DB型サイトが生成する低品質なURLをどう扱う? おすすめは「Googleに任せる」こと
ひとりで頑張るSEO担当者さんの悩みに答える本連載。今回の質問は「DB(データベース)型サイトが生成する低品質な動的URLをどう取り扱えばいいですか?」です。この回答は「中身が空になるときはnoindexに、それ以外のケースではGoogleに任せましょう」です。
DB型サイトが動的に生成する薄いURLの問題への対処法は?
今回の質問はペンネーム「SEOメガネ」さんからのもので、「内容の薄いページを排除した方が良いと聞きますが、DBがユーザーの選択条件に応じて生成する動的なページをどう扱えばいいでしょうか?」というものです。
確かに、空のページや薄いページが生成されてしまい、それを防ぐ仕組み(ドリルダウン検索で結果がゼロになる選択肢は非アクティブになるなど)がない場合、対処に困りますよね。よくある対処は次の通りです。
- 商品ページや物件ページなどと、主要なカテゴリページ(主要な選択条件のページ)だけをサイトマップ送信し、細かいページのクロールはGoogleに任せる。
- 可能なら、ユーザーの選択条件で結果がゼロになる選択肢をあらかじめ非アクティブにする仕組みを導入する。
- 可能なら、空のページを出力するときには同時にnoindexメタタグを出力する。
今回の質問ではおそらく、上記の2や3の導入が難しいケースなのではないかと思います。その場合、とれる対処は上記1だけになってしまいます。以下、この対処について少し詳しく説明します。
DB型サイトが空のページや薄いページを出力することはGoogleも把握している
コンテンツ型のサイトで空のページや薄いページがあるのは大きなマイナスですが、DB型のサイトが空のページや薄いページを出力するのは普通にあることで、それはGoogleも把握しています。通常は、404と同じように扱われたり(ソフト404)、重複URLとして扱われたりして、インデックスから排除されているはずです。これは正常な動作で、特に問題はありません。
細かいことをいえば、空のページの存在はクロールバジェットの無駄遣いになり、SEOの観点からもマイナスではあります。またユーザビリティの観点からも、実際のユーザーを混乱させる原因にもなり、マイナス要因ではあります。ただ、これらが直ちに大問題に発展することはありません。
すべてのURLをサイトマップ送信するのはNG
サイト内に空のページや薄いページが存在していても、その処理をどうするかをGoogleの判断にゆだねている限り、特に問題はありません。問題が発生するのは、無理にすべてのページをインデックスさせようとしたりするなど、出す必要のない指示をGoogleに出してしまっている場合です。
空のページが出力されるような選択条件も含めて、生成されるすべてのURLをサイトマップ送信することだけは絶対に避けてください。これをやってしまうと、クロールバジェットの無駄遣いが増えますし、空なのにインデックスされてしまうページが発生します。また、最終的にはサイトマップが信用されなくなるなど、いいことはありません。サーチコンソールもエラーだらけになります。
重複の処理などはGoogleに任せてしまうのがおすすめ
システムの都合上、細かい制御ができない場合には、細かいURLの処理はGoogleに任せてしまう、というのがおすすめです。商品ページや物件ページなどと、主要なカテゴリページのような、本当に主要なページのURLだけをサイトマップ送信したら、あとは特段の指示的な処理はせず、URLの扱いをGoogleに任せてしまうわけです。
全URLをサイトマップ送信するような無茶をせず、クロールとインデックスをGoogleに任せておけば、空のページや薄いページはソフト404や重複などとして正常に処理され、大きなマイナス点にはなりません。Googleは案外賢いんです。
まとめ
コンテンツ型、DB型など、サイトの種類によってSEOのベストプラクティスは変わってきます。同じDB型でも、ECサイトと物件検索では違いがあります。なかなか難しいですが、SEOの情報を見るときには「ああこの情報はコンテンツ型サイト用だな」とか「この情報はCGM(Consumer Generated Media)型サイト用だな」のように、どんなサイト向けのものなのかを見極めた方がよさそうです。
コンテンツ型サイト用のSEO手法の中には、DB型サイトにはまったく通用しないものも多いですし、その逆もまたしかりです。今回のご質問にあった「空のページや薄いページの問題」もこれで、コンテンツ型サイトにとっては大きな問題ですが、DB型サイトにとっては(条件にもよりますが多くは)小さな問題に過ぎません。うまく情報を取捨選択しながら取り入れていきましょう。
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