Googleアナリティクス セグメント100選

AdWords広告を、特定の商品を買ったユーザーにだけ表示してクロスセルを狙うには?(第68回)

eコマースサイトで特定の商品購入したお客さんに対してAdWords広告を表示して、周辺商品を併せ買いしてもらう方法を解説する。

eコマースサイトで特定の商品購入したお客さんにだけAdWords広告を表示して、周辺商品を併せ買いしてもらいたい。

Google AdWordsでは、Googleアナリティクスで作成した「リマーケティング ユーザーリスト」を選択して、過去にサイトを訪問したユーザーを広告のターゲットに設定できる。また、除外設定を使えば逆に、すでにコンバージョンしたユーザーを広告対象から除外して、すでに顧客になっている人に広告が出されないようにすることもできる。

セグメント100選」の今までの記事の中にも、Google AdWordsの「リマーケティング ユーザーリスト」用にGoogle アナリティクスのセグメントを流用する話や簡単な設定の話に触れたことが過去あった。

今回から何回かに分けて、サイトの分析というよりも、「サイトの過去利用者の特定のセグメントに対して広告を出す」という視点で有効なセグメントとその設定例を紹介していく。今回は、購入ユーザーに有効なセグメントを紹介する。

広告出稿を目的としたGoogle AdWordsとサイト分析を目的としたGoogle アナリティクスは当然違うものなので、どんなセグメントでもAdWordsの「リマーケティング ユーザーリスト」用に使えるわけではない。そんな意味のないリストを量産しないための注意を今回は最初に解説しておきたい。

今回の設定には、あらかじめGoogleアナリティクスとAdWordsを連携しておく必要がある。連携の仕方については、以下の記事を参照してほしい。

また、Googleアナリティクスでeコマース分類のデータを利用するには、あらかじめ「eコマースのトラッキングコード」を設定しておく必要がある。詳しくは、以下の記事を参照してほしい。

リマーケティング ユーザーリストを有効に使うための注意

「リマーケティング ユーザーリスト」は流動的な作りになっていて、最大で540日(約1年半)の有効期間が設けられている。それ以上前の行動履歴にもとづいて広告を出しても精度は低くなるという配慮だろうか(なお検索広告用リマーケティング リストの場合、有効期間は最大 180 日とのこと)。

図1はGoogle アナリティクスの「アナリティクス設定」の画面で、リマーケティング用ユーザーリストを定義する場合の画面例だが、図1赤枠部分の指定項目がその「有効期間」だ。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[アナリティクス設定]をクリックする
  2. [プロパティ]の下部にある[リマーケティング]をクリックする
  3. メニューが開くので、[ユーザーリスト]をクリックする
  4. [新しいユーザーリスト]をクリックする
図1:Google アナリティクスのユーザーリスト設定画面

有効期間に関する注意

リマーケティング リストを作成する - AdWordsヘルプ」には、「バレンタインデー ギフトを販売する場合は有効期間を 1 年と数日に設定し、翌年のバレンタインデーにリスト内のユーザーに広告を表示できるようにします」などとその使用例についての記述もある。

リストから自動的に捨てていく期限が、この「有効期間」の設定になる。最大の540日(約1年半)に設定しても、2年前のバレンタインデーでの行動で抽出されたユーザーはもう削除されているわけだ。もちろんリストにピックアップされた1人1人の行動は異なるので、それぞれ別々の有効期間を持っている。

さらにリスト設定後から順次リストにユーザーが追加されていくのだが、「ディスプレイ ネットワーク」では、「過去30日以内に追加されたユーザー数が100件以上」の場合に、リストのユーザーに広告が表示され、「Google 検索」では、「ユーザー数が1,000件以上で広告がリストのユーザーに表示される」という制限があることにも注意しよう。

ルックバック日数の設定に関する注意

一方、「ルックバック日数」(図1青枠部分)は最大30日まで指定できる。この日数は条件に書いた記述(図1緑枠部分)の行動対象範囲となる日数で、図1の例では、「過去30日以内に資料請求したユーザー」ということになる。逆に言えば、「リストを定義した時点から約1か月を超えて前の行動に遡って条件指定はできない」ということになる。

つまり、たとえば「2年前にソーシャルネットワークから来てコンバージョンしたユーザー」というセグメントを作成して、それを今思いついたようにユーザーリスト化しても手遅れだ。将来どういう広告を誰に出すのか、そのリストに使えないだろうかということは、事前に注意深く設計しておいて、場合によっては必要なものをユーザーリストとしてあらかじめ蓄積しておく必要があるということだ。

