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既存サイトのリンク構築6か月計画【4か月目~6か月目】実践コンテンツ資産の増強&周知

コンテンツ作成に加えて、さまざまなステークホルダーに対してコンテンツ資産の周知を行っていく

この記事は、既存サイトのリンク構築を6か月間で行う計画を、4回の記事に分けて紹介している。今回は、4か月目~6か月目に実施すべき作業を見ていこう。(→1か月目から読む

既存サイトのリンク構築6か月計画 目次
  • 1か月目 リンクプロファイルの吟味 | 市場動向分析(競合相手のリンクプロファイル分析、リンク機会のマッピング) | 戦略の策定
  • 2か月目 リンクの削除と更新 | コンテンツ資産の仕分け | コンテンツ資産のギャップ分析 | サイト内リンクの最適化 | 古いゲスト投稿の更新 | リンクの再生
  • 3か月目 ソーシャルを使いこなす | コンテンツ資産を改善する | リンクを取り戻す | ブログを開始する | 直接競合する相手のリンク機会を自分のものにする
  • 4か月目(この記事) ゲストブログ | ブログを書き続ける | コンテンツ資産を高めるブロガーへの働きかけ
  • 5か月目(この記事) コンテンツ資産を高めるウェブマスターへのプロモーション | ゲストブログの投稿 | ブログ投稿 | 新しいコンテンツ資産を追加する
  • 6か月目(この記事) 影響力のある人への新しいコンテンツ資産の案内 | ウェブマスターへの新しいコンテンツ資産の案内 | ゲストブログ:新しいコンテンツ資産用&新しいニッチ市場向け | ブログを書き続ける

4か月目

この6か月計画も半分を過ぎようとしている。4か月目になると作業の数は減ってくるが、その代わりに本格的な取り組みが増え、さらに多くのリソースが必要となる。

コンテンツリンクゲストブログ

4か月目

3か月目の作業では、(1か月目の機会マップに関連付けした)特定のニッチに合わせて作ったコンテンツを自分のブログで公開した。そうしたコンテンツは、リンクしてくれそうな数件のサイトにリンクしていることが望ましい。

ここでは、新しいリンクを呼び込み、参照トラフィックを増やすために、「ゲストブロガー」として他のサイトに投稿してアピールすることを目指す。

僕はこれまで、ゲストブログの話題についてかなりの数の記事や手引きを公開してきてきたので、ここでは詳しく説明しないが、手順は基本的に以下のように細分できる。

  1. リンク機会の特定(機会マップを使う)
  2. 機会のふるい分けと評価
  3. 投稿させてもらえそうなサイトの調査
  4. 投稿させてもらえそうなサイトへの連絡
  5. コンテンツの執筆
  6. 掲載
検討のための読み物(英語)

そう、これは全部僕が書いた(だから「お勧めの読み物」じゃなくて「検討のための読み物」としたんだ――僕はそれほど自意識過剰じゃないからね)。この話題に関するコンテンツは他にもあって、その多くが「ゲストブログのやり方」を違った角度から説明しているから、僕としては、自分の知っていることを話すだけにとどめておきたい。

ゲストブログは4か月目の計画の大部分を占めるため、機会マップから最大かつ最適なトピックエリアをピックアップしておくことが望ましい。

コンテンツブログを書き続ける

はっきり言えば、この項は計画の中でブログを継続してもらうための覚え書きだ。

翌月のゲストブログキャンペーンに合わせて、当月のコンテンツカレンダーを調整しよう。こうすることで、計画の5か月目に新しいトピックエリアを対象とするとき、前月と同じようなメリットが得られる。

リンクコンテンツ資産を高めるブロガーへの働きかけ

3か月目にコンテンツ資産の改善を行ったが、これはどんなに頑張っても時間がかかる。したがって、そうした資産をプロモーションという形で活用できるのは、どうしたって4か月目が始まる頃になるだろう。

働きかけやプロモーションを実施する場合、僕らは普通、ブロガー(および場合によってはジャーナリスト)向けとウェブマスター向けとに分けて行っている。まずはブロガーを対象にしよう。ブロガーの多くは新鮮なトピックを話題にしたがるからだ。一方、君のガイドにリンクを張っているウェブマスターは、ガイドの認知度が高まるにつれてそれを話題にしてくれる可能性が高い。

「新しいことを始めました」と3か月前にブロガーたちに知らせた時点では、君が彼らのことを重要視しているとは思ってもらえないだろう。コンテンツ資産のプロモーションを目的としたブロガーへの接触は、ゲストブログの場所を確保するための売り込みとは異なり、難しい問題であることが多い。僕らは、次のような2本立てのブロガーへの働きかけをお勧めする。

  • ソーシャルを使って働きかける ―― クライアントのソーシャルアカウントを管理することが、俄然賢明な策に思えてきたりして (^^)
  • メールを送る ―― 古典的な手法だね

