既存の記事の更新日を新しくすることは、SEOに効果がある?
ひとりで頑張るSEO担当者さんの悩みに答える本連載。今回の質問は「既存の記事の更新日を新しくすることは、SEOに効果がある?」です。この回答は「その時点でニュースやトレンドになっているトピックを扱っている記事以外では効果はありません」です。

に対する回答は
「その時点でニュースやトレンドになっているトピックを扱っている記事以外では効果はありません」です
記事の更新日が新しいとSEOで有利になる?
今回の質問は「既存の記事に追記や修正をして更新日を新しくすることは、SEOに良い影響がありますか?」というものです。今回の質問はペンネーム「まる」さんが寄せてくださいました。いつもありがとうございます。
おそらく2010年にGoogleが導入したフレッシュネス・アルゴリズムについての誤解が原因だと思われますが、同様の質問はとてもよく寄せられます。しかし結論から言えば、記事を更新して日付を変更することそのものが直接的にSEOに影響することはありません。
フレッシュネス・アルゴリズムの影響
Googleが2010年に導入したフレッシュネス・アルゴリズムは、古い情報よりも新しい情報のほうを優先するアルゴリズムです。しかしここで注意したいことはこのアルゴリズムが働くのはその時点でニュースやトレンドになっているトピックについてだけだということです。
ニュースやトレンドになっているトピックとは、たとえば「いま盛りあがっている話題」に関するものや、「その日の出来事や試合結果などの最新情報」に関するもの、また「選挙や企業の業績発表や新商品発表など、繰り返されるイベント情報」などです。これらのトピックについては、去年の情報よりも今年の情報、昨日の情報よりも今日の情報が優先されます。
この原稿を書いているのは2025年7月の第4週ですが、このタイミングで「関税」と検索すると、検索結果の上位には関税についての一般的な解説ではなく、「トランプ大統領による関税措置に関するニュース」が優先的に表示されます。このように、検索クエリが表しているトピックがそのときのニュースやトレンドに関するものだった場合、最新の情報が上位に表示されやすくなります。
日付の変更は、特に意味がない
このようにフレッシュネス・アルゴリズムは、ニュースやトレンドになっているトピックを扱っている場合にだけ関係のあるものですから、言葉や概念の意味を教える記事や、何かしらの方法を教えるような普通の記事には無関係です。そうした普通の記事に追記や修正を加えても、ニュースやトレンドになっていないなら検索結果で優先されることはありません。
もちろん、古くなってしまった内容を最新のものにアップデートしたり、事実誤認や誤字脱字を修正したりするのはよいことですし、それが良好なユーザー行動につながれば、間接的にSEOによい効果をもたらすことはあり得ます。ただこれは、「記事の更新日を新しくしたから優先された」わけではないことに注意しましょう。
まとめ
ニュースやトレンドに関する記事でない限り、更新日の情報はGoogleにとっても訪問者にとってもそれほど重要なものではありません。したがって、更新日を新しくすることが直接的にSEOに効果的に働くことはありません。とはいえ、サイト内の情報を最新の状態に保ったり、不備や誤りを修正したり、といった更新作業そのものは訪問者にとってよいことですから、どんどんやっていきましょう。SEOにも間接的なプラスの効果が期待できます。
P.S.
本コーナーでは、読者の質問にお答えしています。誰にも聞けずに困っていること、現場で感じるふとした疑問など、どしどし質問をお寄せください。
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