ネットショップ担当者フォーラム

LIENヤフーの「LINEショッピング」、サステナブルなショップを可視化。スコアに応じてマークを付与

1 year 9ヶ月 ago

LINEヤフーのショッピングサービス「LINEショッピング」は5月15日、ショップごとのサステナビリティへの取り組みを可視化する「サステナブルショッピング」をテストスタートした。ショップごとの「サステナブルマーク」を、ユーザーのショップ選びの指標として表示する。

LINEヤフーのショッピングサービス「LINEショッピング」は、ショップごとのサステナビリティへの取り組みを可視化する「サステナブルショッピング」を

「サステナブルショッピング」は、ESG(環境・社会・ガバナンス)への配慮など一定の要件を満たしたショップに「サステナブルマーク」を表示する取り組み。「LINEショッピング」内では「トップページ」「ショップカテゴリ検索ページ」「ショップ説明ページ」などの一部から表示を開始する。

サステナビリティに関心のあるユーザーは、「サステナブルマーク」を参考にショップを比較しながら商品を購入でき、環境に配慮した買い物ができるとしている。この取り組みは、LINEヤフーグループのサステナビリティ経営推進の一環。

「サステナブルマーク」表示の要件は、自社オリジナルブランドを扱うショップであること、第三者評価機関によって提供される「ESGスコア」が一定以上であること。ESGとは、環境(E: Environment)、社会(S: Social)、ガバナンス(G: Governance)を組み合わせた言葉。「ESGスコア」は第三者評価機関である「ESG Book GmbH」によって、企業のESGに配慮する取り組みを20以上の評価項目からスコアリングされる指標。

「LINEショッピング」上のマークは、ESGスコアに応じ「LINEショッピング」が定めた基準に応じて点数を振り分け3段階で表示する。点数にあわせて昇順で葉の数が増える。現段階では「サステナブルショッピング」はテスト実施で、終了予定時期は未定としている。

LINEヤフーのショッピングサービス「LINEショッピング」は、ショップごとのサステナビリティへの取り組みを可視化する「サステナブルショッピング」を
サステナブルマーク

 

鳥栖 剛

良品計画の成功につながる組織連携、アンファー新社長が語る成長の歩みと展望などが学べるオフラインECイベント【5/28+29開催】

1 year 9ヶ月 ago
EC事業に知見の深い有識者や事業会社の担当者が、EC運営の成功事例を語るイベント! 25講演すべて無料で聴講できる「ネットショップ担当者フォーラム 2024 春」を5月28日(火)+29日(水)に開催

5月28日(火)+29日(水)に開催する「ネットショップ担当者フォーラム 2024 春」(東京・渋谷でオフライン開催)には、良品計画、アンファー、赤ちゃん本舗、ユナイテッドアローズ、シップス、オンワード、味の素、キリン、花王といった企業が登壇。「社内横連携による成功事例」「マーケティング成功の秘訣」「ファンコミュニケーション」「SEO」「メーカーEC」などのテーマについて、企業の責任者などが講演します。25講演すべて無料で聴講できます。

ネットショップ担当者フォーラム 2024 春

ランチセッションでは日替わりのお弁当をご用意! Wi-Fi、電源もあり、講演ごとにコーヒーやお菓子などのブラ行くアイテムもご用意しています。

まだお申し込みをしていない方のために、編集部おすすめの講演の見どころをご紹介します。

ネットショップ担当者フォーラム 2024 春

見どころ① なぜ良い戦略が成果に結びつかないのか? 無印良品に学ぶ、社内横連携による成功事例

10:30~11:20 A1-1 オープニング基調講演

良品計画の社内横連携による成功事例を披露します。マーケティングを立案しても、それを実行するための部署連携が求められることは少なくありません。組織を横断してマーケティングを実行に移すことが、隠れたヒット商品の創出などにつながります。このセッションでは、「無印良品」の横連携を参考に成功へのヒントを、マーケティング担当だけでなく、店舗担当、商品担当も交えながら解説していきます。

株式会社良品計画 営業本部 営業戦略部 営業戦略課課長 永田絵梨佳氏
株式会社良品計画 営業本部 営業戦略部 営業戦略課 課長 永田絵梨佳氏
2009年4月に入社し、無印良品 広島パルコに配属。無印良品 おのだサンパーク、無印良品 イオンモール福津で勤務後、2012年9月に無印良品八尾西武で店長に就任。以後2店舗で店長を務め、2016年2月より業務改革部VMD課に異動。2019年2月から無印良品銀座で部門マネージャーとして勤務後、2022年9月より現職。無印良品店舗での各商品の展開計画や店頭でのプロモーションプランの全体設計を推進する。
株式会社良品計画 食品部 事業戦略担当 課長 榊かおる氏
株式会社良品計画 食品部 事業戦略担当 課長 榊かおる氏
農業大学を卒業後に青果市場に就職。2013年に良品計画へキャリア入社。無印良品 セレオ八王子、丸井吉祥寺店 無印良品を経て、無印良品 吉祥寺ロフト、無印良品 三軒茶屋で店長を経験。旗艦店となる無印良品 銀座の1Fフロアマネージャーを経て、2020年から食品部へ異動。現在は食品部門の事業戦略及び商品戦略を推進。
株式会社良品計画 オープンコミュニケーション部 共創企画チーム リーダー (兼) 食品部門マーケティング戦略担当 篠原佳名子氏
株式会社良品計画 オープンコミュニケーション部 共創企画チーム リーダー (兼) 食品部門マーケティング戦略担当 篠原佳名子氏
2022年良品計画EC・デジタルサービス部入社。“共創”というキーワードを軸に、ファンマーケティングや、商品開発やサービス改善につながるVOC活用の推進を行う。社外では公益社団法人 日本アドバタイザーズ協会 デジタルマーケティング研究機構 幹事にも就任し、デジタルが当たり前になった世界でのマーケティングの実践研究を行う。これまではTwitter・トリドールホールディングスにて、マーケティングコミュニケーションの領域で戦略立案と実行を推進。
企業アドバイザリー 藤原義昭氏
企業アドバイザリー 藤原義昭氏
株式会社コメ兵、株式会社ユナイテッドアローズにてデジタル、IT、マーケティングの担当役員を歴任。現在は企業の事業アドバイザリーを行っている。

見どころ② アンファー、マーケティングの歩みと今後の展望~たたき上げ新社長が語るメディカルヘルスケアカンパニーへの挑戦~

10:30~11:20 B1-1 オープニング基調講演

「スカルプD」で知られるアンファーですが、ブレインスリープ(睡眠事業)やレディースドック(女性健診事業)も展開。その新規事業が軌道に乗るなど、メディカルヘルスケアカンパニーへ向けた新たな領域にチャレンジしています。

セッションでは、マーケティングの歩み(TVCM、Web広告、CRM対策、SNS活用)、足元(=発毛事業)と未来を見据えた取り組み(=新規事業)の2軸について、医学的知見を活かした商品・サービスの展開、現在の環境を踏まえた新たな価値提供によるアンファー利用の促進などを解説します。

講演するのは、新卒たたき上げで現在37歳の吉田新社長(キャリアは、デジマ、経営戦略、CRM、ブランド戦略、店頭販売戦略、医療コンサル、ブランドマーケティング、現在→社長)。社長就任の経緯、キャリア形成にも触れていきます。

アンファー株式会社 代表取締役社長 吉田南音氏
アンファー株式会社 代表取締役社長 吉田南音氏
2010年、新卒でアンファー株式会社に入社。入社後、デジタルマーケティング、ダイレクトマーケティングを中心に、Web販売でのプランニング及びディレクションを経験。その後、ブランド戦略・店頭販売戦略へと担当領域を広げ、2019年10月より商品開発から販売まで、ブランドマーケティングのすべてに関わる事業領域と、グループクリニックのコンサル業務を統括。2024年3月、代表取締役社長に就任。
ネットショップ担当者フォーラム 2024 春

来場者プレゼント、ランチ、軽食、抽選会など各種特典をご用意!

ネットショップ担当者フォーラム 2024 春

当日は来場者全員にイベントオリジナルウェットティッシュをプレゼント! さらに、該当の講演を聴講すると参加できる抽選会も行います。

ランチセッションでは日替わりでお弁当、講演ごとにコーヒーやお菓子などのブレイクアイテムをご用意しています。

「ネッ担 Meetup vol.5」(懇親会)を開催!

5月28日(火)18:30~20:00に、先着100人限定で、登壇者や参加者と情報交換ができる懇親会を実施します。

セミナーにご参画いただいた講師・外部招聘ゲスト、視聴者、スポンサー企業が集い、Eコマースに関するさまざまな情報交換ができる場です。「半年後どうなる? どうする?」の共通テーマのもとにEC事業者のコミュニティを作り、悩みや課題、アイディアを共有し絆を深めていただきます。

プレゼント抽選会もご用意しています。皆さまのご参加をお待ちしています!

◇◇◇

明日はまた別のオススメ講演をお伝えします!

ネットショップ担当者フォーラム編集部

ファンケル直営店舗が推進する「足を運びたくなる店舗作り」とは? 通販よりも顧客の継続率が10%高いワケ

1 year 9ヶ月 ago

ファンケルは、2026年度(2027年3月期)を最終年度とした直営店舗の中期3か年方針として、「足を運びたくなるお店」作りを推進している。

直営店舗は、商品販売だけではなくブランドを消費者に知ってもらうメディアとしても位置付ける。「足を運びたくなる要素」として、次の3つの項目を掲げている。

  1. Product:そこにしかない商品、悩みを解決する商品を提供
  2. People:親しみのあるスタッフによる接客、訪れた人の悩み解決に寄り添った提案
  3. Space:年代に合わせた提案しやすいしつらえ、共感を生む体験
ファンケルが掲げる、直営店舗の中期3か年方針
ファンケルが掲げる直営店舗の中期3か年方針

ファンケルの佐藤由奈氏(上席執行役員 店舗営業本部 本部長)は、5月13日に実施したメディア向け発表会で次のようにコメントした。

「店舗は単なる買い物の場ではなく、お客さまにとってのブランド体験の場」と位置付けて変革を進めてきた。

店舗で商品を購入されたお客さまは、通販で購入された場合と比べて継続率が10%高い。その理由は、専門性の高いスタッフによるお客さまの気持ちに寄り添った商品提案ができているからだと思う。

ファンケルブランドにとって、直営店舗があることは大きな強み。3つの要素「Product」「People」「Space」を踏まえて、足を運びたくなるお店づくりを推し進めていきたい。(佐藤氏)

ファンケル上席執行役員 店舗営業本部 本部長 佐藤由奈氏
ファンケル上席執行役員 店舗営業本部 本部長 佐藤由奈氏
ファンケル直営店舗の一例(画像はファンケル銀座スクエア)

ファンケルは5月16日から、全直営店舗のスタッフが着用する制服を4年ぶりに刷新。制服の制作はオンワードコーポレートデザインと協業した。

新制服を着用したファンケル直営店舗のスタッフ
新制服を着用したファンケル直営店舗のスタッフ

新制服は、全12アイテムのなかから1人ひとりが好みのアイテムを選び、自身の私服を組み合わせることで67通りのコーディネートが可能となる。個性を引き出しつつ、年代や性別を問わないデザインとした。

オンワードコーポレートデザイン サステナブル推進課 課長 六川大河氏(左)、ファンケルの佐藤氏(中央)
オンワードコーポレートデザイン サステナブル推進課 課長 六川大河氏(左)、ファンケルの佐藤氏(中央)

制服は昨今、特定の企業や団体への所属を表すだけでなく、その制服を採用している企業の姿勢をさまざまなステークホルダーに発信するツールとしても機能するようになっている。たとえば、環境課題、ワークスタイルの多様性への向き合い方など。(オンワードコーポレートデザイン サステナブル推進課 課長 六川大河氏)

ファンケル直営店舗の新制服の一部には、海洋漂着したペットボトルから作った再生素材を新たに採用。使用済みとなった旧制服は回収後、アップサイクルして店装に活用するなど、環境に配慮した取り組みも推進する。

高野 真維

今後伸びるビジネスのマーケティング分野1位は「EC(ネット通販)」。将来性、経済インパクトでトップ【日経BP調査】

1 year 9ヶ月 ago

日経BPのマーケティング専門メディア『日経クロストレンド』は5月14日、今後伸びるビジネスを「マーケティング」「消費」「テクノロジー」の3分野から予測する「トレンドマップ 2024上半期」を発表。「EC(ネット通販)」がマーケティング分野での「将来性」「経済インパクト」で1位となった。

日経BPのマーケティング専門メディア『日経クロストレンド』は5月14日、今後伸びるビジネスを「マーケティング」「消費」「テクノロジー」の3分野から予測する「トレンドマップ 2024上半期」を発表
「マーケティング分野」キーワードのトレンドマップではECが将来性・収益性でトップに

『日経クロストレンド』ではビジネスキーワードのトレンドマップとスコアを伸ばしたキーワードランキングを半年ごとに公開している。「トレンドマップ 2024上半期」では全92の注目キーワードを独自調査。今回調査では新たに「宇宙テクノロジー」「リユース消費」「五感テクノロジー」「イマーシブ(没入体験)」の4キーワードを追加した。

キーワードについて専門家らに「将来性」と現時点での「経済インパクト」の2軸をそれぞれ5段階でアンケート調査。結果を集計し、スコアランキングの作成に加えて、前回調査からスコアが急浮上した「今後伸びるビジネス」を抽出した。調査の結果、前回調査(23年11月)に続き、「EC(ネット通販)」がマーケティング分野の「将来性」「経済インパクト」でそれぞれトップとなった。引き続きECはビジネストレンドとして期待が高いことがわかった。

