ガイドライン大幅改訂で「いいね!でキャンペーン参加」などがOKに、投稿の自社サイト埋め込みも可能に
本連載の特徴 「Facebookの仕様がまた変わっている!」「いつの間にこんな機能が?」……そんなWeb担当者をフォローすべく、最新のFacebookネタを厳選して紹介していく(月1回連載)。
記事内容のポイントをまとめたPowerPointファイルは、自由に転載・コピー・共有・配布できます。会議の資料として、社内の勉強会で、部内の情報共有に、ぜひご自由にお使いください。
※PowerPointファイルの最終ページに記載されている「利用上の注意」に従ってください。
今回の内容
- プロモーションガイドラインが大幅改訂、ページ投稿への”いいね”で参加者募集が可能に
- 情報をより適切な内容・タイミングで、ニュースフィードが新アルゴリズムに
- 自社サイトにページの投稿を。新機能「埋め込み投稿」が登場
- Facebookページの管理者の追加承認フローがアップデート
- 新Facebookページインサイトが、国内でも提供開始
- Facebookも「トレンド」表示を実装!? 試験導入を開始
ネタ1プロモーションガイドラインが大幅改訂、ページ投稿への”いいね”で参加者募集が可能に
Facebookは日本時間8月28日、プロモーションガイドラインの改訂を発表しました。現状、日本語プロモーションガイドラインも変更されたことが確認されています。
Facebook上のプロモーションの定義
「Facebook上のプロモーション」とは、以下のような条件のものを指します。
- 参加する必要がある
- 当選の機会がある
- 賞品がある
ポリシー改定の内容
以前はあった「アプリを介さなければプロモーションに参加できない」という項目が削除され、Facebookページタイムライン上でもユーザーが応募できる仕組みのプロモーションを実施できるようになりました。
具体例
これまではガイドラインで禁止されていた以下のようなことができるようになります。
ページへの投稿やページ上でのいいね!/コメントを参加条件として、参加者を募ることが可能となります。
ページへメッセージを送ることを参加条件として、参加者を募ることが可能となります。
Facebook内外のキャンペーンにてソーシャルプラグイン「Like Button(いいね! ボタン)」を投票ボタンとして使用できるようになります。
注意点
以前と同様に、個人のタイムライン上でのアクションを参加条件とすることは禁止されています(例:個人ページで特定の投稿のシェアを参加条件にするなど)。
プロモーションに関連し、コンテンツと関係のないユーザーにページへのタグ付けを依頼することが禁止されています。
参照元:Facebookページ利用規約-III.ページの機能-プロモーション
参照元:It's now Easier to Administer Promotions on Facebook | Facebook for Business
ネタ2情報をより適切な内容・タイミングで、ニュースフィードが新アルゴリズムに
Facebookは米国時間8月6日、ニュースフィードの3つの新しいアルゴリズムについて言及しました。ユーザーによりパーソナライズされた情報を適切なタイミングで届けるためとのことです。
新アルゴリズム1:Story Bumping
これまで
従来、ニュースフィードに流れる情報は、ユーザーが前回のログイン以後に投稿された記事に対し、エッジランクを元に評価され優先度の高い情報が表示されていました。しかし、前回ログイン後の記事の量が山積みになると、過去の未読記事は永久に読まれなくなってしまっています。
これから
今回の変更では、前回のログイン以前の未読記事も評価対象に加えることで、過去に見落とした優先度の高い記事も上位に表示されるようになります。現状Web版へは順次対応中、モバイル版への対応はこれからとのことです。
Story Bumpingの導入により、こうした変化があったと報告されています。
- 投稿への「いいね!」、コメント、シェアの総数: 5%増
- 企業や個人ページに対する反応: 8%増
- 「ユーザーが興味のある記事」の既読率: 57%→70%
新アルゴリズム2:Last actor
ユーザーが、Facebookで直近に関わった50人を常に記録し対象となる友だちやページの投稿が優先的に表示されるようになります。
「直近に関わった」とは、次のような状態を意味します。
- ユーザーのプロフィールを見た
- 投稿に「いいね!」を押した、コメントを残した
- 写真を表示した
- など
Web版、モバイルともに導入済みとのことです。
