[マーケターコラム] Half Empty? Half Full?

社内読書会のすすめ! リモートワークでの社内コミュニケーションが円滑になりました

マーケターコラム、今回はヘイ株式会社の加藤千穂さん。社内コミュニケーションを多方面から活発にする社内読書会の取り組みについて。
ヘイ株式会社 PX部門広報本部 加藤千穂氏

こんにちは、ヘイ株式会社の"えんじぇる"こと、加藤です。

産休・育休を経て、4月末より職場に復帰しました。休んでいた約7ヵ月の間に、会社がめまぐるしく変化したことで、復帰直後は浦島太郎状態でした。

提供サービスが増え、組織も変化し、社員数も増えている。業務面は仕事をする中でキャッチアップできるものの、リモートワークなので、面識のないメンバーと交流するにはどうしたらいいのだろうと悩んでいました。

そんな中、現在参加している社内の読書会が、私の悩みをいい感じに解決してくれているので、今回はその読書会の取り組みを紹介したいと思います。

読書会のはじめ方「ユニコーン企業のひみつを知りたい人、集まれー!」

読書会のはじまりは、社内のエンジニアリングマネージャーの掛け声からでした。

全社員が入っているSlackの雑談部屋に投稿された内容

課題図書となる『ユニコーン企業のひみつ――Spotifyで学んだソフトウェアづくりと働き方』(オライリー・ジャパン)は読んだことがなかったのですが、面白そうという気持ちだけで参加することにしました。

『ユニコーン企業のひみつ』は、Spotifyでアジャイルコーチおよびエンジニアとして3年間働いた著者のJonathan Rasmussonが、Spotifyのようなユニコーン企業がどのように組織文化をつくって、スケールしているのかを解説している本です。

上記の掛け声にあるように、この本は職種に関係なく読めること、heyが成長途中であることから社内でも気になっている人が多く、毎週朝9時からの読書会には約20名が参加することになりました。読書会用のSlackチャンネルもでき、そこには約40名が参加しています。

進め方ですが、毎回対象とする章を決め、読書会当日までに社内の情報共有ツールとして利用しているesaに感想を書きます。当日は、集まった人数によって、5、6名ずつのブレイクアウトルームを作成します。ブレイクアウトルームへの分け方は、なるべく違う職種や部門の人と交流できるようにしています。ルーム内のメンバーで感想をシェアし、それぞれの感想に同意や質問をまじえながら、本の理解を深めていきます。最後にルームごとに出た話を全員にシェアしておしまいです。

感想を書いているesaには、読書会中に出た意見や質問なども追加していくので、読書会に参加できなくても、内容を知ることができます。また主催者が毎回アンケートをとっていて、読書会ごとに小さな改善や試行錯誤がされていて、参加するたびにクオリティがあがっているのがこの読書会のいいところのひとつです。

読書会は一石三鳥!

読書会に参加して、感じたメリットを3つ紹介します。

本を介して、お互いを深く知ることができる

リモートワークの中、面識のないメンバーと交流するにはどうしたらいいのかを悩んでいましたが、いきなりオンライン上で話しかけ、雑談するのは難しいと感じていました。でも、読書会だと、本という共通のテーマがあり、本を介して個人の思いを知り、ディスカッションをする中でお互いを深く知ることができます。組織文化をテーマにした本ということもあり、それぞれが業務で感じていることや過去の経験も聞くことができ、雑談以上の情報を得られています。

職種ごとの視点を共有できる

参加者には、エンジニア、デザイナー、法務、セールス、カスタマーサクセスなどさまざまな職種の社員がいます。業務では関わらない場合もあり、普段どのような視点で会社や組織を見ているのかはわかりません。それぞれの職種からの視点で思いを共有できるのも、読書会の利点だと思いました。

業務に活きる情報や示唆を得られる

読書会に参加したことで知った社内の情報は、そのまま業務にも活きています。読書会であがった話題は、社内報のアイデア出しや採用広報にもつながることが多いです。たとえば、ある日の読書会では、「組織文化をつくる上でSlackをどう使うかは重要だし、その使い方は会社によってさまざまだ」という話題があがりました。その話をした直後の社内報の編集会議で、特集にSlackを取り上げようとなり、読書会で聞いた話題をシェア。特集の方向性を考える一助になりました。

本の理解を深めるだけではなく、面識のないメンバーと関係を深める社内のコミュニケーションにもなり、業務に活きる情報も得られる、一石三鳥の場になっています。

読書会を活用するために必要なこと

どこの会社でも同じように読書会をすれば上記のようなメリットがあるのかというと、そうではないのかもしれません。もしこの記事を読んで、会社で「読書会をやろう!」と思っていただけたなら、下記の点に気をつけるとよりよい場になるのではないかと思います。

  • 異なる部署、年代、性別の方が参加できるようにして、多様性を持たせる
  • 上下関係や社内政治を持ち込まず、その場ではフラットな関係性にする
  • どんな意見を言っても大丈夫という心理的安全性に配慮する

読書会では、本を通して知ったSpotifyの事例から、heyではどうなのか、どうすればもっとよくなるのかを議論することが多いです。それは、前述した多様性、フラットな関係性、心理的安全性があるからこそなされる議論なのではないかと思います。

面白そう、という理由から参加した読書会で、思っていた以上の収穫がありました。主催してくれた方には感謝の気持ちでいっぱいです。今後もリモートワークを中心とした働き方が続くので、新しく入ってくるメンバーにも読書会の参加をオススメしてみようと思っています。みなさんもぜひ社内コミュニケーションのひとつに、読書会を取り入れてみてはいかがでしょうか。

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