これを、ただ記録のためだけに書き残しておきたい。
継続的なSEOを必要とする理由が、検索エンジンがランキング決定のアルゴリズムを変えてばかりいることだった時代は終わった。それはもはや、長期的なアルゴリズム検索マーケティング契約を正当化する理由にはならない。SEO企業(少なくとも僕がよく知っているところ)が月々のサービスに対して料金を請求しているのは(さあ、衝撃の事実ってやつだよ)、SEOとは本質的に継続的な業務だからなんだ。
Did-itの社長David Pasternack氏が書いたSEOに関する記事と、この記事に関して議論しているSearch Engine Watch Forumsのスレッドについて、Barry Schwartz氏が語っている。Jonathan Mendez氏が同スレッドで書いていたように、Davidはこの記事で自分がSEO業務の実際について無知だったことをさらけ出した。その理由はこうだ。
Davidはこの記事を書くにあたり、MarketingSherpaの調査を前提にしている。これ以上言う必要はないのかもしれないが、、MarketingSherpaの調査は不完全なもので、複数の人がその理由(参加者のレベルの低さ、不適切なデータ収集法、サンプル数の少なさなど)に言及している。ある傾向を取り上げてその原因について何らかの主張を述べようとするのなら、まず、その傾向を示すデータを取ってきたソース(出所)が正しいことを確認しなければならない。
DavidはSEOを「1回だけ手を加えればそれで済む」作業だと言う。たしかに、ごく少数ながら、1度だけ手直しをするだけで済むSEOサービスもあることは認めよう。だが、Davidが、SEO会社の仕事は主にサイトを検索でヒットしやすいものにし、タイトルタグを追加することだと思っているなら、彼の認識は2001年当時の段階にとどまっている。リンクビルディングやコンテンツの制作、リンクベイティング、バイラル(口コミ)マーケティング、ソーシャルメディア最適化、評判管理、さらにはキーワード調査や解析方法のモニタリングなど、SEOのサービスには終わりがない。そしてこれらは、毎月毎月見直しをしなければならない作業だ。選択肢は、社内でそれをやるか、SEO会社にそれを委託するか、あるいは自分より知識が豊富で高いランクを獲得している競争相手に、おいしいところを持っていかれるのを指をくわえて見ているか、のいずれかだ。
ここで、SEOの売上が年々減少している(本当にそうだとしてだが)理由について、僕なりの意見を言わせてほしい。
自分たちの技術が、自社のプロジェクトにも容易に適用でき、さらに大きな売上と利益を得られることがわかって、ビジネスモデルを変更するSEO企業がますます増えている。
検索結果ページで大きな成功を収めると収益に大きく影響することがわかり、企業がSEOを社内で行うようになった。
自社のことを純然たる「SEO企業」と呼ぶ会社は、より包括的な機能を備えたインターネットマーケティング企業に負ける。なぜなら、彼らがかつて頼りにしていた戦術(僕がここで話しているのは、かのSEO企業Internet AdvancementとTraffic Powerのような会社がとっていた戦術のことだ)は、もはや有効ではないからだ。
調査報告と称する文書に付き物のこういった意見を目にするといつも思うことがある。
それだけROI(投資利益率)が良くて、しかも、社内でSEOを行っても外部に委託するほどうまくは機能しないことが何年にもわたって証明されていて、なぜSEO業界は売上がそれほど大幅に下がるのか? 僕には、それが不思議でしかたがない。
……最も賢明な策は、データが完全なものと決めてかからず、因果関係を考えることだ。Davidは、キーワード広告の管理については優秀かもしれないが、SEOの売り上げ激減について書くにふさわしい人間だとは思えない(ついでに誰か、Did-itのウェブサイトにある派手なFlashのプレゼンテーションを抹殺してくれよ)。
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