ユーザーが嫌うオンライン広告12種を定めた「Better Ads Standards」日本語訳

「Better Ads Standards」は、ユーザーが不快に思う12の広告表示を米国の団体Coalition for Better Adsが定めたもの

グーグルは、「Better Ads Standards」に準拠していないウェブ広告をChromeブラウザで2018年2月15日から非表示にすることを発表した

「Better Ads Standards」とは、オンライン広告のユーザー体験を改善するための基準として、ユーザーが不快に思う12の広告表示スタイルを米国の団体Coalition for Better Ads(CBA)が定めたものだ。

本記事では、Coalition for Better Ads(CBA)が公開している「The Initial Better Ads Standards(優良広告基準:初版)」を、CBAの許諾を得て日本語訳・編集したものをお届けする。

※注意 名称は「優良広告基準」だが、この文書が示しているのはその基準から外れる「適切ではない広告の例」である点に注意。

※注意 CBAでは、この基準をあくまでも北米と欧州を対象としたものとして作成している(その地域のユーザー調査をもとに作成したため)。そのため、日本のユーザー向けに適用するべきものとはしていない点に注意してほしい。

Coalition for Better Adsについて

Coalition for Better Ads(CBA)では、次のような企業や団体を含め全40の組織がメンバーとして活動している。

  • 業界団体
    • Interactive Advertising Bureau (IAB)
    • World Federation of Advertisers (WFA)
    • Association of National Advertisers (ANA)
    • American Association of Advertising Agencies (4 A's)
    • Data & Marketing Association (DMA)
  • 広告主
    • P&G
    • ユニリーバ
  • プラットフォーム
    • Google
    • Facebook
    • Microsoft
    • Criteo
    • Taboola
  • メディア
    • News Corp
    • The Washington Post
    • Omnicom Media Group
    • Thomson Reuters

北米と欧州のデスクトップ/モバイルウェブ広告に関する優良広告基準(初版)

オンライン広告の消費者体験改善を目的とした団体(Coalition for Better Ads、CBA)は、2万5000人以上の消費者を対象とする包括的な調査を実施し、その結果に基づいて、北米と欧州のデスクトップ/モバイルウェブ広告に関する優良広告基準(初版)を策定しました。

CBAの調査結果から、ユーザーを不快にさせたり、迷惑だと感じさせたりする評価の低い広告体験があることが判明しました。そういった広告体験は、ユーザーに広告ブロック機能の利用を促すものでもあります。

今回策定した優良広告基準(初版)は、この調査結果に基づいて定義されたものです。デスクトップウェブ広告では調査した6種のうち4種、モバイルウェブ広告では調査した12種のうち8種の広告エクスペリエンスが、消費者の許容レベルを下回りました。

ユーザーが不快と感じる、許容レベルを下回った広告を紹介します。

※優良広告基準(初版)を策定するに当たり、消費者の意見と研究データを幅広く取り入れました。

CBAの消費者調査は、消費者に最も好まれない広告の種類を特定するために実施したものですが、より広範な広告エクスペリエンスに対する消費者の評価、たとえば、「より好まれる広告の種類」などについても知見を与えてくれます。

CBAは、最も好まれない広告エクスペリエンスに関する優良広告基準の定義に力を入れることを通して、新たな広告エクスペリエンスの持続的イノベーションを可能にします。

調査対象となったその他の広告エクスペリエンスについては、CBAの調査ページ(英文)をご覧ください。

デスクトップウェブ広告

調査で許容レベルを下回った(ユーザーが不快と感じる)デスクトップウェブ広告4種を紹介します。

ポップアップ広告

アニメーション:ポップアップ広告

ポップアップ広告は、インタースティシャル(隙間)広告の一種で、その名の通り、メインコンテンツに割り込むように現れて閲覧を妨害する広告です。

ページのコンテンツが読み込みを開始すると表示され、ウェブサイト訪問者からの迷惑だという指摘が最も多かった広告の1つです。

ポップアップ広告にはさまざまなバリエーションがあります。画面の一部に表示されることもあれば、画面全体に表示されることもあります。

テストした広告エクスペリエンス:カウントダウン付きポップアップ広告、カウントダウンなしポップアップ広告(デザインに2種類のバリエーションでテスト済み)

解釈に関する注意書も参照のこと(ページ内リンク)