前回調査からスコアを伸ばしているキーワードランキングをミルと、EC関連ワードは少なくない。消費トレンドでは「越境EC」が「将来性」「経済インパクト」ともにスコアを大きく伸ばしている。アフターコロナを迎え円安などの追い風もありインバウンド需要が加速する中、今後日本の商品を帰国後に追加購入する受け皿としての越境ECへの期待感が、将来スコアの上昇という形で表れたようだ。

日経BPのマーケティング専門メディア『日経クロストレンド』は5月14日、今後伸びるビジネスを「マーケティング」「消費」「テクノロジー」の3分野から予測する「トレンドマップ 2024上半期」を発表
前回調査比で各分野でスコアを伸ばしたキーワードランキング

マーケティング分野では、「サブスクリプション型コマース」(以下、サブスク)が将来性スコアを最も伸ばした。2位には「CX(顧客体験)」、3位には「チャットbot(対話型AI含む)」が続いておりEC業界における注目ワードが並ぶ。また経済インパクトのスコアでは、「パーソナライゼーション」が最もスコアを伸ばし1位。3位には「D2C(ダイレクト・トゥ・コンシューマー)」がランクインしており、ECと関連性が高いワードが大きく注目されていることがわかる。

そのほかテクノロジー分野では「生成AI」が経済インパクトでの伸びで1位。引き続き、注目を集め期待の高さが調査結果に反映されたようだ。

鳥栖 剛

海外向け購入サポートサービス「Buyee(バイイー)」が「ECMS Express」の導入エリアをマレーシア、オーストラリアに拡大

1 year 9ヶ月 ago

BEENOSの連結子会社であるtensoは、海外向け購入サポートサービス「Buyee(バイイー)」において、配送サービス「ECMS Express」の配送可能エリアをオーストラリア、マレーシアに拡大した。

オーストラリア1731円、マレーシア930円~商品を配送

Buyee BEENOS 配送サービス「ECMS Express」の配送可能エリアをオーストラリア、マレーシアに拡大 国際配送
「Buyee」において、配送サービス「ECMS Express」の配送可能エリアを拡大

「Buyee」では「ECMS Express」の独自プランがあり、重量増加に伴う料金の上昇幅が小さいことが特徴。30kg以下、最長辺105cm、3辺合計170cm以下のサイズまで配送できるプランで、規定サイズ内で重さのある商品ほど配送料がお得になる仕組み。1.5kg~30kgまでの荷物では同一重量内で最安値の価格となり、届日数はオーストラリアまで5~10日、マレーシアまで7~11日が目安となる。

Buyee BEENOS 配送サービス「ECMS Express」の参考配送料 国際配送
オーストラリア、マレーシアへの「ECMS Express」の参考配送料

「Buyee」において、オーストラリア、マレーシアは購入上位国という。また、アメリカ合衆国国際貿易局によると、マレーシアの消費者が注目する主要な海外市場として日本をあげている。

こうした背景から、従来までの配送可能エリアである米国、韓国、香港、台湾、シンガポールに、オーストラリア、マレーシアを追加。購入商品の配達までに「早さ」「料金」を重視するニーズに合わせた送料の選択肢を拡充することによるユーザーの購入利便性向上や、両地域における日本国内企業の流通拡大に貢献することをめざす。

藤田遥

インターファクトリー、BtoB-EC特化型のクラウドECプラットフォーム「ebisumart BtoB」を提供開始

1 year 9ヶ月 ago

クラウドECプラットフォーム「ebisumart(エビスマート)」を展開するインターファクトリーは、BtoB-ECに特化したECプラットフォーム「ebisumart BtoB」の提供を開始した。

インターファクトリー ebisumart BtoB EC

「ebisumart BtoB」は、従来の「ebisumart」標準機能をBtoB-EC向けに見直し。不要な機能を削減することで、BtoBの商習慣に合わせた機能の提供や既存ビジネスの踏襲を実現しやすくした。

BtoC-ECでは売上アップのための販促機能やマーケティング機能が重視されるが、BtoB-ECでは業務効率化や取引先との契約履行など特有の商習慣に合わせた機能が必要となるため。

「ebisumart BtoB」の主な機能は次の通り。

  1. 商品一括投入機能
    CSVファイルのアップロード、またはフォームからの入力により、商品をまとめてカート投入することができる機能。BtoBの場合、「一度に大量の商品を発注」「前回と同内容で発注」「発注する商品が決まっている」などのケースがあるため、実装した。
  2. 受注残管理機能
    注文時点の在庫数を超えて注文受付可能にする商品を設定できるようになり、在庫超過分は受注残として管理することができる機能。BtoB特有の商習慣を考慮し、受注残となった商品が入荷した場合に在庫を自動で引き当てるほか、手動で引き当てることも可能とするなど、在庫の概念を複数保持することができるようにした。

「ebisumart BtoB」を開発した背景には、国内BtoB市場のEC化率が堅調に伸び続けていることがあげられる。

経済産業省が2023年8月に発表した市場調査によると、国内BtoB市場のEC化率は2021年で35.6%、2022年には37.5%に拡大(BtoB-EC市場規模は420兆円)。ECシステムを提供する企業の多様化、BtoBに特化したサービスの登場などで、より効率的にECサイトを運用できるようになったことが市場拡大の1つの要因にあげられる。

2024年にはNTT東日本およびNTT西日本のISDN(INS)回線サービスの「INSネット」の廃止が決まっている。ビジネスシーンでは、EDI(電子データ交換)においても通信回線としてISDNが広く利用されており、「INSネット」からのネットワーク移行のタイミングで、システム改修やリプレースを検討する企業が増える見込み。DX化が進み、BtoB-EC市場のさらなる成長が期待されている。

高野 真維

楽天グループの国内EC流通総額は約1.3兆円で4.7%減(2024年1Q)。4四半期連続のマイナス成長を見通す理由とは? | 大手ECモールの業績&取り組み&戦略まとめ

1 year 9ヶ月 ago
楽天グループの2024年1-3月期(第1四半期)は、「毎月5と0のつく日」特典や「SPU」の改定、楽天トラベルにおける全国旅行支援の効果による前年ハードルが高かったことなどから国内EC流通総額が2四半期連続で落ち込んだ。

楽天グループの2024年1-3月期(第1四半期)の国内EC流通総額は前年同期比4.7%減の1兆3490億円となり、2四半期連続のマイナス成長となった。2024年1-9月期(第3四半期)までマイナス成長が続くと見通している。

楽天グループの2024年1-3月期(第1四半期)国内EC流通総額
国内EC流通総額の推移(画像は楽天グループのIR資料から編集部がキャプチャ)

楽天グループの国内EC流通総額の構成は「楽天市場」に加え、トラベル、ブックス、ブックスネットワーク、Kobo(国内)、ゴルフ、ファッション、ドリームビジネス、ビューティ、Rakuten24などの日用品直販、Car、ラクマ、Rebates、楽天西友ネットスーパー、楽天チケット、クロスボーダートレーディングなどの流通額を合算した数値となる。

2024年1-3月期(第1四半期)の国内EC流通総額の内訳は、コアビジネスが前年同期比4.5%減の1兆2618億円、成長投資ビジネスが前年同期比8.0%減の872億円となった。

前四半期にあたる2023年10-12月期(第4四半期)単体の国内EC流通総額は前年同期比6.2%減の1兆6067億円だったため、楽天グループの国内EC流通総額は2四半期連続でのマイナス成長になった。

前四半期での落ち込みの影響は、楽天カード利用でポイント5倍だった「毎月5と0のつく日」(以下、0/5)特典の変更、楽天モバイル会員へのポイント付与を強化する「SPU」の改定、ふるさと納税のルール変更(2023年10月から)前の駆け込み需要の反動などが影響したとしていた。

2024年1-3月期の落ち込みはSPUや0/5の改定による影響に加え、楽天トラベルにおける全国旅行支援の効果による前年ハードルが高かったことをあげた。一方で、国内EC流通総額の成長率は前四半期比で1.5ポイント改善しており、流通総額の推移は想定の範囲内であるとした。

2024年度の国内流通総額成長率は、前年比ハードルの影響もあり3Qまで前年比成長率は落ち込む見通し。4Q移行はプラス成長を見込み、2030年度までに国内EC流通総額10兆円の目標に向けた成長を加速させるとした。

楽天グループの2024年1-3月期(第1四半期) 国内ECの調整項目について
3Qまで国内EC流通総額のマイナス成長を見込む(画像は楽天グループのIR資料から編集部がキャプチャ)

なお、楽天グループはSPUなどの改定後も「楽天市場」の競争力は堅持しながら生産性は向上していると説明。「楽天市場」のユニーク訪問者数は増加しており良質なトランザクションが集中しているという。また、SPUポイントに占める利益貢献ユーザーへの付与割合も大幅に増加し、改定後の生産性向上を確認しているとした。

国内ECの売上収益は前年同期比3.1%増の2114億円、Non-GAAP営業利益は前年同期比2.7%増の215億円。売上収益については流通総額と同様の要因で成長が鈍化、一方で成長投資ビジネスは前年同期比12.1%増となり、物流事業における荷量増やRakuten STAYの好調が売り上げ増をけん引したとしている。

営業利益は一過性要因をのぞけば想定通りの利益成長であるとした。楽天グループの社内試算により「0/5コスト移管(23年12月)」「全国旅行支援(~23年7月)」「ペイメントオンライン移管(23年9月)」といった一過性要因をのぞき前年同期と同一条件で比較すると約20%のプラス成長に相当するという。

楽天グループの2024年1-3月期(第1四半期) 国内EC売上収益
国内ECの売上収益について

利益改善に向けては物流事業の黒字化に向けた取り組みを加速させている。楽天スーパーロジスティクス(RSL)について、6施設中4施設は満床で、残る2施設も稼働率上昇が上昇、これに伴い収益改善を見込む。配送についても日本郵便、JP楽天ロジスティクスとの連携による効率化を推進。2024年4月にRSLの料金改定も実施しており、2Q以降の収益性改善を見通している。

2023年12月に完全子会社化した楽天西友ネットスーパーの黒字化に向けた取り組みも進めている。黒字化に向け、商圏拡大や顧客育成ドライバーの仕組化、品揃えの見直し、物流網の再構築などに取り組んでいる。その結果、2024年1-3月期(第1四半期)の注文数は前年同期比15.7%増、粗利率は前年同期比1.2ポイント改善、配送効率は16.1%増となった。

楽天グループ全体の業績としては、2024年1-3月期(第1四半期)の連結売上収益は全セグメントで増収となり前年同期比8.0%増の5136億2400万円。1Qとしては過去最高となった。Non-GAAP営業損失はフィンテック各種事業の好調などから前年同期比435億円の改善となる254億円の着地。通期黒字化達成に向けて計画通りの進捗とした。

鳥栖 剛

中国ECの市場規模、EC化率はどのくらい? 越境ECをスタートするメリット・デメリットや注意点を解説 | E-Commerce Magazine Powered by futureshop

1 year 9ヶ月 ago
越境ECを始める前におさえて起きたいポイントや注意点を、中国ECモールのシェアランキングなどとあわせて紹介します

「中国のEC市場に参入したいが、越境ECの始め方がわからない」「中国で越境ECを始める前に知っておくべきポイントを確認したうえで検討したい」――。こうした悩みは、EC事業の海外展開を検討する企業の担当者に起きがちです。

中国のEC市場は世界で最も多くの割合を占めています。越境ECが成功すれば「販路拡大」や「売上アップ」が実現できます。一方で市場の大きさだけで越境ECを検討しても、思うような成果が得られず損失のみが残る可能性があります。

本記事では「中国ECの市場規模・EC化率」や「中国で越境ECを始める前に知っておきたいこと」を中心に解説します。越境ECで中国への販路拡大をめざす人に役立つ内容となっているため、ぜひお読みください。

中国のEC市場規模と推移

令和4年度の経済産業省の報告書によると、2022年における中国のEC市場は全世界の50.4%を占めています。中国に次いで米国が18.4%、イギリスが4.5%、日本が3.1%であり、ほかの国々と比べていかに巨大な市場であるかがわかります。

また、2022年における中国の市場規模は2兆8790億USドルであり、前年より9.1%増加しています。2026年には3兆9850億USドルに達すると予測されており、中国の市場規模は今後さらに拡大する見込みです。

中国のEC化率

令和4年度の経済産業省の報告書によると、2022年時点の中国のEC化率は45.3%となっています。この数字は世界トップであり、次いで英国が35.9%、韓国が30.1%と続いており、日本は第9位の12.9%です。

ただし、多くの人々が持つ「中国は市場が広いからECが成功する」といった認識は誤りです。中国に限らず、越境ECで成功するためには「現地での認知度」が必要不可欠です。この点は後半で詳しく紹介します。

中国ECモールのシェアランキング

中国で多くの人々に利用されているECモールは、以下のとおりです。

順位プラットフォーム名シェア率
1位天猫(Tmall)50.1%
2位京東(JD.com)26.5%
3位拼多多(pinduoduo)12.8%
4位蘇寧易購(Suning)3.0%
5位唯品会(VIP)1.9%

約半数以上を占めている「天猫(Tmall)」がトップで、次いで「京東(JD.com)」「拼多多(pinduoduo)」の順となっています。上位3つのプラットフォームがシェアの9割近くを占めており、中国のEC市場における主要な勢力となっています(参考:日本貿易振興機構「中国 EC市場と活用方法)。

各ECモールの特徴を解説します。

1位 天猫(Tmall)

