スマホSEOには、リンクやテキストだけでなくUX向上が効くようになっていく!? など10+4記事
1週間のSEO/SEM情報をさくっとまとめるこのコーナー、今週は、「スマホSEOとUX」の話題。ほかにも、ショッピングカートのSEOや「支持される記事の作り方」、アドレス変更ツール改善や否認ファイルについてなど、SEOの情報をお届けする。SEO Japanの「信じている人が多すぎるSEOの7つの嘘」も良い記事だ。
スマホSEOには、リンクやテキストだけでなくUX向上が効くようになっていく!?
結果としてSEOにもプラスになるはず (木村賢(Satoshi Kimura) (@kimuyan))
スマートフォンのUXに関するツイートを紹介する。
米ラスベガスで先週開催されたPubCon(パブコン)に参加したことを受けての情報だ。
ツイートしているのは、アメーバブログでインハウスSEOのリーダーとして活躍している木村氏だ。
SPでのUXがSEOにおいて重要そうであることは朗報だな。
SEOだけのためじゃなくて、きちんとユーザーのためになることをして効果が出るのなら優先度上げやすいし、仮にSEO効果がなくても十分プラスになることだから。
でもSEOって大半がこうじゃなくちゃダメなんだよね・・・。反省。
— 木村賢(Satoshi Kimura) (@kimuyan) 2014, 10月 10
わかりやすいようにポイントを箇条書きにするとつぎのようになるだろうか。
- スマートフォンのSEOには、ユーザー体験の向上も大切になりそうだ
- SEO効果がないとしても、UX改善はユーザーのためになるのだから、積極的に取り組むべき
- ユーザー体験に限らず、SEOは本来ユーザーのためにやること
リンクやテキストやクロール対策といった旧来のSEO手法に固執するのではなく、検索エンジンのことを考えるのと同じぐらい、またはそれ以上に、ユーザーのことを意識していかなければ、今後のSEOはうまくいかないのだろう――スマートフォンに限らず、PCでも今後はおそらく。
なんと言っても、SEO道を突き進んできた木村氏が言うのだから。
日本語で読めるSEO/SEM情報
なぜ世のショッピングカートはSEOに必要な機能が欠けているものばかりなのか
そこを改善すれば売上につながるはず (SEOとその周辺)
SEOに十分に対応したショッピングカートシステムが日本に存在しないことを嘆いた記事。
記事では「ショッピングカート」としているが、実際にはショッピングカート込みのネットショップサイト構築サービスのことを言っている。
titleタグやmeta descriptionタグを編集できたり、Googleアナリティクスのeコマーストラッキングを導入できたりするくらいのショッピングカートならあるのだが、それ以上のことができない。「SEO対応」をうたってはいるものの、本当にSEOをちゃんとやろうとすると、できないことが多すぎるのだ。
筆者も同じように感じている。ECサイトの運営者に「おすすめのショッピングカートを教えてください」と何度も聞かれたことがある。「すみません。ありません。」と答えるのが常だ。
高い技術力をそのウェブ担当者が持っていればないこともないのだが、一般的なウェブ担当者がさほど苦労せずに使いこなせるSEO対応のショッピングカートはやはりないのではないだろうか。
元記事では、「どこもやらないのはコストがかかるから」といった事業者の声を紹介している。
しかし、本当にそうだろうか。単に意識がそこまでまわっていないだけではないかと思われる。というのも、こうした機能を実装することで得られるメリットはかなり多いからだ。
クロール最適化などによって無駄なクロールが減って負荷も下がるといったことは、サービス提供側にとってもメリットだろう。また何よりも、「このサービスを使うようになってからお客さんが増えた」と喜ばれるはずなので、その声を前面に押し出すことで新規のユーザー獲得を強力に行えるはずだ。それもあわせてコストが合わないという判断なのだろうか?
