この話題では、すでにすばらしい記事を掲載していたり、どこかのフォーラムでスレッドが立っていたりするのは確実なんだけど、僕の優秀な部下たちをもってしても、見つけ出せそうもない。Malicoat氏のブックマークなら入っていることは間違いないと思うんだけど、ブログの投稿をもって公のブックマークにするのが僕の個人的なやり方なので、以下に記しておこう。
成功するためにURLはどうあるべきか、11のガイドライン
URLでコンテンツを表そう
明確なURLは優れたURLだ。ユーザーが該当ページを訪れる前に、アドレスバー(ペーストしたリンク)を見て、コンテンツの見当を正確につけられるなら大成功だ。人はこういうURLをあちこちに貼り付け、共有し、電子メールで送信し、書き留める。そしてもちろん、検索エンジンも認知する。URLは短く
簡潔さは美徳だ。短いURLはコピー&ペーストしやすく、電話越しに声で伝えたり、名刺に書き込んだりなど、本来的ではない数多の場面でも簡単に使用できる。これは、使い勝手が良く、ブランド性を高めるということだ。静的URLこそ絶対の真理
僕は確信をもって言えるけれど、検索エンジンのなかには、間違いなく動的URLより静的URLを特別扱いするものがある。それに、人間だって「?」や「&」とか「=」なんかがのさばっているURLを好むはずがない。数字よりも意味のある言葉が良い
URLを「114/cat223/」みたいなものにするつもりなら、代わりに「/brand/adidas/」という具合にしよう。ここで使う文字が、キーワードではなく、また新しいユーザーにさほど情報を伝える言葉ではないとしても、なるべくなら語句を使うほうが遥かにましだ。ほかのことはともかく、こうしたURLにすれば、開発作業やテストの際に問題点の特定がきわめて楽になるから、一緒に働いているほかのメンバーが感謝するだろうね。キーワードを入れても損はない
検索トラフィックを獲得するため、自分のウェブサイトに競争率の高いキーワードとなる語句をたくさん入れてターゲット化を行うのなら、利用できるものはなんでも利用したいはずだ。この戦略において、キーワードが1つの要素なのは確かなので、マーケティング戦略にかなうキーワードリストを作り、適切なページに振り分けてから、仕事に取りかかろう。CMS(コンテンツ管理システム)で動的に生成するページには、URLにキーワードを入れる選択肢を用意しよう。サブドメインは効果なし
まず、複数のサブドメイン(「siteexplorer.search.yahoo.com」みたいなもの)を使うのはやめよう。不必要に複雑で長ったらしいだけだ。次に、リンクと信頼性の値を受け渡す点に関して、サブドメインと主ドメインが別扱いになる可能性があることを考慮しよう。たいていの場合、使用するサブドメインが少数で、きちんと内部リンクも施しているため問題とはならないだろうが、それでも僕は危険を冒したくない。僕にとって(検索結果が自分のサブドメインだらけになることで)評判管理から得られる恩恵など、リンクや信頼性の獲得機会を失う危険性に比べたら、きわめて小さなものだ。さらに、検索結果が特定サイトのサブドメインで埋まっている状況を、検索エンジンがユーザーにとって有益じゃないものだと判断したら、いつ閉め出されてもおかしくないと僕は思う。幸いなことに、もしサブドメインを使っているとしても、恒久的な移動を示すステータスコード301で、主ドメインにリダイレクトするのはいつでもできる。階層化は控えめに
URLには、不必要な階層(具体的には単語や文字など)を入れるべきじゃない。紳士用ズボンに、不要な折り返しを付けない方が良いのと同じだ。余分な布地が無駄な上に、友達になれるかもしれない人物に印象付ける可能性も低くなってしまうだろう。単語を区切るにはハイフンが最適
一連の表現として、複数の単語を使ったURLを作る場合、単語を区切るのに最適なのはハイフン「-」だ(「/brands/dolce-and-gabbana/」のように)。次に良いのは下線「_」、そしてプラス記号「+」、それら以外はやめておこう。やり方をしょっちゅう変えてはいけない
自分のサイト全体で、単一のフォーマットを使用しているなら、一部分だけ違うものにしようなどと考えてはいけない。自分のURLガイドラインを確立したら、それを忠実に守ろう。そうすれば、ユーザー(そしていつの日かそのサイト開発に加わる人)は、どういう構成でフォルダやページにコンテンツを振り分けているのか、明確に把握できる。この約束事は、プラットフォームやブランドなどを共有するサイトにも、広く適用できるものだ。すでに存在する手法に従うことがみんなの作業を容易にしている状況で、わざわざ別の手法を改めて作り出すのは愚かなことだ。大文字と小文字を区別するのはやめよう
URLでは大文字も小文字も使えるが、みんなのURLには何が何でも大文字を使わないでほしい。現在使っているのなら、混乱を避けるためにも、すべて小文字で記述したURLにリダイレクトさせよう。URLを手打ちで入力するトラフィックが大量に存在するなら、大文字小文字を間違えたURLを、301リダイレクトで正しい目的地に送ることも考えた方が良いかもしれない。無関係なデータをURLに継ぎ足さない
文字を削除しても、同じコンテンツを表示するURLを持つ意味はない。ウェブユーザーは確実に気付くだろうし、せっかくリンクを張ってもらってもいろいろな形になってしまい、リンク元のコンテンツ作成者やその読者、そして(重複コンテンツ問題によって)検索エンジンに混乱が生じ、その結果不満が高まる。
URLの作り方実例コーナー
悪い例
まずは、上に示したガイドラインを、悲しいほどに外れた実例を見ていこう。
http://www.target.com/gp/detail.html/602-9912342-3046240?
