ディスプレイ広告に関する6つの未来予想 by Google
グーグルが、ディスプレイ広告に関する6つの未来予測を示しました。2015年までにディスプレイ広告がこうなるという予言です。
これは、グーグル副社長のニール・モーハン氏が、インターネット広告の世界的な業界団体であるIABの主催するイベント「Innovation Days @ Internet Week」で講演したものです。
以下に、米グーグルのオフィシャルブログの記事でまとめられている「6つの予言」を紹介します。
ユーザー1人あたりが目にするディスプレイ広告の数(インプレッション数)は25%減る
今は広告が多すぎるが、意義ある形ではないものも多い。こうした広告の数は最終的にはさらに少なくなり、その代わりに「より良い」広告になっていく。
全ディスプレイ広告のエンゲージメント率は50%向上する
広告がごちゃごちゃと多く表示されなくなり、より関連性が高くエンゲージ度が高い魅力的なものになっていくことで、人々がディスプレイ広告により関与する率が高まる(たとえばビデオを見たりゲームを遊んだり)。
人々は自分が見る広告の25%に対して自分の意志を直接反映させられるようになる
ビデオ広告を見るのか見ないのか選んだり、どんな種類の広告を見たいのかカスタマイズしたり、特定の広告を見るように選択したりなど、ユーザーはオンライン広告をどんな風に見るのかをコントロールできるようになる。
35%の広告キャンペーンではクリックやコンバージョン以上の指標を主に使うようになる
技術の進化により、感情的なエンゲージメント度や、オフライン行動への影響といった要因を見られるようになる。長期的には、こうしたものが広告キャンペーンがうまくいっているかの主要な指標となり、マーケターは潜在顧客が最も好むと言う広告を提供できるようになる。
毎日250億もの広告が人々に「なぜあなたはこの広告を見ているのか」を示すようになる
グーグルは、人々がなぜその広告を見ているのかの情報をできるだけ示すことが重要だと考えている(「Ads by Google」の表示はそのため)。こうした表示が、2015年までにディスプレイ広告の市場でより多く使われるようになり、こうした表示がどこででも見られるようになる。
40%以上の人が「好きな広告のタイプ」としてディスプレイ広告を挙げるようになる
グーグルが米国のインターネットユーザー1000人に対して行った調査では、「好きな広告のタイプ」としてディスプレイ広告を挙げた人の数は、雑誌広告、映画広告や、さらには(飛行機が煙で空中に描く)空中広告を挙げた人よりも少なかった。ディスプレイ広告はより関与度が高く、エキサイティングで、刺激的なものになり得、よりユーザーを喜ばせる広告を伝えられれば、ディスプレイ広告はより受け容れられるようになる。
2015年というと、今から4年後ですね。
逆に今から4年前というと2007年。その頃から今までにディスプレイ広告は大きくは進化していない印象なのですが、ここ1~2年は進化のスピードが増している気がします。ビュースルーコンバージョン(広告を「見た」ことがコンバージョンにどうつながったか)の測定、アトリビューション(広告の間接効果)の測定、データを元にしたリアルタイム広告取引……。
こうした進化と、企業が本気でネットを重要なメディアだととらえるようになったこと、より広いユーザー層が本格的にインターネットを利用するようになったこと、スマートフォンをはじめとするデバイスによってネットがより身近になったことなどに加えて、グーグルのような広告業界のキープレイヤーが(リスティング広告だけでなく)ディスプレイ広告にも力を入れるようになったことで、こうした6つの予言が現実のことになるのも、さほど夢物語だとは思えなくなってきています。
ふだんは広告のクリエイティブやメディア選定に忙しく、さらに「目に見えるわかりやすい指標」のクリック率やコンバージョン率に気を取られている人も、こうした未来予想に触れると、もっといろいろおもしろいことができそうな気がしませんか?
あなたは、この6つの予言、2015年までに現実になると思いますか?
そして、そのとき、あなたはどう動いていると思いますか?
- グーグル公式ブログの記事(英語)
→ http://googleblog.blogspot.com/2011/06/theres-perfect-ad-for-everyone.html - この講演の動画(英語)
→ http://www.youtube.com/watch?v=8fVdS-4pE98
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