コンテンツをどう「管理」するのか? 作業で見る導入メリット
コンテンツをどう「管理」するのか? 作業で見る導入メリット
ここまででは、制作の過程で作られるコンテンツにまで視野を広げ、管理上の課題を整理した。次に、コンテンツに対してどのような作業をするのかという観点で、CMSの導入メリットを具体化してみよう。
コンテンツを制作し公開する過程で、さまざまな作業が発生する。ここでは、編集・レイアウト・レビュー・配信に大きく分けることにする。
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編集
ソースアセットや複合ドキュメント、ウェブコンテンツの制作や更新を行い、保管場所に保存する。
CMS導入のメリット
- 変更や閲覧できるコンテンツを細かく制御できる。
- 複数の作業者による安全な同時編集が可能になる。
- 保存時に古いバージョンが自動で保存されるため、確実に履歴を残すことができる。
- バージョン間やファイル間の相違箇所を比較表示できる。
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レイアウト
複数のコンテンツを組み合わせて、ページを構成する。
CMS導入のメリット
- ナビゲーションやパン屑などのリンクを自動生成できる。
- デザインテンプレートへの変更を全ページに反映できる。
- 同じコンテンツを複数のページに掲載し、常に一環した最新の状態を保てる。
- ソースアセットがどのページに使われているかを逆引きできる。
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レビュー
公開前のコンテンツをレビューし、コメントを残したり差し戻したりする。承認行為も含む。
CMS導入のメリット
- コンテンツを更新したときには「未承認」状態に戻るため、確実にレビューと承認を行うことができる。
- レビューが誰のところで止まっているかを調べられる。
- ブラウザ上でグラフィカルに修正の指示を入れることができる。
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配信
静的ファイルをウェブサーバーに転送する場合と、ウェブアプリケーションなどで動的にページを生成する場合がある。
CMS導入のメリット
- コンテンツ掲載の開始と終了日時を正確に指定できる。
- 複数サーバーに同じタイミングで複数ファイルを一斉配信できる。
- 配信の取り消し(UNDO)ができる。
- 個別ページだけでなく、サイト全体で過去や未来の状態を再現できる。
さて、どんなときに「コンテンツ」をどう「管理」すべきか、は見えてきただろうか?
今後の連載では、推奨ステップを段階的に解説
コンテンツ管理を実現するための具体的なステップは、下記のようになるだろう。今後の連載で、これらのステップごとに効果的な進め方や留意点について紹介していく予定だ。
- 情報収集
CMS製品や導入事例の研究など。理想と現実のギャップを知ろう。
- 社内提案
目的の明確化、効果(ROI)の設定からチーム編成まで。承認されやすい提案とは?
- 製品選定
RFPとRFIによる製品の評価と選定について。後悔しないための施策を紹介。
- 設計・開発・テスト
導入プロジェクトの進め方について。ベンダーをうまく活用しよう。
- 移行・導入
既存コンテンツの移行やサイトの切り替えについて。意外と大変なので覚悟を。
- 運用
導入後の運用やアップグレードなど。継続的な改善が必要。
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この記事の筆者
清水 誠(しみず まこと)
Webビジネス歴24年。UXとIAの分野を開拓後、楽天やWebCrewなどの事業会社においてIT・UX・アナリティクス活用による改革を推進。2011年に渡米し、Adobe Analytics(SiteCatalyst)の企画・開発・啓蒙に携わる。2014年に帰国し独立。コンセプトダイアグラム提唱者。
執筆・セミナー多数。2008年文部科学省アドバイザー委員。2014年Web人賞受賞。
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