音声付き自動再生動画広告

アニメーション:音声付き自動再生動画広告

ユーザーが何も操作しないのにいきなり音声が流れる動画広告です。

この種の広告エクスペリエンスはユーザーの不意を突くため、特に混乱を招きます。音を消すために慌ててウィンドウやタブを閉じることも少なくありません。

クリックしない限り音が出ない広告は、優良広告基準(初版)に抵触しませんでした。

優良広告基準のメソッドでは、ページの動画コンテンツに関連する動画をコンテンツの再生前/再生中に表示する広告(プレロール広告/ミッドロール広告)は検証していません。

カウントダウン付きプレスティシャル広告

アニメーション:カウントダウン付きプレスティシャル広告

「カウントダウン付き」プレスティシャル広告は、コンテンツを読み込む前に表示され、カウントダウンが終了するまでユーザーがこれを閉じることはできず、自動的に消えることもない広告です。

この種の広告はユーザーを混乱させ、カウントダウンが終わって目当てのコンテンツが表示されるまで待つ意欲を失わせることがあります。

デスクトップ環境の場合、すぐに閉じることができるプレスティシャル広告は、デスクトップ向け優良広告基準(初版)に抵触しませんでした。

テストした広告エクスペリエンス:音声付き自動インライン再生動画広告

大型スティッキー広告

アニメーション:大型スティッキー広告

大型スティッキー広告は、ユーザーがページをスクロールしてもページの端に表示され続ける広告です。

ユーザーがページを閲覧するときに、静止画の固定広告が画面の30%を超える面積を占有している状態です。

このタイプの広告は、ユーザーがページのどこに移動しても画面の一定部分が見えない状態が続くため、妨害作用があります。

テストした広告エクスペリエンス:画面下部のスティッキー広告(970×250)、画面下部のスティッキー広告(580×400)

モバイルウェブ広告

調査で許容レベルを下回った(ユーザーが不快と感じる)モバイルウェブ広告8種を紹介します。

ポップアップ広告

アニメーション:ポップアップ広告

ポップアップ広告は、インタースティシャル(隙間)広告の一種で、その名の通り、メインコンテンツに割り込むように現れて閲覧を妨害する広告です。

ページのコンテンツが読み込みを開始すると表示され、ウェブサイト訪問者からの迷惑だという指摘が最も多かった広告の1つです。

ポップアップ広告にはさまざまなバリエーションがあります。画面の一部に表示されることもあれば、画面全体に表示されることもあります。

テストした広告エクスペリエンス:カウントダウン付きポップアップ広告、カウントダウンなしポップアップ広告(設計の異なる2つのバージョンをテスト)

解釈に関する注意書も参照のこと(ページ内リンク)

プレスティシャル広告

アニメーション:プレスティシャル広告

モバイルプレスティシャル広告は、モバイルページでコンテンツを読み込む前に表示され、ユーザーが目的のコンテンツに進むことを妨げる広告です。

この広告のポップアップのサイズは、画面の一部から全画面表示までさまざまです。

ユーザーがメインコンテンツにたどり着くことを妨げるような、独立したページとして表示される場合もあります。

テストした広告エクスペリエンス:カウントダウン付きプレスティシャル広告、カウントダウンなしプレスティシャル広告

高さの占有率が30%を超える広告

アニメーション:高さの占有率が30%を超える広告

モバイルページにおいて、広告の高さがメインコンテンツの高さの30%を超えると、広告の内容がテキスト、動画、静止画のいずれの場合も広告エクスペリエンスに混乱が生じます

スティッキー広告やインライン広告もこれに該当します。

このように占有率の高い広告がモバイル端末で表示されると、ユーザーはテキストコンテンツに集中することが非常に難しく、いらだちを感じることがあります。

テストした広告エクスペリエンス:高さ占有率が50%の1カラム広告、高さ占有率が35%の1カラム広告、高さ占有率が30%の1カラム広告

点滅アニメーション広告

アニメーション:点滅アニメーション広告

背景や色が急激に変化して「点滅」するアニメーション広告は、消費者にとって非常に不愉快なものであり、ページのコンテンツの閲覧を大いに妨害する広告です。

「点滅」しないアニメーションは、優良広告基準(初版)に抵触しませんでした。

音声付き自動再生動画広告

アニメーション:音声付き自動再生動画広告

ユーザーが何も操作しないのにいきなり音声が流れる、音声付き動画広告です。

この種の広告エクスペリエンスはユーザーの不意を突くため、特に混乱を招きます。音を消すために慌ててウィンドウやタブを閉じることも少なくありません。公共スペースでモバイル端末を使っているときは、音が出ることで周りの迷惑になったり、恥ずかしい思いをしたりする場合があるため、特に問題です。