「天猫(テンマオ)」は、アリババ傘下のBtoC型ECモールです。出店審査が厳しく高品質と正規品保障によって、ユーザーの信頼を獲得しています。2019年からライブコマースに注力しており、売上拡大につながっています。

なお個人での出店は認められておらず、企業のみ出店できるプラットフォームです。日本法人である「Tmallジャパン」が設立されているため、日本語での出店サポートが受けられます。

2位 京東(JD.com)

「京東(ジンドン)」は、京東集団が運営するECモールです。企業から商品を仕入れて一般消費者に販売するBtoBtoCがメインとなっており、独自の物流ネットワークによる配送スピードの速さが特徴です。

2017年に世界初のドローン配送を実現したり、2022年にはShopifyと提携開始して越境ECに力を入れたり、新しい取り組みを実施しています。また、日本法人「JD.com京東日本」を設置しているため、日本企業が参入しやすい環境が整っているプラットフォームです。

3位 拼多多(pinduoduo)

フューチャーショップ 越境EC 中国のEC市場 拼多多 ピンドゥオドゥオ
引用:拼多多

「拼多多(ピンドゥオドゥオ)」は、上海尋夢信息技術有限公司が運営するECモールです。ユーザー同士は商品を共同購入することで、安く入手できます。

共同購入するために購入者を募る、欲しい商品の拡散により割引が受けられるといった点から、SNSで情報が拡散されやすいのが特徴です。

4位 蘇寧易購(Suning)

フューチャーショップ 越境EC 中国のEC市場 蘇寧易購 スニン・コム
引用:蘇寧易購

「蘇寧易購(スニン・コム)」は、中国の大手家電通販店が展開するECモールです。家電を中心に販売しており、中国国内で実店舗も運営しています。品質にこだわって正規品を販売してきた実績から模造品や粗悪品が多く出回っていた中国において、消費者から多くの信頼を得ています。

5位 唯品会(VIP)

フューチャーショップ 越境EC 中国のEC市場 唯品会 ウェイピンフイ
引用:唯品会

「唯品会(ウェイピンフイ)」は、広州唯品会信息科技有限公司が運営するECモールです。アパレル・ジュエリーなどを中心に販売しており、女性から多く支持されているのが特徴です。海外のアパレルブランドも出店しているため「セールで正規品を安く購入したい」といった消費者からも人気が高いです。

中国のECモールへの出店が難しい3つの理由

ここまで、中国の主要なECモールを紹介しました。プラットフォームごとに魅力がある一方で、日本企業が出店するには「ハードルが高い」「出店したとしても売れない」といった理由で難易度が高いです。

中国のECモールへの出店がおすすめできない理由として、次の3つがあげられます。

  • 簡単には出店できない
  • 利益を出すのが難しい
  • 中国語での問い合わせ対応が必要

簡単には出店できない

中国のECモールに出店するためには、ハードルをクリアする必要があります。

たとえば「天猫国際」に出店するには、売り上げが一定のラインを満たしている必要があります。また出店に際して数百万円の初期費用がかかるため、コスト面のハードルが高いです。そのため出店する企業は、現地法人であっても主に大手企業が占めています。

利益を出すのが難しい

「天猫」だけではなく、そのほかのECモールでも利益を出すことが難しいのが現状です。基本的には薄利多売で販売実績を積み重ねるスタイルで運営されているからです。

中国のECモールにおいて、年間で最も売れるイベントは「独身の日(W11)」です。「独身の日」に上位表示をめざすには、普段から多くの販売実績を積み重ねる必要があります。

そのため普段は薄利多売で実績を作る必要があり、結果としてほとんど利益が出ない状態になります。実際に赤字で運営している店舗も少なくありません。

現在、中国のEC市場ではこのような動向がより激しくなっており、さらに利益を出しにくい状況が続いています

また「天猫国際」は「楽天市場」などと異なり、SEOで上位表示をめざすことはできません。売れていないブランドはさらに広告費を投じる必要があるため、利益を圧迫します。

大企業で年間数千万円の広告費を投じているレベルであっても、利益が出ずに撤退を余儀なくされるほど、中国のECモールにおける店舗運営は難しい状態です。

中国語での問い合わせ対応が必要

現地の顧客に対応するためには、当然中国語で会話しなければいけません。日本のスタッフでは文化・言語の違いから対応が難しいため、現地のスタッフを雇用する必要があります。

「楽天市場」をはじめとした日本のECモールと比べるとコスト・手間のいずれもかかるため、中国ECモールへの出店は十分に検討を重ねるべきです。

中国ECのトレンド

中国のEC市場では、没入型のテクノロジーを活用して魅力的なオンラインショッピング体験を提供する企業が増加しています。ここからは、中国ECのトレンドをご紹介します。

ライブストリーミングの進化

中国のライブストリーミングでは「AR着用ツール」をはじめとした新技術が展開されています。2022年の「独身の日」には、アリババがライブストリーム用のAR試着ツールをデビューさせており、消費者は没入的な購買体験を体感しています。

またライブストリームでは「バーチャルインフルエンサー」を起用するブランドも増加しています。「広報リスクが少ない」「長期的に考えると、人間のインフルエンサーより安価で起用できる」といった理由で採用されており、中国政府が定める規制への対応策としても選ばれています。

「KOL(Key Opinion Leader)」の登場

2014年~2015年あたりから「KOL」と呼ばれる中国の消費者の購買意思決定に大きな影響を与えるインフルエンサーが登場しています。KOLは「Key Opinion Leader」の略称であり、日本では「ケーオーエル」や「キーオピニオンリーダー」などと呼ばれています。

「KOL」は、特定領域に関する専門的な知識・技術などを有しています。そのため、従来のインフルエンサーと比べると商品・サービスのより深い訴求や、より高い信頼性の獲得、特定層へのブランディングなどが実現しやすいインフルエンサーです。

中国ではインターネット規制が敷かれているため、多くの国々で利用されているSNSやWebサイトが閲覧できません。中国独自のSNSや検索エンジンから情報を得るため、消費者は限られた情報源から信頼できる情報を収集する必要があります

そこで、特定領域に特化した「KOL」が発信する情報を、多くの人々が商品購入時の参考にしています。「KOL」を取り入れたマーケティングは、多くの中国企業が実施しています。

オンラインショッピングのソーシャル化

ソーシャルメディアやECモールによって、バーチャルアバターを活用したオンライン交流機能が開発されています。

たとえば、CtoC型ECモールの「淘宝网(タオバオ)」と統合している「Taobao Life」では、「淘宝网」の仮想世界で買い物や交流が可能です。また、2022年には「コカ・コーラ」と「TMELAND」が提携してファンイベントを開催し、ユーザーはコカ・コーラにちなんだアバターでバーチャルコンサートを楽しんでいます。

今後、このようなソーシャル機能は、中国ECの重要な要素の1つになると予測されます。

没入型ショッピング技術の導入

3Dでの商品閲覧やAR試着ツール、バーチャル店舗・商品展示といった技術の進化から、従来の棚型ECが大きく変化する可能性があります。

2022年の「独身の日」では、アリババ傘下の「天猫」が3DやAR、VRショッピングのオプションを展開しています。バーチャル製品展示会も開催され、世界的なラグジュアリーブランドのコレクションがバーチャルで展示されました。

多くのプラットフォーム・ブランドで没入型ショッピング技術が採用されており、新たなショッピング体験の提供にチャレンジしています。

中国発のECが日本を席巻している例も

中国発のECサイトが、日本で多くのユーザーを獲得している例があります。

拼多多グループが運営している越境EC「Temu(ティームー)」は、2023年7月から日本でサービスを開始しています。「最大90%OFF」「送料無料」といったキャンペーンを実施した結果、2024年1月には利用者数1500万人を超えており、アプリダウンロード数に関しても2022年に話題になった「SHEIN(シーイン)」を上回る勢いで伸びています。

とにかく安いことが魅力であり、電子機器でも数百円から1000円前後の商品が多く並んでいます。サービスをローンチしてから1年間で40か国余りに進出しており、2024年2月時点で約50か国に展開しています。

このように中国企業は国内だけでなく、海外でも大きな成果を収めています。中国企業の戦略を注視して、その成功要因を自社の戦略策定の材料として役立てましょう。

中国で越境ECを始める前に知っておきたいこと

中国のEC市場は規模の大きさや消費者の多様性などにより、多くの企業にとって魅力的な市場です。しかし越境ECを成功させるには、安易にスタートせずに検討を重ねる必要があります。

中国で越境ECを始める前に知っておきたいのは、以下の3点です。

  • 現地での知名度がないと売れない
  • 中国が正しいかを確認する
  • スタート前に現地に行って習慣を学ぶ

現地での知名度がないと売れない

「中国は市場が広いから自然と売れる」という考えは、現地の実情とかけ離れています。商品が消費者に受け入れられるためには、まず認知度を高める必要があります

現地で認知を得るためには「日本国内で売れている実績があるか」「現地でPRしているか」といった点が重要なポイントです。

越境ECで成功している企業は、現地でSNSを運用しています。中国で人気のあるSNSには「微信(WeChat)」や「微博(Weibo)」などがあり、このようなSNSを活用して商品・ブランドをPRし、認知度を高める努力をしています。

また、日本で売れていない商品は海外でも売れない傾向があるため、越境ECを検討する場合は国内での基盤が整っている状態が前提となります。そのためには、まず国内向けの充実したECサイトを構築し、国内市場での売り上げを安定させることが先決です。

中国市場への越境ECは「現地での認知度があるか」「日本国内で安定的な売り上げがあるか」といった基準を満たしたうえで検討すべきです。越境ECで大きな損失を出さないためにも、まずはこの2点を確実に達成したうえで越境ECを始めましょう。

中国市場を理解する

中国市場への進出前に「自社の商品がその市場に適しているかどうか」を確認することが重要です。

市場のポテンシャルだけでなく「自社の強み」と「市場のニーズ」がマッチしているかどうかを確認したうえで進出すれば、リスクの低減だけでなく越境ECの成功につながります。

スタート前に現地に行って習慣を学ぶ

中国市場への越境ECを成功させるためには、まず現地に足を運び、中国の習慣を直接学ぶ必要があります。このタイミングで現地事情に詳しい中国企業のパートナーを見つけることで、効果的なPR活動が実現できます。

中国進出で盲点になりがちなのが「商標登録」に関する問題です。現地企業が先に商標登録している場合、自社の名前を使用できない可能性があります。中国では、SNSを通じて販売できる仕組みがあり「商標が登録されているかどうか」がチェックされるため、中国進出において商標取得は重要な要素です。

中国企業が先に商標登録している場合「本家なのに商標が使えない」といったリスクがある一方で、日本での販売実績があれば「異議申立」や「無効宣告」などの方法により、自社の商標が認められるケースがあります。

商品が「日本品質であれば必ず売れる」という考えは過去のものになりつつあります。現在は中国の製品品質も大幅に向上しているため、日本製という強みに頼った販売戦略は再考が必要です。

また、商品の特性が地域にマッチするか調査することも重要です。

たとえばシャンプーの場合、軟水の日本に合わせた配合のシャンプーが硬水地域では泡立ちが悪くなるといった例があります。

越境ECを成功させるためには、単に品質の高さをアピールするだけでなく現地の消費者のニーズや生活習慣に合わせた商品開発やマーケティング戦略を行いましょう。

越境ECの3つのメリット

越境ECに取り組むメリットは、次の3つです。

  • 新たな販路が開拓できる
  • 競合が少ない環境でビジネスが展開できる
  • 実店舗より出店しやすい

新たな販路が開拓できる

2022年の越境EC市場では、円安によって海外ユーザーが越境ECを利用する機会が増加し、結果的に新規の越境ECユーザーの開拓が進みました。従って越境ECでは、海外の消費者が取り込める点がメリットであるといえます。円安で日本商品の割安感が出たことで、インバウンド旅行者がまとめ買いしていたような薬やドラッグストア商材などが越境ECで多く売れた結果となりました(参考:経済産業省「令和4年度 電子商取引に関する市場調査 報告書」)

競合が少ない環境でビジネスが展開できる

日本国内では競合が多いジャンルであっても、世界のなかには競合が少ない国もあります。そのため日本国内で一定以上の売り上げを上げたうえで越境ECを視野に入れれば、顧客の絶対数増加が期待できます。

また、中国の消費者が越境ECを利用してでも日本の商品を購入したい理由として「国内にないものを購入できる」「正規品など、信頼できる先から購入できる」「高品質である」などをあげています。よって「商品のオリジナリティ」や「日本限定のプレミアム感」の有無が越境ECの成功を左右するといえるでしょう。

実店舗より出店しやすい

海外で自社商品を販売する場合、越境EC以外の手段として「実店舗の出店」があげられます。しかし実店舗を展開するには、土地の購入や賃料、建築・内装の手配、仕入れ、人件費などの莫大なコストがかかります。さらに、現地の人材の採用・教育なども必要なため、海外における実店舗の運営は現実的ではありません。

一方越境ECは、インターネット上で店舗を運営するため、実店舗ほどのコスト・手間はかかりません。日本にいながら海外ユーザーに自社商品を販売できるため、海外展開を手軽かつ効率的に始められます。

中国で越境ECを始める方法

中国で越境ECを始める方法は、主に次の3つです。

  • 自社で越境ECサイトを運営する
  • 海外転送サービスを利用する
  • 決済

自社で越境ECサイトを運営する

日本で中国の消費者向けのECサイトを構築する方法です。既に自社ECを運営している場合、必要な機能を実装すれば越境ECとして活用できます。

越境ECにおいて重要なのはデザインや言語、カート画面、受け取り方法、決済方法などのローカライズです。なかでも言語は特に重要度が高く、ECサイトの回遊率やコンバージョン率向上につながります。

