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Googleアナリティクスとは/衣袋教授のGoogleアナリティクス入門講座「(other)」と「(not set)」がレポートに表示される理由と対処法[第23回]
今回は、Googleアナリティクスの各種レポートで表示されることのある「(other)」と「(not set)」の意味と、対処法を説明しよう。
「(other)」はなぜ表示されるのか?
「(other)」は、「ページ(URL)」や「キーワード」といった、主にディメンションの項目が多くなるレポートで出現する値である(ディメンションについては、「ディメンションと指標の違いを理解する[第9回]」を参照のこと)。
以下の図1は、[コンテンツ]>[サイト コンテンツ]>[すべてのページ]レポート(図1)のデータ一覧表示部分だ。実際の画面例ではないが、たとえば、「ページ」の値である「/」(トップページ)などが表示されている部分(図1赤枠部分)に「(other)」と表示されることがある。
- ページ上部のオレンジ色のメインメニューで[標準レポート]をクリックする。
- 画面の左側にあるメニューで、[コンテンツ]をクリックする。
- メニューが開くので、[サイト コンテンツ]をクリックし、開いたメニューから[すべてのページ]をクリックする。
たとえ「(other)」と表示されていたとしても、その行の各指標部分(図1青枠部分)にも、何らかの数値が表示されているはずだ。
では、「(other)」はどういうときに表示されるのか? 「other」は、日本語に直せば「その他」という意味になる。じつは、各ディメンションに格納できる値の種類には、1日のパターン数に上限があるようで、この上限値を超えた部分は、すべて「(other)」という1つのカテゴリにくくられて合計値が表示される、というわけなのだ。
ディメンションの値のバリエーションが膨大になる可能性が高いディメンションとして考えられるのは、上に例として挙げた「ページ(URL)」や「キーワード」などがある。
「(other)」が表示されないようにするには?
では、「(other)」が表示されないようにする方法はあるだろうか? オーガニック検索の「キーワード」の種類など操作不可能なものもあるが、「ページ」のバリエーションについて言えば、次のような対策をする可能性を考えるとよい。
ディレクトリ別などにプロファイルを作成し、データ量自体を減らすことができないかを考える。
コンテンツの判別には意味のないパラメータ(セッションIDなど)があれば、そのパラメータを除外するプロファイルの設定を行う。この設定方法に関しては、この連載の第4回「URLクエリパラメータとは何か」を参照してほしい。
それでも意味のあるバリエーションの数自体が相当数あり、かつ無秩序に「(other)」にまとめられたくない場合は、(判別したい意味のある)パラメータの一部を削除したプロファイル、別のパラメータを削除したプロファイルなどを複数作成して、別々の軸からデータを見ることを考えてみよう。
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