シドニー港の北岸で開催されていたイベントSMX Sydneyもようやく閉幕し、僕は新旧の友人たちと語り合いながら、バーベキューのエビ(いや、マジで)を食べてビールを飲み、シドニーのオペラハウスとハーバーブリッジの信じられないほど美しい夜景を眺めていた。
もしかすると、これは僕がこれまでに出席した中で最高のカンファレンスだったかも? うん、きっとそうだ(って、しょっちゅう言ってるような気もするけど)。
僕がSMX Sydneyで耳にしたSEO/SEM関連事項トップ10
グーグルのマリッサ・メイヤー氏によれば、ヤフーによるグーグルのアドセンス広告の試験導入は、実はグーグルがヤフーを試しているのであって、絶対にその逆ではないそうだ。こう考えると、マイクロソフトとヤフーの買収劇もまったく新たな見方ができる。
ヤフーは重複URLの一元化を実施している(自分が長いこと求めていた機能だったのに、僕はこのことをまったく知らなかった。ホントに自分が情けなくなるよ)けど、グーグルのアダム・ラズニック氏によれば、残念ながらグーグルは、ウェブマスターたちが本当にそんなことを望んでいるとは考えていないらしい。
オーストラリアでも、才覚にたけた新聞社やオフラインのメディアポータルは、自分たちのコンテンツをリンケラティの目に触れさせる機会を増やそうと、ソーシャルメディアを使ったプロモーションを行っている。僕はその秀逸さにショックを受けた。中には、米国のメディアよりうまくやっている例もある。「The Age」という新聞の記事なんてDiggに4000件以上投稿されていた。
Twitterでも書いたけど、カリーナ・ジョーダン氏のSearch Engine Collegeは、米国の受講者にも修了証書を発行している。SEOの研修で大学レベルの修了証書があるなんて耳にしたのは、これが初めてだ。すばらしいっ!
オーストラリアではソーシャルメディアが大ブームだ。DiggにそっくりなConferというサイトや、Lifehacker Australiaのような人気の高いブログがある。The Ageや「Sydney Morning Herald」など、大手新聞社で社内にソーシャルメディア部門を設けているところも増えてきているし、LinkedInもビジネスネットワークとして盛んに利用されている。オーストラリアではソーシャルネットワーキング全体の人気が爆発的に高まっている。
オーストラリアにおける検索市場シェアは、グーグルが約80%、ヤフーが約10%、マイクロソフトが約10%だ。
オーストラリアのメディア界は、マイクロソフトとヤフーの買収合併の可能性について、いささか懸念を抱いている。MSNもヤフーもオーストラリア国内の大手メディアと提携してポータルサイトを運営しているからだ(ヤフーはChannel 7と、MSNはChannel 9とそれぞれ提携している)。ヤフーとMSNが一緒になったら、メディア界の状況は大きく変わる可能性があるんだ。
Twitterは、大きなトラフィックを生み出せる。これは、オーストラリア滞在中にダニー・サリバン氏が教えてくれたんだけど、サリバン氏がTwitterに投稿すれば、ほんの数分でその投稿に500人以上のビジターが集まってくるという。SEOmozへのトラフィックを調べてみると、Twitterからのトラフィックがどんどん増加して、先週はリファラーのドメインでトップ20に入った。Twitterの力、恐るべし。
オーストラリアで高速ブロードバンド環境を見つけるのは至難の業だ。だって、いまだにADSLが最も一般的な接続環境なんだから。
グーグルは、「search inside」に関するポリシーでほんのちょっぴりだけ悪いことをしている。僕らが参加した最後のパネルディスカッションで、会場にいた人の1人が、どうすれば自分のサイトを「search inside」の対象から外してもらえるのか、という質問をした。これに対してアダム・ラズニック氏は、ウェブマスターツールにもグーグルにも、利用者側にそういう選択肢を与える手段がないと答えた。しかし、この回答を受けてアドセンスチームのフレデリック・バリーズ氏が、大手の広告主であれば、アドワーズの担当者と連絡を取って、除外リストに載せてもらうことも可能だ、と付け加えた。なるほど。e-Bayやアマゾンなどの企業で「search inside」の機能がオフになっているのは、そういうわけなんだ。
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