新アルゴリズム3:Chronological by actor
友だちによるリアルタイムイベントの実況中継投稿などをFacebookが独自のアルゴリズムで解釈し、時系列が狂うことのないよう表示します。
Web版、モバイル版ともに現在調整中、対応時期などの詳細は未定です。
フィードアルゴリズムの詳細を公開
今後Facebookは、自社運営のサイト「Facebook for business」のニュースにおいて、「News Feed FYI:」というカテゴリでアルゴリズムを紹介していく計画です。
「今まで不透明であったニュースフィードのアルゴリズムを透明化することで、Facebookの背後にある考え方をふくめて伝えていく
」のが目的とのことです。
参照元:News Feed FYI: A Window Into News Feed | Facebook for Business
ネタ3自社サイトにページの投稿を。新機能「埋め込み投稿」が登場
Facebookは米国時間7月31日、特定のFacebookページの投稿をWebサイトに表示できる「埋め込み投稿(Embedded Post)」機能のリリースを発表しました。日本時間8月21日時点で、全ページ・ユーザーを対象に追加されました。
Webページに投稿を埋め込む方法
タイムライン上の各投稿の右上部分をクリックする表示されるメニューから、「埋め込み投稿」を選択します。
表示されるソースコードを掲載したいページに貼り付ければ、自社サイトのページにFacebookの投稿が表示されます。投稿に表示されたハッシュタグをクリックすることもできます。
埋め込み投稿を使用するには
対象となる投稿の共有範囲を「公開」としている必要があります。
「公開」状態の投稿では、投稿の上部に「地球」マークが表示されていますので、それで判断できます。
Facebookページの投稿の場合
自社サイトのページにおいても、埋め込んだFacebookへの投稿に対して「いいね!」を押したり、コメントやシェアを行ったりできます。
特定ユーザーの投稿の場合
特定のユーザーのタイムラインへのリンクボタンが表示されます。投稿にいいね!、コメント、シェアを行うことが可能です。長文記事の途中で切れた「続き」の内容を読んだり、投稿に掲載されたハッシュタグをクリックしたりもできます。
想定される活用方法
企業ページに「埋め込み投稿」を活用する場合、たとえば以下のような活用法が考えられます。
- 自社サイトへ自社ページの投稿を掲載することで自社ページへのファン化・集客を狙う。
- 特定の投稿の露出、エンゲージメント獲得につなげる。
- Facebookページの投稿を適宜カテゴリ分け(ニュースリリース、セミナー情報、採用情報など)してWebサイトで紹介する。
- 自社の代表やブログ記事の執筆者などの投稿を紹介し、タイムラインへ誘導。フォロワー獲得や露出のきっかけにする。
参照元:Introducing Embedded Posts - Facebook Newsroom
ネタ4Facebookページの管理者の追加承認フローがアップデート
Facebookは米国時間8月16日、Facebookページの管理者の追加承認フローの刷新を発表しました。追加したいユーザーのメールアドレスを入力すると、該当のユーザーの管理者追加が可能となります。
従来の管理者追加フロー
ページ管理者に追加をするには、既存の管理者の友だちである必要がありました
刷新後の追加フロー
追加したいユーザーのメールアドレスがわかれば、管理者追加ができるようになりました。日本語ユーザーでも対応可能です。
- [Facebookページを編集]>[管理者の役割を追加]の画面で、管理者にしたいユーザーのメールアドレスを登録。
- 追加するユーザーの役割をプルダウンで選択。
追加されたユーザーには以下のような通知が届き、承認され次第、管理者の追加が完了します。
参照元:Facebook allows page owners to add admins who are not connected as friends - Inside Facebook
ネタ5新Facebookページインサイトが、国内でも提供開始
前回記事で、Facebookページインサイトのアップデートの発表、ならびに機能の概要を紹介しました。2013年8月現在、日本国内でも多くのユーザーに提供が開始されています。今回は、より直観的に操作ができるようになったインターフェイスについてご紹介します。
前回記事:Web担当者Forum「Facebookページインサイトが刷新、コメントソート機能など新機能ラッシュとテキスト20%ルール撤廃 」
より直観的なレイアウトに!