_encoding=UTF8&frombrowse=1&asin=B000FN0KWAこれはTarget(Amazonがインフラを担当)というサイトの例だ。URLでコンテンツを示しているわけでもなく、キーワードも織り込まず、やたらと長い。しかも、URLにはぞっとするほど無駄なデータが付随し、これを削除してもコンテンツが変わらないという実に酷いものだ。
http://etsy.com/view_item.php?listing_id=477443&pic_id=2
Etsyは僕のお気に入りサイトの1つだが、URLに説明的な情報を持たせず、動的パラメータを複数使用しているうえに、下線「_」で単語を区切っている。
http://maps.google.com/maps?f=q&hl=en&q=98115&ie=UTF8&z=12
&om=1&iwloc=AGoogleは恥を知るべきだな。Googleが示しているURLガイドラインは、実際的で正しい方向に向いている。それなのにGoogle Mapsは、非効率的で肥大化したURLのせいで使えないも同然だ(Googleはどれだけ多くの人々が、こういったURLを電子メールにコピーしたがっているか認識すべきだ)。
悪くない例
次の例は、かなり良くできてはいるが、もう1歩足りないものだ。
http://men.style.com/news/gadgets/092006
惜しい。ここで使っているサブドメインは、ブランド化目的に適うという見方もできる。非常にたくさんのデータを盛り込んだことは残念だし、ぎりぎりのところでキーワードや説明情報を省略している。
http://www.nasa.gov/home/index.html?skipIntro=1
米航空宇宙局(NASA)はURLに動的パラメータを無意味に付加し、理論的根拠もなく/home/index.htmlをつけている。
http://www.newyorkmetro.com/fashion/fashionshows/2007/spring/
main/newyork/womenrunway/marcjacobs/説明的にしようとしている点は良い。しかし、単語を区切らず、階層を7段階も設けているのはやり過ぎだ。
良い例
最後の例は、ほとんど問題のないURLだ。
http://www.discoverohio.com/visitors/map.asp
すばらしい。短くて、説明的で、静的かつ明確。
http://web.mit.edu/is/usability/usability-guidelines.html
サブドメインがあるが、それ以外は完璧に近い。
http://www.whitehouse.gov/history/presidents/jk35.html
ホワイトハウスは、ページタイトルを「john-kennedy」としなかったが、賢明にもJFKの歴代数(JFKは第35代米国大統領)を使ったので、大目に見ることにする。
URLをどのようにすべきか考えるのは、検索エンジン最適化(SEO)の最も単純な部分のように見えるが、およそどんなクライアントとも、この問題に立ち戻るはめになる。たとえ数人でも、今回示したガイドラインによって、問題が起きる前に最高の事例を活用する助けになればと願っているよ。
最後に1つだけ。僕が実際にやっていることではなく、僕が言ったことを実践してほしい。なにしろSEOmoz自体が、航路修正をとても必要としている船なんだから。僕らが新しくて親しみやすいURLに変更したら、検索トラフィックが20%以上跳ねあがる方に10ドル賭けてもいい。
コメント
クールなURIは変わらない
SEOとは独立した話題だけど、URIの設計といえば以下も有名ですね。
クールなURIは変わらない
http://www.kanzaki.com/docs/Style/URI.html
原文: http://www.w3.org/Provider/Style/URI