この記事は、書籍『ひらめきが加速する 企画エクササイズ』の内容を、Web担当者Forum用に抜粋してオンライン版として公開するものです。
脳内脂肪を燃やす
発想の新体操68本!
企画のもとになるアイディアは日常の関心事から生まれてくるもの。そのアイディアと消費者ニーズが重なったときに、企画は成立します。プランナー「くぼたつ」こと久保田達也による、企画を立てるプロセスで実践する方法を「発想」「共有」「表現」「思考」「分析」の5章立てで紹介。いますぐできる脳のトレーニングを68プログラム用意しました!
『~ひらめきが加速する~企画エクササイズ』
- ISBN978-4-8443-2461-4
- 1,659円(税込)
- 久保田達也 著
アイディアと情報の関係は
2通りある
情報の類似語を辞書で調べてみると、「知らせ」「予兆」「前触れ」「お告げ」「予報」「予告」などがあります。ここまで身の回りの情報から発想するエクササイズをしてきましたが、何かが起きる「兆し」を得ることが、企画にとってきわめて重要なヒントであることがおわかりいただけたでしょうか。
アイディアにとって情報の用途は、大きく2つの方向があると僕は考えています。ひとつは、アイディアがひらめいて、それを実現するにはどうしたらよいだろう、このテーマについて詳しく知るにはどうしたらよいのだろうと、何かの目的に対して情報を探しにいく方向です。もうひとつは、新聞を読んだり大学で勉強したりと、新しい情報を知ってからひらめく方向です。考えてから情報を探しにいくか、学んでからアイディアがひらめくか。両方とも情報に接しますが、その質はまったく異なります。
情報から発想する例
たとえば、ニュースを見て世界の情勢を知ったとします。だったら10年後の日本はこうあるべきではないかと構想を練っていく。これが情報を得てから発想に変わっていくひとつのパターンです。新聞を読んだり雑誌を読んだりして、将来、こういうふうに時代が変わるのではないかと何となく思うことがありますね。そういった「兆し」を見つけることで、新しい企画を考案していくことができます。このように、僕たちは、日常のさまざまな場面で情報を得てから、その先にとるべき方向を発想しているのです。
発想から情報に向かう例
逆の方向は、最初にこういうことをしたいなとまずアイディアを考えてから、必要な情報を探しにいくことです。
たとえば、思い描いたアイディアがオリジナルのものか調べるため、今までどんな似たようなビジネスがあったのだろうと探しにいくことがあります。
また、新しいビジネスのアイディアを考え、必ず成功するはずだと思ったときに、その裏付けとなる資料を集め、プレゼンテーションで見せることもあります。
こういうふうに、企画を具体化し、実行していく段階で、他者を説得するために情報を探すのは、先に発想してから情報をとりにいくパターンです。
このときのコツはすぐに活用できるもの、たとえばすぐにブログにリンクを張ったり、企画書に引用したりできるものだけを集めることです。その場で活用できる情報だけが、最も必要な情報だと心得ましょう。
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