■コンテンツはどうなるの?
ソーシャルアプリの例
(mixi『サンシャイン牧場』)
K氏「ところで清水んところはどうなのよ」
「僕のところっていうと?」
K氏「コンテンツってことだよ。ハードがコレだけ苦戦してるから、コンテンツもさぞかし苦労してるだろうなって思って」
「それが最近はそうでもないんですよねー」
K氏「えっ?」
「SNS向けのソーシャルアプリ、いわゆるmixiアプリとかモバゲータウンのゲームとかがいま凄いことになってるんですよね」
T氏「あれは凄い人気ですね」
K氏「へー。ニュースで見たけど牧場のゲームとかだろ? あれのどこがおもしろいのか、長年ゲーム会社にいた俺にはわからんのだが」
「あれのおもしろさを伝えるのは難しいんだけど、要するにいまはカジュアルゲームの時代っていうことかな」
T氏「それはありますねー。キャリアの影響力が下がってきているのも、モバゲーやGREE、mixiのようなソーシャルサービスの方が圧倒的にユーザーの接触時間が長くなってきていることに1つの原因があると思うんですけど、もうそこではヘビーなゲームらしいゲームは求められていないんですよ」
K氏「へー」
「たとえば最近流行りの位置ゲーっていうのはその好例なんだけど、『ケータイ国盗り合戦』なんか凄くウケてるんだよね。けど、ゲーム性はほぼゼロのスタンプラリーという……」
K氏「え、なにそれ?」
「『ケータイ国盗り合戦』は、位置情報を使ったスタンプラリーゲームなんだけど、『合戦』とついているわりにはまったくバトルとかの要素がないのね。それで、ログインするととり合えず『国盗り』ってボタンがあって、そのボタンを押すと『新宿歌舞伎町を制圧!』とか表示されるの」
K氏「それだけ? メッセージだけ?」
「いや、たまに『いやー、新宿歌舞伎町地域を制圧するのは大変じゃったわ』なんていう台詞が出たりするけど」
K氏「そういうことじゃないだろ。それだけなの? 本当に」
「あとはアバターを着せ替えたり、アイテムを集めたりするんだけど、アイテムを使う場所は特にないっていう……」
T氏「あれ本当に流行ってますよね。うちの旦那もはまってますよ」
K氏「(ケータイをいじりながら)へー、ほー、本当にただ『国盗り』ってボタンを押すだけなんだな」
「これがまー我々ゲーム脳人類からすると「えっ?これでいいの?」って感じなんですけど、実は結構おもしろいんですよ。結局、僕、これを始めてからすごい遠出するようになりましたね。しかもクルマで。道々で国盗りしていく感覚が楽しいんですよ」
T氏「自分が実際に移動するっていうのがいいんですよねー」
K氏「すげえな。いままでのゲームの概念とはまるで逆だな」
「位置ゲーのおもしろさっていうのは、それまで現実を縮小してテレビ画面に押し込めてそのリアリティを競っていたゲームの対極にあるもの。位置ゲーは、逆に現実を裏返してるわけだよ。つまりゲーム空間は現実世界で、ケータイはコントローラに過ぎないっていうね。僕は位置ゲーはARゲームの走りだと思ってる」
T氏「ARって?」
K氏「オーグメント・リアリティだっけ?」
「ARは、オーグメンテッド・リアリティ、拡張現実感といって、最近いろいろなところで脚光を浴びている考え方ですよ。とはいっても、ARの概念自体は大昔からあるバーチャル・リアリティとまったくいっしょなんだけどね。当時は技術がまだ未熟で、妄想レベルではそういうのもあったけど実現することはできなかった。」
K氏「VRかー。流行ったなー。特にアーケードとかだと羽田の某社がかなり力を入れてたよね」
「プレステのエポックメイキングなところって、いわばVRを家庭用ゲームに持ち込んだ初めての機械っていうところだったんじゃないかと思うんだけど、そこいくといまケータイゲーム、とりわけ位置ゲーみたいなゲームと、プレステみたいなゲームって本当に真逆なんだよね」
K氏「でもさー、これってどのくらいの人数が遊んでるんだ?」
「ケータイ国盗り合戦は40万人くらいって言ってたかな? 他にも最近は『まちつく!mixi版』なんかがスマッシュヒットを飛ばしているよね。あっちは1か月で会員数が100万人突破したらしい」
K氏「100万人! いまどきPSPのゲームでも1万本売るのが難しいという時代に……」
「結局タダで遊べるゲームも多いし、わざわざPS3で遊びたいタイトルもないんだよね」
T氏「ケータイはしょせん暇つぶしの道具ですから。それが発達すると他の暇つぶしに時間が割けなくなるんですよね」
K氏「恐ろしい話だなおい」
コメント
で?タイトルの答えは??
うーん???文章の書き方が悪いのかな??構成??私の理解力の無さ??すっと頭に入らない。。。^^;
カジュアルゲームの魅力ですね
なぜソーシャルアプリが人を惹き付けるのかの答えの1つとして、この記事では、特にカジュアルゲームにフォーカスして、パチスロが人気なのと同様な「スリルとインセンティブ」「習熟が必要ない単純さ」をうまく実現しているからだという分析をしています。記事3ページ目が一番おいしい解説をしていますね。
答えは明快でしょう
試行錯誤してたどり着いたにせよ、今はやっているソーシャルアプリの構造は必然的なものだったという訳ですね。
人間の行動心理学的なものに造詣が深ければ流行りって作り出せるのかも?と思いました!