クリックしない限り音が出ない広告は、優良広告基準(初版)に抵触しませんでした。

優良広告基準のメソッドでは、ページの動画コンテンツに関連する動画をコンテンツの再生前/再生中に表示する広告(プレロール広告/ミッドロール広告)は検証していません。

テストした広告エクスペリエンス:音声付き自動インライン再生動画広告

カウントダウン付きポスティシャル広告

アニメーション:カウントダウン付きポスティシャル広告

カウントダウンタイマー付きのポスティシャル広告は、ユーザーがリンクをクリックした後に表示される広告です。

カウントダウンが終了するまでユーザーはこの広告を閉じることができず、広告が自動的に消えたり別のページにリダイレクトしたりすることもありません。

これらの広告はコンテンツの流れを乱して利用者をいらだたせ、閲覧する気を失わせる結果になることもあります。ユーザーがあるページから別のページに移動しようとするとき、この広告によって待たされると、ページの閲覧自体を諦めてしまう可能性もあります。

すぐに閉じることができるカウントダウン付きポスティシャル広告は、優良広告基準(初版)に抵触しませんでした。

全画面スクロールオーバー広告

アニメーション:全画面スクロールオーバー広告

全画面スクロールオーバー広告はコンテンツを覆うように表示され、ユーザーはこれをスクロールして移動させなければいけない広告です。

この種の広告はページの30%超を占有し、メインコンテンツの上に重なるように表示されて閲覧を妨げます。

その結果、閲覧しようとするコンテンツがわかりにくくなり、ユーザーを当惑させることがあります。

類似の広告でも、コンテンツに埋め込まれていて、スクロールすることでより速やかに視界から消せるものとは異なります。

大型スティッキー広告

アニメーション:大型スティッキー広告

大型スティッキー広告は、ユーザーがモバイルページをスクロールしてもページの端に表示され続ける広告です。

ユーザーがページを閲覧するときに、静止画の固定広告が画面の30%を超える面積を占有している状態です。

このタイプの広告は、ユーザーがモバイルページのどこに移動しても画面の一定部分が見えない状態が続くため、妨害作用があります。

大型スティッキー広告が表示されることにより、そのページのメインコンテンツが邪魔されて分かりにくくなります。その結果、ユーザーエクスペリエンスの悪化が避けられません。

テストした広告エクスペリエンス:ページ下部の大型スティッキー広告

解釈に関する注意書

優良広告基準(初版)の解釈について - 報告(2017年9月15日)

新たに公開された優良広告基準(初版)を検討したり実際の市場に導入する際に、解釈上の問題が生じる可能性があります。

この基準の一般的な解釈、また特定項目の解釈をめぐる論争点の解決に関する総合的なフレームワークが確定するまでの間、CBAは一部の広告手法について、それらが関連するテスト対象の広告エクスペリエンスは十分に明確化されておらず、それゆえ論争中であると判断する場合があります。

ポップアップ広告(デスクトップ/モバイルウェブ)に関する優良広告基準について、CBAは2種類の広告エクスペリエンスに注目しています。

  1. 画像またはインタラクティブコンテンツ(動画、ゲーム)中に表示され、そのコンテンツの30%以下を占有する広告。

  2. ユーザーがあるコンテンツに対するアクティブな操作を終了したときに現れるエグジットポップアップ広告。

    表示のタイミングは次の通り。

    • ユーザーがそのページを離れようとするとき(ページからの離脱を妨げることはない)
    • 動画を含まないコンテンツで非アクティブまたはアイドルの状態が30秒以上続いたとき
    • ユーザーがページのトップ記事の終端に達したとき
    • ユーザーが意図的に他のタブに遷移した後、当初のページに戻ってきたとき

CBAは、この2種類の広告エクスペリエンスは論争中であるという判断に基づき、現時点ではこれらを優良広告基準のポップアップ広告(デスクトップ/モバイルウェブ)項目に含めていません。

こうした広告エクスペリエンスは、今後の評価対象にする予定です。

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