しかも前述したとおり、それなりのボリュームがないと有効にならないので、過去作ったさまざまなセグメントをユーザーリストに手当たり次第移植しても、実際には使えないということになるので注意しよう。

特定の商品を購入したユーザーを抽出するセグメントの作り方

さてここからGoogle AdWordsユーザーリスト用のセグメントを紹介していこう。一番オーソドックスで効果の高そうなセグメントから何回かにわたって紹介していく予定だが、今回はリピーターに対して有効なものを1つ紹介する。

eコマースサイトで購入したお客さんに対して、周辺商品を併せ買いしてもらうクロスセルを薦める場合に有効なセグメントで、当たり前すぎるくらいのセグメントだ。

  • 特定の商品購入ユーザー

標準に用意されているセグメントには今回紹介するセグメントは存在しないので、新しいセグメントを作成していく必要がある。

まずレポート画面の上部にある「+セグメント」(図2赤枠部分)のエリアをクリックしよう。ブラウザ表示の横幅が狭い場合は、すべてのセッション(図2青枠部分)の下に並んで表示される。

図2:「+セグメント」をクリックする

「+セグメント」(図2赤枠部分)のエリアをクリックすると、図3のようなセグメントの機能が表示されるので、左上にある「+新しいセグメント」(図3赤枠部分)をクリックして新規セグメントを作成していこう。

図3:セグメント機能(グリッド表示)
注:一覧表示(図3青枠部分)を選択している場合や、自分ですでにカスタムセグメントを作成している場合などでは、図3と同じ見え方にはならない。

新しいセグメントを作成する初期画面では「ユーザー属性」(図4赤枠部分)が選択されているが、「eコマース」分類(図4青枠部分)を選択しよう。図4はその「eコマース」を選択した画面だ。

図4:「eコマース」分類のセグメントの画面

今回のセグメントの条件設定は、図4緑枠部分で行う。

設定したいセグメントは「特定の商品購入ユーザー」で、たとえば商品名の中に「デスク」という言葉が含まれる商品を購入したユーザーを抽出したいのであれば、図5のように「商品」「含む」「デスク」という設定内容になる。

図5:「『デスク』を含む商品を購入したユーザー」セグメントの設定内容

「デスク購入者」などといったセグメント名を付けて、保存(図4黒枠部分)しておく。

このケースでは、机を買った人にたとえば「椅子」の広告を出すといった利用法になるだろう。ユーザーにとって、いい提案だねと思われるにはタイミングも重要で、この場合は机を買った後、比較的短期間で広告を打つ必要があると思うので、ルックバック日数は7日、有効期間は30日などとすればよいのではないだろうか。

セグメントを元にユーザーリストを作成する

ここまでで、「特定の商品購入ユーザー」のセグメントを作った。このセグメントをAdWords広告で利用するには、セグメントをインポートして、ユーザーリストを作成する必要がある。

まず「アナリティクス設定」の「リマーケティング」の「ユーザーリスト」を選択する(図6赤枠部分)。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[アナリティクス設定]をクリックする
  2. [プロパティ]の下部にある[リマーケティング]をクリックする
  3. メニューが開くので、[ユーザーリスト]をクリックする
  4. [新しいユーザーリスト]をクリックする
図6:「ユーザーリスト」の「①リンクの設定」

「①リンクの設定」では、適用したい「ビュー」を選択し、「移行先のアカウント」は連携していて広告を出したいAdWordsアカウントを選択する(図6青枠部分)。そして、「次のステップ」(図6緑枠部分)をクリックすると、「②ユーザーリストを定義する」(図7赤枠部分)が表示される。

図7:「②ユーザーリストを定義する」画面

「②ユーザーリストを定義する」では、「セグメントをインポート」(図7青枠部分)をクリックする。そして、先ほど作成したセグメント(図8赤枠部分)をクリックしよう。

図8:インポートしたいセグメントをクリック

そこで表示されるユーザーリストの定義画面(図9)で、「ルックバック日数」(図9赤枠部分)と「有効期間」(図9青枠部分)を適切に指定するという流れになる。

図9:ユーザーリストの定義で、ルックバック日数と有効期間を調整

膨大な商品点数を抱えているeコマースサイトで、このような細かい運用は現実的にはあり得ず、自動化するスマートな方法があるとは思うが、商品カテゴリがそれほど多くなければ、親和性の高い商品カテゴリ間でのクロスセルなどに利用してみるというのはどうだろう。

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