5月に入って「B2Bクラウドサービス」関連サイトの訪問数・CVR数が落ち着きを取り戻す【WACUL調べ】
WACUL(ワカル)の社内研究所であるWACUL Technology&Marketing Lab.は、コロナ禍が業界に与えた影響について、調査分析した結果を発表した。5月下旬に発表された「コロナショックの影響」の第2弾となる。
B2Bクラウド(ECパッケージ、グループウェア、遠隔会議・テレビ会議、営業・マーケ、事務効率化、情報収集、HR-Tech)、ブライダル(フォトウェディング、プランナー、結婚指輪)、旅行(ポータル、レジャー施設、宿、旅行代理店)の3業界・14領域の100サイトが対象。前回調査は、2019年2月から2020年4月までの訪問数およびCVRの推移(2019年2月を100とする形で指数化)だったが、今回は、緊急事態宣言の解除以前・以後の期間を含む、5月末までの分析結果となっている。
参照:前回発表に関する記事 → 新型コロナが“追い風”になったのは「B2Bクラウド」業界、100サイト緊急調査で2極化が判明【WACUL調べ】
https://webtan.impress.co.jp/n/2020/05/27/36129
「B2Bクラウドサービス」の需要は高止まり、CVRは前年同月比698%
「B2Bクラウドサービス」関連サイトの訪問数推移は、2019年2月比で129%。4月と比較すると数字は下がっているが、もともとゴールデンウィークは閑散期にあたる業界であるにも関わらず、前年同月比では166%と高い水準を維持している。CVRについても同じ傾向が見える。
B2Bクラウドのなかでも、特に急拡大している「遠隔会議システム」も、5月に入りやや水準は下がったが、それでも好調に推移している。CVR推移でも前年同月比698%と、情報収集だけでなく商談成立などの具体的な成果に結び付いていることがわかる。
なおHR-Tech、グループウェアは、やや落ち着いて軟調の状態。グループウェアに関してはCVRの上下動は小さい。一方、営業・マーケティング系のクラウドツールは、下降傾向が5月に入り2020年初頭の水準に落ち着いてきており、業務の回復をうかがわせる。事務効率化ツールもコロナの過剰な影響は感じられない数値だ。
旅行業界・ブライダル業界は、引き続き壊滅的な打撃
旅行業界に関連するWebサイト全般(ポータル、交通、施設、宿、旅行代理店)は、2019年2月比で2020年4月は41%まで減少し、ほぼ底を打った。2020年のゴールデンウィークが「ステイホーム週間」に指定されていたが、5月に入り緊急事態宣言が解除されたことで、やや復調を見せた。
一方、レジャー施設は、宣言解除後じょじょに営業を再開しはじめ、5月は64%まで回復している。とくにCVRは、4月の前年同月比8%から5月は60%と急回復している。
一方旅行代理店は依然として厳しい状況が続いており、5月でも改善の兆しは見られない。夏期休暇の旅行予約などは動きが見られないと思われる。ブライダル業界も同様で、結婚指輪、プランナー、フォトウェディングの3セグメントどれも低調だった。
調査概要
- 【調査対象】「AIアナリスト」に登録された、B2Bクラウド(ECパッケージ、グループウェア、遠隔会議・テレビ会議、営業・マーケ、事務効率化、情報収集、HR-Tech)、ブライダル(フォトウェディング、プランナー、結婚指輪)、旅行(ポータル、レジャー施設、宿、旅行代理店)の3業界・14領域のサイト
- 【調査期間】2019年2月~2020年5月
- 【調査方法】調査ツールとしてAIアナリストを使用。CVRは、お問い合わせ、資料請求、無料トライアル、予約など、各Webサイトによって厳密には異なるが、本レポートでは単純合算で算出
- 【調査数】コンバージョンポイントが極端な事例ではない100サイトをピックアップ
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