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汝のSERPを知れ。変わり続けるグーグル検索SEOでより重要性が増す“クリッカビリティ”(後編)

強調スニペットの真の1位とは異なる性質や、強調スニペットに関係していなかったページのCTR向上などのデータを紹介し、「汝のSERPを知れ」「クリッカビリティ」というSEOの考え方を紹介する
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この記事は、前後編の2回に分けてお届けしている。後編となる今回も、前回に引き続きこの調査から得られた意外な結果とそこから得られる教訓を見ていこう。→まず前編を読んでおく

グーグルで強調スニペットに表示されたURLはその検索結果の一覧に表示されなくなったことで、結果として検索トラフィックが減少していたデータを、前編で紹介した。

後編では、強調スニペットの真の1位とは異なる性質や、逆に強調スニペットに関係していなかったサイトのCTR向上などのデータを紹介し、さらに、そうした事実をもとにした2020年のSEOで意識すべきポイントとして、「汝のSERPを知れ」「クリッカビリティ(Clickability:クリックしてもらう仕組み)」などの考え方を紹介する。

強調スニペットは真の1位とは異なるものだ

強調スニペットとして得た検索首位の価値は、真の検索1位と同じではない。

この事実については多くの憶測があったが、今では明言できる。次に示す図では、強調スニペットの不安定さがよくわかる。

強調スニペットを獲得しても、ずっとその状態だとは限らない

このクライアントのページは検索結果の5~6位あたりをうろうろしていて、強調スニペットを獲得した。しかしその後もずっと強調スニペットとして表示されてるかというとそうではなく、たびたび元の順位に戻ってしまっている。

このような状況はあちこちで目にした。ほとんどの場合は、強調スニペットとして表示されるページが別のページに入れ替わってしまうものだ。また、グーグルが強調スニペットを完全に削除し、翌日に復活させる場合もあった。

上記の画像はSTATのものだが、気になる人のために、対応するGSCでのCTRを掲載しよう。ただし残念ながら、この対照データからはそれほど知見が得られるわけではない。

CTRは順位(強調スニペットの状態)と明確に連動はしていない

このキーワードのグローバル検索ボリュームは2万2200件で、キーワードの難易度スコアは44だ。これだけ多くのトラフィックがあるSERP(検索結果ページ)ならば、調査結果はもっとわかりやすいものになると思うかもしれないが、実際はそうではないかった。

ここから得られる教訓があるとすれば、それは、次のようなものだ:

強調スニペットを獲得したからといって、スクロールしなければ見えないような位置に表示された場合と比べて、飛躍的にCTRが向上するものではない。

検索順位が低いページのCTRが増加する

これまでに取り上げたデータの多くは、「強調スニペットを獲得したサイト」または「獲得した強調スニペットを失ったサイト」のものだった。では、この変更に関連する強調スニペットがなかったサイトについてはどうだろうか?

この状況に当てはまる人は、ささやかなお祝いをしてもいいだろう(あくまでも「ささやかな」だ)。なぜなら、次のことをデータが示しているからだ:

強調スニペットに一切関係していないURLは、CTRがわずかに増加する可能性がある。

次に示す例は、1月22日の前後1週間に5~7位を推移していたあるキーワードを示している。グローバル月間検索ボリュームは7万4000件で、キーワード難易度は高い。

順位はさほど変化していない

このキーワードが明らかに低い検索順位にとどまり、ほとんど動きがないことが示されている。それどころか、1月22日以降は順位が落ちている。

では、同じサイトのCTRを見てみよう。

CTRは向上している

1月22日以降の1週間は、CTRが3%から3.7%に上がった。下位のサイトを祝う理由として十分ではないかもしれない。この小幅な増加は、1ページ目の真ん中あたりに表示される多くのサイトでよく見られたからだ。

「他のユーザーも行った質問」ボックスに、強調スニペットのCTRを奪われる

調査からは、「他のユーザーも行った質問(People Also Ask:PAA)」ボックスに関する次のような知見も得られた(実際、これが当てはまらない例は見つからなかった)

