リンク構築第5期:現在の姿は……
リンクビルディングは、今また変化しつつある。僕がはっきり感じているのは、検索エンジン(今ではBingとグーグルだけを指す。それ以外はほぼ存在しないも同然だから)が猛スピードで進化するウェブに付いていくために進化し続けていて、新しいデータの形式が、新しいリンク解析手法と共に、検索結果の中で存在感を強めているということだ。現在のリンク構築方法論に関する、僕の推測と所見は以下のとおりだ。
- Twitterは確かにウェブのリンクグラフ、あるいは少なくともブログ界のリンクグラフを浸食しつつある。グーグルはTwitterの投稿数を何らかの形で利用しているようだ(ただし、QDF(Query Deserves Freshness:話題の新鮮さ優先の検索)アルゴリズムだけでだろうけど)。
- リンク獲得の成長速度や新しく獲得したリンクの新鮮さが以前より大きな影響を持ち始めている。「古い、成熟したリンク」という考えに基づくパラダイムは少々衰えつつあるのかもしれない。
- ブランドへの言及やブランド名とキーワードの関連性は、検索順位に影響する度合いが強まっている。
- 信頼度の低いリンクパターンは、以前よりも排除やペナルティの対象になりやすい。
- QDD(Query Deserves Diversity:話題の多様性優先の検索) は相変わらず健在だ。そして、垂直検索の結果が検索エンジン史上これまでにないほど重要となった。
- グーグルとマイクロソフトは以前よりもトラフィックやネットサーフィンの特性について知識を深めている。そのデータは、少なくとも品質管理の面で、アルゴリズムの不備を補うために使われている可能性が高い。
- 広告無視は今までで最もひどい状態だ(ウェブにおける広告クリックの85%はネットユーザー全体の16%によるものだ)。そのせいで、検索エンジンは売上を確保し続けるために、広告をもっと関連性が高く目立つものにしなければならない。
- ペイドインクルージョン(有料登録)は姿を消しつつあり、(逆のモデルとして)検索エンジン側が料金を払って大手メディアサイトと独占的インデックス登録の契約を結ぶなんていう可能性が取りざたされている(そうはならないかもしれないけど)。
- リンクなしの「サイト参照」が、ソーシャルメディアのメッセージやメール、Twitterの投稿、インスタントメッセージなどを通して、大量にウェブの中を流れている。まず間違いなく、どこかの検索エンジンの誰かが、こういうデータを発掘して、どうすればそこから何らかの価値を生み出したり関連性を引き出したりできるかを調べているはずだ。
僕らはマーケターとして進歩し続けなければならない。さもないと、よりうまく適応したライバルに置いて行かれてしまう。今すぐに全体から細かい部分まで把握するのは難しいが、リアルタイムのサイト参照、ソーシャルメディアにおけるサイト参照、従来型のサイト参照などがすべて、検索順位決定の要素となる時代がすぐそこまで来ている。将来はリンクよりもブランド構築やブランド関与が重要になるだろう。僕の目標は、業界一リンク獲得数の多いサイトを作ることではなく、SEOmozを業界の代名詞にすることなんだ。
だからこそ今、僕らはうまい手を見つけ出す必要がある……。
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