居酒屋明日のモバイルほろ酔い語り

AR(拡張現実感)から見たモバイルゲームの未来像- 明日のモバイルほろ酔い語り

渋谷でiPhone 3GSを使ったAR(拡張現実感)/ARG(代替現実感ゲーム)混交のリアルゲームイベントが開催された

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居酒屋明日のモバイルほろ酔い語り

ここは、東京下町のとある居酒屋。板だけ載せた酒瓶ケースの上に、ずらりと焼鳥やもつ煮を並べ、路上で立ち飲みが基本の店だ。気さくなおかみさんが、手作りの肴を振る舞ってくれ、深夜までずっと賑わっている。

そんな気取らない店に、IT系勤務のホットなやつらが夜な夜なつどって業界の噂話に花を咲かせ、ときには激高しときには愚痴をこぼし、ときには成功を喜び合う……。店内では、聞き逃せないような最新情報、そしてモバイルの未来に関わるような貴重なアイデアが飛び交っているのだ。

今日も、おもしろそうな会話が耳に飛び込んできたようだ。

文、写真:清水亮(ユビキタスエンターテインメント)

登場人物

筆者

筆者=この道10年のモバイルゲーム作家。
S氏=3Dが得意な昔ながらのゲームプログラマ。
A子=新卒三年目の広告代理店営業ウーマン。

去る3月13日、東京・渋谷でiPhone 3GSを使ったAR(拡張現実感)/ARG(代替現実感ゲーム)混交のリアルゲームイベント『クリムゾンフォックス 渋谷に隠された暗号を追え!』が開催された。

同イベントは国内外から大きな注目を集めたが、今日はその興奮冷めやらぬ筆者が、昔馴染みの友人を相手に語るようだ。

AR(拡張現実感)から見たモバイルゲームの未来像

■ARイベント『クリムゾンフォックス』開催! その手応えは?

※『クリムゾンフォックス 渋谷に隠された暗号を追え!』

AR(拡張現実感、Augmented Reality)を使った謎解き・宝探しゲームイベント。2010年3月13日に渋谷で開催された。プレイヤーはiPhoneのカメラ映像にゴールへの手がかりとなるARマーカーまでの方向と距離が表示されるiPhone向けアプリ「渋谷スキャナ」を使い、実際に渋谷の街に設置されているARマーカーを探し出し、ヒントを集めゴールを目指す。

iPhoneアプリ「渋谷スキャナ」の画面
iPhoneアプリ「渋谷スキャナ」の画面

「渋谷スキャナ」はUEIが独自に開発した電脳レンズ機能に加え、AR画像認識システムにクウジット開発のKART(Koozyt AR Technology)を搭載したアプリとなっている。上位入賞者には、Apple「iPad」や、アニメ映画『東のエデン劇場版II Paradise Lost』のグッズなどがプレゼントされた。

iPhone 3GSを使い、ヒントまでの距離と方向を確認
iPhone 3GSを使い、ヒントまでの距離と方向を確認
渋谷駅前のティッシュ配りが配布している謎のティッシュを受け取ると、そこにマーカーが描かれている
渋谷駅前のティッシュ配りが配布している謎のティッシュを受け取ると、そこにマーカーが描かれている
筆者

「…というわけで、UEIで『クリムゾンフォックス』を開催したんだけど、その時期はとてつもなく疲れたワケよ」

S氏「いやー、お疲れさん」

A子「ああいうイベントって結構考えるんですけど、実際にやるのはかなり面倒ですよね」

筆者

「そーなんだよね。今回、久しぶりに僕がゲームのプログラム書いたんだけど、プログラムをする作業の何倍も、リアル世界での交渉や挨拶に時間を費やした」

S氏「それでプログラムのほうはかなりテキトウなんだ(笑)」

筆者

「ま、まあね……」

A子「でも実際、すごい大変だと思いますよ。よくあれだけのお店がOKしてくれましたね?」

S氏「どのくらいの店があったんだっけ?」

A子「10店舗くらいじゃないですか?」

筆者

「そうだね。今回は非常にラッキーで、東急電鉄さんをはじめとしていろいろな方に協力してもらったから実現できたって感じだね。経産省のバックアップも大きかった」

A子「盛り上がってましたね。何人くらい来たんですか?」

筆者

「全体では200人以上来てもらえたよ。クリアした方が半分以上。コンプリートした人はクリアした人の80%!」

A子「それ凄いですよね。ふつう、この手のイベントってクリアする人ってあんまりいないらしいですよ」

S氏「コンピュータゲームでも、クリアする人は全体の1割以下だからなあ」

A子「それはゲームが長過ぎなんですよ」

筆者

「ただ今回は大変だった。いつもとはまったく別のところが」

S氏「そりゃ大変だよね。まさかティッシュ配りまで用意してるとは思わなかったもん」

A子「お店もかなり協力してくれたんでしょうね」

筆者

「今回は本当にいろんな人たちに助けてもらって、なんとか実現できた感じかな」

S氏「こういうのってなんか、スタンプラリーになりがちで、頭とか使わないとガッカリするじゃん。そういう意味では、なぞなぞっぽいヒントで考えさせるのが良かったね。テーマパークにもこういうイベントあるけど、あっちは全部作り込まれているから、あきらかに不自然なのはわかっちゃうんだよね」

A子「お店のなかに入らないといけないとか、ふつうできないですよ」

ずらり並んだ豚の品種紹介のなかにマーカーが隠れている
ずらり並んだ豚の品種紹介のなかにマーカーが隠れている
筆者

「いわゆるクーポン的なスタンプラリーで、お店から広告費みたいなお金もらっちゃうと、お店はいわばお客様になっちゃって、好きなところに置かせてもらえないんだけど、今回はゲームである、ということを優先してお店からはお金をもらわずに協力だけお願いしたんだよね。そのおかげで結構、普通なら置けないところにマーカーを置くことができて良かったよ」

S氏「こういうの、まあ、くだらないんだけど。童心に還ったみたいな楽しさはあったな」

A子「ドラゴンレーダーみたいなアプリも良かったですね」

S氏「ああいう、スパイ道具みたいなのはいいよね。大人の遊びって感じで。子供の頃ああいう道具があったら夢中になってただろうな」

筆者

「まあもともとそういうオモチャが僕も好きだったしね」

S氏「『渋谷スキャナ』は、現実の世界を活用しているというか、作り込んでるよね」

A子「でも、お店と個別に交渉するのが大変そう。一軒ずつ回ったんですか?」

筆者

「いちおう、今回は経済産業省のe空間検討委員会の協力と、東急電鉄さんとドッツさんのやっていた『pin@clip(ピナクリ)』というサービスの協力があったから、お店は比較的スムーズに協力してくれたんだよね」

S氏「オフ会とかもやってたみたいじゃない? あれは仕込んだの?」

筆者

「いや、参加者が自発的にやってたみたいだね。あとで店の人に凄く感謝されたよ。もともとは、渋谷の街にある、ふだん行ったことのないようなところを見てもらおう、という企画意図もあったから

S氏「なるほどねえ。そのへん、今日はじっくり聞かせてもらおうか」

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