【計算できる?】Xさん2400円、Yさん3000円、自分は900円の商品購入。3人で割り勘、2人にいくら支払う?
お世話になっている上司の司さんの誕生日なので、同期3人でプレゼントを渡すことにしたんだ。
上司の司さん、まるで上司になるために生まれてきたような名前ですね。ところで、いくらの何を買ったんですか?
Xは2400円のハンカチ、Yは3000円の花束、自分は900円の塩辛を買ったよ。
塩辛いいですね! 自分も好きです! プレゼントごとに価格が違いますが、割り勘するんですか?
そうだね、そういえば、まだ 精算してなかったな……。自分がXに300円、Yに900円払えば精算完了かな!
えっ!? どうやったら、その計算パパっとできるんですか?
ボクはランチに行ってくるから、考えてみてね~!
え、え~!
昔から、算数も数学も苦手なアユムは、希望が叶ってマーケティング部門に異動してきました。Web担で見るような「すごいマーケターになりたい!」と胸を躍らせていたが、配属後、理想と現実のギャップに苛まれることに。データ、数字、%、小数。うわぁーん、どうしたら、数字に強くなれるのでしょうか……。
そこに現れたのが、大人向け数学教室「大人塾」を運営し、数学が苦手な社会人に対して指導をしている、アジアゾウをこよなく愛するモリさん。
この記事を読むべき人: 平均、精算の計算が苦手な方
この記事を読む必要がない人:精算の計算をすぐにできる方
この記事でわかること:情報の整理の方法、精算の方法
出しすぎた人に、足りていない人が払う
モリさん、精算の方法がわからないです!
清算? 過去のことですか?
違います! 今知りたいのは、割り勘の精算のやり方です。
そうですか、先輩との最初のやり取りを確認すると、Xさんが2400円、Yさんが3000円、先輩が900円を立て替えているんですね。で、精算をすると。
その通りです。で、先輩がささっと答えを出したのを見て、自分も計算できるようになりたいと思った次第です。
いい心がけですね。まず、数直線をかいて、イメージをつかみましょう。
数直線をかくときの注意点はありますか?
「0」を意識しましょう。この場合だと、左を0にしたので、左が揃います。直線の横か上に数字をいれます。
ふむふむ。
それでは、支払った合計金額を計算しましょう。
2400+3000+900=6300円ですね。
一人当たり、いくらになりますか?
3人で割ると、6300÷3=2100円です。
それでは、2100円の位置に線を引きましょうか。
2100円に達していない部分を、それぞれオーバーしている人に支払います。
.
うわ、精算するのめっちゃ簡単ですね! 算数苦手だから得意な人に丸投げしていたんですが、合計金額を出して人数で割って、差額を埋めればいいんですね。
はい、割り勘はつまり、平均ということなので、平均を出して、出しすぎた人に足りていない人が払うというのが正しい方法です。
お金を借りていた場合
先輩の下の代も3人なんです。小耳にはさんだのですが、Pさん、Qさん、Rさんで4800円(送料込み)のビールを司さんに送る予定なんですって。とりあえずここではPさんが全部出して、これから精算するそうです。
なるほど。一人当たり4800÷3=1600円ですね。QさんとRさんが1600円ずつPさんに渡せばいい、数直線をかくほどの話でもないですね。
ところがですよ! QさんはPさんに3000円貸してたんですって! だからこの際にそれも精算したいと、ランチの時に話してました。
それ小耳にはさんだんじゃなくて、聞こえた話ですね。地獄耳ですね。
精算した後でPさんがQさんに返せばいいんじゃないかと思ったんですけど、一気に精算したいとQさんが言っていて…。まるで数学の問題みたいなことが現実で起こるんですね。
ここが現実かどうかは少し危ういですね…。では、一気に精算する方法を考えましょうか。
まず、数直線にかくと、Pさんが4800円で残りの2人は0円ですよね。で、1人当たりの金額は1600円。
そして、PさんはQさんに3000円借りていると。
数直線に表すとこうなりますね。
すっきりさせるとこんな感じです。
なるほど。ということは、Pさんは1800-1600=200円の超過、Qさんは3000-1600=の1400円超過。つまり、Rさんは、Pさんに200円、Qさんに1400円払えばいいんですね。
そうなります。すっきりですね。上司さんに送る予定のビールを横取りして飲みたい気分です。
表で整理する
このようにやり取りが発生すると、数直線を書き直さなくてはいけませんよね。シャーペンとかなら消してすぐに書き直せますけど、消せないボールペンで数直線を書いてしまうとごちゃごちゃになりますよね。どうにかなりませんか?
そういうときは、表で整理するのも手です。慣れてしまえば、表のほうが簡単かもしれません。
うひょー!
お約束ありがとうございます。表では、得られたものと、失くしたもので考えていきます まず、Pさんは、4800円支払ったので、最初の列に-4800とかきます。
でも、ビールは手に入ったんですよね?
ビールの4800円分はそれぞれが権利として手に入れたので、次の列に4800÷3=1600をいれます。
でもここに衝撃の事実、PさんはQさんに3000円借りていたんですよね。これってどうかけばいいですか?
