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被リンクプロファイルの監査を「なぜ」「どのタイミングで」「どう」行うべきか(前編)

被リンク ―― いまでもSEOで順位評価に重要性をもつこの要因について、「リンクプロファイルの監査」をなぜ・いつ・どのように実施すべきかを解説する

被リンク ―― いまでもSEOで順位評価に重要性をもつこの要因について、「リンクプロファイルの監査」「危険な被リンクを見分ける7つの赤信号ポイント」を解説する。

的外れで無関係の被リンクから画一的なアンカーテキストまで、あなたの被リンクプロファイルには、スパムのようなことが行われていることを示すいくつもの手がかりが隠されている。一つひとつ見れば心配すべきことではないかもしれないが、それらがまとまると、被リンクプロファイルを監査したときに、どうということのない注意信号が厄介の種となることもある。

今回のホワイトボード・フライデーでは、キャメロン・ジェンキンズが、リンクプロファイルの監査で何に注意すべきかについて、長年にわたるクライアントとの協力関係で得た経験から、最善のアドバイスを紹介する。

ヤバい被リンクを監査するには?
リスクを見分ける7つの赤信号ポイント
なぜ必要?	リンクの否認もできるが	それでも手動によるペナルティを受けることがある	グーグルはスタンスを変えていないと言っている
いつやる?	リンクプログラム(や明らかなリンク操作)の兆候があったとき
どうやる?	注意すべき赤信号ポイントをMoz Link Explorerでチェックする
7つの(もしかしたら)赤信号ポイント
関連性のなさ	国?	的外れのリンク
アンカーテキスト	例:90%がキーワードと完全に一致する
nofollowとfollowの比率	例:followとnofollowが99:1
リンク数とドメイン名数の比率	例:1万件のリンクが5つのドメイン名から
ドメイン名	「DIR」「SEO/link」	「articles」
ツールから得られる指標	DA、PA、スパムスコア
目視による確認	同じテンプレート、連絡先情報なし、PayPal(「有料リンク登録」)

Mozファンのみんな、こんにちは。ホワイトボード・フライデーにようこそ。私の名前はキャメロン・ジェンキンズ。Mozで働いている。

今回は被リンクプロファイルの監査について、なぜ監査した方がいいのかや、いつ監査するべきかを説明したうえで、具体的な監査の仕方についても取り上げる。

では、さっそく詳しく見ていこう。

被リンクプロファイルの監査について考えるというのは、やや混乱することかもしれない。私が「被リンクプロファイルの監査」と言う場合、具体的には、次のようなことを指す:

ここでいう「被リンクプロファイルの監査」とは:

何か変わったことや不正なことが行われていないか診断しようとする試みのこと。

SEOの世界には「被リンクの否認」というおかしな用語がある。これは、基本的にグーグルに「これらのリンクは無視してほしい」と伝えることだ(具体的にはSearch Consoleを通じて否認したいリンクの一覧をグーグルに送信する)。

要は、こうした監査を通じて、グーグルに対して否認すべきリンクを洗い出すというわけだ。

[Why?]
なぜ、被リンクのプロファイルを監査する必要があるのか

しかしペンギン4.0後の世界ではだれもが、次のように思っている。

グーグルがスパムのような被リンクや質の低い被リンクを判別して無視できるのなら、なぜ私たちがわざわざ「リンクの否認」なんてことをする必要があるのだろう?

この件は、SEO担当者の間では盛んに議論されてきたことではある。私は、グーグルが賢くなった今でも、状況によっては監査を検討した方がいいかもしれない理由があると思う。具体的には、次の3つだ。

  • リンクの否認は今でも可能
  • 手動によるペナルティは今でも受けることがある
  • グーグルはスタンスを変えていないと言っている

リンクの否認は今でも可能

いくらグーグルがおかしなリンクを見分ける能力を高めてきたといっても、あなたがリンクを否認することは今でも可能だ。

そうしたければ、今すぐ被リンクを監査して、おかしなリンクを見つけたらそれを否認ファイルにまとめてアップロードできる。

そうしてはいけないというものではない。

手動によるペナルティは今でも受けることがある

グーグルは今も、あらゆるリンクプログラムやリンク操作の種類について概要を示したガイドラインを用意している。これに違反すると手動によるペナルティを受けるおそれがある。

グーグルのSearch Consoleには、サイトの一部または全体で不自然なリンクが検出されたなどと表示されるだろう。そうなる可能性もある。どれだけ自動でリンクを判別できるようになっても、「不正」だと判断されることがなくなるわけではないのだ。

このことは、リンクを否認する選択肢が今でも有効だとしている理由だ。

グーグルは、スタンスを変えていないと言っている

グーグルは、次のように言っている。

われわれの姿勢は変わっていない。それでも、否認ファイルは慎重に、適切なときに使っていただきたい。

これについては、いくらか堂々巡りの議論があることはわかっているが、厳密に言えば前述のような状況だ(「適切なとき」がいつなのかに関しては議論の余地があるが)。

グーグルがこう言っているのならば、やはりリンクの否認は正当な対策として講じてもいいのだと考えられる。

[When?]
いつ、被リンクプロファイルを監査するべきか

では、どのようなときに被リンクプロファイルを監査すべきなのだろうか?

私の考えは、次のとおりだ。

リンクプログラムやリンク操作の兆候があったとき

現在のような状況では、リンクプログラムやリンク操作の明らかな兆候が見られた場合に監査を実施するのが最善だろう。この場合の「兆候」とは、次のことを意味している。

  • 何か明らかにおかしいか
  • 明らかに厄介に見えるもの

実際のところグーグルは、不正なリンクがあればそれを検出し、ただ無視するように動いている。さらに言うと、そうしたリンクのためにサイト全体にペナルティを与えることのないよう、よりいっそう対応を改善していっている。なので、以前ほど気合を入れておかしなリンクをチェックする必要はないと思う。

しかし、実際に監査する場合(それはおそらくクライアントを引き継いで、リンクプロファイルを初めて確認し、そこで何か不審なものに気づいた場合だろうが)、そこに兆候があったら、監査を検討した方がいいかもしれない。

[How?]
どのように、被リンクプロファイルを監査するか

さて、「リンクプログラムやリンク操作の兆候」は、どうやれば見つけられるのだろうか?

熟練したSEO担当者ならば、リンクプログラムが実行されているかどうかの兆候は検出できるだろう ―― しかし、それをどのように診断するのかよくわからない場合は、Moz Link Explorerなどのリンク調査ツールを使って、注意すべき「赤信号ポイント」をチェックするといいだろう。

では、Link explorerでどのような点をチェックすればいいのだろうか? それは、次の7つのポイントだ。

7つの(もしかしたら)赤信号ポイント
  • 関連性のなさ
  • アンカーテキスト
  • nofollowとfollowの比率
  • リンク数とドメイン名数の比昼
  • ドメイン名
  • ツールから得られる指標
  • 目視による確認

ただし注意してほしい。これらは潜在的なものなので、このうちの1つだけに該当したリンクを即座に否認することのないようにしてほしい。この7つの赤信号ポイントに関する詳細は、後編で解説する。

この記事は、前後編の2回に分けてお届けする。今回は、被リンクプロファイルの監査を「なぜ」「いつ」「どのように」行うのかの概要を解説した。後編となる次回は、怪しい被リンクをチェックするための7つのポイントを見ていく。→後編を読む

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