セミナー開始~セミナー終了まで
セミナー開始~セミナー終了まで
定刻を迎えたらいよいよセミナーのスタートだ。今回は司会者の台本とセミナーレポートの撮影テクニックを紹介しよう。
司会進行
まずは、会場案内から始めるのが一般的だ。台本のサンプルを用意したので参考にしてもらいたい。
会場風景の撮影
セミナーレポートで使用する写真を撮影する場合は、会場の全体風景(写真左)と講演者のアップ(写真右)を後方から撮影しておく。ポイントは、参加者の顔が写真に写らないようにすることと、人がたくさん参加して賑わっているような構図を工夫すること。会場全体を撮るには広角レンズのカメラがオススメだ。
一般的には参加者の顔が映りこまないように、会場後方から撮影するのがセオリーだ。ただし、参加者の承諾が得られた場合に限りインタビュー形式での撮影を行ってセミナーの感想を述べてもらう手もある。自社サイトの事後レポートに参加者コメントとして掲載する事で、次回以降のセミナー申込率アップが見込める。
ただしその際には、「写真(顔)の掲載可否」「実名の掲載可否」「コメントの掲載可否」など、細かく確認して許可を取る必要がある。掲載後のページを確認してもらうなどの念入りな対応を行い、トラブルがないようにすること。
セミナー終了後
個別相談会
申し込み時に話したい内容がある人がいる場合は、その人の座った場所を記憶しておいて営業に場所を教えるか、違う紙の資料を渡すなどする。
セミナー中に質疑応答の時間を設けていても、なかなか手を上げては質問しづらいものである。終了後に参加者が講演者と名刺交換しながら質問する時間を長めに設けておくと、控えめな人でも余裕をもって講演者に質問できる。また、その際に営業担当や広報などが講演者の横に控えておくのもいいだろう。
参加者名簿の集計作業
セミナー終了後に参加者数をカウントする。ただし、参加者数のみではなく前回の記事で紹介した「告知数○○名」「申込率○○%」「参加率○○%」の実績を記録して、次回のセミナー開催に活かすようにすること。
- 時間通りにスタートしない
天候が悪い、会場がわかりにくく参加者が遅れているなどの理由で、平気で開始時間を遅らせるケースがある。これは時間を守って来ていただいた方に非常に失礼な行為だ。ずさんな運営によって会社の信頼を失うことにもつながる。たとえ参加者が少なくても時間通りにスタートするようにして、遅れてきた人にはスタッフが付き添いゆっくりと扉を開けて、他の参加者の妨げにならないように席まで案内するのがいい。
- 会場が暑い、寒い
セミナー運営で一番大切なことは、リラックスして講師の話に集中してもらうことに尽きる。そのためセミナー担当者は会場の温度には細心の注意を払う必要がある。クーラーからの風が直接あたる席はないか、外と会場内の温度差はどの程度あるかを確認し、足下が冷える場合はブランケットなどを用意しておくといいだろう。担当者の感覚で判断せずに、温湿度計で「快適指数」を随時チェックして空調を調整するのがコツだ。
- スライドが見えない
「プロジェクターの性能が悪く映りが暗くて見えない」「後方の席からスクリーンがよく見えない」「暗すぎて手元の配付資料が見えない」などのクレームだ。これらの対策としては、会場の下見の際に必ずプロジェクターのテストを行うことだ。もし後方の席からスクリーン下部が見えにくい場合は、講師に資料の下側に要素を入れないようにしてもらうなどの対応が考えられる。会場備品のプロジェクターの性能が悪ければ、別途プロジェクターを持ち込むという方法もある。ちなみに、午後に行うセミナーで会場を暗くすると、参加者が眠ってしまう恐れもあるので注意が必要だ。
セミナー開催は場数をこなして経験をつまないとうまく回せないことがほとんどだ。たどたどしく不親切な対応は、自社の信頼を損ねるマイナスイメージに直結することを肝に銘じ、入念な確認作業をしておく必要がある。
次回はセミナー終了後に商談につなげるための事後フォローについてお伝えする。セミナーは開催することが目的ではなく、最終的にはそこから実益に結び付けなければコストを回収できず継続的に運営することもかなわない。
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