Googleアナリティクス セグメント100選

AdWords広告で、“ある程度は関心がある”顧客にだけ広告を出して購入を促すには?(第72回)

複数のセグメントをもとにしたリマーケティングリストをAdWords側で自由に組み合わせるワザを紹介する。

商品やサービスに、“ある程度は”関心がありそうなユーザーにだけAdWords広告を出稿して、購入の可能性を高めたい

広告を出して購入を促したい場合、まったく自社のことを知らないユーザーに広告を出すよりは、ある程度、自社の商品やサービスを知っている人にアプローチして、より詳しい情報ニーズに応える内容の広告を出すことができれば、購入に至る可能性は高くなる。

前回はカートに入れたり、入力フォームまで進んだが購入しなかったユーザーが対象だったが、今回はもう少し範囲を広げて、商品やサービスにある程度の関心がありそうなユーザーまでを対象にしてAdWords広告を出す方法を解説する。

こういったユーザーに対しては、たとえば他社との違いや優位性、商品やサービスの特徴といった少し突っ込んだ情報を広告に盛り込むのがよいだろう。

今回はどのようなサイトでも適用できそうな汎用性の高い条件で、そのようなユーザーをAdWordsのリマーケティングリストに蓄えることができそうなセグメントを紹介しよう。具体的には、次のようなセグメントだ。

商品やサービスに“ある程度は”関心がありそうなユーザーのセグメント
  1. 過去に5回以上訪問しているユーザー
  2. 合計サイト滞在時間が5分以上あったユーザー
  3. 商品・サービス詳細ページを閲覧したユーザー
  4. ブランドワードでサイトに訪問したユーザー

などの条件に合致したリストから

  • 購入したユーザー

を除外する。

AからDのリストなどで広告のターゲティング設定を行い、購入したユーザーのリストに対して広告の除外設定を行うことで、商品やサービスに関心を示しているが購入はしていないユーザーだけを抽出するということだ。

ユーザーリスト用のセグメントの設定

標準に用意されているセグメントには今回紹介するセグメントは存在しないので、新しいセグメントを作成していく必要がある。

まずレポート画面の上部にある「+セグメント」(図1赤枠部分)のエリアをクリックしよう。ブラウザ表示の横幅が狭い場合は、すべてのセッション(図1青枠部分)の下に並んで表示される。

図1:「+セグメント」をクリックする

「+セグメント」(図1赤枠部分)のエリアをクリックすると、図2のようなセグメントの機能が表示されるので、左上にある「+新しいセグメント」(図2赤枠部分)をクリックして新規セグメントを作成していこう。

図2:セグメント機能(グリッド表示)
注:一覧表示(図2青枠部分)を選択している場合や、自分ですでにカスタムセグメントを作成している場合などでは、図2と同じ見え方にはならない。

新しいセグメントを作成する初期画面では「ユーザー属性」(図3赤枠部分)が選択されているが、今回作成するセグメントでは「条件」(図3青枠部分)を選択しよう。図3はその「条件」を選択した画面だ。

図3:「条件」分類のセグメントの画面

セグメントの条件設定は、図3緑枠部分で行う。

Googleアナリティクスのセグメントでは「AND」「OR」でつなげて複数の条件を指定できるが、今回は、単純な条件のセグメントを4つ作成して、それぞれに対応するユーザーリストをあとで組み合わせる方法で指定する(組み合わせリストの作り方は最後に説明する)。

今回設定するセグメントのADに相当する設定はそれぞれ図4図7(後出)に対応する。

それでは1つずつ解説していこう。

「過去に5回以上訪問しているユーザー」セグメントの設定方法

まずAの「過去に5回以上訪問しているユーザー」セグメントの設定が図4だ。

図4:「過去に5回以上訪問しているユーザー」のセグメント

ユーザーベースのセグメントなので、フィルタは「ユーザー」「含める」と指定(図4赤枠部分)する。

次に「過去に5回以上訪問している」という条件は、「セッション数」「≥」「5」とする(図4青枠部分)。「セッション数」というのは指標ではなくディメンションで、過去からの累計で何回目の訪問かを意味する。指標の「セッション」と紛らわしいので注意していただきたい。

