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ソーシャルメディアキュレーションの手引き(後編)

情報整理とキュレーション実践ノウハウに加えて、良い実例も紹介

この記事は、前中後編の3回に分けてお届けしている。最終回となる今回は、「収集したソースの整理方法」について見ていこう。

収集した情報ソースのソーシャルキュレーション用整理方法

ソーシャルキュレーション用に集めた情報は、整理しなければいけない。

問題は情報過多ではない。フィルタリングの失敗だ

これは、ニューヨーク大学の非常勤講師(インタラクティブ・テレコミュニケーション・プログラム)で、コンサルタントや作家の肩書きを持つクレイ・シャーキー氏の指摘したことだ。

彼の言う「フィルタリングの失敗」は、ソーシャルコンテンツキュレーションの場合、収集した情報ソースをうまく整理できない場合に起きるものだ。

これから僕のやり方を披露するが、それがベストなやり方だなどとは考えていない。ただ言えることは、僕はこの方法でいい成果が得られているので、読者にも役立つ可能性はあるだろうということだ。

キュレーターの最良の友

コンテンツキュレーションに関して言えば、Google ReaderとBufferが最高の味方だ。僕の場合、Google Readerを見つけ出したすべてのソースのハブとして、Bufferを収集したコンテンツをSNSで共有するためのお気に入りのツールとして利用している。

コンテンツをキュレーションするには、対象とするキュレーションのメインテーマを、サブトピック別に完璧に分類することが肝要だ。僕はSEOというカテゴリを、さらに以下のような要素のサブカテゴリに分類している。

  • テクニカルSEO
  • ローカル検索
  • リンクビルディング
  • 国際的SEO
  • スキーマ、執筆者情報、Google+
  • その他

さらに重要なのは、ソースを保存している各プラットフォームで、この分類の一貫性を維持することだ。これは、Google Readerの中だけでなく、Pocketのアカウント、Diigo、ブラウザのお気に入りなどすべてにおいての話だ。

SEOとソーシャルメディアというメインテーマをサブトピックに分類した様子
SEOとソーシャルメディアというメインテーマをサブトピックに分類した様子

キュレーションの方法と実例

ソーシャルコンテンツキュレーションを行うときに使う形式と文体は、次のような簡単な理由で、使っているSNSに大きく依存する。

  • 各ソーシャルプラットフォームはそれぞれ異なる「正式」のコンテンツ共有機会を提供している。Twitterの文字数制限はすぐ思いつく独自性だが、他にもいろいろある。

  • ユーザーの振る舞いは、ソーシャルプラットフォームによって大きく異なる。Twitterではタイムリーなニュースの共有が高く評価されやすく、Facebookでは画像と動画に価値があり、Google+では長い文章の方が喜ばれる。

どういう書き方をすればいいかは、共有したコンテンツのキュレーションで成功(または失敗)した体験と分析から学ぶものだ。そうした理由から、bit.lyのようなURL短縮サービスを利用してクリック数を調べたり、共有した結果がどうなったかを追跡できるGoogle+ リップルやFacebook Insightsなどのツールを適切に使ったりすることが重要になる。

キュレーション技術に長けた人たちに学ぶこともできるだろう。実際にすばらしいソーシャルコンテンツキュレーションを実行してきた、「非公式キュレーター」と呼ばれる著名人やブランドの一例を挙げておこう。

コンテンツキュレーションから得られる最良の副次的効果とは

リレーションシップ・マーケティングのベン図

冒頭から繰り返してきたように、ソーシャルコンテンツキュレーションは、コンテンツマーケティングの戦略として位置づけられるべきだ。具体的には、対象とする業界において、自社と自社ブランドが信用される情報ソースになること、そしてゆくゆくは思慮深いソートリーダーとなることに役立つことが求められる。

ソーシャルコンテンツキュレーションはまた、人と人を打ち解けさせ、絆や連帯、そしてセレンディピティ(思いがけない発見)の扉を開き、将来的にリンクを構築したり自分のオリジナルコンテンツをSNSで共有したりする機会、あるいはコラボレーションの機会すら手に入れる優れた方法にもなり得る。

この意味において、ソーシャルコンテンツキュレーションは、「信頼関係を構築する」という同じ目的共有することから、一般にリレーションシップマーケティングやインフルエンサーマーケティングとして定義されるものにとって有用な「ツール」になるのだ。

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