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ソーシャルメディア最適化の16のルール

ソーシャルメディア最適化の16のルール

01リンクのしやすさを向上させよう

SMOの最優先事項として挙げられている基本は、将来にわたって変わらずそのページを指し示す固定のURLでコンテンツを公開することだ。サイト内のページがリンクしにくいものだったら、そもそもSMOも何もない。ブログを公開できれば一番だが、そうでなくとも、固定のURLでページを公開することや、ホワイトペーパーをまとめること、それも難しければ、あちこちにあるコンテンツを使いやすいフォーマットに変換して集めておくだけでもいい。いずれにしても、リンクされやすいようにサイトのシステムやコンテンツを作り上げていくことはSMOの基本となる。

02タグ付けやブックマークをしやすくしよう

「はてなブックマークに登録」や「del.icio.usに追加」のようなリンクを設置しておくこともタグ付けしやすくする一例だが、それだけではなく、関連するタグのリストを作って提案(自動的にそのタグでサイトを追加できるように)したり、ポピュラーなソーシャルブックマークサイトで自分で最初にあらかじめタグ付けしたりしておくのもいいだろう。

03リンクする人も得をするようにしよう

被リンクがどれだけあるか、ということは、ウェブサイトやブログの成功の指標としてよく使われ、ウェブ検索結果をはじめさまざまなランキングを向上させる。自分のサイトへの被リンクをより多く得るために、あなたのサイトにリンクするサイトもまた得をするようにするのもいい。たとえば、最近のリンク元のリストをサイトに表示する、といったことによって、あなたのサイトにリンクする人々は得をし、喜んであなたのサイトにリンクするようになる。

04コンテンツに旅をさせよう

たとえばPDFや動画ファイルや音声ファイルのような、サイトの外でも利用できるコンテンツを持っている場合、関連するサイトにそれらを登録しよう。動画ならYouTubeにアップロード、音声ならポッドキャスト配信、といったように。すると、それらのコンテンツがより遠くまで伝達されることを促進することになり、その結果、あなたのサイトの知名度とトラフィック、および被リンクは高まるだろう。

05マッシュアップを奨励しよう

みんなで創造していく世界では、コンテンツをよりオープンにし、他者にも利用させるおく方が得策だ。YouTubeは、誰でもサイトにビデオを埋め込めるようにするためのコードを提供するというアイデアによって成長を促進させた。また、RSSを通じてコンテンツを提供することで、他者がマッシュアップを作ることが容易になり、トラフィックを増大させるたりコンテンツを増強したりすることを可能にする。

06他人の情報源になろう

ユーザーに役立ちそうなリソースを見つけたら、それがたとえ競合サイトだったとしても、まっ先にそこにリンクし、ユーザーの役に立とう。正しくリンクすれば、それはコミュニティ内での最初の情報発見者として認められ、人々はあなたのサイトにリンクして「役立つ」「おすすめ」などといったタグを付けるだろう。そしてあなたのサイトにもトラフィックが集まる。さらには、こうしたタグ付けの結果、あなたのサイトはウェブ検索結果においても優位に立つだろう。

07役に立つ貴重なユーザーに報いよう

あなたのサイトによい意味での影響を与えたり、擁護したりしてくれる常連ユーザーに報いよう。彼らの尽力を讃えたり、またはシステムによって自動的に評価したりできるようにすることで、彼らのモチベーションを維持しよう。彼らがよい働きをしたら、そのことへの感謝の気持ちを、即時に、内緒のメールやメッセージで伝えることは、彼らを長くモチベートする。こうしたことによって、コミュニティの最も重要なメンバーをあなたのサイトの近くにとどめておくことができるだろう。

08やりとりに参加しよう

会話や議論などのコミュニケーションに参加し、継続しよう。ソーシャルメディアが双方向のものであることを忘れてはいけない。コミュニティと会話し続けることによって、あなたはあなたの認知度を高め続け、話題の広がる期間を延長し続けることになる。そうし続けることによって、しばしば雪だるま式の効果を生む。あなたのメッセージをより広く、速く広めることにとって、会話や議論などのコミュニケーションに参加し続けることはとても重要だ。

09ターゲットユーザーを知ろう

誰もが同じ商品やコンテンツを欲しがるわけではない。あなたと好みが合うユーザーと、そうでないユーザーが存在するのだ。だからこそ、ターゲットユーザーを知っておくべきだ。あなたのメッセージを好むユーザー層を知り、そうしたユーザーやそのコミュニティに対してメッセージを届けるべきだ。

10受けるコンテンツを作ろう

自然に広まっていくようなコンテンツは必ずある。そうしたコンテンツを作るにあたって重要なことは、どんな業界でどんなものを売っているとかいうことではなく、そうしたコンテンツを作れる可能性が常に存在するということだ。方法も問題ではない。ウィジェットを作るのか、人々を笑わせるのか、ホワイトペーパーを書くのか、といったことにかかわらず、自然に広まっていくようなコンテンツを制作することは可能だ。どんな種類のコンテンツを発表するのがあなたのためになるのかを知り、それを作ろう。

