Moz - SEOとインバウンドマーケティングの実践情報

少予算で実現できる“ウィジェット的”リンク獲得法

この記事はもともとSEOmozのYOUmozセクションに掲載したものですが、非常に優れているのでこちらのブログに格上げしました。

SES San Joseは楽しみだが、この手のカンファレンスで改善すべき点の1つは、中小企業や予算の少ないサイトにターゲットを絞ったプレゼンテーションを増やすことじゃないか、と個人的に思う。Search Engine GuideのJennifer Laycock氏と、Small Business SEMのMatt McGee氏は、この分野をターゲットにしたプレゼンテーションを行う数少ない主流の講演者だ。

大きな舞台に立つ人にとっては、Fortune 500企業やFortune 1000企業に、リンクベイトやリンク購入、Facebook用アプリアフィリエイトプログラムなどを説くのも大事だろうが、ウェブサイトに5,000ドルかけるだけで破産しそうになるような家族経営の会社にとって、これらを実行するのはとても無理だ――ついでに言うと、たとえ比較的小規模のクライアントが、ターゲット化したリンク購入や(ゴホン)リンクベイトにどうにか取り組む余裕があったとしても、質の高いリンクを検討したりアイデアを練ったりする時間のコストは、実際の成果を上回ってしまいがちだ。

ウィジェットも、大手クライアントが好むSEO戦略だ。上にあげた手法と同様、安価なウィジェットでも、その開発費は規模の小さなクライアントにとって、多くの場合、ウェブサイトに充てる総予算を超えてしまいかねない。

ウィジェットの例

でも、小規模クライアントに有効なウィジェット的手法もある。その5つを、これから詳しく説明しよう。どれも、Fortune 500企業クライアントを擁する熟練SEO業者にとってはありふれたものだが、事業規模の小さなマーケティング業者(そしてここが大事だが、中小企業自身も)が、自分の担当するウェブサイトのリンク基盤を構築するのに使えるシンプルな方法だ。これは従来のウィジェットほど応用範囲が広いわけじゃないが、特にクライアントのサイト自体に、結局それに似たような機能が必要になる場合、SEO担当者とサイト制作者は契約関係を体系化し、この方法を双方にとってメリットのあるソリューションにできる。

(ちなみに、僕はウィジェットと呼ぶのはちょっと違うような気がする。従来のウィジェットに似せて組み立てる必要はないからね。僕が思いついた中で一番良いのは「スミジェット(Smidget)」だけど、SEOmozのコミュニティで、もっと良い名前が出てくるかもね!)

  1. ブログテーマを作り、そのクレジット表示の部分で、自分のクライアントのウェブサイトにリンクする(自分のサイトではなく)。

    これは5つの手法の中で、一番わかりやすいと思う。Wordpressのようなオープンソースのブログシステムが登場して以来、非常に多くのデザイナーが、この手法を使っている。でも、僕が読むブログの中で、デザイナーのウェブサイトにリンクしないテンプレートは皆無だ。

    クライアントが属する分野のブロガーに訴求するルックアンドフィールを作れるならば特に言えることだが、クレジット表示に自分のクライアントのURLを埋め込まない理由は何もない。テーマの制作に多大な時間コストがかかるのは明白だ。でも、ここで紹介する手法の中で、これはきわめて手を広げやすい方法なんだ。しかも、ウィジェットにどんなコンテンツを入れるか考えるブレインストーミングも必要ない。

  2. 企業が製品を掲載したり、クライアントを満足させたりするためのLightboxスクリプトを作る。

    これは明らかに業種によって効果が違うが、多くの場合、顧客の声のページや商品のページは、スライドショー型のプレゼンテーションと相性がいい(Lightboxをよく知らない人のために説明すると、これは驚くほどおしゃれな効果を演出するJavascriptで、しかも設定は退屈なくらい簡単なものだ)。

    ※Web担編注

    Web担で画像をクリックするとその場で拡大画像が出る仕組みがLightboxそのものだ。

    個人的な経験では、中小企業のオーナーたちは誰もが効果に感銘を受け、経験のある制作者にとって、どれほど作業が簡単なのかに気づくことがない。これはサイトの本格性を大きく高めるもので、自分のクライアントが直接の競合相手でなければ、フッターやサイドバーに控えめなリンクを置くのも良いかもしれない。

  3. 問い合わせフォームを作る(特に、加入者や顧客管理のためにGoogle SpreadsheetやGoogle Calendarにデータを送るもの)。

    これは、僕ら側からしてみればほとんどの人にとって当然のことかもしれないが、中小企業のウェブサイトには、住所、電話番号、メールアドレスを掲載したシンプルな「問い合わせページ」すらないものも非常に多い。美学やマーケティング上の好みから、あえて載せていない会社がどれくらいあるかは知らないが、大多数はこの手のフォームを組み込むのに、どこから手を付けたらいいかわからないだけ、というのが実際のところだろう。