これ以上の説明は不要だろう。ただし、君がこれらの作業をどのように行うかによって結果が違ってくるから、くれぐれも細部まで配慮しよう。

この記事(の「Push Content」の節)で紹介されているマイク・エセックス氏のメールは、こういう作業に適した働きかけメールの実に手堅いお手本だと思う。

こんにちは、相手の名前さん

冒頭に1文~2文で、メールの目的、なぜそのコンテンツを作ったのかの理由、なぜそのコンテンツに関心を持つ価値があるのかを書く。

このガイドは、コンテンツのURLでご覧いただけますので、これをあなたの読者さんに共有してコンテンツ掲載サイトのこと、そしてそれらがどのように読者さんの役に立つかを知ってもらえれば幸いです。

もしなにか必要な情報があれば、ご遠慮なくお申し付けくださいませ。

発信者名

ソーシャルを使った取り組みもメールでの働きかけと同じように、相手が何に興味を示しそうか、そのコンテンツがどのように彼らに役立つかに合わせて、的を絞らなければならない。さらに付け加えれば、成功は、「リンクが見込める相手の選択」と「時間をかけた関係構築」の結果として訪れるものだ。

おそらく、人脈を最大限に活用し、すべてのコミュニケーションで目的を明確化するために、ゲストブログとブロガーへの働きかけという作業を組み合わせる場合、物事を成し遂げるには「行動喚起」が極めて重要になる。どうして君がメールを送ってきたのか、自分たちにどんな行動を求めているのかを、きちんと相手に理解してもらわなければならないということだ。

加えて、キャンペーンはターゲティングによって成功もすれば失敗もする。たとえば、アプローチすべきニッチが明確に3つと決まっていれば、入手可能なすべてのリンクを体系的に獲得しやすくなる。反対に、自分のコンテンツは「万人」に訴求力があると思い込んでいるなら、誰に対してもお粗末なターゲティングという結果に終わるだろう。

5か月目

リンクコンテンツ資産を高めるウェブマスターへのプロモーション

5か月目

4か月目にはブロガー(および場合によってはジャーナリスト)に対してコンテンツ資産をプロモートしたが、5か月目は他のウェブマスターたちに資産をアピールしていこう。

リソースページやそれに類するページにリンクをいつまでも掲載してもらい、資産を権威あるリソースとしてしっかり定着させるとともに、最初の頃の評判やソーシャルトラフィックが鎮まった後も長期間にわたって(検索結果で)表示されるようにすることを狙う。

機会の見つけ方
  • Citation LabsのLink Prospector

    これは僕のお気に入りの内部ツールの1つで、より質の高いリンクが見込めるサイトを特定するためのものだ。このツールには「リンクページ」というレポートのタイプがあるので、自分の市場内で権威あるリソースページを発掘できる。

  • 他のコンテンツ資産が獲得したリンクの分析

    君の資産は今や市場をリードする存在かもしれないが、以前は競合相手がそうしたリンクすべてを獲得していた。好みのリンク調査ツールを使ってすべてのリンクを拾い出し、直接の機会だけでなく、「あるリソースにリンクしているのはこの種のWebサイトだから、同種のサイトをもっと探そう」といった間接的な機会も調べてみよう。

    働きかけを一斉に行わずに小分けする最大の理由は、すぐに見込みサイトを使い尽くしてしまうのではなく、何が効果を上げているのかに基づいてアプローチを調整できるからだ。

コンテンツリンクゲストブログの投稿

前月と同様だが、機会マップから新しい市場セグメントを対象とする。

コンテンツブログ投稿

前月と同様だが、6か月目のゲストブログでターゲットにしたい領域に重点を置く。

コンテンツ新しいコンテンツ資産を追加する

新しいコンテンツ資産を作成する場合には、いくつかのアプローチがある。僕がこのリンク構築計画のなかに「新規コンテンツ資産の作成」を含めた方がいいと思っているのは、実のところ、定評のあるWebサイトでも、中に入ってみたらユーザーが自由に使えるコンテンツ資産がないということもあるからだ。

アプローチの仕方はたくさんあるが、僕らが好んで使う方法がいくつかある。

  • 他サイトのコンテンツを再利用する

    通常、大規模な有名サイトの背後には誰でも知っているような企業がある。そういう企業は、うまく活用しきれていないコンテンツを山のように抱えていることが多い。リンクしてもらえる資産の作成を追求するなかで、よそのサイトにあるコンテンツを別の目的で再利用することも選択枝の1つになるかもしれない――(既存のものを最適化することを考えよう)。

  • 顧客の問い合わせを中心とした市場機会を探す

    新規コンテンツを本当にゼロから作成しようというのなら、1か月目の機会マップに戻って各市場セグメントを深く掘り下げる。こうすることで、コンテンツの種類やテーマのイメージを把握できるようになる(HubSpot Blogの良記事「買い手のペルソナを中心としたコンテンツ作成ガイド」を読んでみよう)。