どうするべきかわからなくても、「どう改善するべきか」という相談をしたら、喜んでアドバイスしてくれるSEOの専門家は、それなりの数がいるはずだ。
ユーザーに支持される記事に絶対に必要なたった1つの要素
「余すところなくすべてを出し尽くす」こと (Naifix)
ソーシャルメディアでシェアされたり他のサイトからリンクを張られたりする良い記事を書くために必要な心構えを書いた記事。
まず、いちばん重要なのは次だと強調している。
余すところなくすべてを出し尽くす
こうして情報を余すところなく伝えているブログにはリピーターがつき、検索上位表示やSNSのシェアで新規ユーザーも増え、アクセス数は右肩上がりに推移していきます。
もちろん、その“出し尽くす”元となる情報がしっかりしていることが前提なのだが、続いて述べられている記事の考え方や書き方が、かなり具体的でわかりやすい。
- 知りたい情報がなかったブログは忘れられる
- ユーザーが満足する記事の書き方
- ターゲットを絞る
- シリーズ化するなら、記事単位の目次を作る
- リンクをはるときは、内容を要約して紹介する
こと細かなノウハウの解説ではないが、ユーザーに支持される記事を作るために考えるべき「こういう風になっている記事って、良いよね」というエッセンスがいくつも含まれている。参考にしよう。
SEOにはSEO以外の解決策もある
ナイスなベストアンサー (グーグル ウェブマスター ヘルプフォーラム)
期間が決まっているキャンペーンの情報を、トップページのmeta descriptionに期間中だけ記述して、検索結果のスニペットに表示させたい。
こんな趣旨の質問が、グーグルの公式ヘルプフォーラムに投稿された。質問者は、次のようなことを懸念しているが、どうだろうかという質問だ。
- 社名や主要なキーワードをmeta descriptionから削除するので、ランキングが下がるのではないか
- 別のキャンペーンのときにまた変更するので、グーグルにどんなサイトなのかを明確に伝えられなくなるのではないか
- キャンペーン終了後にdescriptionを修正しても古い情報がスニペットに出続けてしまうのではないか
フォーラムメンバーの1人が、次のようにアドバイスした。
meta descriptionはランキング要因ではないので順位には影響しないため、心配いらない。
meta descriptionを変更したら、Fetch as Googleからインデックス送信しておけば、変更がすぐに反映される。
良い回答だと思う。筆者も同じことを考えた。だが、ベテランユーザーは、さらに次のようにアドバイスしている。
- 期間終了後に訪問したユーザーをがっかりさせないように期間を明記しておいたほうがいい
- meta descriptionがスニペットに使われるとは限らないので、思っていたのとは違うスニペットになってしまうかもしれない
- イベントのリッチスニペットも検討したい
- アドワーズ広告を出稿することができる
ユーザーへの配慮を考慮に入れることやmeta description以外の解決方法も提案している。ベストアンサーにふさわしい回答だ。
何かを達成しようとしたときに、最初に思い浮かんだやり方とは別のやり方もあるし、実際にはまったく違うやり方をとるほうがスマートで良い結果になることもある。
次回のウェブマスター オフィスアワーは10月23日に開催
質問だけでも投稿しておこう (ウェブマスター オフィスアワー on Google+)
日本のグーグルのサーチクオリティチームが直接、あなたの質問に答えたり検索エンジンに関する情報を解説したりする、オンラインQ&Aの「ウェブマスター オフィスアワー」が、「10月23日(木)12:00~12:30」に開催される。オフィスアワーでは、Google+のハングアウトオンエアを利用して、グーグル社員とリアルタイムでやりとりできる。
都合があえば、ぜひ参加することをお勧めする。
検索エンジンの世界は変化が激しいので、SEOで気になったことをWebで調べたり知人に聞いたりしても、正しい答えが得られるとは限らない。そういうときでも、グーグルのなかの人に直接聞けば、少なくとも信頼できる答えが得られる。オフィスアワーは、そうしたことが可能な場だ。
また他の参加者の質問に対する回答から得られる情報も多く、参考になる。
都合が合わずに参加できなかったとしても、質問をイベントページに書き込んでおくといい。録画がYouTubeにアップロードされるのであとから視聴して確認できる。
海外SEO情報ブログの
掲載記事からピックアップ
schema.org+JSON-LDと、HTTPSに関する記事を今週はピックアップ。
- 【徹底解説】JSON-LDを使ったschema.orgの記述方法
これを読めばJSON-LDはばっちり - Googleがクロールしたウェブページの10%がHTTPS、かたや検索結果の1ページ目に表示されているウェブページの30%がHTTPS
HTTPSと上位表示に高い相関関係あり
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