「過去に5回以上訪問しているユーザー」というセグメント名を付け、「保存」をクリックしよう(図3黒枠部分)。

「合計サイト滞在時間が5分以上あったユーザー」セグメントの設定方法

Bの「合計サイト滞在時間が5分以上あったユーザー」セグメントの設定が図5だ。

図5:「合計サイト滞在時間が5分以上あったユーザー」のセグメント

条件指定の上部は図4と同じ内容だ。ユーザーベースのセグメントなので、フィルタは「ユーザー」「含める」と指定(図5赤枠部分)する。

次に「合計サイト滞在時間が5分以上あった」という条件は、「セッション時間」「ユーザーごと」「≥」「300」とする(図5青枠部分)。

「ユーザーごと」というのは、同じユーザーなら足し合わせてという意味になる。たとえば集計期間内に3回それぞれ2分の利用があったとしても、合計6分なので5分以上の条件に合致するということになる。最後の300は300秒、すなわち5分を意味する。

「合計サイト滞在時間が5分以上あったユーザー」というセグメント名を付け、「保存」をクリックしよう(図3黒枠部分)。

「商品・サービス詳細ページを閲覧したユーザー」セグメントの設定方法

Cの「商品・サービス詳細ページを閲覧したユーザー」セグメントの設定が図6だ。

図6:「商品・サービス詳細ページを閲覧したユーザー」のセグメント

条件指定の上部は図4と同じ内容だ。ユーザーベースのセグメントなので、フィルタは「ユーザー」「含める」と指定(図6赤枠部分)する。

次に「商品・サービス詳細ページ閲覧した」という条件は、「ページ」「先頭が一致」「/product/detail/」などとする(図6青枠部分)。このディレクトリ名の部分は、どのページが「商品・サービス詳細ページ」なのかは各サイトで異なるので、自分のサイトのURL構造にあわせてふさわしい設定内容に修正してほしい。

「商品・サービス詳細ページを閲覧したユーザー」というセグメント名を付け、「保存」をクリックしよう(図3黒枠部分)。

「ブランドワードでサイトに訪問したユーザー」セグメントの設定方法

次のD「ブランドワードでサイトに訪問したユーザー」セグメントの設定が図7だ。

図7:「ブランドワードでサイトに訪問したユーザー」のセグメント

「ブランドワード」とは、検索エンジンで検索してサイトを訪問する際の、社名やサービス名などのキーワードのことを指す。つまり「ブランドワードでサイトに訪問したユーザー」は、その会社について知っているがさらに何か調べようとしたり、商品やサービスについて知っていてさらにそれらを詳しく調べようとする意図があると考えられる。

条件指定の上部は図4と同じ内容だ。ユーザーベースのセグメントなので、フィルタは「ユーザー」「含める」と指定(図7赤枠部分)する。

以下の条件は、たとえば社名をキーワードとして指定したい場合は、漢字やカタカナなどさまざまなバリエーションや略称が検索語として利用されるので、それら複数のパターンの条件を加えていけばよい。解説で「社名(漢字)」「社名(カタカナ)」としている部分は、それぞれ実際の社名などに置き換えてほしい。

図7の例では、社名の漢字の一部を含む言葉を使って、「キーワード」「含む」「社名(漢字)」とまず指定(図7青枠部分)し、その右側の「OR」図7緑枠部分)をクリックし、さらに「カタカナ社名」や「平仮名社名」の一部を指定するなどしよう。

すべて指定し終わったら、「ブランドワードでサイトに訪問したユーザー」というセグメント名を付け、「保存」をクリックしよう(図3黒枠部分)。

「購入したユーザー」セグメントの設定方法

最後に設定するセグメントは、除外する「購入したユーザー」で、これは図8のような設定内容になる。

図8:「購入したユーザー」のセグメント

条件指定の上部は図4と同じ内容だ。ユーザーベースのセグメントなので、フィルタは「ユーザー」「含める」と指定(図8赤枠部分)する。

その下は購入完了ページを閲覧したという意味で、「ページ」「完全一致」「/cart/thanks.asp」と指定する(図8青枠部分)。ここは自分のサイトの購入完了ページを指定してほしい。

または、前々回解説した「購入したユーザー」セグメントを参考に、「トランザクション計測」「コンバージョン計測」でのセグメントを作るのもいいだろう(前回の解説ではセッション日の条件があるが、その部分は不要だ)。