  • 競合相手のコンテンツ資産から、自分のほうが絶対にうまく作れるものを見つける

    競合相手が作ったコンテンツを見て回って、市場における機会を見つけよう。競合相手がコンテンツに秘められた可能性を十分に引き出せていない場合もある。だったら、君はもっとうまくやろう。

  • 外部からの被リンクがありながら404エラーを返している競合サイトのページを探す

    これは成功率の低い方法で、実を言うと僕らがなんとかこの方法でうまくやれたのは1回しかない。

    基本的には、競合のサイトに張られたリンクを再生するのだが、競合相手のリダイレクトを手助けするのではなく、404となってしまっているリンク先のコンテンツを君独自のすばらしいバージョンで自社サイトに作成し直し、エラーページにリンクしているウェブマスターすべてに連絡を取る。

    これはうまくいかないというわけではなくて、機会がほとんどないということだが、それでもここで取り上げる価値があると思った。

  • 一部をアウトソーシングする

    コンテンツ資産が単なるリンク可能な資産にはとどまらない場合もあり得る(たとえばモバイルアプリ、ちょっとした無料ソフトウェア、便利なツールなど)。こうしたものが自分の専門外ならば、誰かを雇って担当させることを検討してもよい。

6か月目

さあ、リンク獲得とリンク最適化の6か月もいよいよ最終段階だ。

君はこれまでに、努力が実を結びつつあることを実感しているに違いない。あと1か月活動すれば、いよいよパフォーマンスのベンチマーク評価だ……。

その他影響力のある人へ新しいコンテンツ資産を案内する

6か月目

君は、この半年間市場で展開してきた活動のすべてを基にして、ブロガー、キュレーター、エディター、それに場合によってはジャーナリストといったインフルエンサーと何らかの関係を構築してきたはずだ。この段階にくると、そうした人々も市場全体も、君や君のクライアントが何をやっている人たちなのかという感触をつかんでいて、君たちに対して友好的な気持ちを抱いているだろう。

この活動は、そうした友好的な感情を強化するだけでなく、それを利用することも含む。というのも、この新しいコンテンツ資産を確実に世に送り出すのに一役買ってくれそうな、知り合いのインフルエンサーの支援を仰ぐことになるからだ。

egobait

egobait(エゴベイト)とは、特定の人、あるいは集団の注目を引くために作られた(コンテンツ)資産のこと。基本的に、そのコンテンツで取り上げた人物/人々/企業のエゴ(自尊心)に訴えかけるもの。

これには、働きかけるメールのテンプレートなどない……コンテンツ資産に人が飛びつきそうな餌(egobait)をうまく仕込んで、支援をお願いしよう。おそらく、ほとんどの人たち(だってもう彼らは君を知っているんだから)がリンク、ツイート、Google+1などで噂や評判を広めてくれるだろう。

活動を繰り返す

  • リンクウェブマスターに新しいコンテンツ資産を案内する。

  • コンテンツリンクゲストブログ(新しいコンテンツ資産用) ―― ゲストブログの取り組みの一部を、リンク構築と新しいコンテンツ資産の認知度向上に振り向ける。コンテンツを部分的に手直しして、特定のブログ用にアレンジしてもいい。こうすることで、ゲストブログを書くときに時間を節約できる。

  • コンテンツリンクゲストブログ ―― 以前と同様だが、今回は機会マップにある新しいニッチ市場をターゲットとする。

  • コンテンツブログを書き続ける ―― ここでも、作成するコンテンツに関してあらかじめ考える。近い将来何かプランがある場合、それらとの間で調整を図る。

これで6か月分の解説は終わりだ。今回の6か月計画についてどう思っただろうか?

リンク構築については、万能の方法なんてないに決まっているが、目指したのは、作業のやり方についてのアイデアと検討材料を与えるための自由度のあるテンプレートだ。君ならどうやって改善するかな?

◇◇◇

僕は今回、クライアント向けに社内で使っているものをベースに、Trelloの公開ボード(Web担の日本語版として作成、オリジナルはこちら)を作ってみた。この記事で説明した手順を可視化するのに役立つだろう。

Trelloの公開ボード
このボードはだれでも自分用にコピーしてアレンジできる

Trelloを使ったのは、誰でもボード全体をコピーして自分に合わせて手直しをしたり、さまざまな要素をドラッグ&ドロップしたり、必要に応じてタスクのリストを拡大したり縮小したりできるからだ。

ぜひ、このボード自分用にコピーして、自社向けにカスタマイズして使ってほしい。


ちなみに、リンクビルディングに関する解説としては、オリ・ガードナー氏が懇切丁寧に解説した初心者向けオンラインマーケティングガイドや、マイク・キング氏による必読の初心者向けリンクビルディングガイドのほか、新興企業向けのSEOを題材にした数多くの投稿とかプレゼンテーション(これとかこれとか、そしてこれも)などがある。

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