アルゴリズムによって発動するページレベルのペナルティがグーグルで増えている
今回はグーグルのペナルティについて書くことにする。
ペナルティについては、SEO業界の中でもいろいろと議論があり、混乱もある。Q&Aでは次のような質問をよく目にする。
- 私はペナルティを受けているのだろうか?
- 私はなぜペナルティを受けたのか?
- ペナルティを解除してもらうにはどうすればいい?
残念ながら、ペナルティを正確に把握するのは難しいことだ。ペナルティを受けるのは(たいてい)グーグルから見て何か不適切なことをしたせいだが、グーグルがサイトに対して処分を下す際に、その内容を積極的に教えてくれることなどあまりないからだ。グーグルの好きなようにやらせていたら、きっとガイドラインにも「何かよくないことが起こる」くらいの説明しか載っていなかったはずだ。
しかし、ペナルティは通常、はっきりと2種類のカテゴリに区別できる。ペナルティを受けたかどうかを判断するためのフローチャートをランドが作ってくれた。このチャートはほぼすべてのペナルティに当てはまるし、過去に実際に試した例でも非常に有効なことがわかっている(ランド、ありがとう!)。
ところが最近は、アルゴリズムによって発動され、特定のキーフレーズを対象としてページレベルで科されるという特徴を持つペナルティの確認例が次第に増えている。その特徴を1つずつ見ていこう。
ページごとに科される
これまでのペナルティはサイト全体に科されるのが一般的だった。つまり、ペナルティとはサイトの全ページに影響が出るものだったのだが、最近ではページ単位でペナルティが適用された例を見ることが増えている。
ページレベルのペナルティでよくあるのは、トップページに科されるケースだ。その理由については、有料リンクがトップページにリンクすることが多いからなのか、それとも、単にサイトのトップページで違反要素を検出しやすいからなのか、僕にも確信は持てない。はっきりしないとはいえ、トップページにページレベルのペナルティが科されているのを実によく見かける。
ページレベルのペナルティは問題のあるページにだけに影響し、サイト全体には影響しない(とはいえ、信用度ランクを多少は下げるんじゃないかって気がするけど)。
特定のキーフレーズを対象とする
僕にとって、このペナルティで最も興味深いのは、特定のキーフレーズだけに適用されていることがわかっている点だ。一目瞭然で検出しやすい複数の有料リンクからあるページに張られたリンクがすべて、特定のキーフレーズに最適化したアンカーテキストを使っているという場合に起こりやすい。おかげで、このペナルティを特定するのは非常に難しい。狙っているキーフレーズでそのページに対するトラフィックを獲得することはできなくても、ロングテールのフレーズでは相変わらず獲得できるからだ!
アルゴリズムによって発動
これはペナルティの具体的な必要条件だというよりも論理的な帰結だと言うべきだろうが、僕の見るところ、このペナルティはアルゴリズムによって発動しているようだ(検索エンジンのスタッフが確認して手動で設定しているわけではないという意味)。
リンクを販売しているサイトがクロールされてペナルティを受け、その後もう一度クロールされたときにペナルティが解除されたいう事例をたまたま目にしたことがあるんだ。グーグルは有料リンクを見つけることもあれば見つけないこともある。
アルゴリズムによってペナルティを科そうというのなら、誤発動した際に大きな混乱が起こることは絶対に避けるべきだから、こういったやり方は理にかなってもいる(そして実際、誤発動は時折起こっている)。ペナルティを特定のページや特定のキーフレーズだけに限定しておくことによって、必要ならばBBCのサイト全体ではなく、あるページだけにアルゴリズム的なペナルティを科すことができる。同様に、対処法もたいていシンプルだ。問題のあるリンクを削除し、グーグルが再びクロールしてくれるのを待てばいい。
さっきのフローチャートは、こうした新しいペナルティ(僕は少しも新しいとは思わないけど、最近になってよく見かけるようになった)に対しては役に立たない。アルゴリズム的なペナルティは察知するのがずっと難しいものだからだ。なにしろ、獲得したリンクの数が足りないか、あるいは質の低いリンクが多いせいで順位が上がらないだけなのに、自分のサイトはこのフレーズでもっと高い順位が獲得できていい「はず」だ、なんていう人が多いからね。
では、どうやってページレベルのペナルティを確認すればいいのだろう? そのやり方はまだ考案中で、完璧なフローチャートなんかはできていないけれど、アルゴリズムによって発動され、特定のキーフレーズを対象としたページレベルのペナルティを見分けられそうな手がかりがいくつかある。
アルゴリズムによって発動され、
特定のキーフレーズを対象としたページ単位の
ペナルティを見分ける手がかり
リンクネットワークから、グーグルのアルゴリズムによって見つかりやすい有料リンクがサイトに対して張られている
その有料リンクがすべて同じアンカーテキストを使用しており、同じページへリンクしている
そのリンク先のページがターゲットとしているキーフレーズでいい順位を取れない。順位が30位下げられるペナルティ(マイナス30ペナルティ)に気をつけよう。どんな対策を施しても4ページ目のいちばん上にしか表示されないようなら、マイナス30ペナルティを受けているのかもしれない。この種のペナルティには違う形もあって、マイナス5、マイナス10、マイナス999などのペナルティが確認されている。
ターゲットのキーフレーズと関連性が高く、それほど異なる検索結果になりそうもないキーフレーズでは問題のページの順位が高い。たとえば、「dog grooming(犬 グルーミング)」では高い順位が取れないのに、「dog grooming www」や「dog grooming .com」などで順位が高い場合、それはキーフレーズレベルのペナルティを受けているしるしかもしれない。ただし、「dog grooming services」のようなキーフレーズも見てみよう。関連性の高いキーワードの方は、リンクのアンカーテキストに使われることが多いせいで高い順位が取れているだけかもしれない。こうした例もあるので、何種類かのキーフレーズでテストしてはっきりさせよう。
念のため断っておくけど、僕は自分の見聞をもとに推測しているだけだ。僕の意見が正しいという保証はないし、これらのペナルティを正確に分析するのは非常に難しい。こうしたタイプのペナルティに関して何らかの経験がある人は、コメント欄で知恵を披露してほしい!
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