ルックバック日数と有効期間を指定する

各セグメントを作成したら次はユーザーリストの作成だ(図9)。アナリティクス設定のユーザーリストの定義(図9赤枠部分)で、「ルックバック日数」と「有効期間」を指定する。

操作手順
  1. 画面上部グローバルナビゲーションの[アナリティクス設定]をクリックする
  2. [プロパティ]の下部にある[リマーケティング]をクリックする
  3. メニューが開くので、[ユーザーリスト]をクリックする
  4. [新しいユーザーリスト]をクリックする
  5. 「リンクの設定」で、ビューと移行先のアカウントを選択する
  6. 次のステップをクリックし、「セグメントをインポート」をクリックする
  7. ユーザーリストに定義したいセグメントを選択する
図9:ユーザーリストの定義で、「ルックバック日数」と「有効期間」を指定

「ルックバック日数」の指定で気を付けたいのは「合計サイト滞在時間が5分以上あったユーザー」のセグメントだ。ここは「ルックバック日数」で指定した期間での合計サイト滞在時間という指定になるので、30日間で合計5分以上に指定したければ、ここは「30日」と指定しなければいけない(図9青枠部分)。他のセグメントの場合は、ここはあまり気にすることもないので、同じく「30日」でよいのではないだろうか。

「有効期間」(図9緑枠部分)はどの程度リストを新鮮に保つかという観点で指定しよう。ここでは「180日」としてある(図9緑枠部分)が、広告の目的などに応じてどのように準備するかはよく考えて設定しよう。

あとは、ユーザーリストに名前を付けて(図9紫枠部分)、「保存」(図9黒枠部分)する。同様にして対象のセグメントをユーザーリスト化すれば、AdWords側でリマーケティングリスト用のユーザーリストとして選択できるようになる。

セグメントを組み合わせて「“ある程度は”関心がありそうなユーザー」にAdWordsで広告を出稿するには?

AdWords側では、キャンペーンあるいは広告グループのターゲティングの設定でAからDのセグメントをもとにしたリマーケティングリストから選択し、広告グループ(あるいはキャンペーン)の除外設定で、「購入したユーザー」リマーケティングリストを選択して購入済みの人を除いて広告を出す。

最後にAdWordsのリマーケティングリストの組み合わせ条件を作成する方法を説明しよう。キャンペーンの中の共有ライブラリ(図10赤枠部分)の中にある「ユーザー リスト」(図10青枠部分)をクリックすると、図10の画面になる。

図10:共有ライブラリの中の「ユーザー リスト」

ここで「+ リマーケティング リスト」(図10緑枠部分)をクリックすると「ウェブサイト訪問者」「モバイルアプリ ユーザー」「顧客のメール」を選択するプルダウンが表示される。

図11:「リマーケティング リスト」のプルダウン

プルダウンの中から「ウェブサイト訪問者」を選択すると、図12の画面が表示される。

図12:「新しいリマーケティングリスト」の画面

「リストに追加するユーザー」のプルダウンから「組み合わせリスト」を選択(図12赤枠部分)すれば図13の画面になる。

図13:組み合わせリストを作成する

条件は「OR」か「AND」か「NOT」で組み合わせることができる。ここでは単純にAからDまでのリストを「OR」で足し合わせる設定例を最後に紹介しよう。 図13青枠部分で表示されている「いずれかのユーザー(OR)」が、「OR」条件の指定なのでそのままとし、その右側の「ユーザーリストを選択」(図13緑枠部分)をクリックして出現するユーザーリスト群から、AからDまでに対応したリストをすべて選択して「OK」ボタンをクリックする。そうすると、図14のような表示になり、4つのリストの「OR」条件になるというわけだ。

今回作成したユーザーリストであれば、次のように設定する。

いずれかのユーザー(OR): 過去に5回以上訪問しているユーザー
合計サイト滞在時間が5分以上あったユーザー
商品・サービス詳細ページを閲覧したユーザー
ブランドワードでサイトに訪問したユーザー
図14:組み合わせリストにユーザー リストを追加した画面

次回は同様の意図だが、ビジネス目的に応じて少し個別性の高い条件を例として挙げる予定だ。

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