11正直でいよう

ソーシャルメディアとの関わりの中では、正直に、誠実に、すべての行動をなすべきだ。なぜなら、コミュニティはペテン師を認めないからだ。嘘や、偽善や、不本意な馴れ合いや、自作自演などは、破綻や崩壊や炎上を招く。そこまででなかったとしても、あなたの主張に耳を貸す人は確実に減るだろう。SMOを成功させるためには、正直に、誠実に、ことを運ぶ必要がある。

12謙虚でいよう

謙虚でいることはとても重要だ。ソーシャルメディアの中で一時的にもてはやされたときなど、まるで自分がアルファブロガーや有名評論家になったかのように思い、調子に乗りたくなることがある。こうした思い上がりや慢心は、よい結果をもたらさない。思い上がりや慢心を抱いてしまったときは、かつて道端であなたに手をさしのべた人々を思い出そう。それらの人々への敬意によって、調子に乗った状態から目覚めることができる。

13新しいことを試そう。新鮮なままでいよう

新しい挑戦を怖れてはいけない。常に新鮮な気持ちを維持しよう。ソーシャルメディアは分単位で変化している。自分の専門分野について、新しい道具や製品、課題に挑戦し続けよう。

14SMO戦略の目的と目標を定めよう

目的を明らかにし、目標を定めよう。SMOに関する戦術によって得たい成果がどんなものなのかをもう一度確認しよう。たとえば、それが評判を向上させることなのか、または販売を拡張させることなのか、影響力を拡大することなのか、信頼性を向上させることなのか、寄付を集めることなのか、トラフィックやページビューを増大させることなのか、または別の何かなのか、といったことを明らかにした上で、SMO戦略の目標を定めよう。

15SMO戦術選びは賢くやろう

どんな行動が、求めている結果に対して、どれだけの衝撃をともなって、どれだけの影響力を持つのか、ということを認識しよう。PlumのHans Peter BrondmoによるSES San Joseでのセッション「Marketing with Social Media」によると、ソーシャルメディアの関係者のうち、1%の人々がコンテンツを作成し、10%がその内容を豊かにし、90%はそれを消費しているという。多くの影響がコンテンツの作成者とそれらの再利用者によって支配されているのだ。コンテンツを制作することで可能になることを考えるのと同様に、そのコンテンツが再利用されることによって可能になる最も生産的な結果についても、何ができるかということを考えるべきだ。

16SMOをプロセスと習慣の一部にしよう

SMO戦術は、サイト運営業務の一部になるべきだ。ドキュメント制作のテンプレート段階や、情報配分の一部分として、SMO戦術を取り込む方法を見つけよう。たとえば、ソーシャルブックマーキングを奨励することや、被リンクに報いるような細かいことであれば、システムに実装するなりしてそれを標準的なものにすることは難しくない。

「SMOの16のルール」自体もソーシャルメディアでまとめられた

SMOでは、ソーシャルブックマークやブログ、ソーシャルニュース、SNS、といったソーシャルメディアからのトラフィック誘導を目指し、そのための手法を探る。SMOという言葉自体はそれほど新しいものではない。しかし、最近になってさまざまな手法が生まれた背景には、やはりメディアとしてのソーシャルメディアの驚異的な成長と、その中で試行錯誤する中でノウハウが蓄積されてきたということがあるだろう。

現在のSMOにまつわる一連の騒ぎもまた、ウェブ上で活発にやりとりされる他のさまざまな話題と同様に、やはりソーシャルメディアを通じて成長したものだ。

発端はOgilvy Public Relations WorldwideというPR会社でインタラクティブマーケティング部長を務めるRohit Bhargava氏で、彼がブログ「Influential Interactive Marketing」に投稿した「5 Rules of Social Media Optimization (SMO)」という記事で、サイトの実装の面からワークフローに組み込むことのできるSMOの手法が5つ紹介された。この記事はソーシャルブックマークや他のブログなどを通じて瞬く間にウェブ上の大きな話題になり、あっという間に175件ものリンクを集めた。

また、この記事に応える形で、さまざまなブロガーから次々に新しい手法が発表され、ルールの数はわずか一週間足らずの間に16に達した。

この記事で紹介した16のルールは、このようにしてソーシャルメディアでまとめられたものをベースにしている。新しく追加されたルールの中には、サイト運営の心構えや指針といった内容のものが多数を占める。そして、先のブログ「Influential Interactive Marketing」では17番目のルールを募集中だ。こうした取り組み自体がソーシャルメディア的なノウハウの「共有(シェアリング)」そのものであり、これ自体がSMOの見本のようになっている。このブログ全体がこうしたSMOの実験場のような様相を呈しているので、気になる方は定期的にチェックするとよいだろう。

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