漫画家本人の絵柄のみ学習した「ピュアモデルAI」によるマンガ制作支援サービス開始
縦スクロール漫画「WEBTOON」制作スタジオのエンドルフィンと、ゲーム開発、生成型AI(人工知能)を活用した総合コンテンツ制作の韓国SUPERNGINE(スーパーエンジン)は、契約した漫画家のデータだけを学習させる「ピュアモデルAI」を使ったマンガ制作を4月2日に発表した。著作権者の漫画家の許可がなければ作動せず、漫画家自身がすべての学習成果をコントロールできるオーダーメイド型でサービスを提供する。
両社は①短時間で作品を作る、②ネームと下描きだけで作品を作る、③次々と生まれてくるアイデアをたくさんの作品作りに反映する、④負荷の高い単純作業を減らす、⑤作業が効率化されることでクリエイター自身が新しいチャレンジをする機会が増え、新しい収益をもたらす――の5つをクリエイターに提供。契約した漫画家のデータ以外の学習を徹底的に排除し、厳しい管理体制を構築して作家の著作権と作品のオリジナリティを守る。
エンドルフィンは、作家の権利を守りながらAIで漫画制作を支援する課題に挑戦するパートナーを探していた。一般社団法人マンガジャパンと連携して漫画家の里中満智子氏と倉田よしみ氏の協力を得て、AIが制作工程の一部を担った描き下ろしを含む2作品を発表した。ストーリー構成とネームを2人が担当し、以降の工程を両氏のデータのみを学習させたピュアモデルAIで制作した。作家自身に著作権が帰属するAI作品となっている。
里中満智子氏は「自分が描いた絵だけを学習した、まるでオーダーメイドのようなAIはまさに“自分の分身”です。疲れを知らない自分がそこにいて、自分の絵を描いてくれるのです」とコメント。倉田よしみ氏は「ピュアモデルAIは自分専用のタイムマシンだ! 描けば10年はかかるであろう想像の中にあるマンガを瞬時に目の前に出してくれた。マンガを描くのが今まで以上に楽しくなりました」とコメントしている。
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