    この方法は、いろいろな方面の情報送信の処理にも拡げられる。たとえば、レストランや美容院の予約などだ。大事なのは、その汎用性を実感すること――使えるフォームを1つ作れば、それをちょっと変えるだけで別のいろいろなサイトで使えるようになる。繰り返しになるが、中小企業のオーナーは、控えめなリンクを張るのと引き換えにサイトに機能が加わるのなら、それを喜んで受け入れるだろう。

    (ついでながら、「問い合わせ」ページはサイト内の全ページからリンクするので、内部のリンクジュースをたくさん運んでくれることもある(笑))

  4. JavaScriptとGoogle SpreadsheetかGoogle Calendar APIで、マッシュアップを作る。

    クライアントとの契約の一環として、すでにマッシュアップを作成しているなら、この方法はうまくいく。APIを統合する段階に入っているなら、GoogleのサーバーとAPIのキー情報やプル情報を切り離し、組み合わせを変えるのは至極簡単だ。クライアントは、Google SpreadsheetやCalendarを気に入ってくれる。とても使いやすく、かつ難解なバックエンドの仕組みを覚えなくても更新できるからね。

    これが特に適している思われる用途は、製品在庫、月毎/季節毎のレストランメニュー、今後のイベントの日程といったものだ。

    CSSを使えば、ウェブサイトに掲載する情報の見え方を簡単にカスタマイズできる。だから、ウェブサイトに合わせてマッシュアップを整形するのは楽な仕事だ。しかも、明確かつ機能的な利点が増えるので、競合しないサイトへのリンクと引き換えに提供することを考える価値がある。

  5. 自分のクライアントにリンクする見返りに、寄付や購入の決済用としてGoogle CheckoutやPaypalの統合を提案する。

    これは、今回取り上げた5つの方法の中で、おそらく一番簡単な手段だ。どちらの決済システムも、設定には5分とかからない。しかしながら、成功の確率もいちばん低いだろう。なぜなら、財務的な話になると、たとえ善意の人に対してでも、自分たちの機密情報を進んで触らせようという組織はおよそ皆無に等しいからね。それでも、特に自分のクライアントがあなたの信用を保証できるなら、非営利団体や新興企業のなかには、寄付や購入の決済にクレジットカード決済を進んで受け付けたいというところがあるかもしれない。そしてそういうところは、あなたの仕事が自分のクライアントにリンクを張るに足るものだと、その価値を認めてくれる。

では、上に挙げた戦略がもつ成功の可能性を最大化する鍵は何だろうか?

  1. 技術に明るくない人たちに、メリットを理解してもらう必要がある。

    平均的な中小企業のオーナーは、平均的なブロガーに比べて、オンラインに対するやる気が1/10くらいしかない。従って、彼らのウェブサイトには、本格性や機能性の面ではっきりとわかる何かを加えなければならない。

  2. コードの場合は、簡単にインストールできること。

    中小企業の中には、自力でウェブサイトを制作運営することに誇りを持っているところもある。そういう人は、ログイン情報やサーバー情報を提供して、あなたに変更をアップロードしてもらうことに及び腰な場合もある。コピー&ペーストしやすいコードを作るか、相手の既存ウェブサイトをモデルとして(さらに自分のコードを埋め込んで)新規ページを作り、それをメールに添付して、どうやって取り入れるのか相手に考えてもらおう。

  3. 売り込む場合は、自分のクライアントと同じ業界で、別の地域にある企業を探す。

    これなら、直接の競合だからといってリンク張りを断わられることもないばかりか、非常に関連性が高く、あなたが検索ランキングを得ようとするキーワードに近い語句(たとえば「歯科医 ニューヨーク」と「歯科医 サンフランシスコ」みたいな関係)で上位ランクに入っているサイトからリンクを張ることができる。

  4. 埋め込むリンクのアンカーテキストを順繰りに使い回す。

    これは、「スミジェット」がウィジェットに対して持つ実質的な利点だ。確かに、「スミジェット」を作って売り込むには、余計に時間がかかる。けれど、ウィジェットよりも多くの語句で検索ランキングを得ることができるし、検索エンジンのスパム検閲に引っかかることもない。

  5. 「スミジェット」の潜在顧客を探す方法について、自分のクライアントにトレーニングする。

    潜在顧客として自分のクライアントに似た企業を探すために、「リンク忍者」になって全国を走り回る必要はない。自分のクライアントに、どんなサイトを探すのか30分くらいトレーニングすれば、退屈な仕事から逃れられるし、その作業にかかるマーケティング費用も削減できる!

ご拝読感謝。

David Mihmは、カリフォルニア州オークランドを拠点に活動する、中小企業向けウェブデザイナー兼SEOコンサルタント。

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