衣袋宏美のデータハックス

人気ページランキングに同じページが複数表示されているのは、なぜ? [アクセス解析Q&A]

URLでなくページタイトルが表示されているページがあり、しかも同じものがいくつもあります
衣袋宏美のデータハックス

質問:アクセス解析ツールの人気ページランキングのメニューに、「カテゴリトップ」などという文字が表示されていることがあります。しかも同じものがいくつもあるのですが、これはなぜなのでしょうか?

答えコンテンツの内容がひと目で分かるように、アクセス解析ツールがWebページのページタイトルを読み込んで表示しているのです。表示されている文字が同じなのは、ページタイトルが同じだからです。

解説アクセス解析のツールの中には、自動的にページタイトルを読み込んでタイトルテキストを取得し、表示してくれるものがあります。ページタイトルとはブラウザの左上に表示される各ページのタイトルのことで、HTMLのソースで<title>と</title>の間に挟まれた部分に記述された文字列のことです。

人気ページランキングなどでページの内容をどのように表示するかは、アクセス解析ツールによって対処方法はさまざまです。たとえば、Google AnalyticsではURLのパス名(ディレクトリ+ファイル名)を表示しています。

図1 Google Analyticsのレポート表示例

個々のページ内容をひと目で把握しやすいのは、各ページの<title>タグから情報を入手して、URLの代わりにこのページタイトルを表示する方法です。しかしこの場合、同じタイトルが<title>タグ内に記述されているページがあれば、まったく同じ表示に見えてしまいます。特にページ数が多いサイトのときなどでは、すべてのページの<title>タグをそれぞれ別のものにしていないことが多いので、非常に見づらいレポートになってしまう可能性があります。

この弊害を取り除くように対処できるアクセス解析ツールもあります。たとえば、ページのURLと、レポートに表示したい文字列のマッチングリストを用意しておいて、その情報をツールにインポートするような仕組みです。この方法であれば、正確性は高くなりますが、そもそもこのマッチングリストを作成するために膨大な手間がかかります。

さらに、URLが長い場合に、ページのID番号で表示するようなツールもあります。しかし、番号だけでは、毎日レポートを見ていない限り、直感的にどの番号がページかピンと来ることはないでしょう。もちろん各IDがどのURLなのかは別のメニューで確認できますが、いちいち確認するのもかなり面倒です。

いずれにしても、ツールごとに、URLをそのまま表示したり、ページタイトルや直感的にわかる文字列に置き換えたり、表示をコンパクトにするためにIDで表示したりなど、レポート上でさまざまな工夫を凝らしていますが、1つだけの表記だと判別しにくかったり、並列表記するとスペースを多く取りすぎてしまったりで、一長一短といったところです。アクセス解析ツールを選ぶ際には、比較的見落とされがちなポイントではありますが、実際に使用する上ではかなり使いやすさを左右します。ツール選定ではこうしたユーザビリティも選考基準として挙げておくと良いでしょう。

※Web担編注 Google Analyticsでは「タイトル別のコンテンツ」以外のレポートではURLが表示されるが、この記事にあるブックマークレットを使うと、URLとページタイトルを併せて表示できて便利だ。
この記事が役に立ったらシェア!
メルマガの登録はこちら Web担当者に役立つ情報をサクッとゲット!

人気記事トップ10(過去7日間)

今日の用語

RFP
RFP(Request for Proposal)は「提案依頼書」のこと。SIe ...→用語集へ

インフォメーション

RSSフィード


Web担を応援して支えてくださっている企業さま [各サービス/製品の紹介はこちらから]