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ツールとAPIを活用してソーシャルメディア戦略を追跡する(前編)

自分のソーシャルメディア戦略を追跡するためのさまざまな方法を紹介しようと思う

この記事の内容はすべて筆者自身の見解であり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、SEOmozの見解を反映しているとは限らない。

SEOにとって、ソーシャルメディアはますます重要性を増しつつある。2011年3月下旬には「Google +1」が開始され、Facebookでの共有とランキングが強く結びついていることを示す相関データの速報値も発表された(Facebookでの共有がランキングに影響を与えているという因果関係を示すものではないことに注意)。

そこで今回は、自分のソーシャルメディア戦略を追跡するためのさまざまな方法を紹介しようと思う。まずは基本的かつ簡単なものからスタートし、より複雑なもの(Google Docsや各種APIなど)に進んでいこう。

サードパーティ製ツール

ソーシャルメディアをモニタリング/追跡/レポートするツールはたくさんある。その中から、僕が個人的に気に入っているものを簡単に紹介しよう。

PostRank

PostRankは、(手作業によるページ入力かRSSフィードのどちらかを通じて)ページを追跡し、コンテンツに対するエンゲージメントの指標を提供してくれるすばらしいサービスだ。Google Analyticsとも連携していて、訪問数カウントの実統計が得られるという優れものだ。PostRankでSEOmozのコンテンツを調べたときのスクリーンショットを添えておく。

PostRankでSEOmozのコンテンツを調べた
記事(ページ)ごとに、PV数や平均閲覧時間などのGoogle Analyticsの指標と、各種ソーシャルメディアサービス上でのユーザーの記事に対する行動を併せて表示してくれる。

PostRankには無料プランと月額わずか15ドルの有料プランがあり、手始めとしては使いやすい。自分のコンテンツを追跡するのにはいいツールだ。ただし、競合サイトの追跡にはそれほど効果を発揮しない。

Topsy

Topsyは、Twitter用のすごい追跡サービスだ。ここの検索機能は使いやすいし、良質のデータを提供してくれるので、個人的にはとても気に入っている。たとえば、先ごろ開催した#linkloveカンファレンスを検索してみると、ツイートやリンク共有を実にうまくまとめた集計結果が返ってくる(現在はtopsyのインターフェイスは日本語で表示されるようになっている)。

#linkloveカンファレンス

だが、Topsyの機能はここで終わらない。「site:」クエリを使って検索すると、そのドメイン名で最も多くツイートされたコンテンツを表示することまでできるのだ。試しに、「site:web-tan.forum.impressrd.jp」というクエリで過去30日分を検索してみた

「site:web-tan.forum.impressrd.jp」というクエリで過去30日分を検索

なるほど、Topsyは確かにすごい。競合相手の分析に近いこともできる。

Shared Count

Shared Countは、Hacker Newsに寄せられたコメントで教わった超軽量アプリで、特定のURLをとても素早く、簡単に調べることができる。たとえば、先週人気だった日本IBMのTwitter運営方針のインタビュー記事ソーシャルメディアにおける足跡はこんな感じになる。

ソーシャルメディアにおける足跡

Shared Countが素晴らしいのはAPIがあるところだ。上と同じデータは、このURLにアクセスするだけで手に入る。ちょっと待って……APIということは? お察しの通り、この先は自作について説明していくことになる。

Google Docsを使い、APIを呼び出して
ソーシャルメディア関連のデータを取り出す

僕のお気に入りのサードパーティ製ツールやサービスをいくつか紹介したところで、次はDIY型ソリューションの説明をするとしよう。このセクションで書くことはかなり高度な内容だから、慎重に読み進めてもらいたい。どうやってソリューションを手作りするか、これから説明するわけだけど、先に完成品をちらっとお見せしよう。

自分のサイトを対象としたソーシャルメディア活動のグラフ:

SEOmozに最近掲載されたブログ50本のソーシャルメトリックス

ここで示したものは画像だが、うまく作れば各データポイントにマウスカーソルを重ねると、そのデータがどのブログ記事についてのものかが分かるような高機能なグラフを表示できる。当然のことながら、僕の目的はきれいなチャートを見せることだけじゃない。こうしたデータ群の生成法も示していこう。

データ群の生成法

ここで一旦立ち止まり、ひとこと言っておくべきだろう。ここ以降で解説する内容の多くは、Googleドキュメントを使いこなすための知識を深めるものになる。多くの人は、Googleドキュメントをエクセルのオンライン版簡易バージョンぐらいにしか捉えていない。だが、もちろんそれだけではなくて、Googleドキュメントを利用すれば、Web APIを呼び出し、リアルタイムのデータに連動するインターフェイスを備えたスプレッドシートを実際に作成できる。

お断り:ここ以降に示す内容には、コピー&ペーストで直ちに使えるものがたくさん含まれているので、初心者にとっても高い価値があるはずだ。最後の方にGoogleスプレッドシートへのリンクをたっぷり用意したから、コピーするだけで始められる。だが同時に、かなり高度な内容にも触れるつもりだ。Googleドキュメントを使ってWeb APIを呼び出すのがまったく初めてならば、Distilledで僕が書いたimportxml関数とGoogle Apps Scriptの使用に関するガイドを先に読んだ方がいいだろう。

Google Docsを使って軽快なSEOツールを作る(英語)

この記事は、前後編の2回に分けてお届けする。次回は、Google Apps Scriptを使い、Web APIを呼び出してソーシャルメディアに関するデータを取得する方法をご紹介しよう。

用語集
Facebook / RSS / SEO / ソーシャルメディア / ドメイン名 / フィード / リンク / 訪問
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