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SEO主導のコンテンツ戦略でも競合よりイケてる記事にする実践テクニック6選(前編#1~#2)

SEOのためのキーワード主軸で企画された記事であっても、創造性を発揮して、競合とはひと味もふた味も違う、イケてる記事にするテクニックだ
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筆者の見解はすべて筆者自身のものであり(ありそうもないことだが、筆者が催眠状態にある場合を除く)、Mozの見解を反映しているとは限らない。

HubSpotのブログチームに加わった2018年1月当時、わたしはチームのライティングの進め方が好きだった。月に1度、全員が会議室に集まり、Googleドキュメントに書き出してあるアイデアを1つずつプレゼンしていくのだ(たしかに煩雑ではある)。

非常に創造的な共同作業が繰り返される。もちろん、推測と確認に終始することも少なくなかった。また、ブレインストーミングは独り善がりになりがちなところがある ―― わたしが会議でアイデアをプレゼンしたときの理由は「自分が書きたい」「読者として読んでみたい」といったものだった(オーディエンスも関心があるようにと願いながら)。

読者の好みを理解するため、過去のビュー数上位の投稿を精査して手がかりにしたこともあった。しかし、このやり方だと、把握できるのは既存の読者に関することだけで、潜在的な読者(まださほどサイトに来たことがない)の需要にあわせたコンテンツ作りができなかった。

そこで、2018年も数か月が経ったころ、先に進めない問題に対処するためにチームは方針を転換し、SEO主導のまったく新しいコンテンツ戦略を策定した。結果、この2年の間にオーガニック検索で上位を獲得するブログ記事が次のように増加した。

「First report」は、後述の「SIR」が初めて作られたとき。

どうやったのか。まず、ブログチームとSEOチームが手を結んだ。現在は、四半期ごとに新しい「検索インサイトレポート」がSEOチームからブログチームに届く。

レポートには、検索上位を獲得できそうだと判断されたブログのトピックがぎっしり詰まっている。ブログチームはこのリストにまめに目を通し、執筆や更新をライターに振り分けていく。上のグラフからわかるように、この新しい戦略の結果、パフォーマンスがたちまち向上した。1ページ目に掲載されたキーワードの数は、2年足らずで2倍以上に増えた。

この「検索インサイトレポート」は、親しみを込めて「SIR」と呼ばれるようになった(「Search Insights Report」の頭文字だが、「エスアイアール」ではなく、その価値に尊敬を示してか「サー」と呼んでいた)。

HubSpotのマーケティングブログの編集者として、わたしには物足りなさが少し残った。SIRの結果を見るのは楽しみだったし、新しいオーディエンスへのリーチやオーガニックなトラフィックの活性化に役立っていることはわかっていた。しかし、わたし個人としては、リスクが大きいアイデアをプレゼンして成果を見守る、あの創造的な作業を懐かしく思った(信じられないかもしれないが、「半構造化データとは?(What Is Semi-Structured Data?)」のような記事を自分が公開することになるとは、英語の学位を取得したころには夢にも思っていなかった)。

しかし、わたしはこの1年で、SEO主導の大きな戦略のなかにも創造性を発揮する道があることを学んだ。オーガニック検索トラフィック拡大のために創造性の自由を犠牲にする必要は必ずしもないのだ。ここからは、そのための6つのコツを詳しく見ていく。

SEOのためのキーワード主軸で企画された記事であっても、創造性を発揮して、競合とはひと味もふた味も違う、イケてる記事にするテクニックだ。

SEO主導のコンテンツ戦略でも競合よりイケてる記事にする実践テクニック 1
専門家の協力を仰いで創造性を発揮する

数か月前、わたしは次のようなトピックの記事に取り組んだ:

  • ファーストパーティAPI対サードパーティAPI

HubSpotの製品ラインについては書く自信があるが、ソフトウェアに関して書くのは不安だった。というのも、知っていた知識で役に立ちそうなもの「Macでは[option]+[command]+[esc]キーで強制終了できる」程度だったのだ。腰が引けたし、ライターとしてあまり気乗りしなかった。

