グーグルが「高品質」だとみなすサイトを作るための23の質問
今日は、SEOの話題を。グーグルが「品質が高い」とみなすサイトとは、どんなサイトなのでしょうか。
グーグルは最近特に、品質の低いページの順位を下げ、高品質なページが上位にくるようにするようになっています。そこで、グーグルは、記事やページの品質が高いかどうかを判断するのに参考になる質問を、「品質の高いサイトを作るためのさらなるガイダンス」として公式ブログで公開しました。その内容は、次のとおりです。
高品質なサイトかどうかを判断するための23の質問
信頼性、オーソリティ
その記事に示されている情報を、自分ならば信頼するか?
そのサイトに自分ならばクレジットカード情報を不安にならずに入力できるか。
そのサイトは、扱っているテーマに関してオーソリティだと広く認められているか?
健康に関する検索で、自分ならばそのサイトに書かれている情報を信用するか?
サイト名を聞くだけで、それが信頼できる情報源だとわかるか?
内容がちゃんとしているか
その記事は、独自のコンテンツ、独自の情報、独自のレポート、独自の調査、独自の分析などを提供しているか?
その記事には、自明なことだけでなく、洞察に富んだ分析や興味深い情報が含まれているか?
その記事は、専門家や熱心なファンのような、対象テーマをよく知っている人によって書かれているか、それとも、まったくもって浅はかな内容か?
その記事では、物事のさまざまな側面を示しているか?(一方的な見方になっていないか)
その記事は、そのテーマに関する完全な、または総合的な記述をしているか?
その記事は、紙の雑誌や百科事典や書籍に掲載されていてふさわしいと思うか?
そのページは、検索結果に表示されている他のページと比べて、しっかりと価値を提供しているか?
低品質ではないか
そのコンテンツに対して、どの程度の品質管理が成されているか?
その記事には、綴り間違い、文体の間違い、事実の誤りがないか?
その記事は、ちゃんと編集されているか? それとも、雑に見えたり拙速だったりするか?
その記事は、短かったり内容が薄かったりなどで、役に立つ詳細が不足しているようなことはないか?
そのページでは、細部にも注意が払われているか? それとも、細かい点はあまり気にせずに作られているか?
そのサイトには、同じテーマや似たようなテーマのちょっとしたキーワードのバリエーションに関して、複製や重複や冗長な記事がないか?
そのコンテンツは、大勢のコンテンツ制作者に発注されたり大量生産されていたり、または、多数のサイトにばらまかれていたりして、その結果、各ページや各サイトが適切に注意を払われなかったり放置されていたりしないか?
そのサイトでは、読者の興味を正しくとらえて(記事の)テーマを決めているのか? それとも、検索エンジンで上位に表示されるだろうものを推測してコンテンツを生成しているのか?
ユーザーエクスペリエンスその他
自分ならば、そのページをブックマークしたり、友だちに教えたり、薦めたりしたいと思うか?
その記事には、広告が大量に掲載されているせいで、本来のコンテンツから気がそらされたり邪魔になったりしていないか?
ユーザーは、そのサイトのページを見たときに不満を言わないか?
オリジナルは23個の項目がずらっと並べられていましたが、内容的に関連するものを安田がグループ化しています。そのため、上記内容は基本的に元のコンテンツをそのまま日本語化していますが、グループ分け、太字で示したグループのラベル、さらに、かっこ内の表記は、安田が付け加えたものとなっています。
「SEOのテクニック」よりも本筋を見据えるべし
グーグルによると、これはアルゴリズムを調整するときに、サイトの品質を評価するために考慮するような内容でもあるとのことです。言い換えれば、「グーグルはユーザーがこういったことを考えているとみなしている」のであり、グーグルは、こうしたことを念頭に、検索アルゴリズムを日々調整しているのです。
挙げられている項目を見ると、「そうだよね」というものもあれば、「これはこういった類のフィルタのことを意味してるのか」というものもあり、なかなか興味深いですね。
検索エンジンが順位を決定する際に考慮する要因は200以上あると言われ、SEOの世界では昔から「どんな要因をどう調整すれば順位が上がるか」といった話題が繰り返されています。しかし、検索エンジンは日々進化しており、アルゴリズムを日々変え続けています。そのため、今日の「検索エンジン最適化」は、細かい要因を意識してサイトを調整するのではなく、検索エンジンが向いている方向性を理解し、その方向に向かってサイトを最適化していくのが原則です。
元記事では、こうした「検索エンジンの個別のアルゴリズムや特定の要因ではなく、本来考慮すべき大きな道筋」の重要性を何度も強調しています。
そういった意味では、グーグルが向かっている方向を公式に示したこの質問リストは、SEOを行う人にとって非常に有益な情報になるでしょう。
前出のリストの「内容がちゃんとしているか」のグループや、「低品質ではないか」の前半などは、書籍や雑誌の編集部がコンテンツを作る際に注意する点と同じで、「なるほど、たしかに普段こういう風に考えているな」と改めて納得しました。「コンテンツは王様だ」という、SEO業界に昔からある言葉を改めて痛感するグーグルの公式発表ですね。
ちなみに、元記事では「サイトの一部分に低品質なコンテンツがあると、サイト全体の順位に影響する場合がある」ことにも言及しています。そういった状況になったしまった場合は、低品質なページを削除したり、まとめたり改善したりすることで高品質なコンテンツにしたり、そうしたページを別ドメイン名に移したりするといった対策をするのが良いということです。
- 元記事:「More guidance on building high-quality sites」(Webmaster Central Blog)
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