自社で越境ECを運営する場合「独自の世界観が演出できる」「顧客情報が取得できる」などのメリットがあります。

海外転送サービスを利用する

海外転送サービスを利用する方法も、中国で越境ECを始める1つの方法です。

海外転送サービスは、中国ユーザーが日本向けECサイトを利用する場合に、海外転送サービス事業者が買い物を代行するサービスです。

海外転送サービスを利用した場合、以下の流れで海外ユーザーに商品が届けられます。

  1. 日本向けECサイトに海外転送サービス用のタグを設置する
  2. 日本向けECサイトに中国ユーザーがアクセスすると、代理注文の案内がバナーで表示される
  3. バナーを確認した中国ユーザーが代理注文を申し込む
  4. 海外転送サービス事業者が中国ユーザーからの注文を受け付け、日本向けECサイトで商品を注文する
  5. EC事業者側が海外転送サービス事業者の倉庫に商品を送付する
  6. 海外転送サービス事業者が商品を受け取り、中国ユーザーに商品を転送する
  7. 中国ユーザーに商品が届く

EC事業者はECサイトにバナーを設置するだけで中国ユーザーに販売できるため、業務フローを変えずに越境ECを始めることができます

決済

中国の業者に商品を買い取ってもらい、中国市場に商品を販売する「卸業者」として参入する方法もあります。一括で買い取ってもらえるため、在庫リスクなく越境ECが始められます。また一括で納品できるため、手間がかからない点もメリットです。

一方、自社での越境ECサイトの運営や海外転送サービスの利用といった参入方法と異なり、エンドユーザーが見えにくくマーケティング戦略が打ち出しにくい面もあります。委託先の企業が主体となるため、委託先によって成果が左右される、交渉力が必要といった点も認識しておく必要があります。

まとめ

中国のEC市場は世界で最も巨大であり、今後もさらなる成長する見込みです。ただし「市場が大きいから」という理由だけで、むやみに越境ECを始めるのは得策ではありません。

中国での越境ECを始める前に「現地での知名度があるか」「越境ECの展開先として中国が正しいか」「現地の習慣を理解しているか」といった点を確認し、成功率を高めたうえで越境ECをスタートさせましょう。

この記事はフューチャーショップのオウンドメディア『E-Commerce Magazine』の記事を、ネットショップ担当者フォーラム用に再編集したものです。

E-Commerce Magazine

ネットで化粧品を買う理由は「豊富な商品展開から選べるから」41.6%。最重視する点は「商品の成分や安全性」53.9%

1 year 9ヶ月 ago

イヴチャームが実施した「美容系商品のネット購入」に関する実態調査によると、ネットで購入する理由は豊富なラインアップから選べること、店頭よりも安価に購入できる点をあげる回答者が多いことがわかった。

調査期間は2024年4月3日~4月4日で、調査人数は503人。インターネットで美容系商品を月1万円以上購入する女性を対象に調査を実施した。

美容系の商品をネットで購入する理由は何か聞いたところ、「豊富な商品ラインナップから選べるため」(41.6%)と回答したユーザーが最も多く、「店舗よりも安価で購入できるため」(39.0%)、「お得なキャンペーンやセールを利用したいため」(35.4%)と続いた。店舗よりもネットで購入するメリットを感じている消費者が一定数見られる。

ネットで購入する理由
ネットで購入する理由

ネットで美容系の商品を購入する際、どこで購入することが最も多いかを聞いた質問には、「公式ブランドサイト」(49.5%)が最多。次いで「オンラインショッピングサイト(Amazon・楽天市場・Yahoo!ショッピング など)」(40.6%)だった。

ネットで美容系の商品を購入する際、最も購入頻度が高い商品を聞いたところ、約7割以上が「スキンケア商品(クリーム、美容液など)」(75.0%)と回答。毎日使用するスキンケア用品がネットでの購入が最も多いことがわかった。

ネットでの購入場所(左)、購入頻度が高い商品
ネットでの購入場所(左)、購入頻度が高い商品

ネットで美容系商品を購入する際に重視しているポイントは、「商品の成分や安全性」(53.9%)がトップ。「ブランドの信頼性と評判」(46.9%)、「価格とコストパフォーマンス」(44.3%)が続いた。イヴチャームは「ネットで購入する場合は試用ができないため、特に安全性に注目している人は多いのかもしれない」と見ている。

ネットで美容系商品を購入するときに重視するポイント
ネットで美容系商品を購入するときに重視するポイント

普段どのようなタイミングで高価格帯(5000円以上)の美容系商品を購入するかを聞いた質問では、「肌の悩みが特に気になった時」(48.5%)が最も多かった。次いで「定期的に使用している製品をリピート購入する時」(41.6%)、「新しい美容ルーティンを始めたい時」(30.2%)だった。

高価格帯の美容系商品を購入した後、期待通りの効果を感じることができたかを質問したところ、「非常に満足した」(27.4%)、「ある程度は満足」(61.2%)、「期待していたほどではなかった」(9.6%)、「効果を感じることができなかった」(1.8%)だった。

5000円以上の高価格帯商品を購入するタイミング(左)、購入後に感じた効果
5000円以上の高価格帯商品を購入するタイミング(左)、購入後に感じた効果

高価格帯のスキンケア商品にはどのような効果を求めるか聞いた質問では、「肌の保湿」(57.5%)と回答したユーザーが最も多く、「肌の張りや弾力の向上」(48.9%)、「しわの改善」(47.5%)と続いた。高価格帯の美容系商品には、肌の保湿を求める人が多いことがわかる。イヴチャームは「一般的な商品では乾燥が改善できないと悩んでいる人は多いのかもしれない」と分析している。

どのような成分を重要視しているかを聞いた質問では、「ブランド独自の成分」(22.7%)の回答が最も多く、これに「ヒト幹細胞培養液」(20.3%)、「ヒアルロン酸」(18.5%)と続いた。

高価格帯のスキンケア商品に求める効果(左)と、重要視する成分
高価格帯のスキンケア商品に求める効果(左)と、重要視する成分

調査概要

  • 調査期間:2024年4月3日~ 4月4日
  • 調査方法:リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
  • 調査人数:503人
  • 調査対象:調査回答時にインターネットで高価格帯(一つ当たり5000円以上)のものを含む、美容系商品を月1万円以上購入すると回答したモニター
  • 調査元:イヴチャーム
  • モニター提供元:ゼネラルリサーチ
高野 真維

朝日新聞社、通販会社を買収。TBSグループのライトアップショッピングクラブ全株式を47億円で取得

1 year 9ヶ月 ago

朝日新聞社は、衣料品や雑貨などを取り扱う老舗通販事業者のライトアップショッピングクラブ(LUSC)を買収する。

ライトアップショッピングクラブの全株を保有するスタイリングライフ・ホールディングス(HD)と株式取得について5月14日付で合意、株式譲渡契約を締結した。株式譲渡実行日は5月20日付の予定。

朝日新聞社は、衣料品や雑貨などを取り扱う老舗通販事業者のライトアップショッピングクラブ(LUSC)を買収
「ライトアップショッピングクラブ」の通販カタログ

スタイリングライフHDはTBSホールディングスが51%の株式を保有するTBSグループ企業で、ライトアップショッピングクラブはTBSホールディングスの連結子会社。資本金は1億円。

朝日新聞社はライトアップショッピングクラブの全株式を47億16万円で取得して完全子会社化する。ライトアップショッピングクラブの代表は引き続き、現代表の若菜さおり氏が務める。

朝日新聞社の中村史郎社長とライトアップショッピングクラブの若菜さおり代表取締役
朝日新聞社の中村史郎社長(写真左)とライトアップショッピングクラブの若菜さおり代表取締役

ライトアップショッピングクラブの2023年3月期業績は、売上高が前期比1.3%減の164億3700万円、営業利益は同7.3%減の8億2500万円、経常利益は同7.2%減の8億2800万円、当期純利益は同7.9%減となる5億3800万円。

朝日新聞社は2022年、既存のECサイト「朝日新聞SHOP」を、グループ企業が出店するECモール「朝日新聞モール」へと刷新。EC企業のスペースアイランドも買収した。主力の新聞事業が部数や広告の減少で苦戦するなか、新たな収益手段を育成する一環として通販事業に着目していた。

朝日新聞社は、ライトアップショッピングクラブが持つ商品情報を新聞読者など朝日新聞社の顧客に紙面やWebメディア、メールなどで展開。朝日新聞グループが持つ商品やサービス情報をライトアップショッピングクラブの顧客に届け、両社が持つコミュニティを通じて新たな商品やサービスを連携して開発するとしている。

ライトアップショッピングクラブは1971年、CBS・ソニーレコードの100%出資で、株式会社CBS・ソニーファミリークラブとして設立。音楽レコードや輸入雑貨商品を取り扱い、独自の世界観を持つ通販事業者として富裕層顧客を中心に通販事業を展開してきた。

1994年には社名を株式会社ソニー・ファミリークラブに変更。2006年にはグループ再編に伴い、スタイリングライフHDの子会社となり現社名に変更した。主力のカタログは年間100媒体(10種類以上)にのぼる。

松原 沙甫

EC事業の課題「新規顧客の集客」を解決するには? 「選んでくれた理由」「知ってくれた理由」の現状把握から集客戦略の見直しを | 強いEC会社を支えるネットショップ担当者を作る人財育成講座

1 year 9ヶ月 ago
EC事業の内製化を目標に、ECマーケティングに関連するテーマを設定し、判断をするための考え方を解説します【連載5回目】

「EC事業を内製化する」――それは必ずしも、「Webサイトやコンテンツの制作スキルを身につける」「リスティング広告の運用を自社内で行う」「自社サイトのシステム改修をECチーム内で解決する」ことを意味しません。ECに関係する専門的な領域は、すでにいち担当者の努力でどうにかなる時代ではなくなっています。

この連載では、EC事業の内製化を目標に、ECマーケティングに関係するテーマを設定、その判断をするための「考え方」を伝えていきます。5回目はEC運営の永遠の課題「集客」の重要なポイントや実践すべきアクションについて解説します。

強いEC会社を支えるネットショップ担当者を作る人財育成講座
  1. ECのマーケティングとは? 「売り上げを伸ばす」ってどういうこと? EC事業の内製化に大切なポイントを解説!
  2. 客単価が2倍=売り上げも2倍!はウソ? 事例に学ぶ売上の公式の「真実」とは
  3. コンバージョン率が高い=良いECサイト? 「割り算」で算出する数値には注意しよう!
  4. ECサイトのアクセス数アップのポイントは、自社にとって「エンゲージメント」が高いユーザーを意識すること
  5. ユーザーが自社を「選んでくれた理由」「知ってくれた理由」を分析しよう! 商品作り&顧客作りに重要なポイントを解説

ECのマーケティングは「ヒト・モノ・カネ・情報といった自社のリソース」と「外部のマーケティングソリューション」を組み合わせて、「結果としての売り上げと利益を最大限に伸ばす」ことが求められます。

つまり「EC事業の内製化」とは「業務の内製化」ではなく、「判断の内製化」なのです。ECの戦略・方針、日々のアクション・行動、そしてソリューションの選択が成果につながっているか、これだけは社内のネットショップ担当者でなければ判断ができません。

「強いEC会社を支えるネットショップ担当者を作る人財育成講座」では、ECマーケティング人財育成(ECMJ)が、こうした判断を行えるEC担当者育成に向けたポイントを解説します。

ECサイトの永遠の課題「集客」について学ぼう!

ネッタヌネッタヌ

石田さん、こんにちは。この1か月間、楽しみすぎて眠れなかった~!

石田麻琴(以下、石田)

いやいやネッタヌ君、前回あくびしていたじゃない(笑)

ネッタヌネッタヌ

それはエンゲージメントの話が少し難しかったから……。

石田

たしかに前回の話はちょっと難しかったかもね。今回からは「集客のコツ」の話。広く言えば「顧客作り」だね。

ネッタヌネッタヌ

ボクもいまいち集客についてはわからないなぁ……。

石田

実はこの連載をスタートする時、「ネッ担」の編集長から「新規顧客の集客の話は絶対やってくれ」と依頼されているんだよね。やはりどのECサイトも集客は永遠の課題だよね。

ネッタヌネッタヌ

その裏話、リアル~~。

石田

じゃあ、少しずつ集客の話に入っていこうか。

集客戦略の設計には「現状把握」が必要

石田

ECサイトを成長させる上で最重要の課題は「商品作り」と「顧客作り」だよね。この「顧客作り」の重要な要素が「集客」ということになる。特に「新規顧客の集客」はEC事業の永遠の課題で、ここが解決したら苦労しないって話だよね。

ネッタヌネッタヌ

うんうん、苦労しないですね。

石田

なので「ECサイトの新規顧客を増やす」ことを重点的に話していきたいのだけれど。ネッタヌ君、前回のコラムで「できれば取り組んでいきたいこと」を伝えたの、覚えている?

ネッタヌネッタヌ

なんでしたっけ?

石田

前回のコラムはほとんどその話だったじゃない。もしかして話の途中から寝ていたの……?

ネッタヌネッタヌ

あ、思い出した! 「ECサイトに興味がありそうなお客さまを集客する」だ!

石田

そうなんだよ。集客戦略を展開する上で重要なことは、まず「自社のECサイトに興味がありそうなお客さま」は「どんなお客さまなのか」を知ることなんだよ。

ネッタヌネッタヌ

リスティング広告とかInstagramを更新することじゃなくて?