無味乾燥なトピックについてもたくさん書いてきたので、もちろん、同じように書くことは可能だった。足取りは重いが大量のコーヒーを飲みSpotifyを聴いて少しでも「気分を上げる」のだ。

しかし、いざ書き始めると、これといったものにならなかった。コンセプトを十分に理解していないため、表面的であいまいなのだ。マーケターがたまたま読んでも学べるものはあまりないだろう。

問題を解消するため、HubSpotのITスペシャリスト数人に協力を求めたところ、開発者サポートのスペシャリスト2人に相談できた。さらに、そのうち1人とは、APIの細かな部分についてZoom会議で議論した。このときの模様は録画してあとで文字に起こした。

突然、調査報道の記者のような気分になった。開発者サポートのスペシャリストの言葉を集めて、専門家とわたしの双方が納得する投稿を書き上げて公開した。記事がとても誇らしかった。開発者の世界とマーケティングの世界の橋渡し役となり、正確で戦術的な面を維持しながら、APIの考え方をマーケティング側が少し理解しやすく説明できたと感じた。

気持ちよく書けないトピックにもどかしさを覚えているのなら、臆することなく専門家に助けを求めよう。社内の人でもいい。専門家の熱意が、もっと人間の視点から書きたいというあなたの思いを満たしてくれる。

忘れてはならない。キーワード主導のコンテンツも、狙ったキーワードの意図に沿って知見を提供するのであれば、おもしろい方向性を持たせる余地はおおいにあるのだ。

SEO主導のコンテンツ戦略でも競合よりイケてる記事にする実践テクニック 2
業界のリーダーにインタビューしてその話を記事にする

この1年はさまざまな人に話を聞いた。

  • 幸福を研究して講演しているショーン・エイカー氏には「幸福がいかに成功につながるのか」について話してもらった。

  • ハーバード大教授のエイミー・エドモンドソン氏には「職場の心理的安全性」について聞いた。

  • リーダーシップコンサルタントのサイモン・ヘーゼルダイン氏には「職場で成功を収めるためのパフォーマンス心理学の活用法」を教えてもらった。

それをブログにすることで、心理学上のさまざまな問題を統合してマーケターのための戦術に翻訳できたし、自分の創造力を鍛えることもできた。

専門家にメールや電話でインタビューして、その回答をたたき台にして筋の通った充実した話にした。これらのブログを書くことで、それまで感じたことがないような「フロー体験」を感じることができた。

みなさんの業界にも興味をそそるリーダーがきっといるはずだ。たとえばこんな感じだ:

  • ケータリング業界やホスピタリティ産業のマーケターなら、地元の一流シェフに相談してみたらどうだろう。

  • Eコマースサイトのマーケターなら、Eコマースのコンサルタントに協力を依頼し、業界の未来に関する発言を集めてみよう。

従来のマーケティングの枠に収まらないものに興味がある場合も、自分自身の興味とビジネスインパクトとの兼ね合いを取ることは不可能ではない。たとえば、個人的に心理学に興味があったわたしは、心理学と職場におけるパフォーマンスとが重なるところに、読者がそれぞれの立場で成長するのに役立つものが見つかった。

専門家からのフィードバックを取り入れることで、検索結果ページ(SERP)の競争で優位に立てる可能性もある。たとえば、HubSpotは次のような記事を公開した。

この記事は2020年1月26日公開だが、1か月足らずで5000件を超えるビューを獲得した。長期的には、専門家の視点がない一般的な「燃え尽き症候群対策」記事を上回るパフォーマンスを残すことだろう。

結局、大事なのは、

  • どの専門家に話を聞きたいか
  • その専門家の経験がオーディエンスの興味といかに重なるのか

を考えたうえで、ブレインストーミングでアイデアを検討することだ。

この記事は、前後編の2回に分けてお届けする。6つのコツのうち、今回は2つを見てきた。後編となる次回は、残る4つのコツを紹介する。→後編を読む

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