各タブで3か月間の推移が表示可能に
- ページ上部の「開始」と「終了」を指定するスライダを動かし、直近3か月のなかでの期間を指定します。
- 上記指定にあわせて各グラフの期間指定が切り替わります。
新インサイトここが変わった
旧インサイトでは、インサイト上で確認できるのは1か月間の推移までで、それ以上の期間の推移を見るにはデータをダウンロードする必要がありました。
新インサイトでは、各タブページ上で3か月までの推移の期間指定できるようになりました。
各値の推移(グラフ)より、各日の詳細が確認可能。
グラフ上から日付を指定しクリックをすると「いいね!の出所」(自分のページ、おすすめページ、モバイルからなど)が表示されます。
たとえば、ページへの「いいね!」数の推移は、[ページ]>[ページへのいいね!]>[今日までの合計いいね!数の推移]で確認できます。
ほかにも、[投稿のリーチの推移]では「オーガニック」「有料」リーチの割合が表示され、[ページとタブのアクセス数]では「タイムライン」「管理者タブ」など、アクセスされたページの割合が表示されます。
新インサイトここが変わった
各値の推移から直感的に、日別の詳細値を確認できるようになりました。
より詳細な情報が取得可能に
従来、データをダウンロードしないとみることができなかった詳細情報の一部が、インサイト上で表示されるようになりました。
ネガティブフィードバックの推移
「投稿を非表示にする」「全投稿を非表示」「スパムとして報告」「いいね!取り消し」などといったネガティブなフィードバックの推移が表示されるようになりました。
ファンがオンラインの時間帯
自社ページのファンがFacebookを利用している時間帯について、曜日と時間帯の平均値を表示します。
- Days ―― 各曜日の1時間にFacebookで何らかの投稿を見たファンの平均数。
- 回数 ―― Facebookで何らかの投稿を見た人の時間帯ごとの平均数。
※画面では翻訳がまだこなれていないようです。「Days」は「曜日」と読み替えてください。「回数」は「Times」の誤訳ですので、「時間帯」と読み替えてください。
各曜日や時間帯の平均値が表示されます。曜日を選択するとその曜日に限定した時間帯ごとの数値を見られます。全体での平均値も表示され、比較もしやすくなりました。
新インサイトここが変わった
従来は「データをエクスポート」機能を使い、詳細データをダウンロードしないと、見ることができなかった項目(「ネガティブフィードバック」や「ファンがオンラインの時間帯」など)が、インサイト上で見られるようになった。また、各値の平均値の推移との比較がしやすいインターフェイスになった。
ネタ6 Facebookも「トレンド」表示を実装!? 試験導入を開始
米国時間8月7日より、米国限定で、Facebookにも「トレンド」表示の試験導入が開始されました。同機能はTwitterがすでに展開していますが、今後Facebookでも導入されていくということです。
トレンド機能
Facebook上で多くのユーザーが語っているキーワードを抽出します。該当のキーワードがテキストリンクで表示され、リンクをクリックするとキーワードを含む投稿の一覧が表示されます。この機能により、ユーザーがサービス上で語っている話題のトレンドや投稿の内容がわかるようになります。
現在、米国限定、モバイル版のみごく少数限定で試験導入が開始されています。
上部にFacebook上で話題の 「トレンド(キーワード)」が表示され、クリックをすると関連投稿が表示されます。
実装後の想定される展開
Twitterでは、トレンド機能に特定のワードの掲載を可能にする広告メニュー(「プロモトレンド」)が存在します。Facebookでも同様の広告メニューの追加も考えられます。
参照元:Facebook Takes on Twitter with Celebrities, New Products - Peter Kafka - Media - AllThingsD
『そのまま会議に出せる!Facebookネタ』連載12回目でしたが、いかがでしたでしょうか? 本コラムでは、今後もFacebookを中心とした最新かつ重要な情報を発信していきますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。
ソーシャルもやってます!