『ウェブ進化論』で語られなかった大切なこと

Web担当者としておさえておきたい『ウェブ進化論』のキーワード

『ウェブ進化論』で語られなかった大切なこと

Web担当者としておさえておきたい
『ウェブ進化論』のキーワード

2006年に起きたネットの動きを読み解くキーワードが数多く登場する『ウェブ進化論』。Web担当者としておさえておきたいキーワードを簡単に解説する。

「あちら側」と「こちら側」

『ウェブ進化論』では、ネットの世界を「あちら側」、リアルの世界を「こちら側」と呼び、この2つの世界を対比させて描いている。「あちら側」をホームグラウンドとする、グーグルをはじめとするネット企業や不特定多数のネットユーザーによる活動とその可能性を、「こちら側」しか知らない人々にわかりやすく解説するというのがこの本のテーマ。

グーグル=世界政府のシステム

『ウェブ進化論』のなかで「あちら側」を代表する存在として繰り返し登場するのがグーグル。梅田氏は「10年に1度現れる特別な企業」と位置づけ、世界政府が存在したとしてそれが開発するであろうシステムに喩えている。「言い過ぎではないか」とも思えるほどのグーグル礼賛だが、これは、梅田氏が「次の10年への三大潮流」と定義する「インターネット」「チープ革命」「オープンソース」の3つの要素すべてをあわせ持つ存在がまさにグーグルであるからに他ならない。

Web 2.0

その定義を巡っては、今もさまざまな議論が続けられているが、梅田氏としては「ネット上の不特定多数の人々(や企業)を、受動的なサービス享受者ではなく能動的な表現者と認めて積極的に巻き込んでいくための技術やサービス開発姿勢」と捉えている。その具体例としてグーグルによる地図サービスAPIの公開を取り上げ、「あちら側」でAPIを公開することの可能性を説いている。

ロングテール

『ウェブ進化論』では、「Web 2.0」と並んで「ロングテール」が取り上げられている。ロングテールの事例としてまず名前が挙がるのはアマゾンで、同書でも「本の販売」を例に説明されている。ただし、梅田氏としては、「死に筋商品」の積み上げであるアマゾンよりも、広告市場における未知の可能性を拾い上げたグーグルのアドワーズ広告のほうが、事例としてより核心に迫っているとしている。

エスタブリッシュメント

一般的には、社会的に権威を持っている階層や人々のこと。「こちら側」の代表的な存在と位置づけられている。エスタブリッシュメント層にあたる人々が、「あちら側」で起こっていることのすごさやグーグルなどの脅威を知って理解してもらうためにこの本を書いたという梅田氏。Web担当者にとっては、ウェブサイトを立ち上げさえすれば、何でもうまくいくと思い込んでいるネットに疎い上司をイメージするとわかりやすいかも。

不特定多数無限大

多くの人々がネットにつながることによって、「あちら側」には不特定多数無限大の人々が存在していると捉える。情報を「あちら側」でオープンにすると、不特定多数無限大の存在によって伝播され、より優れた正確なものへと醸成されるというもの。ネットでは、不特定多数の人々の協働作業が容易であり、それによってさまざまなものが「あちら側」で生み出される。オープンソースソフトウェアは代表例であり、ウィキペディア(p.52)やソーシャルブックマーク(p.38)、フォークソノミー(タグ付け)などもその1つ。良い方向への働きに注目した場合には「群集の英知」や「集合知」と表現され、その逆は「衆愚」となる。

総表現社会

ネットをはじめさまざまな技術の高性能化(検索エンジン含む)と低価格化によって、誰でも表現活動、情報発信ができるようになった。プロ/アマ、個人/企業を問わず、才能や個性があれば注目される。そんな状況を表した言葉。例としては、ツールとしてのブログとそれを書くブロガーなど。

はてな

人力検索やソーシャルブックマーク、ブログ(はてなダイアリー)など、先進的なウェブサービスを次々と提供して注目されているベンチャー企業。梅田氏は、それまでの日本のネット企業とは異なるはてなの雰囲気や近藤社長の魅力に惹かれたという。そして、そのサポートを「後半生」最初の大仕事と定め、2005年3月から同社に非常勤取締役として参画している。

図 はてなマップ。グーグルマップAPIを用いた、地図上に写真やキーワードを登録できるサービス。
http://map.hatena.ne.jp/

『ウェブ進化論』のなかでは、グーグルが公開した地図サービスのAPIを使って短期間で自社のマップサービス「はてなマップ」を構築した例(図)が、Web 2.0的な活動として紹介されている。グーグルマップAPIは2005年6月30日にサービスの提供が始まり、はてなマップはそのわずか1週間後に公開された。

※この記事は、『Web担当者 現場のノウハウVol.3』 掲載の記事です。

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