記録した。

スマートフォンの普及拡大、購入しやすい価格設定、ドコモのiPhone取扱い開始など、様々な要因を背景にiPhoneのユーザー数はこの1年で大きく増加したものの、アプリの利用傾向を劇的に変えるようなアプリが出現することもなく、大きな変化はなかったといえよう。

「ゲーム」と「ニュース」アプリの利用回数が倍以上に増加

続いて一人当たりのアプリ利用回数であるが、こちらは1年前と比較して大きな変化が見られたカテゴリがいくつか出現した(図2)。

図2:[カテゴリ別] 一人当たりのアプリ利用回数

特に変化が大きかったのが「ゲーム」「ニュース」「エンターテインメント」「ライフスタイル」の4カテゴリで、中でも「ゲーム」「ニュース」においては、一人当たりのアプリ利用回数が1年前と比較して倍以上にまで増加している。

「ゲーム」ジャンルで顕著であるが、様々なタイトルが数多くリリースされ、TVCMなどでも頻繁に訴求されるなどジャンル全体が非常に活性化していることもあり、面白そうなゲームアプリをこれまで以上にたくさん利用してみた、何度もプレイしてみた、というユーザーが多かったのではと想定される。

では、どういったアプリが一人当たりの利用回数に変化をもたらしたのか。前述の「ゲーム」「ニュース」カテゴリについて、具体的なアプリ名とともにその傾向を探ってみたい(図3)。

図3:[年度別]一人当たりのアプリ利用回数

なめこなどの「育成ゲーム」からパズドラなどの「パズルゲーム」が人気に

まず、一人当たりの利用回数が最も多かった「ゲーム」だが、接触率上位のアプリを比較すると、その顔ぶれが大きく変わっていることに気付く。

2012年12月は「おさわり探偵なめこ栽培キットDeluxe」や「スヌーピー ストリート」といった育成ゲームが人気であったのに対し、2013年12月では「LINE ポコパン」「LINE POP」「LINE バブル」といったLINE提供のゲームを始め、「パズル&ドラゴンズ」や「キャンディークラッシュ」といったライトなパズルゲームが人気を博していたことがわかる。

長時間のやりこみプレイが必要なゲームよりも、短時間ですぐに楽しめるゲームの方がユーザーに好まれたようだ。

時間を有効活用したい! 短時間で効率的にニュースを見たい

続いて「ニュース」カテゴリだが、「Yahoo!JAPAN」や「Yahoo!ニュース」の利用が高い点は同様だったものの、新たに「ニュースが快適に読める SmartNews(スマートニュー ス)」や「通勤通学仕事の合間の最速ニュース:エキサイトニュース」といったアプリ利用が高まっている。ニュースアプリがより充実したということも考えられるが、それ以上に、短時間で効率的にニュースを見たいというニーズが高まった模様である。

上記の2カテゴリにおけるアプリ利用の傾向をまとめると、短時間で利用可能、効率的な情報収集という要素が浮かび上がる。では、この二つの要素から見えるものは何か。

それは“時間の有効活用”ということではないだろうか。電車での移動や仕事の合間など空いた時間を使って、スマートフォンで何かしたい、得たいというユーザーニーズが現れているように感じられる。

こうした隙間時間をスマートフォンで有効活用したいというニーズは今後も変わらないと予測されるため、スマートフォンにおいてサービスを提供中、または提供を検討している読者の方は、“時間の有効活用”という観点からもサービス内容を検討してはいかがだろうか。

※1 接触率:指定期間内の有効サンプル(=期間中の全利用者)において、当該ドメイン/サブドメインへ接触した人の割合
※2 一人当たりの利用数:アプリへの接触を10分単位で計測し、10分間に1度でも視聴があれば1カウントと記録したものを利用回数として集計。総利用回数を該当のアプリを利用したサンプル数で割ったものが一人当たりの利用回数となる。
※接触率、一人当たりの利用回数ランキングにおいては、調査モニターの属性傾向が反 映されている点をご了承下さい。

取得データiPhoneユーザーのインターネット経由でのサイト・アプリ接触状況データ
※3G(UQ含む)/Wi-Fi経由とも取得
調査対象
  • 関東地区在住のiPhoneユーザー
  • 2012年12月 計736名(男性 454サンプル/女性 282サンプル)
    集計対象期間:2012年12月1日(土)~12月31日(月)
  • 2013年12月 計962名(男性 461サンプル/女性 501サンプル)
    集計対象期間:2013年12月1日(日)~12月31日(火)
調査実施機関ビデオリサーチインタラクティブ

この記事は、ドコモ・ドットコムが発行するモバイルビジネス・マーケティング情報誌「スマートフォンレポート」の一部を、Web担当者Forum向けに特別公開したものです。

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