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検索上位表示のチャンスを最大化する「リンク資産の流れ」コントロール法

リンク資産の流れがうまくいっていない、よくある状況と、その解決法をランドが解説

改めて「リンク資産」を解説するこの記事は、前後編の2回に分けてお届けしている。リンク資産の原則について説明した前回に引き続き、今回は、よくあるリンク資産フローの問題と、その解決法について見ていこう。 →まず前編を読んでおく

リンク資産の流れを理解&コントロールして、検索上位獲得のチャンスを最大化する方法

大原則: リンク資産について知っておくべきこと
1. 「外部サイトからのリンク」のほうが、「サイト内からのリンク」よりも、ほとんどの場合、ランキング価値が高く、検索順位を上昇させる可能性を持っている。
2. 「サイト内から」と「外部サイトから」の両方のリンクを十分に獲得しているページは、被リンクが少ないページよりも多くのリンク資産を引き渡してくれる。
3. 「発リンクが少ないページ」の方が、「発リンクの多いページ」よりも多くの資産をリンク先に引き渡してくれる。
4. 「nofollow」のような小技や工夫をしても、多くの場合、リンク資産のフロー(流れ)を形成するのに役立たない。
5.  リダイレクトと正規化によって失われるリンク資産はごくわずかだ。ただし、302リダイレクトやJavaScriptによるリダイレクトなど、適切とは言えないリダイレクトは、301や「rel=canonical」よりも多くのリンク資産を失う可能性がある。

リンク資産の流れがうまくいっていない、よくある状況
A. 大規模なサイトで、少数のページだけに、外部からの被リンクのほとんどが集中している。
B. 小規模なサイトで、トップページだけに、外部からの被リンクのほとんどが集中している。
C. ミッドテールやロングテールの検索トラフィックを得られるキーワードをターゲットにしたページが、サイトのナビゲーションや情報アーキテクチャのせいで見つけにくい。


問題解決のヒント

重要性が高いのに、検索順位が低くリンクを獲得していないページを見つける
リンクを獲得しているページから、重要だが被リンクがないページへと、サイト内リンクを最適化する。同時に、被リンクが不要なページへのリンクは最小限にとどめる
重要だが被リンクがないページを、作り直して再公開する。その際には、「リンクを獲得できるコンテンツ」と「リンクを獲得しているページで効果をあげている戦略」を利用する



最も重要なキーワードをターゲットにし、トップページでそのキーワードに関する情報を提供する
自分のサイトにすでにリンクを張ってくれているサイト(あるいは、付き合いのあるサイトオーナー)がリンクを張ってくれそうなコンテンツのためのページを新たに作る



サイト内のページ間に「セマンティックな関連性」や「ユーザーの検索意図との関連性」を見つけ、関連するコンテンツどうしをつなぐリンクを作成する
第1階層のナビゲーションやカテゴリーページ(すでに大部分のページからリンクが張られている)を活用して、ロングテールページへのコンテンツ内リンクを追加する
ロングテールページへのリンク資産のフローを形成することを目的とした第1階層(やその下のレベル)のページを新しく作る
(再掲)

リンク資産の流れがうまくいっていない、よくある状況

A. 大規模なサイトで、少数のページだけに、外部からの被リンクのほとんどが集中している。

あなたが比較的大規模なサイトを運営しているとしよう。ページの数が数千から数万、場合によっては数十万あるようなサイトだ。にもかかわらず、外部から十分な数の被リンクを獲得しているページはわずかしかない。図のピンク色のページだ。

ピンク色のページには、外部のサイトからリンクが張られている。だが、このサイトには他のページもある。図の紫色のページだ。

本来ならば、これらのページでもリンク資産を獲得しておきたいところだ。なぜなら、これらのページでターゲットにしている検索語やページで順位を上げたいのに、ピンク色のページのように外部リンクを獲得できていないからだ。

このような場合は、以下の取り組みを試してみることを強くお勧めする。

  1. 重要性が高いのにリンクを獲得していないページを見つけよう。これは図の紫色のページのことだ。このようなページを正確に把握する必要がある。

    ターゲットにしている検索語や検索フレーズでまだ検索順位が低く、順位を上げたい――そんなページは、どれなのだろうか。

  2. リンクを獲得しているページから、現状ではリンクがないが重要なページへ、サイト内リンクを最適化しよう。理想的な状態は、「なるほど、このページはとても重要だから、たくさんのリンク資産を獲得しているんだな」と言えるようになることだ。

