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ツイッターとフェイスブックをランキング要因としてグーグルは間違いなく使って……いないようだ

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ツイッターとフェイスブックをランキング要因としてグーグルは間違いなく使って……いないようだ
★★★☆☆ 検索品質チームのトップによる発言 (Search Engine Land)

(not provided) 問題の対処をグーグルが考えている」ことを、先週の注目ピックアップで紹介した。米国で開催されたカンファレンス「SMX West」の基調講演での、米グーグル検索品質チームのトップ、アミット・シンガル氏による発言だった。

この基調講演でなかでシンガル氏は、ほかにもさまざまな質問に回答した。そのなかから、「“ソーシャルシグナル”をグーグルはどのように扱っているのか」に関する発言を、今回は紹介する。

ツイッターもフェイスブックも、検索の順位付けの要因としては、今は使っていない。ツイッターのデータを入手できないから、それらのシグナルに頼るシステムを構築することは非常に困難なのだ。

筆者補足: フェイスブックのデータもグーグルはほとんど入手できない

ツイッターとフェイスブックをランキング要因として特別扱していないことは、グーグルのマット・カッツ氏も断言していた。一致しているので確かなことだろう。

一方でGoogle+はどうなのだろうか? Google+はGoogleのプロダクトだからすべてのデータを入手できるはずだ。ランキング要因としてグーグルはGoogle+のデータを利用しているのだろうか?

シンガル氏は次のように述べた。

ソーシャルシグナルの利用はパーソナライズされた検索結果においてのほうが、パーソナライズされていない検索結果においてよりも、ずっといい結果になることを我々は発見した。

つまり、Google+はパーソナライズ検索には影響を与えているが、通常の検索結果には影響していないようだ。

こちらも検証の結果と合っている。信じて良さそうだ。

301リダイレクトしていなくてもペンギンのペナルティを引き継いでしまう!?
★★★☆☆ マット・カッツに聞いてみた (Sugarrae)

SMX Westには、「検索エンジンのなかの人に会ってみよう(MEET THE SEARCH ENGINES)」というセッションがあった。米グーグルのマット・カッツ氏と米Bingのデュアン・フォレスター氏にいろいろな質問をぶつけて答えてもらうことができる。

そのなかから、筆者の目を特に引いたQ&Aを1つ取り上げる。

次の質問に対するマット・カッツ氏の回答だ。

301リダイレクトせずにURLを変えたとしても、ペンギンアップデートによるペナルティが引き継がれることがあるのか?

マット・カッツ氏は「ある・ない」では答えたかったらしいが、「引き継がれることがある」ことを間違いなく示唆する説明をしたそうだ。

301なしであったとしてもドメインの移転を「大量のリンク否認」のように使ってほしくなく、問題をきちんと修正してほしいと言っていたという。

301リダイレクトしていなくてもURLの移転だと認識すれば転送処理するとグーグルのジョン・ミューラー氏は最近発言した。そして移転とみなしたならば、ペナルティも同様に転送するとのことであった。

マット・カッツ氏の回答から判断すると、301リダイレクトなしの移転処理によるペナルティ転送は、ペンギンアップデートにも当てはまるようだ。

グーグルのスパム対策部隊、ヨーロッパ戦線を快進撃中
★★★★☆ リンクネットワーク撲滅作戦は欧州が主戦場 (Matt Cutts (mattcutts) on Twitter)

グーグルは、ドイツとスペイン、イタリアで展開するリンクネットワークに続けざまに対処した。いまや恒例となったツイッターでのアナウンスが出ている。

本日、我々のガイドラインに違反するドイツのリンクネットワーク(efamous)とドイツのネットワーク代理店に対策した。

ドイツ製リンクネットワークに対する制裁は1度実行していたがまだ終わりではないとマット・カッツ氏は約束しており、その約束をきちんと守ったと言える。

スペイン製・イタリア製リンクネットワークへの制裁実行は、マット・カッツ氏ではなくダブリン(アイルランド)のサーチクオリティチームに所属する人物たちによって、スペイン語イタリア語でそれぞれ報告があった。もちろんツイッター上でだ。

マット・カッツ氏はリツイートした後、その内容を英語で説明するツイートを流した。

(翻訳 -- 我々のガイドラインに違反するスペインとイタリアのリンクネットワークに対策した。)

スペインとイタリアのリンクネットワークへの制裁の前に、マット・カッツ氏はそれぞれの言語で説明したリンクプログラムへの注意喚起の記事をツイッターリマインドしていた。明らかに、今回の制裁の伏線だった。

これまでのフランスドイツ(1回目)ポーランドと、今回のドイツ(2回目)とスペイン、イタリアとヨーロッパを中心に、グーグルはリンクネットワークを公開成敗している。次も、ヨーロッパのどこかの国がターゲットになるのだろうか。

グーグル先生からSEOを学べる「グーグルウェブマスター学院」がリニューアル
★★★☆☆ 日本語版の公開が待ち遠しい (Official Google Webmaster Central Blog)

グーグル検索と相性のいいサイトを制作、運営するための方法を学べるサイトとして「ウェブマスターアカデミー」をグーグルは2年前に公開した。当初は英語だけであったが現在は日本語を含む20以上の言語で提供している。

グーグルは、このウェブマスターアカデミーをリニューアルし、内容を一新した。

グーグルが推奨するサイト運営の秘訣を3つに分かれた章で学ぶことができる。

  • ユーザーにとって価値のあるすばらしいサイトを作る
  • グーグルがサイトをどんなふうに見て理解するのかを学ぶ
  • 管理サイトに関してグーグルとコミュニケーションをとる

初代のウェブマスターアカデミーと同様に、今のところ英語だけだ。早いうちの日本語版公開が待たれる。英語ができるのであれば、もちろん今すぐ学習スタートだ。

rel="canonical"とnoindex robots meta タグを同時に使ってはいけない
★★★★☆ 矛盾した指示になってしまう (IGNITE VISIBILITY)

rel="canonical"とnoindex robots meta タグの併用に関して、グーグルのジョン・ミューラー氏は次のように注意した。

インデックス可能なページを指定したrel="canonical"とnoindex robots meta タグを組み合わせて使うべきでない。rel="canonical"はお互いが等しいことを示しているのに、noindex はまったく正反対であることを示している。どちらか片方だけをグーグルは処理するだろう。両方は処理しない。

rel="canonical"とnoindex robots meta タグを同時に使ってはいけないというのだ。たしかに、「インデックスするページ」と「インデックスしないページ」をまとめるのは矛盾している。

また、noindexが記述されているページとrel="canonical"が記述されているページのインデックスの処理には違いがあり(小難しい話なのでここでは省略する。興味があれば公式ヘルプフォーラムでのミューラー氏の説明を読んでほしい)、これも関係してくるようだ。

両方を記述したからといって何か悪い影響が常に起こるとは思わない。とはいえ、インデックスしてもらうつもりのページがしてもらえないということもありえる。あえて併用することにメリットはない。

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