石田

そう。闇雲に集客戦略を展開すると必ず行き詰まる。具体的に言えば、お金や時間に対しての費用対効果が合わない状態が続き、会社の運営資金が目減り、スタッフも疲弊……そして、EC事業自体が停滞することになる。

そうなると、どうなる?

ネッタヌネッタヌ

会社が倒産しちゃう……。

石田

ネッタヌ君、極端すぎるでしょ!

EC事業を続けられなくなっちゃうんだよね。ECサイトを立ち上げて、当然のように広告にお金をかけてもまったく売り上げにつながらないから、EC事業自体をストップしちゃう。こういう会社さんをたくさん見てきたんだよ。

ネッタヌネッタヌ

だからこそ、集客戦略の設計が必要なんですね。

石田

ネッタヌ君、良いこと言った。そう「設計」が大事なんだよね。そのために「どんなお客さまなのか」を知ること――つまり現状把握だよね。

EC内製化 現状把握 ECMJ 人財育成
「顧客作り」のためにまず現状を把握することが大切

「選んでくれた理由」「知ってくれた理由」を把握する

石田

これはECに限らずすべてのマーケティングの基本なのだけれど、集客戦略の見直しは現状把握から始まる。

ネッタヌネッタヌ

具体的な行動を行う前に、ですね。

石田

そうだね。「なぜお客さまがこのネットショップを知ってくれたのか」「なぜお客さまがこのネットショップを選んでくれたのか」。この2つの情報をまずは徹底的に社内から集めるんだ。

ネッタヌネッタヌ

ちょっと1ついいですか? 「なぜお客さまがこのネットショップを知ってくれたのか」はわかるんですけど、「なぜお客さまがこのネットショップを選んでくれたのか」は集客戦略とどんな関係があるんでしょう?

石田

実は「お客さまが選んでくれた理由」は集客戦略に大いに関係するんだ。

「お客さまが選んでくれた理由」は外部に対してのアピールポイントになる。たとえば「選んでくれた理由」がネットショップの特定の商品だとしたら、「その商品を欲しい人たちはインターネット上のどこにいるか」「その商品はインターネット上でどうやって探されるか」という発想につながっていく。

ネッタヌネッタヌ

たしかに! 集客を考えるコツは「知ってくれた理由」だけじゃないんですね。

石田

そうなんだよ。冒頭でECの最重要課題は「商品作り」と「顧客作り」だと話したよね。一見すると「顧客作り」だけが集客に関わってくるように感じるけれど、「商品作り」も集客に大きく関わってくる。「商品作り」と「顧客作り」は密接につながっていると考えてほしい。

ネッタヌネッタヌ

話を戻すのですが、「なぜお客さまがこのネットショップを知ってくれたのか」「なぜお客さまがこのネットショップを選んでくれたのか」の情報を集めるポイントってありますか?

集客戦略の見直しを図る時点で、必ずしも情報が社内に蓄積されている状態ではないと思うんです。

石田

まずはECサイトのシステムに自動的に蓄積されているデータを分析して、「知ってくれた理由」と「選んでくれた理由」を知るところからスタートしていきたいね。具体的には、商品ページの閲覧データ、受注(注文)データ、検索クエリのデータ、参照元データ、レビューの文面、これらはまず現状把握として役立てたいところだね。

あと本来は、お客さまからの「生の声」がほしい。

ネッタヌネッタヌ

「生の声」? アンケートとかですかね。

石田

アンケートも悪くはないけれど、どうしても答える側にバイアスがかかってしまうよね。特にお返しのあるアンケートだと、実名やアカウント名の開示が必須になるだろうからバイアスがかかりやすい。

「生の声」に関しては、ECサイトとともに実店舗を運営している会社さんが有利なんだ。「お客さまがポロっと発した何気ないひと言」を拾いたいんだよね。「何気ない会話の何気ないひと言」にはバイアスがかかっていないからさ。

ネッタヌネッタヌ

やっぱり実店舗がある方が、ECのマーケティングでも有利ですか?

石田

間違いなく有利だね。お客さまの「生の声」を吸い上げられるという点でもそうだし、やっぱり「実体性がある(店舗として実在する)」というのは、インターネットの世界でも信用が違うよね。集客という点では、シンプルに「実店舗のお客さまをネットにも誘導できる」メリットもある。

ネッタヌネッタヌ

実店舗がなくて、ECだけの会社さんでも得られる情報って他にありますか?

石田

お客さまからの「問い合わせ」は重要視したいよね。実店舗でいう「生の声」と一緒だから。あとは、「今までそこまで売れていなかった商品が売れ出した」「これまでさほど閲覧されていなかった商品ページが見られるようになった」というような「変化」には常に注意を払いたい

ネッタヌネッタヌ

現時点で集められる情報と、実は行動していないだけで「本当は集められる情報」があるってことなんですね。

石田

さすが、ネッタヌ君。そこが重要なんだよ。

多くの会社さんで「本当は集められる情報」を集めるルーチン、そしてその情報を文章などで残すルーチンができていないことが多い。この行動を習慣化して、常に情報を蓄積する仕組みが必要だね。もちろん、その後は情報の活用だ。

EC内製化 情報を集めて知ってくれた理由、選んでくれた理由を探す ECMJ 人財育成
自社に蓄積されたデータやユーザーの「生の声」など、情報を集めて「理由」を探す

まとめ

石田

最後に今回のコラムを少しまとめるね。

ECの最重要ポイントは「商品作り」と「顧客作り」。集客戦略はこの両方に関係している。集客戦略の見直しのスタートは「現状把握」から。今取得できる「知ってくれた理由」と「選んでくれた理由」のデータをまずは机上に並べよう。もしかしたらそれだけでは不十分かもしれない。実店舗の「生の声」や問い合わせ、そして購買行動の変化など「本当は集められる情報」を蓄積する習慣を社内で作っていこう、というところだね。

できたら、次回の連載までにこちらを改めて実践してみてほしい。

ネッタヌネッタヌ

なんだか良い感じに「アクション」に落とし込むことができた。

石田

やっぱり何か具体的な行動につながった方が良いからね。

ネッタヌネッタヌ

石田さん、次回のご予定は?

石田

もちろん集客の話!!

ECマーケティング人財育成は「EC事業の内製化」を支援するコンサルティング会社です。ECMJコンサルタントが社内のECチームに伴走し、EC事業を進めながらEC運営ノウハウをインプットしていきます。詳しくはECMJのホームページをご覧ください。

X(旧Twitter)も運営しています。こちらもあわせてご覧下さい。

石田 麻琴

パーソナルスタイリング体験者の購入金額は約2倍、「ZOZOTOWN」への訪問頻度は約1.5倍

1 year 9ヶ月 ago

ファッションECモール「ZOZOTOWN」を運営するZOZOは5月9日、ユーザーにパーソナルスタイリングを無料で提供しているZOZO初のリアル店舗「niaulab by ZOZO」(似合うラボ)の利用状況を公表した。

「niaulab by ZOZO」の体験後、体験者による「ZOZOTOWN」への訪問頻度は約1.5倍、さらに「ZOZOTOWN」での購入金額は約2倍に増えたことがわかった。

「niaulab by ZOZO」による行動変容

「niaulab by ZOZO」は、ZOZO独自のAIとプロのスタイリストの知見をかけ合わせ、1人のユーザーに2時間以上貸し切りで、「似合う」ファッションを見つけるサービス。2022年5日、東京・神宮前に開設した。

「niaulab by ZOZO」は完全予約制で、累計応募者数は約11万人。累計体験者数は約1000人で、体験満足度は10点満点中平均9.2点、96,6%の人が「似合うが見つかった」と回答している。

ZOZOは今後、「niaulab by ZOZO」で判明してきたデータを生かし、「ZOZOTOWN」や自社運営するファッションアプリ「WEAR」といったオンライン上でのパーソナライズを進める上で、アルゴリズムの肝と位置付ける。

これらのデータを「WEAR」のほかにも「ZOZOTOWN」など既存サービスや新規サービスにも反映。オンライン上でも1人ひとりに「似合う」スタイリングやヘアメイクをレコメンドするなど、パーソナライズされた提案の精度を高め、よりファッションを楽しめる世界を実現していく。

未来の構想動画
松原 沙甫

ZOZOがコーディネートアプリ「WEAR」を刷新。AR機能の搭載AIパーソナライズでコーデ提案を進化

1 year 9ヶ月 ago

「ZOZOTOWN」や「ZOZOCOSME」を運営するZOZOは5月9日、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」をリニューアル、メイク領域の機能など大幅に拡充した。

AR(拡張現実)によるメイクの「試着」機能のほか、AIパーソナライズによるコーディネート提案を進化させ「WEAR by ZOZO」として生まれ変わった。

「ZOZOTOWN」や「ZOZOCOSME」を運営するZOZOは5月9日、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」をリニューアル、メイク領域の機能など大幅に拡充
リニューアルで「メイク投稿」も可能に

今回のリニューアルでメイク領域の機能を大きく拡充。メイク投稿機能を追加し、「WEAR」のファッションコーディネート投稿機能と同様にメイク投稿ができる。投稿には使用したコスメアイテムをタグ付けして画像・動画投稿も可能。「ZOZOTOWN」や「ZOZOCOSME」で取り扱いのあるアイテムはメイク投稿詳細からスムーズに購入できる。

今回のリニューアルの目玉は、AR技術を活用したメイクの「試着」も「WEAR」でできるようにしたこと。「ZOZOCOSME」では2022年4月から「ARメイク」機能を提供しているが、「WEAR」にも搭載した。

メイクをした状態のユーザー自身の顔をスマートフォンで撮影し、フルメイクをARデータとして登録。別のユーザーが登録したフルメイクデータをARで自分の顔に乗せて試す「WEARお試しメイク」機能も搭載し、ARでメイクを手軽に試すことができる。

5月9日の時点で80人のインフルエンサーのフルメイクARデータも登録、気になるインフルエンサーのフルメイクを「試着」することもできる。そのほか、気になるコスメアイテムを使ったメイクがイメージしやすくなる。

ARデータ登録には、アプリ上でメイク投稿時に表示される「お試しメイク」アイコンからカメラを起動してガイドに従い顔を撮影するだけ。登録されたARデータで、簡単にメイクの試着が可能。メイクは濃淡を調整したり、ボタン1つで試着のON/OFFを切り替えができる。

ファッションコーディネートの面も、AIパーソナライズによる提案を進化させた。新機能「ファッションジャンル診断」では、ユーザーが選択した好みのコーディネートからファッションの「好みのジャンル傾向」を全144パターンから診断。ZOZOが展開するパーソナルスタイリングサービス「niaulab by ZOZO」で得た独自知見を基に導き出した12種類のファッションジャンルで構成し、診断結果からユーザーの好みに近いコーディネート検索をできるようにする。

加えてホーム画面も診断結果や閲覧履歴を基にパーソナライズし、ユーザーの好みに近いコーディネートをレコメンドする。ファッション特化のAIを活用したパーソナライズ化を進める。

「ZOZOTOWN」や「ZOZOCOSME」を運営するZOZOは5月9日、ファッションコーディネートアプリ「WEAR」をリニューアル、メイク領域の機能など大幅に拡充
「niaulab by ZOZO」の知見を生かし好みのジャンルを診断
鳥栖 剛

ゴールドウィンが総合ECサイト「GOLDWIN WEB STORE」にEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入

1 year 9ヶ月 ago

ゴールドウィンは、総合ECサイト「GOLDWIN WEB STORE」にEC商品検索・サイト内検索エンジン「ZETA SEARCH」を導入した。

ブランドを横断した検索、サジェスト機能を実装

「GOLDWIN WEB STORE」は、2023年に開設20周年を迎えた。製品を販売するだけでなく、多様なスポーツの楽しみ方を伝え、新たな体験につながる機会を提供するオンラインストアをめざしているという。

ゴールドウィン GOLDWIN WEB STORE ZETA SEARCH
ゴールドウィンが運営する「GOLDWIN WEB STORE」
(画像は「GOLDWIN WEB STORE」のサイトからキャプチャ)

サイト内で取り扱っている複数のブランドを横断した商品検索や絞り込み検索を実現。ユーザーが目当ての商品にたどり着きやすいUIにした。

ゴールドウィン GOLDWIN WEB STORE 複数のブランドを横断した検索 ZETA SEARCH
複数のブランドを横断した検索が可能に

検索窓で入力中のテキストから予測した「キーワード」や「カテゴリ」をサジェストとして表示。ユーザーの入力の手間を削減し、ユーザビリティ向上、セレンディピティ創出につなげる。

ゴールドウィン GOLDWIN WEB STORE サジェスト機能を実装 ZETA SEARCH
サジェスト機能を実装

「ZETA SEARCH」とは

ECサイト内の検索における「絞り込み」「並び替え」の設定の自由度・柔軟性を追求したEC商品検索・サイト内検索エンジン。

キーワード入力時のサジェスト機能、もしかして検索、ドリルダウン式の絞り込み、事前に検索結果の該当数を表示するファセットカウントなど、多数の検索機能を有している。

JRE MALL ZETA SEARCH サイト内検索 EC商品検索
「ZETA SEARCH」の基本機能(画像は「ZETA CX」サイトからキャプチャ)
藤田遥

実はシンプルな動画が驚きの成果を上げる! LINE広告で効果が高い動画クリエイティブ実例集

1 year 9ヶ月 ago
LINE広告がアップデートし、ユーザーが一番多く訪れる「トークリスト」に、動画形式の広告を出せるようになった。効果が高いクリエイティブはどんなものか、実例を見てみよう。
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2024年1月、LINE広告がアップデートし、ユーザーが一番多く訪れる、「LINE」の「トークリスト」最上部の広告枠に動画形式の広告を出せるようになった。

動画広告は、静止画広告に比べて注意を引きやすく、多くの情報を盛り込むことができるため、静止画とは異なる層のコンバージョンを取れるという特徴がある。静止画と動画を組み合わせることで、より効果的な広告配信が実現できる。

とはいえ、動画広告にチャレンジしたことがない広告担当者にとっては、ハードルが高く感じられるのも事実だ。そこで本記事では、LINE広告でクリエイティブに関する検証や情報発信を担当する相樂長宏氏に、LINE広告の動画広告で効果を出すためのコツと、効果の高い動画クリエイティブの実例を聞いてきた。

相樂長宏氏
LINEヤフー株式会社 MSカンパニー BD統括本部 相樂長宏氏

ユーザー数が最も多い配信面にも動画広告が配信できるように!

