AR(拡張現実感)から見たモバイルゲームの未来像- 明日のモバイルほろ酔い語り
登場人物
S氏=3Dが得意な昔ながらのゲームプログラマ。
A子=新卒三年目の広告代理店営業ウーマン。
去る3月13日、東京・渋谷でiPhone 3GSを使ったAR(拡張現実感)/ARG(代替現実感ゲーム)混交のリアルゲームイベント『クリムゾンフォックス 渋谷に隠された暗号を追え!』が開催された。
同イベントは国内外から大きな注目を集めたが、今日はその興奮冷めやらぬ筆者が、昔馴染みの友人を相手に語るようだ。
AR(拡張現実感)から見たモバイルゲームの未来像
■ARイベント『クリムゾンフォックス』開催! その手応えは?
AR(拡張現実感、Augmented Reality)を使った謎解き・宝探しゲームイベント。2010年3月13日に渋谷で開催された。プレイヤーはiPhoneのカメラ映像にゴールへの手がかりとなるARマーカーまでの方向と距離が表示されるiPhone向けアプリ「渋谷スキャナ」を使い、実際に渋谷の街に設置されているARマーカーを探し出し、ヒントを集めゴールを目指す。
「渋谷スキャナ」はUEIが独自に開発した電脳レンズ機能に加え、AR画像認識システムにクウジット開発のKART(Koozyt AR Technology)を搭載したアプリとなっている。上位入賞者には、Apple「iPad」や、アニメ映画『東のエデン劇場版II Paradise Lost』のグッズなどがプレゼントされた。
S氏「いやー、お疲れさん」
A子「ああいうイベントって結構考えるんですけど、実際にやるのはかなり面倒ですよね」
S氏「それでプログラムのほうはかなりテキトウなんだ(笑)」
A子「でも実際、すごい大変だと思いますよ。よくあれだけのお店がOKしてくれましたね?」
S氏「どのくらいの店があったんだっけ?」
A子「10店舗くらいじゃないですか?」
A子「盛り上がってましたね。何人くらい来たんですか?」
A子「それ凄いですよね。ふつう、この手のイベントってクリアする人ってあんまりいないらしいですよ」
S氏「コンピュータゲームでも、クリアする人は全体の1割以下だからなあ」
A子「それはゲームが長過ぎなんですよ」
S氏「そりゃ大変だよね。まさかティッシュ配りまで用意してるとは思わなかったもん」
A子「お店もかなり協力してくれたんでしょうね」
S氏「こういうのってなんか、スタンプラリーになりがちで、頭とか使わないとガッカリするじゃん。そういう意味では、なぞなぞっぽいヒントで考えさせるのが良かったね。テーマパークにもこういうイベントあるけど、あっちは全部作り込まれているから、あきらかに不自然なのはわかっちゃうんだよね」
A子「お店のなかに入らないといけないとか、ふつうできないですよ」
S氏「こういうの、まあ、くだらないんだけど。童心に還ったみたいな楽しさはあったな」
A子「ドラゴンレーダーみたいなアプリも良かったですね」
S氏「ああいう、スパイ道具みたいなのはいいよね。大人の遊びって感じで。子供の頃ああいう道具があったら夢中になってただろうな」
S氏「『渋谷スキャナ』は、現実の世界を活用しているというか、作り込んでるよね」
A子「でも、お店と個別に交渉するのが大変そう。一軒ずつ回ったんですか?」
S氏「オフ会とかもやってたみたいじゃない? あれは仕込んだの?」
S氏「なるほどねえ。そのへん、今日はじっくり聞かせてもらおうか」
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