考えられる限りのキーワードを使い切った後のアクションは?
ひとりで頑張るSEO担当者さんの悩みに答える本連載。今回の質問は「考えられる限りのキーワードを使い切った後のアクションは?」です。この回答は「既存ページの最適化に取り組みましょう」です。
何と5,000ページを超える記事コンテンツ
今回の相談内容はちょっと特殊で、見込み顧客獲得に寄与すると思われるキーワードに対応した記事コンテンツが5,000を超えていて、有効なキーワードが底をついてしまったというものです。相談を寄せてくださった「豆粒」さんは、さらにキーワードを見つける方法を求めていらっしゃいました。
しかしこの状況は僕の経験を超えてしまっています。駅名や市区町村名を組み合わせていくようなデータベース型サイトや、アイテム数の多いECサイトならともかく、記事コンテンツで5,000を超えるキーワードを扱うというのは経験もなければ想像もつきません。僕が知っているようなキーワード抽出法はすでに実施済みだろうと推察します。
となると、アドバイスできることは既存ページの最適化です。「豆粒」さんがどんな体制で5,000ページ超のコンテンツを管理されているのかわかりませんが、さすがにページ数がページ数ですから、すべてのページが最新の状態で順位も良好とはいかないだろうと予測してのことです。完璧な状態だったらすみません。
記事数が多いと見落とされがちなこと
記事数の多いサイトでは、計画的に管理しないとどうしても記事が古くなります。既存の記事のアップデートを計画的に進めましょう。このとき、もう少しで上位がとれそうな「惜しい」位置にある記事を優先して、最新で、しかもより充実した内容へとアップデートしていくのがおすすめです。
内部リンクを最適化していくことも有効です。Wikipediaをお手本にして、文中から関連する他のページへのリンクを張り巡らせていきます。これをすることで、リンク元のページとリンク先のページの双方の順位を引き上げる効果が期待できます。より戦略的に内部リンクを最適化するならトピッククラスターを採用しましょう。
加えて、見落とされがちなのが画像です。そのページで扱っているトピックに関連の深い写真を掲載したり、データをグラフ化したり、概念や動作、機序などの図解を付け加えるなどすることで、わかりやすさが大きく向上します。画像があったほうが訪問者の理解が進みそうなら、画像を付け加えていくこともおすすめです。
見込み客の獲得数を増やす
これまで記事の新規作成を重点的にやってきた場合、新規作成をお休みして既存記事のアップデートを始めると、見込み客の獲得が頭打ちになる不安があるかもしれません。その場合、CTA(Call To Action:行動喚起)などコンバージョンページへの動線を調整したり、コンバージョンページそのものを最適化したりすることでCVR(Conversion Rate:コンバージョン率)を上げ、獲得数を上げていくことを同時進行で実施しましょう。
サイト全体のCVRが向上すれば、既存の記事を最適化することによる流入増と合わせて、獲得数を大幅に増やすことができるでしょう。
まとめ
今回の相談内容では僕の経験を超えたキーワード数とページ数を扱っているため、「豆粒」さんの質問である「さらに多くのキーワードを見つける方法」とは異なる回答をしました。ページの品質を高く保つことを中心に回答してきましたが、正直なところ、5,000記事を超えるキーワードとページの品質管理は想像を絶します。
もし品質管理が困難なら、見込み客の誘引につながりにくい記事を取り下げてしまうのもひとつの選択肢です。あくまで個人的な好みですが、僕は同じリソースを割くなら、記事数を増やすことよりもひとつひとつの記事の品質を高めるほうを好みます。ひとつひとつの記事の品質が信頼を作ると考えるからです。
P.S.
本コーナーでは、読者の質問にお答えしています。誰にも聞けずに困っていること、現場で感じるふとした疑問など、どしどし質問をお寄せください。
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