“地域企業”+“中小&ベンチャー企業”支援に注力のリスティング広告代理店が明かす「地方企業がネットで売上を伸ばすポイント」

全国8か所に事業所を設置し、全国の地域企業や中小・ベンチャー企業向けにリスティング広告やアフィリエイト広告の運用支援、検索エンジン最適化などのサービスを提供しているソウルドアウト株式会社。同社代表取締役社長の荻原猛氏に、同社の強みや地方企業のリスティング広告活用のポイントをうかがった。
地域に密着した代理店ならではの
一歩踏み込んだサポート
成長志向の強いベンチャー企業や地域企業を対象に、リスティング広告運用などの販促支援サービスを提供しているのが、ソウルドアウト株式会社だ。
設立2年目となる2011年には全国に8か所の事業所を展開し、来年も順次拡大していく予定だ。その売上の柱となっているのが、Yahoo!リスティング広告のスポンサードサーチをはじめとしたリスティング広告の運用代行である。
ソウルドアウトのネット販促支援には、明確な指針が1つある。事業の利益拡大に貢献すること、つまり顧客の投資対利益の徹底追及だ。投資対利益にこだわる理由は、同社の顧客が中小企業やベンチャー企業であることと密接に関係している。代表取締役社長を務める荻原猛氏は次のように説明する。

代表取締役社長
荻原猛氏
「中小企業やベンチャー企業は、大企業とは違ってはじめから潤沢な広告予算を用意できるわけではありません。そこで、いかにして限られた広告予算を売上へと変え、利益創出に結び付けるか。これが我々の使命になります。売上が伸びて事業が拡大していけば、販促に投資できる資金も徐々に増えていきます。逆に言えば、お客さまの事業拡大がなければ、弊社の成長もありません。我々はお客さまとともに成長していく企業でありたいと考えています
」
ソウルドアウトの顧客は、5割以上が地域企業で、通販系のネットショップが多くを占める。その中には、リスティング広告を担当できる人材がいない企業も少なくない。
「大企業とは違い、リスティング広告専任の担当者がいることはまれです。すべてを社長1人で見ているケースもあります。しかし、1人で設計から運用、チューニングまで遂行することは難しいため、そこを弊社がお手伝いしています。
リスティング広告を始めること自体は簡単ですが、成果を出すのは容易ではありません。設計から運用、課題抽出、修正までを一気通貫で実施しないと成果は出せません。そのような意味でも我々のような専門会社に任せる箇所は任せていただき、お客さまには本来やるべきコア業務に集中していただきたいという想いがあります。また、東京では多様な専門業者がいるので、施策ごとに異なるところに依頼できますが、地方では1社にすべてを任せる傾向が強いと感じます。そのため、営業でもリスティング広告だけではない、一歩踏み込んだ幅広い提案が求められると考えています
」(荻原氏)
ここでソウルドアウトの強みとなるのが、全国に8か所ある事業所だ。営業担当者が顧客と実際に顔を合わせることで、きめ細かくケアできる。経営にまで入り込んだ深いサポート、地域に根ざした提案を体現できる点は、身近な代理店ならではのアドバンテージだろう。
正規代理店としてヤフーとともに
地方企業のネットビジネスを活性化
リスティング広告をはじめ、地方の中小企業でネット販促を普及させるための鍵は、その地域の代理店にあるといってもよい。地域密着型サポート体制の重要性が増していることは、ヤフーが9月に札幌と高崎に新たに営業拠点の設置を発表したことからもうかがえる。ヤフーと正規代理店、そして顧客となる広告主。この3者による密な連携が、地方では特に重要となるのだ。
「地方でセミナーや研修会を開催する際、ヤフーの営業さんに講師をお願いすることもあります。Yahoo!リスティング広告の導入のメリットや運用のポイントなどをヤフーの営業スタッフから直接きける機会となると、より注目していただけます。地方のお客さまは、ヤフーという名前に対する信頼や安心感をより強くお持ちですね。ヤフーが地方に営業所を展開し、さまざまなサポートをしてくれることは、お客さまはもちろん弊社をはじめとする代理店にとっても大きな支えになっています
」と荻原氏は語る。
ヤフーでは、Yahoo!リスティング広告の営業支援ツール(エージェンシーポータル)、各種トレーニングやセミナー、電話対応も可能な代理店専用サポートセンターなど、正規代理店事業を円滑に運営するためのさまざまなサポートを提供している。ソウルドアウトもこれを利用することで、正規代理店であることのメリットを得ている。
さらにソウルドアウトでは、「Yahoo!リスティング広告に対する理解度が会社全体で高まれば、お客さまに提供するサービスの質も向上する」という理由から、所属部門に関係なく全社員が「Yahoo!リスティング広告プロフェッショナル認定試験」の取得を目指すほど意識も高い。たとえば営業スタッフだけでなく、経理スタッフも試験を受けることで、いわば社内の共通の言語ともいうべきものができ、社内のコミュニケーションの活性化、他部門への業務理解が深まり、風通しがよくなるというよい動きにつながっているという。同時に、きちんとした運用のために必要な情報量の多さも実感している。
「ヤフーから、年に数百通を超える営業支援のメールが届きます。内容はガイドライン変更や2011年秋にリリースされたスポンサードサーチ Ver.3関連の情報などさまざまで助かっています。ただ、お客さまご自身がこれらすべての情報を細かくチェックし、さらに運用に落とし込むのは、なかなか難しいものです。人的リソースが足りず専任の担当者を置けない、そもそも何から始めていいかわからないといったお客さまでも、成果にこだわった最新の運用ノウハウをすぐにご活用いただけることが、我々正規代理店にご依頼いただくメリットだといえます
」(荻原氏)
スポンサードサーチ活用による地方企業の販促ポイント
スポンサードサーチ活用による
地方企業の販促ポイント
地方の中小企業は、どのような点に気を付けると、ネットでの販促を成功させることができるのだろうか。「唯一の正解」が存在するわけではないが、これまでの経験から得たヒントを荻原氏が語ってくれたので紹介しよう。これらは、地方の中小企業やベンチャー企業、そして同じYahoo!リスティング広告の代理店にとっても参考になるはずだ。
顧客ターゲットを絞って出稿する
実店舗での成功体験にこだわらない、事実に基づく効果検証をする
効果の高い施策に資源を集中投下する
売り方を根本から見直してみる
1つ目は、Yahoo!リスティング広告のターゲティング機能をうまく使いこなすことが鍵となる。リスティング広告では特に自社の商品の強み、セールスポイントを盛り込んだ魅力的な広告を作成することがポイントだが、その魅力的な広告をターゲットに届くように設定することが重要だ。しかし、自社の製品のターゲットを正確に把握できていない、もしくはターゲット設定をしていない広告主もいる。
たとえば、地元の特産品をネット通販で購入するのは、それ以外の地域の人である可能性が高い。この場合、Yahoo!リスティング広告のスポンサードサーチで地域ターゲティング機能を使い、過去のデータ分析から購入者が多い地域に絞って広告を表示する。このようなきめ細やかな設定をすることで大きな効果がみられたという。