ほぼすべてのSERPで、「他のユーザーも行った質問」があると、強調スニペットのCTRも、通常の検索結果のCTRも、どちらも下がる。

そもそも「他のユーザーも行った質問」が、検索ユーザーをどこかのサイトに連れて行ってしまう可能性があるSERP機能だということを考えれば、この情報は目新しいものではないかもしれない。

ただし、SERPに表示されるPAAボックスによるマイナス影響は、強調スニペットのすぐ下にPAAボックスが表示されなければ緩和される。そうしたケースはあまりないが、次の例のように、「他のユーザーも行った質問」ボックスがSERPの下の方に表示される場合はある。

このことから、次のように考える人もいるかもしれない。

それじゃあ、関連するPAAボックスに表示されている質問に答えるページを増やせばいいんだな。

そう考えた人は、落ち着いてこれから言うことをちゃんと聞いてほしい。

僕たちのクライアントのサイトがPAAボックスに表示されても、クリックされることはほとんどなかった。

次に示す例は、検索ボリュームが多いSERP(グローバル月間検索ボリュームが2万2000件)で、PAAの最初の回答4件のうち2件に表示されているクライアントのものだが、一度もクリックされなかった。少なくとも、GSCではゼロだった。

ずっと6位に表示されていた同様のページは、少なくともいくらかのCTRを得ている。

ここで得られる教訓があるとすれば、それは次のようなことだ:

PAAボックスに表示されるより、1ページ目の下のほうに表示されるほうが望ましい(少なくともクリック数の点では)。

では、ここで重要なことは?

ご覧のとおり、調査結果はややまとまりがない。ただし、何度も繰り返したい最大のポイントは、次の点だ:

クリッカビリティ(Clickability:クリックしてもらう仕組み)が、かつてないほど重要になっている。

僕はこのデータを処理しながら、97th Floorでオペレーション担当エグゼクティブバイスプレジデントを務めるパクストン・グレイの言葉としてよく知られている次のフレーズを何度も思い出した。

汝のSERPを知れ

この言葉は、僕が彼の口から初めて聞いた2014年より、現在の方が現実味を帯びている。

不満が募るこれらのデータについて考察するなかで、僕はジェフ・ベゾス氏が2017年にアマゾンの株主に宛てた書簡で語った言葉を思い出した。

私からみて顧客の好きなところの1つは、彼らがとめどない不満を抱えていることだ。顧客の期待は、決して止まることなく高まり続ける。これは人間の性だ。われわれが狩猟採集時代から進化してきたのは、満足したからではない。人はより良い方法を貪欲に求めるものであり、昨日の「すごい」も、今日はすぐに「普通」になってしまう

そこで僕はハッとした。グーグルはSEO業者のために設立されたわけではない。ユーザーのために設立されたのだ。グーグルの仕事は僕たちの仕事であり、それはユーザーに最高のコンテンツを提供することだ。

僕たち97th Floorは、インターネットをよりよい場所にすることを信条としている。やや陳腐に聞こえるが、僕たちはこれを社是としている。クライアントのために作成するすべてのページ、配信するすべての広告、開発するすべてのインタラクティブコンテンツ、そして公開するすべてのPDFは、インターネットをよりよい場所にするものでなければならない。

グーグルのアップデートがクライアントからクリックを奪っているのを目にするのは辛いことだが、それはユーザーのためであることを僕たちは認識している。これは、僕たちがグーグルと協力して進める取り組みのさらなる一歩にすぎない。

その昔、検索結果の1位~3位が一貫して2桁のCTRを獲得していた時代があった。しかし現在では、検索1位でも10%のCTRを達成できれば上出来だ。いや、今回の調査を終えた今、強調スニペットで8%も達成できれば満足だ!

2020年のSEOは、ただタイトルにキーワードを入れて、ページにいくつかリンクを追加するだけのものではない。SERP機能が、君のページ最適化より直接的な影響をクリック数に及ぼすこともある。

しかし、だからといってSEOが僕たちの手を離れたというわけではない。まったくそんなことはない。SEO担当者たちは危機を乗り越える。いつだってそうだ。だが僕たちは、学んだことを互いに共有する必要がある。結局のところ、インターネットをよりよい場所にするのは透明性なのだ。

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