LINE広告には以前から、動画広告として横長の「Card」型、正方形の「Square」型、スマートフォンの画面を意識した縦長の「Vertical」型の3種類のフォーマットがある。ショート動画が楽しめる「LINE VOOM」をはじめ、多様な配信面に配信が可能だった。

それに加えて、2024年2月のアップデートで、「トークリスト」にも動画広告が掲載できるようになったという。

「トークリスト」は、LINE広告のなかで最も多くのユーザーが訪れる場所で、インプレッションも一番多い配信面です。これまで、この面に配信が可能なのは静止画広告だけでした。GIFアニメーションで動画のように見せた静止画広告や、Talk Head Viewと呼ばれる予約型広告の配信は行えたものの、いわゆる“動画”広告は配信できませんでした。

今回、その配信面に動画で広告が出せるようになったことで、さらなる広告効果の向上が期待できます(相樂氏)

トークリストに動画広告を掲載したい場合は、LINE広告の管理画面において、動画広告を作成・編集するページに表示されている「小さい広告枠への動画配信を有効にする」をオンに設定するだけで配信対象となる。

「小さい広告枠への動画配信を有効にする」をオンにすると「トークリスト」へ配信されるようになる

まずは「静止画広告に動きをつける」方法が手軽でおすすめ

とはいえ、「動画を作成する」ことにハードルを感じ、動画広告に二の足を踏む担当者も多いだろう。そんな動画クリエイティブ初心者におすすめしたいのは、もともと効果が高かった静止画広告に、簡単な動きをつけることだ。作成の手間を最小限に抑え、訴求したい箇所を目立たせるだけでも、LINE広告では十分な効果を上げられるという。具体的には次のような手法だ。

テキストに動きをつける

  • 拡大・縮小する:大きくしたり小さくしたりすることで、その箇所を強調する。短い文がおすすめ
  • 点滅させる:短い文を光らせたり、なかったところにテキストを出現させたりする
  • 色を変える:色が変わることで目を引く。長い文の場合は、読む速度に合わせて変化させてもよい
  • ラインをひく:強調したいところにラインを引いたり、囲んだりする。読む速度に合わせて変化させてもよい

デザインに動きをつける

  • 色を変える:背景の色を変えたり、目立たせたい部分の色を変えたりすることで注意を引く
  • 光らせる:一部をキラキラと光らせる、全体を一瞬だけ光らせるなど、エフェクトをかけることで注意を引く
  • 背景を動かす:ユーザーの注意を引きながら、動かない部分を逆に強調できる
  • スライドさせる:ビジュアルの一部または、全体を紙芝居のようにスライドさせて順番に絵や情報を見せる

シンプルな動画であっても、「どの部分を動かすか」×「どう動かすか」の掛け合わせでさまざまな表現ができるため、いろいろなパターンを試して、より効果の高いものを見つけていきたい。

シンプルで効果が出る動画クリエイティブ4例

ここからは、LINE広告で効果が出る動画クリエイティブの具体例を4つ見ていこう。

短いテキストに動きをつけた動画

短い単語や文は、文字を拡大したり、出現させたりなど目を引く動きをつけるのがおすすめだ。ひと目で伝えたいことがわかる。

例①:全体はクーポン風のデザインにして、強調したい「500円 モニター募集中」の部分に、文字が飛び出してくるような動きをつけたもの。「500円」だけ、「モニター募集中」だけ、など動く部分を変えたり、「点滅させる」「文字の色を変える」など、変化のパターンを変えて効果のよいものを探すとよい。

長いテキストの一部分に動きをつけた動画

長いテキストは、ユーザーにしっかりと情報を与え、商材理解を促したい場合に有効だ。テキストの中で、ユーザーに読ませたい部分だけを目立たせたり、ニュースのテロップ風に文字を流し入れたりすることで思わず読んでしまう効果を狙う。

例②:「肌ケア保湿クリーム」「朝晩兼用」「お肌を乾燥から守る」など商品を説明する文章を長めに入れることで、ユーザーの商品理解を促す。同時に、重要な部分にアンダーラインを引く動作を加えて、注目を集めやすくする。

デザインの一部分に動きをつけた動画

一枚絵風の動画広告であっても、イラストを動かす、背景の色を変える、全体がきらめくようなエフェクトを入れるなど、簡単な動きをつけるだけで注目を集めやすい。

例③:ターゲットや商品内容をテキストで説明し理解を促すとともに、かわいいイラストを背景として、左右に流れていく動きをつけ広告そのものを目立たせた例。テキストは固定にするとメリハリがつく。

複数の情報をスライドさせて見せる動画

上下左右のいずれか1方向にスライドさせ続けることで、より多くの情報を見やすく届けることができる。

例④:求人情報を複数並べてスライドさせ続けることで、他の求人情報も気になったユーザーからクリックしてもらいやすくなる。

動画広告で「しっかり効果を出す」ための5つのTips

相樂氏によると、いくら動画広告の効果があるといっても、動きをつけすぎるのは逆効果だという。下記に効果の出る動画クリエイティブ作成のためのTipsをまとめてみた。

① 複数箇所を同時に動かすのはNG

複数の訴求ポイントを目立たせたいがゆえに、複数箇所を同時に動かしてしまうのは気が散ってしまい逆効果になる。「伝えたいところ」は一か所にフォーカスし、強弱をつけることが大切だ。

② 激しすぎる動きはNG

激しい点滅や、スピードが早すぎて可読性の低い文字の動きなどは、ユーザーにとって視覚的に不快感を与えかねない。それ以前に、LINE広告の審査に「不快な表現」として抵触する可能性が高いので避けよう。

③ 商材と関係のないビジュアルは入れない

スライドショーに、商材とは関係のないビジュアルを入れ込むことは誤解につながるため、広告審査に通らない可能性が高い。サブリミナル効果を狙った演出もLINE広告ではご法度だ。

④ 動画の最初と最後は広告内容がわかるような画に

動画の冒頭、あるいは見終わって静止したタイミングでも広告の内容がわかるようにしておくことで、ユーザーに商材を印象づけることができる。背景色だけ、風景だけのような内容がわからない絵は避けよう。

⑤ 音声がなくても意味がわかるようにしておく

動画広告は音声がオフの状態で視聴される場合もある。音声がなくても訴求メッセージが伝わるように字幕を活用しよう。

LINE広告は、情報を盛り込みすぎず、シンプルな方が可視性も高まります。UGC(ユーザー生成コンテンツ)など、手作り感のある動画の効果も高く、手の込んでいないシンプルな動画でも成果が上げられるんです。

「作りこんだ動画でなければ……」などと躊躇していては機会損失につながります。まずは、簡単な動きのものでトライしてみてください!(相樂氏)

動画のアテンション力&情報量で、新しいターゲットに訴求

静止画広告に比べた動画広告の特長としては下記が挙げられる。

  • 動きがあるためユーザーのアテンション(注意)を引きやすい
  • 強調したい部分をわかりやすく目立たせられる
  • 尺があるため情報量を盛り込みやすい
  • 時間軸でストーリーを見せることができる

動画広告は、工夫次第で静止画よりも魅力的な広告に見せられるということだ。

相樂氏によると、静止画クリエイティブを、簡単な動画クリエイティブに作り替えて配信してみたところ、多くのケースにおいて、動画フォーマットのほうがCTR(クリック率)は向上したという。

もちろん、全体の配信数およびインプレッション数は静止画のほうが多いですが、「LINE NEWSをよく見る」など特定の面を好むユーザーには、静止画よりも動画の方がリーチしやすく、コンバージョンも高い傾向にあります。静止画とは異なるユーザーにリーチできるので、静止画と動画の両方を配信することで、より幅広い層に訴求することができます(相樂氏)

静止画と動画、両方のクリエイティブを設定しておくのは、「ユーザーの取りこぼし」を防止する、LINE広告の“鉄板テクニック”だ。より効果が高いものに配信が絞りこまれていくというLINE広告の特性上、やっておかないと損ともいえる。まだ動画にチャレンジしていない企業は、ぜひ試してみてほしい。

◇◇◇

日本国内でMAU9,600万人(2023年12月末時点)という圧倒的な利用者数を擁するLINE。老若男女、幅広いユーザーにリーチできるLINE広告だが、その配信面のなかでも、もっともユーザーに見られている「トークリスト」に動画広告を出せるようになったことで、より動画広告の価値が高まっている。

動画はクリエイティブの作成が大変だと思われがちだが、ここまで紹介したとおり、「シンプルなもので十分効果を上げられる」と相樂氏も太鼓判を押している。

静止画よりも注意を引きやすく、CTRが高い動画広告。静止画だけでは取りこぼしてしまう層にリーチし、より広告の効果を高めるためにも、ぜひ本記事を参考に、動画広告にチャレンジしてみてはいかがだろうか。

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伊藤真美

休眠顧客の復活に役立つ通販・ECの販売手法「都度販売」とは? メリット・デメリットを解説 | 「都度販売」のススメ

1 year 9ヶ月 ago
通販・ECの販売手法「都度販売」。そのメリットやデメリットをトリノリンクス 赤松氏が解説します【連載1回目】

「通販・ECは定期・サブスクのことでしょ?」――。最近、このように話す方がいました。確かに「リピート通販」というカテゴリは存在しますが、“通販・EC”というワードはあくまで販売チャネルの1つ。アパレル、ファッション雑貨、食品、家電、家具、そして総合通販も通販・ECを利用しています。では、「定期・サブスク通販以外の手法は何があるのか?」と聞かれれば、「都度販売」と私はお答えします。その都度販売のメリット・デメリット、定期・サブスク通販の変化などを解説します。

定期・サブスク通販を取り巻く環境の変化とは

定期販売は1990年頃から通信販売業界で当たり前のように利用されている販売手法というのはご存じですか? 主に化粧品や健康食品などの通販事業者は、この手法を活用して売り上げを伸ばしてきました。

商品を使い切るタイミングで商品が届く合理的なスキームで、顧客側は商品を一度頼めばそれ以降注文する手間が省けるメリットがあります。事業者側はその都度企画をすることなく、契約により売り上げの見込みが立てやすいという利点があるため、定期販売を自社のビジネスに組み込みたくなる理由の1つだと考えられます。

また、継続利用する消費材であれば、商品数を無理に増やさなくても売り上げを拡大できるため、スモールスタートにはピッタリの販売方法というわけですね。これが定期販売を大きく伸ばした背景の1つでしょう。

法規制、ユーザーの意識の変化が影響

D2Cブームも含めて化粧品・健食商材などで続々と取り入れられた「単品定期」というスキームですが、昨今この定期販売スキームも潮目が変わりつつあります。新型コロナが5類に以降した頃から「コロナ特需」が収束しつつあり、売り上げの伸びが鈍ってきたのです。

その要因として以下の2つが考えられます。

① 法規制の強化

2022年度の定期購入に関する消費生活センターへの相談件数は、2015年度と比べて約10倍に増加。こうした状況などを受け、消費者庁による健康増進法や景品表示法による規制強化が進められています。

定期購入のトラブル 定期販売の変化 法規制の強化 消費生活センターへの相談件数の推移 トリノリンクス
(画像は消費者庁『ちょっと待って!!そのネット注文 "定期購入"ですよ!』より)

② ユーザー意識の変化

これまで、自動的に商品が送られてくることが便利だと思われていましたが、「消費が追い付かない」「経済的な問題」「継続利用に効果が感じられない」など、お得で便利だった定期通販・サブスクに対するユーザーの意識に変化が生じてきています。

定期通販の解約の3大理由 都度販売 トリノリンクスのサービス利用企業で、定期販売を展開中の通販企業の声 トリノリンクス
トリノリンクスのサービス利用企業で、定期販売を展開中の通販企業さまからの声

こうした環境を踏まえると、定期だけの販売手法には固執せず、これまで獲得してきた既存顧客リストを最大限活用する方法を考える時期が訪れたと言えるでしょう。

定期にこだわらない販売手法「都度販売」とは

定期販売は安定して受注が見込める有力な販売手法ですが、先述した定期・サブスク通販を取り巻く環境の変化を考えると、第二の収益基盤を早い段階から準備しておくのが賢明でしょう。

定期販売の多くは、大量の顧客リストのうち2割程度の定期顧客(優良顧客)で売り上げを維持していると考えられます。と言うことは、残り8割を別の方法で収益化できる顧客リストに選別できたら、定期販売だけに頼ることなくバランスよく利益を生み出せるのではないでしょうか。

もちろん、既に最終購入日が近い顧客にさまざまな方法で定期商品を紹介したり、未購入期間の長い顧客には、他社の商品を紹介するといった方法でハウスリストを活用できます。

定期から離脱した顧客への別のアプローチ=都度販売

ですが、あえて私は「都度販売」という手法を提案します。その理由は、定期から離脱した顧客に何度定期再開の案内を送っても、そもそも「定期」という買い方が嫌いで解約しているとしたら、なかなか定期顧客には戻ってこないからです。