広告事業本部 プロダクト部リーダー
平松朋之氏
2つ目は、地道な効果検証だ。実店舗で成功した方法が、そのままネットでも通用するとは限らないと肝に銘じておくべきだという。「実店舗での商売が地域大会だとすれば、ネットでの商売は全国大会です。地域大会で通用した強みであっても、それが全国大会でも通用するとは限りません。実店舗ではその地域でNo.1を目指すわけですが、同様に全国でNo.1を目指すことはとても難しいことです。ネットでは、ターゲティングをはじめ多様な施策が考えられます。また、お客さまの商品ごとにも最適な方法は異なるため、それを見つけることが重要です。その裏には地道な効果検証が必要なのです
」と広告事業本部プロダクト部リーダーの平松朋之氏は指摘する。スポンサードサーチでキーワード変更や広告テストは3か月を目安として効果検証し、改善をしているという。
3つ目は、限られた資源をできるだけ集中させること。荻原氏によれば、中小規模のビジネスでは、リスティング広告の運用改善が最も費用対効果が高い施策だという。だとすればYahoo!リスティング広告に資金や人材を投下し、集客の改善を集中して行うのが得策だ。この際に注意すべき点として、荻原氏は「最初から力を入れて大きな金額を準備して始めるよりも、まずは小さくテストマーケを実施し、勝ち方を学ぶことが大切です。それが分かってから勝負しても遅くありません
」とし、さらに「リスティング広告以外の施策もいろいろ試したいとおっしゃるお客さまもいますが、そこは気持ちを抑えて、目標達成に向けて利益を出せる体質になるまでは、手を出さない方が良いでしょう
」とアドバイスする。少し古い言葉になるが、「選択と集中」が中小企業やベンチャー企業では特に大切になる。
そして4つ目が、売り方そのものを見直してみることだ。「弊社では、たとえばエンドユーザー(お客さま)に定期購入をしていただくための方法論、LTV(顧客生涯価値)を指標としたトライアル販売など、広告の枠にとらわれないサービス内容の改善まで踏み込んだ提案をすることもあります。利益創出を念頭に置いた売り方、これを改善することで、エンドユーザーに喜んでいただき、売上がアップするケースは多いです
」と荻原氏は説明する。
リスティング広告に初めて取り組むという企業でも、すでに導入済みの企業でも、これから代理店のサポートを得ることを検討している企業でも、この4つのポイントに注意してみよう。「東京の企業には負けたくない」、そう考えている地方ネットショップ経営者は、ぜひ試してみてほしい。
リスティング広告は導入して終わりではない。効果検証と改善を通してお客さまの売上アップが明確に数字にあらわれる。「売上をもっと伸ばしたい、Webでの売上を劇的に伸ばしたい、そういった成長意欲の高いお客さまと共に成長していきたい
」と荻原氏は強調する。
契約リピート率9割超え、この数字が示すように、今後も長期的なお客さまとの関係を大切に、Yahoo!リスティング広告の正規代理店として、地方のお客さまをますます盛り上げていきたいという。


- 本社所在地 ● 〒101-0054 東京都千代田区神田錦町2-4 ダヴィンチ小川町4F
- 事業内容 ● SEM運用支援事業(PC、mobile)、アフィリエイト運用支援事業、マーケティング事業、インターネット広告全般の代理店事業、Webサイトの企画、作成
- URL ● http://www.sold-out.co.jp/ [1]
ソーシャルもやってます!