サイトの設計から運用まで目標達成をトータルで支援する――株式会社コンセント
株式会社コンセント
インフォメーションアーキテクトの先駆者として
クライアントとともに最適なウェブサイトを構築
コンセント代表の長谷川 敦士氏は、情報の設計士:IA※がウェブ業界で認知・理解される以前から活動を始め、現在も日本を代表するIAとして第一線で活躍を続けている。しかし、設立当初からIAを事業の重要な要素としながらも、それだけに特化した企業にはしなかったという。それでは、IAを中心に据えながらも、どのような理念を持って業務に取り組み、どのような成果を生み出して来たのか。代表取締役社長 長谷川敦士氏と取締役アートディレクターの堀田理佳氏に話を伺った。
長峯新一郎(ドラゴンフィールド株式会社)
株式会社コンセント
http://www.concentinc.jp/
- 所在地 ● 東京都渋谷区代々木
- 設立 ● 2002年1月14日
- 資本金 ● 2,000万円
- 代表取締役社長 ● 長谷川敦士
- 社員数 ● 20名(アルバイト・派遣をあわせると30名)
[社内スタッフ]
役員3人(プロデューサー・IA、プロデューサー・アートディレクター、プロデューサー・テクニカルディレクター)、ディレクター/IA 5人、アートディレクター/デザイナー6人、フロントエンドテクノロジスト2人、マークアップエンジニア5人、制作進行管理3人、テクニカルディレクター2人、非常勤役員3人、ほか - 事業内容 ● ウェブサイトの企画、設計から構築、運用までトータルにサポートする専門家組織。特に、アートディレクションと情報アーキテクチャ設計とを融合した提案で、企業のコミュニケーションをサポートする。サイト構築はサイトのビジネス目的のコンサルティングから、ターゲットとなるユーザーの行動モデルの分析、情報の最適な分類といったところからスタートする。どうやってユーザーにわかりやすく、楽しい経験を与えるサイトを実現できるかについて、さまざまな観点から検討を行っている。運用を重視したコーポレートサイト、効果を向上させるコマースなどのサービスサイト、クリエイティブに特化したコンテンツサイトなど、案件に応じたプロジェクトチームで対応する。
インフォメーションアーキテクトの先駆者として
クライアントとともに最適なウェブサイトを構築
サイトの設計から運用まで
目標達成をトータルで支援する
長谷川氏がコンセントを設立したのは2002年の1月。それ以前は、大手制作会社のウェブ事業創成期から参加していたが、当時から長谷川氏はIAとして、情報設計の観点を重視しながら、数々の企業サイトの立ち上げに携わって来た。
「前職在籍時からIAとしてさまざまなプロジェクトに関わっていましたが、当時はまだウェブサイトの情報設計、情報アーキテクチャの概念や重要性が認知されておらず、ウェブ制作はページデザインとHTMLコーディングだけと考えられていました。このため、サイトの評価などを通じて情報アーキテクチャを構築することで、ユーザビリティの改善やサイトの効果向上がどのように得られるかをわかりやすく説くことが必要でした。
また、制作ワークフローが確立されていなかったため、新規の立ち上げプロジェクトは、制作会社側もクライアント側も手探りで進めている状態でした。運用はさらに後手に回っていて、制作プロジェクトに、リリース後の運用や更新に必要な人や費用が見込まれていないことが多く、立ち上げまで盛り上がっていたプロジェクトが、目標の成果を上げることなく中途半端に終わることもありました。
ビジネスとしてウェブサイトを構築する以上、なんらかの達成したい課題があって構築するわけですが、これでは、目的達成にはほど遠い状態です。こういった経験をふまえて、『創造的インターフェイス』『進化するナビゲーション』『ワークフローデザイン』の3つのコンセプトを掲げてコンセントを設立しました。
『創造的インターフェイス』は、見た人にクライアントのブランドイメージを伝えるアートディレクションや、使って楽しいインターフェイスデザイン。『進化するナビゲーション』は、わかりやすいサイト構造や使う人の意図に沿った動線設計。『ワークフローデザイン』は、サイトがリリースされた後のことまで考えた運用設計です。この3つの要素をふまえることで、使いやすく、魅力的で、運用までを考慮したサイトを作ることができます。これらをクライアントと一緒に考えていくことで、ビジネスの目的達成をサポートして行きたいと思っています」(長谷川氏)
長谷川氏はその3要素を成立させるために、コンセントの取締役で雑誌などの印刷情報媒体のデザインを行っている「アレフ・ゼロ」からワークフローデザインの重要性を、大手広告代理店にてメディア・コンテンツ統括局調査部長を勤めていた吉田望氏(現同社取締役)からは創造的インターフェイスの観点を吸収したという。それらのエッセンスはコンセントとなって結実し、設立当初に掲げたこれらのコンセプトを今日まで変える必要がなかったことについて、目指す方向性が間違っていなかったと長谷川氏は言う。
ウェブサイトにおいて情報設計が重要であることを早くから感じ、IAのパイオニア的存在として活動してきた長谷川氏が中心となって設定したこの3要素は、ウェブビジネスで成功を目指すための不変的な要素と言えるだろう。
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