基本編

他社を気にせず、自社サイトの目標数値を設定できる!

他社を気にせず、自社サイトの目標数値を設定できる!

「1人平均ページビューは何ページぐらいあれば標準的ですか?」という質問を受けることも多い。私の手元で解析している10億ページビューぐらいの分析をトータルで見ると、現在5ページ程度が標準的な数字となっている。

しかし、どのサイトでも5ページで良いかというとそうではない。自分のサイトならではの目標数値を持っておかなければならない。他との比較ではなく、サイトの性質に合致した目標を持たなければ意味がないのである。

たとえば、リピーターにニュースを見てもらうことが目標なら、平均値は2ページで良いかもしれない。訪問者は毎日・毎週やってきて、ニュースの目次を見、気に入った情報が見つかればクリックして記事を読み、帰る。気に入った情報がなければ目次だけ見て帰るだろう。多くのニュースサイトでは、平均1.8ページ程度となる。ニュースを2つ以上見る人が居るなら平均は3ページに近付く。

多くの人がすぐ帰ったとしても、きちんとリピートしてくれているなら、別に問題ではないと言える。

一方、通販ショップなら、平均2ページでは困る。システムにもよるが、「商品情報」→「カート」→「個人情報入力」→「確認」→「サンキュー」と5ページほしい、ということになる。平均1.8ページで良いとなっていたメディアサイトでも、いざ会員登録をしてもらいたいとなれば、平均を伸ばすことを考えなければならない。サイトの目標とする「訪問者の行動」によって、平均値の目標を立てることができるわけだ。Web担当者は、自分のサイトを訪れた人が、平均何ページ遷移してくれたら目標行動に導くことができるかということを考えて、アクセス解析からサイト運営の目安を得ていこう。

ページビュー数÷訪問者数の「平均ページビュー」を指標にするメリットのもう1点は、他社との比較ではなく、自社の目的にあった形で目標値を設定できるという点なのだ。

平均ページビューが変わればマーケティングコストも変わる

先の例で、「15万人で30万PV」と「5万人で30万PV」を見てきた。

このとき仮に「ページビューを2倍にしたい」と考えて広告を出すとすると、前者は訪問者を15万人増やさなければならないのに対して、後者は5万人増やすだけで良いことになる。広告から訪れる人が見てくれる平均ページ数がこれまで通りとは限らないが、少なくとも計画上はそういうことになるだろう(図3)。想定しなければならない広告予算は、1クリック10円としても

15万人×10円=150万円
5万人×10円=50万円

と、同じ30万PV稼ぐのに当然3倍ということになる。ではどうすればいいか。

15万人で30万PVのサイトでは、サイトのナビゲーションなどを改善して、同じ15万人で45万PVを目指すのである。30万PVと45万PVでは巨大な差、と見えるが、1人あたりもう1ページ見てもらうということだと考えれば手の打ちようもあるというもの。平均3ページ見てもらえるようになれば、30万PV増やすのに必要な訪問者数は10万人になり、用意すべき広告予算も変わってくる。

10万人×10円=100万円

Web担当者は、まずこの「1人平均ページビュー」を伸ばすのに力を使いたい。そして、「訪問者数も増え、ページビューも伸び、1人平均ページビューも伸びた」という状況を作りだすことができれば、サイトの効果は非常に高くなり、会社からの評価も良くなるはずだ。

図3 平均ページビュー数が変わればマーケティングコストも変わる

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