    Mozの被リンク調査ツール「Open Site Explorer」を使って被リンク数の多いページを調べたり、「Ahrefs」など他社のツールを使ってページを調べたりすれば、最も多くのリンクとリンク資産を獲得しているページを確認できる。そうすれば、

    ピンク色のページと紫色のページには内容に関連性があるし、こっちのページを見たユーザーにはこっちのページのコンテンツも必要だ。だから、この2つのページを結ぶリンクを作るんだ

    という判断のもとにサイト内リンクを最適化できるようになる。これは資産を渡す優れたやり方だ。

  3. ページを作り直して再公開しよう。つまり、「リンクを獲得したいのにうまくいっていないページ(紫色のページ)」の内容を調べ、改良を検討することだ。

    リンク資産や外部リンクを獲得しているピンク色のページの教訓を活かし、こう考えるのだ。

    ピンク色のページでうまくできているのに、紫色のページでうまくできていないことは何だろうか。この状況を打開するために何ができるだろうか。

    そしてページを再公開し、リンクビルディングのマーケティングキャンペーンをやり直して、リンクの獲得を目指そう。

B. 小規模なサイトで、トップページだけに、外部からの被リンクのほとんどが集中している。

今度は、小規模なサイトを運営しているとしよう。

とても小さなサイトだ。5ページか10ページ、あるいはせいぜい50ページほどしかないサイトは、一般的に見て規模が非常に小さい。小規模企業や地方の企業の多くは、サイトの規模がこれくらいで、トップページだけがすべてのリンク資産を獲得していることがよくある。

このような場合は、どうすればよいだろうか。

できることは多くはない。なぜなら、他のページにリンク資産を流せるのはトップページだけだが、本当に大事なこのはユーザーの役に立つことだからだ。それができなければ、検索エンジンの順位は間違いなく下がるだろう。

図では、ピンク色のページが、リンクを獲得しているトップページを表している。この場合にできることは、次の2つだ。

  1. 最も重要なキーワードをターゲットにし、トップページでそのキーワードに関する情報を提供する

    あなたには、ターゲットにしたいと考えているキーワードがあるはずだ。とても重要なキーワードがあるなら、トップページでは、自社ブランド名をターゲットにするのではなく、その特定のキーワードをターゲットにすることを考えよう。

    小規模な企業やウェブサイトの多くで、次のようなミスがよく見られる。

    ウチで最も重要視しているのは、このキーワードだ。だから、そのキーワード用に別のページを作って検索順位を上げようとしているんだ。そのためには、トップページからこのページにリンクを張るつもりだよ。

    このようなやり方は、ユーザーが探しているキーワードをトップページでターゲットにした場合と比べて、ほとんど効果がない。トップページでユーザージャーニーに対応できるなら、そうするのがベストだ。

  2. コンテンツを掲載した新しいページを作ることを検討する

    たとえば、こんなケースがあるだろう。

    言われてみれば、企業紹介ページや利用規約ページ、製品やサービスを紹介するページの一部など、リンクする価値のないページがある。こうしたページにリンクしても仕方ない。リンクを自然に獲得してくれるようなページではないからね。

    このような場合は、リンクを獲得できそうなコンテンツを載せたページを2~3種類作ることを検討するとよい。

    「でも、その新しいページはリンクを獲得していない」とあなたは思うかもしれない。

    しかし、あなたは、すでに自分のサイトにリンクを張ってくれているサイトを知っている。図でいうとabc.comやxyz.comだ。となると彼らは、あなたのサイトにある他のページにもリンクを張ってくれる可能性が高い。そこで、彼らをリンクターゲットとみなし、こう考えるのだ。

    彼らは、どのようなコンテンツをこのサイトで見つければ、確実にリンクを張ってくれるだろうか。

    このように検討することで、大きな成果を得られるだろう。もっとヒントが欲しい方は、ホワイトボード・フライデーのリンクビルディング関連の記事や、Mozのブログを見てほしい。

