ブログは「まず書く」「コメントも書く」そして「続ける」/「Modern Syntax」永沢和義さんのブログ論(最終回)
いしたに 久しぶりの更新となったブロガーウォッチングですが、なんと今回で最終回です。最終回は連載スタート前からこの人にお願いしようと思っていたブロガーさんに登場していただきます。モダンシンタックスというブログを書いている永沢さん、通称モダシンさんです、よろしくお願いします。
永沢 よろしくです。なぜ私が最終回なのかがわかりませんが(笑)
ブログ名 | Modern Syntax(モダンシンタックス) |
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URL | http://www.aivy.co.jp/BLOG_TEST/nagasawa/ |
一言で言うとどんなブログ? | 「Blogって何だろう?」ということを調べるために始められたブログ。1日に1ブログをランダムに抽選して「今日のラッキーさん」というエントリーで毎日紹介している。 |
運営者略歴 | 永沢和義(ながさわ・かずよし)1963年宮城県生まれ。商社、外資系メーカー(NeXT)、VCを経て、有限会社アイビィ・コミュニケーションズを設立。Blogを結ぶサービス「BlogPeople」を立ち上げ、2006年にはWeb広告研究会主催の「第4回Webクリエーション・アウォード」で「Web人賞」を受賞。著書に『ブログのもと―継続は成功への第一歩』(毎日コミュニケーションズ)がある。 |
開始年 | 2003年2月 |
1日のアクセス数 | 平日およそ3000PV |
RSS登録数 | 476フィード(livedoor reader、2010年7月28日時点) |
いしたに モダシンさんが最終回なのには少し理由がありまして。本連載の元ネタの1つが、2004年にココログの連載「ブログ虎の穴」で行われた永沢さんのインタビューなんです。
永沢 懐かしいなあ。こういう企画モノなのに残っているのがすごいですね。「「ブログ虎の穴」に出てください」と言われた時にも「なんで僕?」って聞きました。「メタブログ的におもしろいから」と言われたのですが、メタブログの意味がわからなくって、「メタブログって何?」って聞いたら「ブログについて書くブログ」って言われて、余計わからなくなったので出ることにしたという経緯があります。
いしたに わはは。でも、そういうブログって大事ですよ。そういうブログがブロゴスフィア全体の空気を作ることになりますからね。その「ブログ虎の穴」のインタビューが行われた2004年からすでに6年ほど経ちましたが、その間にブログをとりまく環境もだいぶ変わってきたということで、今回はその辺を含めて、モダシンさんが今でも毎日ブログを書いている理由などをお聞きできればと思っております。モダシンさんはぜんぜん変わらないですよね。
永沢 変わらないですね。ただ最近は休みの日にはあまりブログは書きたくないなあ、と思ってきています。
いしたに 休日はオフラインということですか?
永沢 休みの日はほとんどコンピュータに触れませんね。家では調べものとか、一般的な使い方しかしません。なので調べ終わったらおしまい。
いしたに じゃあ、ブログは仕事場で書いているんですね。
永沢 はい。主に職場で、仕事中に書きます。というか、仕事中に書いてもいいようにブログ関連の仕事を始めたわけですから。
いしたに そうか、モダシンさんの場合はかなり初期からブログと仕事が結びついているんですよね。
永沢 あの頃はかなりブログ中毒でやばかったです。
いしたに 書くのと反応をもらうのと、どちらが楽しいですか?
永沢 断然書くのが楽しいです。反応はどうでもいい。ファンがいればアンチも存在するので、できればどっちもいないほうが楽ですね。
いしたに (笑)。書いたものって、自分の意思とは無関係に流通しますよね。前にモダシンさんに聞いた話で笑ったのが、あるブログ読者から「MTか何かのトラブルの解決方法を見つけました!」という報告をもらったら、実はそれがモダシンさん自身のブログ記事だったという。「それ書いたの俺だよ!」って(笑)。
永沢 そういうのはしょっちゅうあります。わからないことを検索して、自分の記事がトップに来ることほど悲しいことはありません。ブログで何かについて書いたらコメントで「それ3回目」と指摘されたことあります(笑)。
いしたに それも含めてのブログですよ。
永沢 ですね。しょせん1人の人間が出せるものなんて限られていますからね。
いしたに モダシンさんといえば毎週のPodcastingなわけですが、すでに232回を数え、リスナーもまもなく3万人。本当によく続いていますね。
永沢 休んじゃうと続かなくなるので続けているだけですね。Podcastingはいろいろ楽しいです。「番組作らないといけない」と思うと普段話しかけないであろう人とお話ししなくてはいけなくなるわけですが、それが結果的に知人を増やしていくことになります。私は基本的に人見知りなので、これが自分にとって楽しみなんです。
いしたに だれが人見知りなんですか(笑)。
永沢 あの録音は本番一発録りなんですが、まるで音楽のセッションみたいな高揚感を与えてくれます。どちらかというとジャズのセッションに近いかな。コードというかテーマだけ決めて、あとは成り行きまかせ。その時にどれだけ自分のイマジネーションを広げられるか、というのが楽しいわけです。相手がいいとすごいトークができる。
いしたに すごいなあと思うのが、毎回の収録時間10分で、場の空気だけじゃなくて、相手の人柄とか、そういうものも伝わってきますよね。
永沢 相手の人柄というか、素のその人が出るといいですよねえ。一応その時代というか録音する時期に合っている人を選ぶようにしています。メディアでのインタビューは形式張ったものだけど、自分はそれとは違う側面で何かを残せればいいなあ、と思っています。
いしたに すばらしい。
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