Googleアラートで上手にサイトを管理する便利なテクニック
モニタリングダッシュボードの設定について取り上げた投稿やチュートリアルは、いくらでもある。好みは人それぞれだが、僕が気に入っているのは、マーティ・ワイントローブ氏がaimClearのブログに投稿した「評判管理用モニタリングダッシュボードの作り方」という記事で紹介されているものだ。
モニタリングを扱う新しいサービスは、Scout LabsやTrackurなど数か月ごとに続々と登場していて、その多くが非常に優れている。しかし場合によっては、これらの製品を使うのは、スーパーに牛乳を買いに行くためにフェラーリを運転していくのと同様のことがある。つまり、するべき作業と比較してパワーがありすぎ、不要な労力がかかってしまう。当面の必要性に適した、手早く簡単なソリューションだけあればいいという場合もあるんだ。そんな時に僕が使っている方法を紹介しよう。
大企業の会計責任者とか、個人事業の責任者なら、繰り返し行う単純な作業を自動化できるツールにはいつも目を光らせておくべきだ。Googleアラートは、そんなツールの1つだ。
Googleアラートとは、キーワードを指定しておくと、それに対応する検索結果をメールで配信してくれるサービスだ(メールの代わりにフィードに出力することも可能)。
この記事では、Googleアラートを上手に役立てる方法を紹介するが、その前にちょっとしたGoogleアラートのTIPSを。
Googleアラートに関するTIPS
Googleアラートを設定する際、配信先をメールにして配信頻度を「1日1回」に指定すると、最初のアラートはおよそ24時間後に届くき、その後も毎日ほぼ同じ時間に繰り返される。つまり、毎朝9時にアラートが来るようにしたいなら、最初の設定を9時少し前にすればいい。
1つ具合が悪いのは、設定内容を変更すると、配信時刻も最後に変更を加えた時刻に設定されてしまうことだ。配信時刻を指定できればいいのだが、残念ながらそれはできない。
頻度を「その都度」に設定すると、アラートは時刻に関係なくいつでも配信される。むろん、こういう設定を使いたくなることもあるし、それについては後述しようと思うけれど、通常の場合は「1日1回」に設定しておくことをお勧めする。
「メールの長さ」で指定する項目はアラートで送る検索結果の最大件数で、20件または50件のいずれかに指定できる。この設定は、フィルタの精度に対応しているようだ。グーグルは最近、フィルタリング方式を変更して、アラートの表示数と配信数を減らした。最大50件に指定すると、より深く検索し、比較的信頼度の低いサイトも表示される。最大20件に指定すると、より信頼度の高いサイトだけが示される。実際のところ、どちらも必要だ(これについても後述する)。件数とは関係なく、信頼度の高いサイトだけにするか、すべてのサイトを対象にするかを指定できればいいのだが、そうはなっていない。
Googleアラート専用の別のEメールアドレスを設定することをお勧めする。休暇を取ったり、何日か仕事場から離れたりするようなときに、受信箱が満杯になってしまったら不都合だ。誰かに転送するとか、一時的に削除するようにしたい場合もある。いちばんいいのは、別アドレスを2つ持つことだ。1つは、優先順位の高いアラート用。1つは、通常のアラート用だ。これについても、後で論じる。
サイトの順位が下がる不確定要因を逃さないGoogleアラートの設定
さあ、本題に入ろう。以下のやり方は、数年前にパトリック・アロフト氏が「Googleアラートを使ってサイトのハッキングを見抜くには」という記事で初めて論じた内容を土台にしている。
ここで大切なのは、把握するべき特定の状況を見逃さない仕掛けだ。僕は自分のアラートを2つに分類して、別の専用メールアドレスに送るようにしている。出来る限り早く知るべきものと、急ぎではないが知っておく必要があるものだ。
次に示すのは、僕が運営しているサイトおよび業務を任されているクライアントのサイトのすべてに設定している、3つのGoogleアラートだ(この例の場合、wolf-howl.comが管理対象サイト)。
viagra OR cialis OR levitra OR Phentermine OR Xanax site:wolf-howl.com
poker OR casino OR hold-em OR holdem site:wolf-howl.com
nude OR naked OR sex OR porn site:wolf-howl.com
これらのアラートは、自分のサイトに何かあったらすぐにわかるようにするためのものだ。だから、送信の頻度を「その都度」に設定している。これらのアラートが来るということは、何者がサーバーをハッキングしているか、何らかのコンテンツがおそらくはそうであってはならない形で公開されたり、承認されたりしていることを意味するからだ。
さらに僕は、信頼性の有無にかかわらず、検索結果をすべて知りたいと思っている。多少誤検出があってもかまわないが、必要なアラートが得られないのは困る。というのも、以前にランドが紹介していたリチャード・バクスター氏の記事によると、サイトに投稿されるコメントは、リンクに「rel="nofollow"」を付けていたとしても、コメント内のスパム的なキーワードが検索順位に影響を与えるからだ。
あと、僕は扱いやすいように、キーワードを分類してグループ化している。「OR」で1つに繋げた非常に長いクエリを使うこともできるけれど、そうするとミスをしやすくなる危険がある。だから僕は、管理しやすいように、4~5項目までに抑えるようにしている。
サイトやソーシャルメディアの動きをチェックするGoogleアラートの設定
僕がもう一組設定したアラートは、1日1回だけ配信されるようにしてある。そんなに広範囲にする必要はないので、件数は20件にしている。僕が使っている設定は、以下のとおりだ。
wolf-howl.com {site:facebook.com OR site:digg.com OR site:delicious.com OR site:stumbleupon.com OR site:mixx.com OR site:reddit.com}
wolf-howl.com site:twitter.com
site: wolf-howl.com
見てもらえばわかるように、ソーシャルメディアで自分のサイトが言及されていないかチェックしたり、サイトそのものの変化をチェックするためのGoogleアラート設定だ。
受信するアラートの総件数によっては、全部をひとまとめにしてもいい。設定時間を調整するか、1日を通じてひとまとまりでアラートを受信するか、お好きなように。
最後にアドバイスを1つ。上述の例で示したような「OR」で繋げたフレーズを使うほかに、除外するフレーズを指定することもできる。僕の名前を検索するときに使った例をお見せしよう。
"michael gray" -dj -uk -football -police
僕と同じ名前の有名なDJがいるため、「-dj」でこのDJに関する結果のほとんどを除外している。また、イギリスのサッカー選手にも、同姓同名がいるので「-footbal」とする。僕の名前はとてもありふれているので、Googleが逮捕歴のある同姓同名の人物を新聞などから拾い出してしまう頻度はかなり高くなる。これも「-police」とすることで、そのほとんどに対処できる。こうしておけば、万一僕が逮捕されたとしても、Googleよりも先に知ることができるんじゃないかと思う(^^)。
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