C. ミッドテールやロングテールの検索トラフィックを得られるキーワードをターゲットにしたページが、サイトのナビゲーションや情報アーキテクチャのせいで見つけにくい。

これは、基本的に大規模なサイトの話だ。

大規模サイトに、大量の検索トラフィックを得られるわけではないが、重要性の高いキーワードをターゲットにしたページがあるとしよう。このようなページは、あなたの優良顧客に特に狙いを定めたものであるため、ウェブサイトの価値を高めてくれる可能性がある。

しかし、サイトの情報アーキテクチャの問題で、そのページが見つけられないことがある。トップナビゲーションはもちろん、その下のレベルのナビゲーションにも、そのページへのリンクがないのだ。そのため、ページが他の情報の陰に隠れ、ウェブサイトの奥深くに埋没してしまっている。

このような場合には、いくつかの効果的な解決策がある。

  1. セマンティックな関連性やユーザーの検索意図との関連性を見つける。セマンティックな関連性とは、ウェブページに表示される言葉との関連性だ。

    • たとえば、あるページが「歯磨き粉」という言葉をターゲットにしているとする。
    • ナビゲーションからリンクされている別のページに「歯磨き粉」という言葉があるのを見つけた。
    • ところが、このページから「歯磨き粉」をターゲットにしたページにリンクが張られていない。
    • そこで、リンクを張ることにする。

    これがセマンティックな関連性だ。

    ほかにも、ユーザーの意図を考えてみると、こんな流れになるのではないだろうか。

    • 同じサイト内に「口腔衛生」について書かれたページがあるとする。
    • ご存知の通り、口腔衛生と歯磨き粉はとても関連性が高い。
    • このサイトで口腔衛生に関する話を読んだ人のうち、少なくとも一部の人は、歯磨き粉に関する話も読みたいと思うだろう。
    • したがって、ここにユーザージャーニーを構築できるはずだ。
    • つまり、この2つのページの間にも関連性を持たせられる。

    これが、ユーザーの検索意図との関連性だ。

    こうした関連性を、「外部リンクや内部リンクがたくさん張られたページ」と「ターゲットにしようとしているロングテールのページ」の間で探してみよう。

    関連性を見つけたら、新しいリンクを作成するのだ。

  2. すでに存在する第1階層カテゴリーページを活用する

    第1階層のカテゴリーを案内するナビゲーションをページに設置しており、そのナビゲーションから、

    • トップページ
    • 製品ページ
    • サービスページ
    • 企業ページ
    • 問い合わせページ

    などにリンクを張っているなら、すでにその第1階層のカテゴリーページにはサイトリンクが張られていることになる。これらのページに、ロングテールのページへのコンテンツ内リンクを追加すれば、成果を得られる可能性が高い。

  3. 第1階層カテゴリーやその下のレベルのページを新しく作ることを検討する

    第1階層カテゴリーのページにリンクを追加することが難しい場合もあるだろう。すでに膨大な数のリンクがあったり、ユーザーにとって統一感が欠けてしまうことになったりする場合だ。あるいは、わざわざユーザーの邪魔になるようなことをするのは馬鹿げているとして、技術チームやウェブ開発チームから拒否されることもある。

    このようなときには、新しい第1階層のページを作ることを検討しよう。たとえば、次のように提案するのだ。

    「参考資料」とか「詳しく知りたい方向けの情報」といった名前のページを、トップレベルのナビゲーションに追加したい。

    口腔衛生や歯の例で言えば、「お口の健康について」といったトップレベルのページを新たに作り、トップレベルのナビゲーションからそのページへのリンクを張るのだ。

    そして、この新しいトップレベルのページから、今までナビゲーションの陰に埋もれていた関連のページにリンクを張ったり、リンク資産のフローを作ったりするわけだ。

◇◇◇

さて、みなさん。今回のホワイトボード・フライデーはお役に立てただろうか。リンク資産のフローを構築するためのヒントや、フローの管理や最適化にあたって経験したメリットやデメリットがあれば、コメント欄に書いてほしい。またお会いできるのを楽しみにしている。ではごきげんよう。

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