「.shop(新gTLD)」をお求め安い価格で GMOが国内初のgTLDレジストリ事業を開始

「お名前.com」を運営するGMOがレジストリ事業に本格参入
gTLD

gTLD(Generic Top Level Domain)とは、.com .net .orgといった世界の誰もが登録できる分野別のトップレベルドメイン

ICANN

ICANN(The Internet Corporation for Assigned Names and Numbers)とは、ドメイン名やIPアドレス、DNSルートネームサーバー・システムといったインターネットの各種資源を全世界的に調整することを目的とした非営利法人

レジストリとレジストラ

「レジストリ」は登録ドメイン名のデータベースを維持管理する機関であり、「レジストラ」は登録者からドメイン名の登録申請を受け付け、その登録データをレジストリのデータベースに登録する機関。レジストラ経由で来た申請を拒絶することは許されず、また特定のレジストラを他のレジストラに対して優遇することも許されていない

GMOインターネット株式会社は7月28日、国内初となるgTLDのレジストリ事業を開始すると発表した。ドメイン名の申請・運用代行、マーケティング支援などは同日付けで新たに設立するGMOドメインレジストリ株式会社が行う。

発表会では、新設されたGMOドメインレジストリ株式会社 代表取締役社長、またGMOインターネットグループの代表を務める熊谷正寿氏と、GMOドメインレジストリ株式会社 取締役の大東洋克氏が登壇し、レジストリ事業参入のねらいと今後の展開を説明した。

新会社が新たに展開するのは、新規参入が難しいとされているレジストリ事業。これまで過去10年にわたり、ICANN公認レジストラとして「お名前.com」を提供してきた実績とノウハウが活きていると語った。

GMOドメインレジストリの事業分野
「.jp」を管轄するJPRSや「.com」「.net」を管轄するベリサインと同じレジストリ分野

今回の発表内容に関連するgTLDであるが、利用できるドメイン名が「.com」「.net」などの21種に限られているため、かねてからトップレベルドメインの新設が検討されていた。ICANNではgTLDの自由化を検討し2008年に勧告を発表、本運用開始に向けての検討会議を重ねていた。

GMOドメインレジストリはそこに名乗りを上げた形になっている。「短くわかりやすいドメイン名がどんどんなくなってしまっている状況を打開したい」とのこと(熊谷氏)。新会社GMOドメインレジストリの事業内容は大きく3つにわかれる。

  1. 「.shop」の申請

    GMOドメインレジストリが最も重視している点が、「.shop」ドメイン名の取得である。まだICANNでの検討段階のため確定とは言えないが、競合するレジストリ会社が存在せず、スムーズに登録が進むとみている。なお、ドメイン名の登録受付時には「なるべく低価格でユーザーに安心して使ってもらえるように、現状の『.com』や『.net』と同程度の価格設定する見込みだ」と述べた(熊谷氏)。

  2. 企業や自治体のgTLD申請・運用代行

    2つ目の役割として、自治体や企業などが新たにgTLDを申請する際の手続きの代行業務である。すでに何社か話し合いを進めている段階で、今後「.tokyo」「.nagoya」「.impress」などのドメイン名を取得する際の足回りが整ったといえる。

  3. ccTLD運用代行

    最後に、ccTLD(「.jp(日本)」「.cn(中国)」などの国別ドメイン名)に関する代行業務である。ネットワークインフラや手続きが整備されていない国では他国のレジストリに運用を委託し、他国での利用を認めるケースもみられる。すでにアジア圏のある1国から内定をもらっている段階だという。

今後のスケジュールに関しては、ICANNでの手続きが大詰めの段階。2009年末~2010年にかけて申請の結果が発表され、申請をクリアした新gTLDに関しては順次登録サービスが開始される予定だという。

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