このような定期に引き上がらない顧客に「まとめ買い」を提案しているのが現在の主流ですが、この売り方は商品を定価ではなく、まとめて売ることで商品代金を値引きして購入を促します。「とにかく売り上げを上げたい、そのためのリスト」と割り切る手法です。

定期通販を再開しない理由はさまざまですが、過去に定期購入の経験があって離脱した顧客は、商品は気に入っているが定期的に送られることに堅苦しさを感じていると考えられます。

そんな顧客には、あえてまとめ値引きを案内しなくても、購入する顧客へ別のアプローチをする=都度販売を実施することで商品を購入してもらえる可能性が大いにあると考えています。「都度販売は非合理的」という考え方もありますが、すべてが正しいわけではないのです。

通販新聞社の「第80回通販・通教売上ランキング」によると、物販BtoC通販の上位企業は首位がアマゾン、2位がジャパネット、3位以下にヨドバシカメラ、ZOZO、ジュピターショップチャンネル、ヤマダHD、ビックカメラ、ベルーナ、QVC、ユニクロと続いており、定期販売を主軸とする企業はありません。

すなわち事業の拡大において「定期販売」という売り方だけにこだわる必要がないということです。以上の理由から、定期やサブスクと並行して「都度販売」の検討をお勧めします。

都度販売が持つ収益パワー

都度販売を並行して行えない理由の1つとして、その都度顧客に商品を提案する必要があるからです。労力もコストをかける割に合わないと考えると思います。

定期販売は引き上げることに徹底的に労力とコストを裂きますが、引き上がったらパワーを落としていきます。しかし都度販売でも、データを活用し、顧客の「継続率」「購買力」「購入間隔」など複数のセグメントで顧客を識別できれば、十分利益が出ると考えています。

仮に定期販売の年間継続率を70%とすると、単純計算で2年後の継続客数は49%、3年後には34%です。この継続率は大きな魅力ですが、ひとたび定期購入から離脱するとその顧客が定期購入を開始する再開率はわずかです。

定期通販 都度販売 定期通販の継続率の推移 トリノリンクス
「都度販売の多品種通販企業十数社」の概算平均値(トリノリンクスが集計)

一方、上の図はトリノリンクスが集計した「都度販売の多品種通販企業十数社」の概算平均値です。丸で囲んだ上位顧客の継続率は年月を経ても50%を超え、休眠客も一定割合で購入を再開しています。都度販売には定期・サブスクに勝るとも劣らない収益パワーがあるのです。

収益化の課題

収益力の高い都度販売ですが、課題もあります。「買ってくれない顧客にアプローチしないこと」、つまりターゲットとする顧客を正しく特定することが必要だという点です。

たとえば、コストを抑えて自動送信できる「一斉メール」は、正しく顧客を選定できていないと、「迷惑メールフォルダ」に振り分けられてしまいます。そのため、ターゲットを識別しない一斉配信メールだけに頼っている企業は、既存顧客の売り上げが低迷しています。

しかし、コストが見合わないと敬遠され、慎重になりがちなカタログ・DM媒体も正しく顧客を選定できれば、メールとは桁違いのレスポンスが見込め、しっかりした売り上げが取れます。「顧客の識別」――この課題さえクリアできれば、都度販売を収益化する道筋が見えてきます。

次回は、顧客の識別について詳しく説明します。

トリノリンクスはCRM分析・DtoC(通販)コンサルティングサポートを行う会社です。今回ご紹介した、「都度の販売」で購入が見込める顧客、収益販路となる鉱脈を見つけ出すデータ分析サービス「定期もTudomo」をご用意しています。詳しくはこちらをご覧ください。

赤松 節子

千趣会が7月から通常送料490円→590円に値上げ。優待サービス刷新で優待会員向けの送料無料条件は緩和

1 year 9ヶ月 ago

千趣会は7月5日から、通販ブランド「ベルメゾン」の通常送料を490円(税込)から590円(税込)に100円値上げをする。「ベルメゾンご優待サービス」も一新し、会員ランクに応じた送料無料条件を緩和する。

通常送料を値上げする(画像は「ベルメゾン」から編集部がキャプチャ)

通常送料を値上げする理由は物流費用の高騰。コスト削減などにより現状維持に努めてきたが企業努力での現状維持が困難な状況となったと説明している。一方で、会員ステージ別の送料無料条件は緩和する。

「ベルメゾン」では顧客を6分類の会員ステージに分類。算定期間の購入回数と税抜き購入金額によって分類していたが、7月5日からは購入回数に応じた認定基準を廃止し購入金額のみでわける。算定期間に2万円(税別)以上の購入で「優待会員」(ブロンズ・シルバー・ゴールド・プラチナ・ダイアモンドの5分類)となる。なお算定期間は1・4・7・10月の年4回実施する会員ランク認定月の前月末日までの過去6か月間。特典の有効期間は認定月の5日から1年間。

現行ではレギュラー会員の都度購入は購入金額にかかわらず490円(税込)の通常送料がかかるが、7月の改定以降は7990円(税込)の買い物で送料無料を適用。

ブロンズ・シルバー会員は5000円(税込)以上の購入で送料無料としていたが、4990円(税込)の購入に引き下げる。

定期送料については、レギュラー・ブロンズ・シルバー会員は、3000円(税込)以上だった送料無料の基準を購入金額2190円(税込)以上に引き下げる。ゴールド・プラチナ・ダイヤモンド会員については現行のままで、購入金額にかかわらず通常送料・定期送料とも無料。

「ベルメゾンご優待サービス」も一新し、会員ランクに応じた送料無料条件を緩和
7月5日から適用される新たな優待サービスの内容(画像は「ベルメゾン」から編集部がキャプチャ)

なお、そのほか優待サービスの変更点としてゴールド・プラチナ・ダイヤモンド会員には「セール先行ご案内」を新たに開始。一方でポイント還元率はランクに応じて最大20倍から最大16倍に引き下げ、ステージアップポイントは廃止となる。

千趣会 「ベルメゾンご優待サービス」も一新
7月4日までの優待サービス内容(画像は「ベルメゾン」から編集部がキャプチャ)

 

鳥栖 剛

楽天グループ、タイ国商務省とタイ産品販売促進のパートナーシップに関する覚書を締結

1 year 9ヶ月 ago

楽天グループは、タイ国商務省国際貿易振興局(DITP)とタイ産品販売促進のパートナーシップに関する覚書(MOU)を5月10日に締結した。

国内ECサイト初となるタイ産品の販売を促進するための常設ページ「TOPTHAI(トップタイ)ストア」を「楽天市場」内に開設

本覚書は、DITPが各国の主要ECプラットフォーム運営者と連携し実施している、タイ産品の認知度拡大・販売促進を目的としたプロジェクト「TOPTHAI」の一環として締結したもの。

カンボジア、マレーシア、中国、インド、インドネシア、シンガポール、フィリピン、台湾、米国で「TOPTHAI」プロジェクトが進行しており、10番目となる日本での連携先として楽天が選出された。

楽天とDITPの協力関係の下、「楽天市場」を起点として日本国内におけるタイ産品の販路拡大をめざし、主に次の3点に取り組む。

  1. 「TOPTHAIストア」ページを開設:タイ産品やサービスをプロモーションするため、常設ページを「楽天市場」上に開設
  2. タイ産品の売上拡大に向けたマーケティング活動の企画協力:「TOPTHIストア」を通じて、ユーザーにタイ産品の魅力を伝えるため、楽天のマーケティングデータを活用した販促活動を行い、購買につなげる
  3. タイの起業家の能力開発促進・支援:DITPとの共同プロジェクトを通じ、楽天が持つECの知見・ノウハウを職員や企業に共有する
楽天グループ タイ国商務省国際貿易振興局(DITP) タイ産品販売促進のパートナーシップに関する覚書(MOU)を締結
楽天グループ 取締役 副社長兼執行役員 武田和徳氏(左)、タイ国副首相兼商務大臣 プームタム・ウェーチャヤチャイ氏(中央)、タイ国商務省国際貿易振興局 局長 プーシット・ラタナクン・セーリールーンリット氏(右)

取り組みの第1弾として、2024年5月10日(金)~7月10日(水)まで「TOPTHAIストア」上で「TOPTHAI物産展」を実施する。タイの食品、美容品、ファッション雑貨や、タイの食材や調味料を使ったレシピなどを掲載する。

「楽天市場」内に常設された「TOPTHAI」ストア
常設の「TOPTHAI」ページ(画像は「楽天市場」のサイトからキャプチャ)

対象商品2000円(税込)以上購入時に使える15%オフクーポンを発行する。クーポン配布期間は、 2024年5月10日(金)10時00分~6月10日(月)9時59分と6月10日(月)10時00分~7月10日(水)9時59分。それぞれ先着1500回までの利用限定。

「TOPTHAI」で扱っている商品の一例
「TOPTHAI」で扱っている商品の一例

2021年からの取り組みを評価し、楽天を選出

楽天は2021年からDITPとの取り組みを開始。「楽天市場」上でタイ産品PR特集企画を行ってきた。2023年には東京・代々木公園で行われた「第23回タイフェスティバル東京」でDITPと連携し、「楽天市場」上で「タイフェア」を同時開催。オンラインで使えるクーポンを配布することで相互誘客を図る取り組み実施したs。

こうした取り組みなどが評価され、楽天が「TOPTHAI」パートナーとして選出されたという。タイ国副首相兼商務大臣のプームタム・ウェーチャヤチャイ氏は「楽天は日本のトップ企業で、世界でも有名な企業であることもあり、選んだ」と話す。

今後は、日本ではまだ認知度が低い最新商品など、タイ産品の魅力を日本国内に発信していくという。

締結に際し、プームタム氏、武田氏は次のようにコメントした。

日本のユーザーに、高クオリティのタイの商品を紹介していきたい。マンゴー、バナナ、ドリアン、マンゴスチンなど、タイにはいろいろな季節の果物があるので、飽きることなく楽しんでもらえると思う。タイのフルーツを日本のユーザーに味わってほしい。(プームタム氏)

楽天には1億を超えるアカウントがある。「楽天市場」「楽天トラベル」「楽天カード」の利用者など、いずれもタイの文化・食品との接点があるデータが手元にあるので、それを活用していく。オフラインでのイベントにも「楽天市場」出店店舗と協力して手がけてきているので、リアルな場をマーケティングの接点として活用していきたい。(武田氏)

藤田遥

ECモールの利用はZ世代とY世代「Amazon」、X世代以上は「楽天市場」がトップ。利用頻度が高いのはZ・Y世代「YouTube」、X世代は「Google」

1 year 9ヶ月 ago

マーケティング・リサーチ事業を手がける日本インフォメーションは、デジタルネイティブ世代と呼ばれているZ世代(現在16~27歳前後)の情報収集やSNS利用などをまとめた調査結果「Z世代のイマ番外編~デジタルネイティブ世代の情報収集・SNS利用~」を公表した。調査結果では、Y世代(同28~43歳)、X世代(同44~69歳)との世代比較も考察している。

普段利用している情報サイト、まとめ・キュレーションサイトではZ世代、Y世代、X世代のいずれも「Google」が最多。「Yahoo!ニュース」はZ世代が19.0%、Y世代が30.3%だったのに対し、X世代は58.1%が利用していた。

SNSでは「LINE」がいずれの世代で50.0%を超えた。次に多いのはZ世代が「Instagram」で47.8%、Y世代は「X」で43.5%、Z世代も「X」で31.7%。

日本インフォメーションは、デジタルネイティブ世代と呼ばれているZ世代(現在16~27歳前後)の情報収集やSNS利用などをまとめた調査結果「Z世代のイマ番外編~デジタルネイティブ世代の情報収集・SNS利用~」を公表
普段利用しているサイト・アプリ

ショッピング通販サイトの利用では、Z世代(52.2%)とY世代(56.5%)が「Amazon」、X世代以上では「楽天市場」が65.2%でトップ。Z世代の女性は「SHIEN」で31.2%となっており、低価格や多数の商品店数が支持されているようだ。

日本インフォメーションは、デジタルネイティブ世代と呼ばれているZ世代(現在16~27歳前後)の情報収集やSNS利用などをまとめた調査結果「Z世代のイマ番外編~デジタルネイティブ世代の情報収集・SNS利用~」を公表
通販サイトの利用

利用頻度が高いサービスを3つ選択してもらったところ、Z世代は「YouTube」(41.4%)、「LINE」(27.1%)、「Instagram」(23.7%)。Y世代は「YouTube」(38.7%)、「Google」(25.8%)、「LINE」(22.1%)。X世代は「Google」(32.6%)、「LINE」(29.7%)、「Youtyube」(29.3%)。

日本インフォメーションは、デジタルネイティブ世代と呼ばれているZ世代(現在16~27歳前後)の情報収集やSNS利用などをまとめた調査結果「Z世代のイマ番外編~デジタルネイティブ世代の情報収集・SNS利用~」を公表
利用頻度が高いサービス

Z世代に各SNSの利用について訊いたところ、「Instagram」はフォローしているアカウントの投稿を閲覧するが51.8%で最多。「X」はアカウントの投稿閲覧、暇つぶしが各47.1%だった。ストーリーズへの投稿は46.8%。「TikTok」「YouTube」は「投稿する」の選択率が他のSNSと比較して大幅に低い。

日本インフォメーションは、デジタルネイティブ世代と呼ばれているZ世代(現在16~27歳前後)の情報収集やSNS利用などをまとめた調査結果「Z世代のイマ番外編~デジタルネイティブ世代の情報収集・SNS利用~」を公表
各SNSの利用