Pさんは、3000円を手にしています。Qさんは、3000円を失っています。次の列に同様に記入します。
横の数字を足せば、出し過ぎか足りてないかが計算できるわけですね、やってみます。
これで、PさんとQさんは、それぞれ収支がマイナスになっていて、一人だけプラスのRさんが、Pさん、Qさんにそれぞれ返す必要があることがわかりますね。
数直線にすると、きちんとかかないと間違えそうになるときがありますが、表なら視覚的に間違えるということはなくなりそうですね。
前借りしている場合
では、次の問題に挑戦しましょう。 兄は、妹に5000円を借りています。 ある日、兄は10000円を妹に渡し、兄が自分の恩師に渡すための7000円のプレゼントの購入を頼み、妹は高級ブランドのお菓子を買ってきました。商品の引き渡しとともに、精算を行います。 最終的に、どちらがいくら返せばよいでしょうか。
高級ブランドのお菓子ってくだり、いります?
心に余裕を持たせたくて、つい……。
これは数直線でかくのが難しそうですね。
シンプルに考えて、兄が10000円を妹に渡すときに、精算してしまいましょうか。
そうですよね。それが一番楽ですよね。精算した時点で10000-5000=5000、つまり、5000円分しか残っていないのに7000円のプレゼントを買ってこいと言ってるんですか。ちょっと図々しいですね。
問題に文句をつけないでください…。
だから、妹が商品を渡したときに、兄から2000円もらうのは、当然ですね。
おっしゃる通りです。それでは、これを、プレゼント引き渡し時に精算することを考えましょう。先ほどと同じように表にしましょうか。
まず、兄は5000円借りている、つまり得ているので+5000円、妹は失っているので-5000円ですね。
いい調子です。
で、兄は、ここで10000円を妹に渡したと。
その通りです。
で、次に、7000円のブランド菓子を購入したんですね。兄は商品を得たので「+7000」、妹は7000円を失ったので「-7000」。
計算すると、妹が2000円不足しているので、兄が2000円妹に渡して完了ですね。
複雑な問題に挑戦!
では、最後の問題です。 甲は乙に400円を借りています。また、丙に700円を貸しています。ある日、甲が2700円のピザ代を立て替えて3人で食べました。食べ終わった後に精算する場合、誰が誰にいくら払えばよいでしょうか。
契約書みたいな文章題! さらに、今度は3人ですか。お金の貸し借りも複雑ですね。 ピザについては2700円で、1人当たりの金額は2700÷3=900ですね。 これを甲が立て替えたのだから、丙は、借りている金額と併せて、900円+700円=1600円を甲に払えばよさそうですね。
はい!
すると今度は、甲と乙だけの話になるから…。900円を立て替えて、400円を貸しているので、900-400=500円 乙が甲に払えばいいんですね。
すばらしい! 一気に片付けようとするのではなく、とにかく情報を整理し、少しずつ登場人物を減らしていくと解けるんですよね。
これを表で整理するとどうなりますか?
3人の貸し借りは以下のようになります。
甲が2700円負担して、全員が900円ずつのピザを得たのだから、下のようになりますね。
で、計算すると、こうなって、先ほどの答えと同じになりますね。
このような事態がおきたら、まずは情報を整理することを心がけましょう。
はい! これで、精算時に進んで計算できそうです。あ、経費の精算以外は…。あれはどうやっても面倒なので…。
ポイント
- 精算するときは、一人当たりの金額を求めて、過不足を計算する
- 単純なものであれば、数直線をかくとよい
- 複雑になってきたら、表に整理すると間違えにくい
今日の問題をおさらい
Q1. 上司へのプレゼントに、Xさんが2400円のハンカチ、Yさんが3000円の花束、先輩が900円の塩辛を買った。精算時に、誰がいくら誰に払えばよいか?
一人当たりの金額を出す
(2400+3000+900)÷3=2100
それぞれの過不足分を計算する
Xさん 2400-2100=300
Yさん 3000-2100=900
先輩 900-2100=-1200
答え:先輩はXさんに300円、Yさんに1200円払う
Q2. P、Q、Rの3人が4800円の商品を購入した。一旦Pが全額を支払い、後で精算をする。PがQに3000円借りているとき、精算時に、誰がいくら誰に払えばよいか?
一人当たりの金額は4800÷3=1600
Pは、全額出したが、Qに3000円借りているので、4800-3000=1800円出したと同じ
Qは、Pに3000円貸しているので、3000円出していると同じ
Rは、0円
つまり
P 1800-1600=200
Q 3000-1600=1400
R 0-1600=-1600
答え:RはPに200円、Qに1400円支払う
Q3. 兄は、妹に5000円借りている。
ある日兄は10000円を妹に渡し、7000円のプレゼントの購入を頼み、妹は高級ブランドのお菓子を購入。商品の引き渡しとともに、精算するとき最終的に、どちらがいくら返せばよいか。
10000円を渡した時点で妹に5000円を返すと、5000円を渡したのと同じ
よって、7000-5000=2000
答え:兄は妹に2000円を渡す
Q4. 甲は乙に400円借りている。また、丙に700円貸している。ある日、甲が2700円のピザ代を立て替えて3人で食事。食後に精算する場合、誰が誰にいくら払えばよいか。
ピザは2700円で、一人当たりの金額は2700÷3=900
丙は甲に、一人当たりの金額900円+借りている700円=1600円を払う
乙は甲に、900円立て替えてもらって、400円貸している
よって、乙が甲に900-400=500
答え:乙が甲に500円払う
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