コンテンツSEO、「読み物型」は166本「情報ノウハウ型」は59本から成果を発揮【WACUL調べ】

サイト分析・改善提案サービス「AIアナリスト」を使い、コンテンツによるSEOを行っている23サイトを調査。

WACUL(ワカル)は、研究レポート「B2Bサイトにおけるコンテンツマーケティングのあるべき姿についての提言」を発表した。AIによりサイト分析・改善提案を行う同社サービス「AIアナリスト」を使い、SaaSを扱うBtoBで、コンテンツによるSEOを行っている23サイトを分析した。

SaaSを扱うBtoBサイトは、コンテンツマーケティングとの親和性が高い

世界のトップSaaS企業のうち、89%がコンテンツマーケティングに取り組んでいるという(出典:Cobloom, "The State of SaaS Content Marketing 2017"より)。そしてSaaSを扱うB2B企業は、コンテンツによるSEOに注力している。B2Bビジネスでは、商品サービスを購入するまでの検討期間が長いこと、企業Webサイトが情報源として活用されること、SEOコンテンツを展開しやすいことなどがその理由だ。

こうした状況を受け、コンテンツSEOが本当に成果に貢献するのか、コンテンツの内容や本数と効果との関係を調査した。「AIアナリスト」に登録されている28,000件のサイトから、SaaSを扱うB2B企業サイトのデータを抽出するとともに、コンテンツ形式を「情報ノウハウ提供型」と「読み物型」の2つに分類し、横断的に分析を行った。

SEOコンテンツの分類

調査分析は、以下2点を中心に実施した。

  1. SEOコンテンツの本数とコンテンツページを入り口とした成果(訪問数・CV)の関係
  2. コンテンツ形式別で見た本数と訪問数、CVの比較

SEOコンテンツの増加にともない、訪問数は加速度的に増加

まず、ユーザーがウェブサイトへ流入する際に入り口となるページがコンテンツページである割合(コンテンツ入り口訪問数割合)が増えるほど、「コンテンツページから訪問してCVに至った数/全CV数」の割合(コンテンツ流入CV数割合)は増加した。

 

また「読み物型」におけるコンテンツ本数と訪問数の関係を見ると、コンテンツ本数が増加すると、訪問数が加速度的に増加することも判明した。「情報ノウハウ提供型」におけるコンテンツ本数と訪問数の関係においても、コンテンツ本数が増加すると、訪問数が加速度的に増加している。両者の曲線を比較すると、「情報ノウハウ提供型」のほうが、本数増加にともないどんどん加速していることがわかる。

 

読み物型ではコンテンツ本数が166本以下、情報ノウハウ型では59本以下だと成果が不安定

また、コンテンツ本数と訪問数の相関係数を見ると、本数が少ない初期段階は、関係が不安定であることも判明した。同調査では、「コンテンツSEOを開始してから、相関係数が0.7以下である時期」を初期段階と定義。「情報ノウハウ提供型」はコンテンツ本数0~59本、「読み物型」はコンテンツ本数0~166本が初期段階となった。初期段階ではサイトによって成果の出方にバラつきが出ると予想される。

 

情報ノウハウ提供型は、読み物型に比べCV数が13倍に

さらに「情報ノウハウ提供型」と「読み物型」を比較。コンテンツ本数、1本当たりのコンテンツページ入り口訪問数(コンテンツページを入り口とした訪問数/コンテンツ本数)、コンテンツページから訪問してCVに至った数の平均値を算出した。

その結果、平均コンテンツ本数は、「読み物型」が「情報ノウハウ提供型」の3.2倍だった。しかし成果は「情報ノウハウ提供型」のほうが大きく、平均訪問数が8.7倍、平均CV数が13倍と算出されている。

 

コンテンツ本数と訪問数、CV数の相関係数を見ると、「読み物型」は、訪問数よりCV数のほうがコンテンツ本数との相関が弱い。「情報ノウハウ提供型」のほうが、訪問数の増加がCVに繋がりやすいと、同レポートでは考察している。

 

調査概要

  • 【調査対象】「AIアナリスト」に登録された、SaaSを扱うBtoBでSEOコンテンツを持つサイト
  • 【調査期間】2019年1月~2019年5月
  • 【調査方法】調査ツールとしてAIアナリスト「WACUL」を使い、対象サイト群を分析
  • 【対象数】23サイト(全登録数約28,000サイト)
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