普段日用品関連の商品を購入する際に参考にしている情報について、Z世代は「家族や友人のおすすめ・口コミ」が53.4%で最も多かった。「比較サイトのおすすめ・口コミ」で21.1%で続いた。

X世代は「店頭POPや商品パッケージ等」が46.3%で最多。Y世代の女性は「ECサイト・購入者のおすすめ・口コミ」が35.6%で最も多く、Z世代の女性においては、「インフルエンサーのおすすめ・口コミ」が21.1%、「芸能人・モデル・アーティスト等のおすすめ・口コミ」が19.7%だった。

日本インフォメーションは、デジタルネイティブ世代と呼ばれているZ世代(現在16~27歳前後)の情報収集やSNS利用などをまとめた調査結果「Z世代のイマ番外編~デジタルネイティブ世代の情報収集・SNS利用~」を公表
普段日用品関連の商品を購入する際に参考にしている情報

調査概要

  • 調査地域:日本全国
  • 調査対象:16~69歳の男女
  • 調査期間:2024年3月11~12日
  • 調査手法:インターネットリサーチ
  • 有効回収:1020サンプル
松原 沙甫

「Amazon Pay」月額固定費無料がもたらした効果とは? 「Amazon Pay」経由の決済額は2倍、導入店舗数は約4倍

1 year 9ヶ月 ago

GMOペパボが提供するECサイト構築サービス「カラーミーショップ byGMOペパボ(カラーミーショップ)」で、「Amazon Pay」の月額固定費が無料になってから約半年が経過。施策開始前と比べて「Amazon Pay」導入店舗数は1万8000店舗にまで拡大し、約4倍以上に伸長しました。導入店舗数拡大で店舗に起きた変化、施策開始に至った背景などをGMOペパボの寺井秀明氏(執行役員 兼 EC事業部 部長)とアマゾンジャパンの永田毅俊氏(Amazon Pay事業部 Head of Marketing)に取材しました。

「Amazon Pay」導入店舗で流通額が拡大。利用をより加速させるため施策をスタート

――「Amazon Pay」月額固定費無料化に至った背景をそれぞれの観点から教えて下さい。

GMOペパボ 執行役員 兼 EC事業部 部長 寺井秀明氏(以下、寺井氏):「『Amazon Pay』導入店舗数が順調に伸びている」という両者間の共通認識があるなかで、2022年後半にアマゾンさんから提案があったことがきっかけです。

その頃、「Amazon Pay」導入店舗における流通額拡大やプラスの効果に対する声が蓄積されてきたところでした。この施策で、より導入店舗数の拡大を加速し、多くの事業者さんに使ってもらえる機会になると考え、2023年10月から「カラーミーショップ」の決済手段として提供している「カラーミーペイメント」利用店舗に「Amazon Pay」を月額固定費無料で一斉導入するという形で実施しました。

アマゾンジャパン Amazon Pay事業部 Head of Marketing 永田毅俊氏(以下、永田氏):アマゾンは、事業者さまのビジネス成長に「Amazon Pay」というツールを役立ててほしいと思っています。「Amazon Pay」を通じてECビジネス拡大をお手伝いしていきたい

その上で、1件でも多くの事業者さまに利用してもらうためにはどうしたら良いかを常にさまざまな角度からGMOペパボさんと相談していました。

寺井氏:「カラーミーショップ」では、「Amazon Pay」を導入できる体制を構築して以来、利用促進のキャンペーンを常に実施していました。たとえば「カラーミーショップ大賞」にAmazon Payさんにご協賛いただき、「Amazon Pay賞」を新設しました。「Amazon Pay」を上手に活用している店舗さんをAmazon Payさんが選出するという取り組みも施策の1つです。

こうした取り組み以外に「何かできることはないか」と模索しているなかで、今回の無料化を進める流れになりました。

永田氏:これまでGMOペパボさんとは良好な関係を築いてきて、「カラーミーショップ大賞」など共同プロモーションという下地がしっかり整っていたからこそ、今回のような提案が行えたと思っています。

GMOペパボ カラーミーショップ Amazon Pay カラーミーショップ大賞の賞の1つ「Amazon Pay賞」
「カラーミーショップ大賞」の賞の1つ「Amazon Pay賞」
(画像は「カラーミーショップ大賞2023」のサイトからキャプチャ)

導入店舗数は約4倍、「Amazon Pay」経由の決済額は2倍超に

――無料化施策による「Amazon Pay」導入店舗数の推移を教えて下さい。

寺井氏:「Amazon Pay」提供開始以降、利用店舗数は伸び続けていて、月額固定費2000円で利用できるという以前の形態だったときは、約4000店舗が利用していました。今回、GMOイプシロンが提供する「カラーミーペイメント」利用店舗に「Amazon Pay」を一斉導入したことで、店舗数は1万8000店舗、約4倍に拡大しました

――導入店舗において、どのような売り上げの変化がありましたか。

寺井氏:個別の流通額は千差万別ですが、「カラーミーショップ」全体の「Amazon Pay」経由の決済額は2倍を超えました。銀行振込や代金引換などの利用減少が加速し、「Amazon Pay」に移行しているという傾向が見えています。

定性的ですが「新規顧客獲得につながっている」という声が利用店舗さんから届いていますので、良い効果が得られていると感じています。

GMOペパボ 執行役員 兼 EC事業部 部長 寺井秀明氏
GMOペパボ 執行役員 兼 EC事業部 部長 寺井秀明氏

――導入店舗で特に多いジャンルがあれば教えて下さい。

寺井氏:一斉導入のため、食品、アパレル、雑貨など、すべてのジャンルで導入しています。実績として伸びているところは、アーティストのファングッズを販売していて、突発的に新たなユーザーが来訪する機会がある店舗さんですね。

それから、テレビやマスメディアで紹介された食品事業者さん。新規顧客が一気に流入するタイミングだと思いますが、そういうときに「Amazon Pay」を選択しているケースが多いです。

「モールで商品を購入するわけではない時にどこで安心感を得るのか」を考えた際、「Amazon Pay」のボタンに知っているマークを見つけることで、決済をしているのではないでしょうか。

永田氏:限定販売品を買う際、「『Amazon Pay』は3ステップで購入できて便利」という声はよく聞いています。また、初めて購入する店舗における安心感を提供できているところはあると思っています。

アマゾンジャパン Amazon Pay事業部 Head of Marketing 永田毅俊氏
アマゾンジャパン Amazon Pay事業部 Head of Marketing 永田毅俊氏

SNSで「Amazon Pay」導入を発信する店舗も

――無料化を機に導入した店舗からはどのような声・意見が寄せられていますか。

寺井氏個人事業主の人も利用できるようになったことで、導入したくてもできなかった事業者さんからはすごく喜ばれています。導入を迷っていた店舗さんが、「すぐに使えるようになったので導入してみた。決済面の面倒が省けた」といったことをSNSで発信していることも見かけます。また、ネットショップを長く運営していたものの決済にあまり手を入れていなかった店舗さんで、「Amazon Pay」導入で新規顧客の流入から購入までつながったというところもあります。

新しくネットショップを始めた人、長らく運営していた人、法人・個人問わず喜びの声が寄せられていますね。

永田氏:「Amazon Pay」の利用規約で、個人事業主は導入できないのですが、一部例外として「カラーミーショップ」をはじめとする一部のECサイト構築サービスでは、個人事業主でも導入できる状況になりました。今回の取り組みで、そういった人達に喜んでもらえているのは自分たちとしても嬉しいです。

X(旧Twitter)などのSNSで、「『Amazon Pay』が使えるようになりました」という店舗さまの投稿をよく目にしますが、2023年10月以降、「カラーミーショップ」の利用事業者さまが投稿している数が明らかに増えていると感じています。

直接利用者さまから声を聞く機会はなかなかありませんが、SNSを通じてポジティブな意見を得られることは励みになっています。

寺井氏:既に「Amazon Pay」を導入されている店舗さんが今回の施策をニュースリリースなどで見て、「自社のネットショップでの決済割合は『Amazon Pay』が多いから導入した方が良い」と発信しているケースもありました。他の事業者さんに知ってもらいたいくらい効果が出ていると言うことなので、今回実施して本当に良かったと思います。

永田氏:「Amazon Pay」ローンチから、事業規模の大小、業界の偏りもあまりなく幅広くどんな事業者さまにも等しくサービスを提供できていると思っています。

今回の一斉導入で、ベテランの人にも、ECをまさにこれから始めようという事業者さまも、どんな立場でも一定程度効果を感じてもらえることを期待しています

マーケティング効果やサポートコスト削減につながる

寺井氏:今後、決済は付加価値が重要になっていくと思います。銀行振込や代金引換は従来からある決済方法ですが、ユーザーにとって利便性やメリットが小さくなってきているのではないでしょうか。たとえば代金引換は「置き配」やロッカー受取がこれだけ普及している状況だと、選択肢から外れることも多いでしょう。

「Amazon Pay」の付加価値としては、住所入力が不要だったり、商品購入時にアクティブな情報が反映されていることだったりします。ほかにも比較ポイントはいくつかあると思いますが、付加価値が付いている決済手段が選択される世の中になっていくと考えています。

永田氏:私たちは「Amazon Pay」における付加価値を“マーケティング効果”と表現しているのですが、新規顧客でも敷居が下がって買いやすい、入力の手間が減ってシンプルにCVが上がるといったマーケティング効果に対して手数料を支払ってもらっていると考えています。

そこはきちんと事業者の皆さまにお伝えしていきたいところですし、導入した店舗さまにも感じてもらえるところだと思っています。

それから、「決済に関する問い合わせが減った」という声も寄せられています。

寺井氏:サポートコストが減るのはそうかもしれません。遷移する画面が少ない=購入者の手間が減ることなので、入力を間違える、全角と半角ではじかれるといったことが「Amazon Pay」ならほぼ起こらないので、そういった対応負荷は減っているようです。

永田氏:問い合わせ対応もそうですが、不正取引に関してよく寄せられる意見として、「不正取引対応で表に出てこないコストや、対応にかかる費用の削減につながるのは大きい」というものもありますね。

寺田氏:事業者さんにとって手数料は気になる点だと思います。しかし、そこの大小だけで見るのではなく、「マーケティングに対するフィーとしてどうなのか」という点を見てもらえると良いなと。私たちも客観的に判断できる材料としてお伝えしていかないといけないなと感じています。

GMOペパボ カラーミーショップ Amazon Pay

これまで難しかった販促面の支援を行えるように

――「Amazon Pay」一斉導入に伴い、キャンペーンなどは実施しますか。

寺井氏:2023年12月にアマゾンさんと共同で、「Amazonギフトカード」での支払いで最大1.5%ポイントを還元するという購入者向けの訴求キャンペーンを実施しました。店舗さんにはより購入者を増やすための材料として、こういったキャンペーンを活用していただけたのではないでしょうか。

これまで、「カラーミーショップ」はモールではないので、一斉にセールなどを実施することができませんでした。個店それぞれの事情があるため、販促の手伝いをすることがなかなか難しかったのですが、決済を介してアプローチが取れるようになったことで、新しい領域で支援できるようになったと思います。

永田氏:「カラーミーショップ」利用店舗さまであれば、キャンペーンの文言が自動的に提示されるような工夫をしてもらっています。事業者さまの手をほとんど煩わせることなく、費用負担もなく、ユーザー向けのキャンペーンを一緒に実施できた事例ですね。今後もシーズナルを意識したプロモーションを随時行っていきたいと考えています。

GMOペパボ カラーミーショップ Amazon Pay キャンペーンの事例
「Amazon Pay」のキャンペーン事例。一斉導入以前から共同でキャンペーンを実施していた
(画像提供:GMOペパボ)

運営負荷の軽減、「Amazon Pay」の価値を広く認識してもらえる取り組みを行う

――今後注力したい取り組みや今後の展望を、それぞれお聞かせ下さい。

寺井氏:2024年はEC運営自体の生産性の向上と、ユーザーを店舗に連れてくるという集客支援の2軸にチャレンジしていきたいと思っています。

EC事業者さんの運営負荷を軽減するために生成AIを活用できる場面がいくつかあると思っています。2023年から商品説明文やSEOのためのTIPSを作る、SNS販促用の文言作成のアシスト機能などを提供していますが、今後はそこを加速させていきたいと考えています。

今回の施策で、購入者側の利便性はかなり改善されたと思っていますので、今後は販促施策をより一層強化していくために、「Amazon Pay」を活用した販促施策をアマゾンさんと共同で取り組んでいけたらと思っています。

また、「カラーミーショップ」のプロダクト自身も“買いやすさ”というカゴの改善はできたので、“自社ECサイトにきてもらいやすくする”というプロダクト改善を予定しているので、その部分は期待していただけたらと思っています。

永田氏:2024年5月11日でサービスを開始して丸9年、10年目突入の節目になる年を迎えます。新型コロナを経てECは急速に拡大したことで、「Amazon Pay」への問い合わせが非常に増えました。新しく始める人が多い分だけ、「Amazon Pay」が意外と知られていないところもまだまだあると感じています。「Amazon Pay」が提供できる価値を広く認識してもらえる活動に改めて注力していきたいですね。

「カラーミーショップ」での一斉導入から約半年が経ち、ある程度効果が出てきたり、意見があがり始めたりする時期だと思います。そういう声を直接聞けるような導入事例ページを作成するなど、生の声を生かしてプロダクトの改善につなげていきたいと思っています。

GMOペパボ カラーミーショップ Amazon Pay
藤田遥
確認済み
1 時間 4 分 ago
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