ラグビーW杯のウェブサイトのアクセス動向

ラグビーW杯と東京五輪のウェブサイトを比較してみると
※この記事は読者によって投稿されたユーザー投稿のため、編集部の見解や意向と異なる場合があります。また、編集部はこの内容について正確性を保証できません。

「現代用語の基礎知識」選 ユーキャン新語・流行語大賞が発表されました。

ご覧になった方も多いと思いますが、大賞にはラグビー日本代表の「ONE TEAM」が選ばれています。

ラグビーW杯は本当に盛り上がりましたね。
私も3試合現地で観戦しましたが、本当にいい試合が多く感動しました。

来年は東京オリンピック・パラリンピックがあります。
そちらも観戦予定がありますので今から楽しみです。

ラグビーW杯サイトの訪問者

このラグビーW杯と東京五輪は1年違いということで、丁度1年遅れでいろいろな日程が進んでいます。
チケット発売も共に1年前の春が最初で、その後何度かにわけて発売されていきます。

(図1:ラグビーW杯公式サイトの訪問者数:Values eMark+調べ)

 

上記はValues eMark+で調査したラグビーW杯公式サイトのセッション数の月次推移です。
この数字は日本国内のアクセスに限定しています。(本記事内全て)

この推移をみると、1年以上前から10万以上のセッションがあるものの、チケット発売のタイミングでも大きな変化はなく、直前までほぼ横ばいです。
W杯開催の前月から少しアクセスが増え、9月~10月に爆発的に増えたことがわかります。

これは試合情報などに加えて、様々な情報を配信した運営側の成果といえるでしょう。

(図2:ラグビーW杯公式サイトのデバイス推移:Values eMark+調べ)

興味深いデータがあります。
スマートフォンでのアクセスが増える傾向があるわけですが、このラグビーW杯公式サイトに関しては開催前後にはPCの割合がむしろ伸びているのです。
この理由としては、より大きな画面で見たいというニーズや、スマートフォンアプリがありましたのでスマートフォンユーザをそちらに誘導できたのではないかということです。

(図3 ラグビーW杯公式アプリの利用者数:Values eMark+調べ)

9月・10月と利用者が増えています。
PCに比べて画面が小さいスマートフォンでは見せ方・操作性・動きの速さなどが大切で、その点でアプリのニーズが高かったのではないかと思います。
私もアプリをダウンロードしていましたが、試合中継含め非常に使いやすく重宝しました。

東京五輪ウェブサイトの訪問者

それは来年開催される東京五輪のウェブサイトはどのような訪問状況なのでしょうか?
(図4 東京五輪公式サイトの訪問者数:Values eMark+調べ)

1年前にも関わらず、ラグビーW杯をはるかに上回るアクセスを集めています。
チケットが販売開始になった2019年5月には5000万を超えるセッションが発生しています。
東京五輪公式サイトとチケット販売サイトは別ホスト名になっていますが、下記図のようにチケットサイトも連動して多くの訪問者数を集めています。

(図5 東京五輪公式サイトとチケットサイトの訪問者数:Values eMark+調べ)

上記のように多くの方が関心を持ったことがわかります。

ラグビーW杯でモバイル・PCでの閲覧傾向の違い

次に再びラグビーW杯の分析に戻ります。

どのページがよく閲覧されていたのでしょうか?
2019年6月~11月のデータです。
<図6:ラグビーW杯公式サイトのページ別PV数:Values eMark+調べ)

上がスマートフォン、下がPCです。

どちらでも多いのはトップページや観戦方法です。
「にわか」と言われたように、観戦慣れしていない人が多いことがわかります。
そしてスマートフォンとPCの違いは、組み合わせ、参加国、会場です。
スマートフォンは会場を見る人が多く、PCは組み合わせや参加国を見る人が多いです。
この観点からすると、開催会場のページ作りは非常に大切です。
場所や交通機関はもちろん、座席や周辺の観光情報など「旅中」に見るであろうコンテンツを用意することです。

言えること

ラグビーW杯は開始から盛り上がりましたが、東京五輪は種目も多くより多くのアクセスを集めるのは間違いないです。

しかし、1年前にラグビーW杯という参考になる大会があったわけなので、それを参考に様々な対策を行うことができます。

・スマートフォンアプリを開発し、そこに誘導
・サイトのアクセス規模を予測し、負荷分散やクラウド活用などの対策

負荷分散対策は東京五輪公式サイトに限った話ではありません。
利用されるスタジアムや都市などのウェブサイトも影響を受けます。
なぜなら日頃訪れたことがない人が多く来るからです。
その対策へのヒントを組織委員会主導で提供することもできるでしょう。

またできるだけ東京五輪公式サイト内で閲覧者の疑問を解決し、負荷対策がされているかもわからない外部サイトへのリンクは極力避けるのが正しいと思います。

他社サイトの分析は「競合分析」として行われることが多いですが、競合でなくても教訓にすることも可能です。

愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶといいますが、
初めて何かをする際には先例がないか考え、そのデータを活用することが大切です。

今回利用したツール

Values eMark+

 

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