「見えないページ」をGoogle Analyticsのピボット機能で見つける方法
SEOで見過ごされがちな作業の1つに、「見えないページを見てもらえるようにする」作業がある。ここで言う「見えない」とは、オーガニック検索の結果からクリックをされたことがまったくないページを意味する。
そんなページを見つかったなら、とるべき選択肢は次の3つだ
- そのページを残し、オーガニック検索の順位を上げるようにする。
- そのページを残したままで、サイト内にある注目度の高い他のページのために、そのリンクジュースもっと役立てる。
- そのページを削除して、サイト内にある注目度や価値が高い他のページに301リダイレクトする。
それじゃ、どうやったらそんなページを見つけられるのだろう?
種明かしをしよう。Google Analyticsに新しく加わったピボット機能を使うんだ。
使い方は次の通りだ。
Google Analyticsで「コンテンツ」をクリックする。
「上位のコンテンツ」をクリックする。すると、サイト内で表示回数が多いページのリストが表示される。だが、これだけではさほど役に立たない。
ここからがポイントだ。「コンテンツのパフォーマンス」タブで右端にある「ピボット」ボタンをクリックする。
次に、「ピボット」を「メディア」に変更する。「表示」の部分は「ページビュー」のままにしておこう。
すると、縦方向にページ、横方向にメディアが並んだ表が表示される。表見出しの「organic」の下にある「ページビュー」をクリックして、オーガニック検索(検索結果ページからのアクセス)の順で並べ替える。
この状態では降順(値の大きいものが上)で並べられているので、もう一度「organic」の下にある「ページビュー」をクリックして、昇順(値の小さいものが上)で並べ替える。これで、オーガニック検索で一度もクリックされたことがないページのリストができ上がる。
表見出しの「organic」の下が「ページビュー↑」となればOKだ。表示数を多くするように、表の下の「行を表示」で表示行数を増やしておこう。
どうだい! これで、オーガニック検索からのトラフィックがまったくないページが一目瞭然だ。
ただし、気をつけなきゃいけないこともいくつかある。
このレポートは、ページビューが0のページは表示しない。Google Analyticsはページビューがまったくないページを追跡してくれないので、そんなページがレポートに含まれることもない。
オーガニック検索以外から多くのトラフィックを集めているページには、このデータが役にたつ。全体のページビューが1で、オーガニック検索からのページビューが0というようなページは、SEO的に問題ありということになるかもしれない。あるいは、そのページが単につまらないだけかもしれない。そこは各自で判断してほしい。
この作業が済んでも、戦いはまだ半分しか終わっていない。見えないページには最適化を施す必要があり、それですべてが丸く収まるなんて思っちゃいけない。そうしたページは、そもそもそこにあるべきじゃないという可能性もあるし、そこへのリンクの張り方に問題があるのかもしれない。その他の可能性も考えられる。このレポートを出発点として活用してほしい。これは終着点ではない。
では、分析を楽しんでくれ!
コメント
正確には「見えないページ」ではなく「見ていないページ」では
紹介されている手法でページビュー=0と表示されるページは、検索エンジン経由のユーザーが「見ていないページ」とは言えますが、必ずしも検索結果ページで「見えないページ」とはなりません。
例えば検索エンジン経由のサイト訪問者が、
ページA(=入り口ページ)→ ページB → ページC →(サイトを離脱)
と遷移した場合、ページB、ページCのページビューも"1"と表示され、ページAだけではなくページBとページCも検索エンジンから「見えたページ」となってしまいます。
SEOmozの原文でも気づていた間違いで、以前から気になっていたのですが、勇気を出して投稿しました。
Google Analyticsの参照元の問題
池田さん、コメントありがとうございます。
ご指摘ごもっとも。Google Analyticsの参照元情報は、そのページへの直接のリファラーが入っているわけではないんですよね。
ですので、この手法で見つけられる「見えないページ」は、あくまでも全体の一部分ということになりますね。
ページ単位のカスタム変数を使って、ページへのアクセスの直接リファラを記録していくと、解析できるようになりますね。
ただし、1日5万ユニークレコードの制限があるので、
・リファラーが外部のサイトの場合はそのURL
・リファラーが内部ページの場合は「internal」
・リファラーがない場合は空
のようにしてうまく内部リファラを省略していったほうがいいかもしれませんが。